
此処は何処22-010 秘密兵器の実力
イベントの最終戦
裏ではバトルして負けたはずの車両が、準備していました
かっとび殿も蒼茶釜をフルパワー仕様にして、隠れスイッチも用意していた
蒼茶釜
感触まで変わったのに気がつくというか、もともとAIに組み込まれていた
・・・この言葉
わーーーーーい フルパワー 使ってもいいんですね リミットを我慢しなくても
よっしゃ やってやるわよ 私の底力 見てらっしゃい・・・なぜか お釜言葉に
ちまちまとしたセットアップも完璧に調整されていて車内のクリーニング
・・・究極の軽量化とも言う・・・も完了
スタートまで五分を切りスタートラインに車両を移動した
今回は少しだけ直線を利用して 同時スタートということになった
※これも かしらのずる賢い 考えから提案されていた
先行させて 仕掛けたトラップに掛かるようにとの・・・待ち伏せ隊であった
頭
うむうむ チミたちの走りを期待しているよ
五分が経ち スタートです
二台が並んで 三 二 一 で スタート何気なく加速する
頭もフル加速するが かっとびの蒼茶釜のポテンシャルにはかなわなかった
路面トラクションを配慮したフル加速・・・スポーツトラクションコントロールである
頭は途中であきらめたて少し距離を取り蒼茶釜の後ろに付いて加速した
・・・ まあ これも頭チームの作戦ではあった
普通の加速と走りでぐいぐいと頭との距離を増やしていたところに前走車が現れた
かっとび
「おやっ お客様ですか」 と言いつつ 楽しんでいた
が 当然それは頭チームの 刺客達であった 彼らも一生懸命走っている
それを楽しみにしていた かっとびであった そうでなければ・・・つまらない
次第に追いついてしまうかっとびであったが、まだ その状況を楽しんでいた
まずは 一台目は・・・インをさして抜きに出た、その後は隠していたパワーで引き離した
二台目は、登りなのに後方から迫り来る蒼茶釜の迫力に無力となり ラインを譲ってしまった
マスター
「あれれ 今の車両は ライン譲ったよな・・・」
モニタ
「はいな 要は 最初から速いものには勝てないと踏んだのでしょう」
次々と現れる刺客を 楽しみつつ 抜いていく
それらは各所と蒼茶釜に仕込んでいるカメラの映像から観客には伝えられていた
観客
おいおい 話が違うだろー
ずる賢い頭とは知っていたが、予想どうりでありますな
次々と現れる車両は瞬殺ではないものの、抜かれていき
結局 頭の前に自分の配下が走っていることとなって、頭自身も自分の
部下を抜いていくことになった
そうする内に 頭も かっとびのすぐ後ろに 付くが ・・・ あれ 居ない
マスター
「あれ モニターから蒼茶釜が消えた・・・でもモニターは切り替わっている」
モニタ
「蒼茶釜からのGPS信号はキチンとキャッチしていますよ」
「また この映像は 蒼茶釜からのものです」
と言ってモニターを二分割して表示した・・・車両はそこに居るはずなのですが 映っていない
マスター
「もしや 最後に装着した あれか・・・」
モニタ
「そうなんです、あれです、あれなんですよね」
※でも二人とも その具体的な内容は・・・知る由もなかった
一方こちらはかっとび殿と蒼茶釜とのやり取り
かっとび
「そろそろ良いんじゃないか」と言いつつ フェグランプのスイッチを入れた
蒼茶釜
「そろそろですね」
オーディオのスイッチをカチッチ カチットな
「準備できています 十秒で序変します」
テン ナイン エイト ・・・・・ 十秒後に フロントウィンドーに見えていた景色が
映像となっていた・・・
マスター・モニタ
「えっーーーーっ」
バトルは 予想をしていたものの複数の車両を相手にすることになっていた
結果として かっとび殿を先頭にして走っていながら、後続車は前方に居る筈のかっとびを
確認、目視できたてなかったできなかった
それをモニターで見ていた 秘密のシステムの関係者からは声が上がった
「よっしゃー」
「完璧だー」
「後はよろしく・・帰ります」
そういえば 最後に取り付けた秘密兵器を使うときが来ました
フォグランプのスイッチを長押しした・・・ランプが一度消えた後に・・・静かになった
ランプのバルブが切り替わったような感じだったが、明るくない
フロントグラス前面はモニターと変化して後続車には車両の存在がわからなくなっていた
同時にサウンドコントロールで自分の車両から発する音をキャンセルして 無音と化していた
後方には 光も音も伝わっていないのだ
だから 何も見えていない・・・ホントは少しは 見えているのだが 先入観で車両の大きさなどが
確認できないことでそこにはないと錯覚しているのであった
まだ走っているのだ、周りには微かに振動音がするだけだった
同時にヘッドランプは切れていた、それでもドライバーの前に車両前方の映像が映し出されていた
なんと真っ暗闇で普通の速度での走行を可能にしていたのだった
そして
これらのシステムを組み合わせると
真っ暗闇で ブラック
無音で サイレント
全開走行 フルガス
BSF システムと よんでいた
することが可能になっていた これが新兵器
かっとびは蒼茶釜を横道に放り込む、後続車は その移動も確認できずにいた
その後再度 急に現れた蒼茶がに驚いていた
全車両を いたぶりつつ 再度 抜き去り ゴール直前で ボスキャラ
いや 頭の車両を ぶち抜いて ゴールした・・・完璧に ぼこぼこにしてしまった。
マスター
いゃー すごいねー
モニタ
やっぱり かっとび殿は どっS ですな
マスター
確定じゃ 後で ISDC 公認S認定証を送っといてくれ
モニタ
らじゃりました ・・・ なつかすー
その日のうちに
走り屋のチームはひとつに集約されていた
頭もチームの一リーダーとして格下げされて・・・
とうとう解散か と思っていたところに 集会の指示が出された
当然新しい 頭 かっとびどのからであった
集合場所は峠の近くの・・・とある ファミリーレストラン
あれっ あんなファミレス あったっけ
その脇に立派な道があり 奥には駐車場が確保されていて そこに看板が
《○□△峠 サーキット場》 えっ
案内板には有名な支援団体やアフターパーツやショップの名前まで提示されていた
先日まで通っていて たむろしていたショップまで あり店長からは何も聞かされていなかった
幹部と主要リーダーに対して以下の指示が出た
チーム員はISDCの一組織として登録される
チームの組織はそのままとするが幹部に当方からスタッフが組み込まれて指導に当たる
走行には指定されているクローズド設備を利用する、館員として全員登録されて優先的に利用できる
ただし
各種指示のあるイベントには参加すること・・・地域の文化祭やクリーンアップ清掃等
要は峠での走りをやめてクローズとサーキットでエネルギーを発散させて且つ指導が入り
静かな里山を取り戻す様にとの配慮であった
蒼茶釜のその後
後日に長距離走行 過走研 チーム仕様に戻されていた・・・
それでも作ったコースに定期的に訪れては非公式にコースレコードを出す走りをして帰っていった