2003-09-14 撮影。
以下のテキストは2001年8~10月の出来事を、2003年02月頃書いたモノです。
2001年8月
- 動機 -
キッカケは家族が増えたことだった。
それは『 財布の紐がワイヤーで出来てんちゃうか? 』と思えるような我が家の住人達に
『 この娘の為にクルマを買い換えよう! 』と決意させるほどハッピーな出来事だったのだ。
一番乗り気であったのは、祖母という肩書きを手に入れた母。
今回、筆頭株主になる事をジブンから言い出すぐらいの勢いだったのだが
困ったことにクルマのことをまったく知らない。
『 ん~・・・、セダンにしよ! カローラかサニーや! 』
『 ってちょっと待てオカン、あんた車の名前それしか知らんやろ!? 』
といった状態だ。
しかもソコからの要望がまたスゴい。
『 ん~・・・、やっぱりワゴンがいいわ。 ワゴンの方が便利そうやし。 』となり
『 やっぱり便利で楽そうやからコンパクトにしよう! 』となって
『 アカン、孫の為にも7人乗りがエェ~! 』と落ち着く頃には
もう近場のディーラでカタログを貰いに行ってない所は無くなっていた。
で、結局『 あんまり大きいのもイヤや! 』との要望も増えて、
購入条件は『 5ナンバーサイズ 』『 乗車人数5+2 』『 箱型以外 』 に決定。
最終候補はカローラ・スパシオ、ストリーム、プレマシーに決定!
2001年8月 - 最後の休み -
- 事前調査 -
カタログを貰いに行ったディーラーの中から応対の良かったお店を選び、
ボクと相方だけで試乗させてもらいに行く。
最終候補に残った3車種を試乗してみて、ボクのお気に入りとなったのはストリーム。
エクステリアはちょっと・・・、と思いつつもその軽快な乗り味と黒の内装がGOOD!
1.7Lは床もフラットやし、インパネシフトもイイ感じ。
3列目は子供やったら問題なしと思えるし。
スパシオは良くも悪くもトヨタ的。
ファミリーカーとして見れば内外装は申し分なく、乗り味もかなり柔らかい。
3列目はとても人が乗れるようなシロモノじゃなかったけど、
その代わりに、3車中。最も短い全長による小回りの良さがある。
そして真打ち登場プレマシー!
・・・が、悪い印象のほうが多かった。
心はすでにストリームにあったし、スパシオも悪くないと考えていたから
プレマシーの柄付きシートやコラムシフト等が古臭く見えた。
乗り味は悪くはないがストリームの方が良かったように思う。
それに他の2車に比べてカタログ燃費が悪い。(・・・実際、実燃費も悪い。)
燃費が悪いという事は乗り味が元気で当然じゃない?
とは言うものの、最終候補に残った3車種はジャンル的には同じよう見えるけど
それぞれ独自のコンセプトを持ち、そのどれもが納得できる魅力を備えていた。
その中でボクと相方が一番気に入ったのがストリームだったというだけで、
プレマシーが気に入らなかった、という訳ではなかったんやけど。
で、『 よし!家に帰ってストリームを勧めよう!! 』 と家路についた。
2001年9月 -1回目の休日-
- お披露目 -
この日の参加者は家族と相方の総勢6名(5名+チャイルドシート)。
マーチに6人乗るわけにもいかないので相方所有のスターレットを出してもらい
各ディーラーにてお披露目会となる。
時間的にも我が家の免許保持者全員が試乗するのは無理があるので
『 母が運転できるようなら家族全員運転することが出来る 』という考えのもと
この日の主役は母となった。
まずはホンダ・プリモにてストリームを試乗。
ボクとしては一番のお気に入りだけにプレゼンにも熱が入る(笑)!
その甲斐あってか一通り各部の説明が済んだ時点での家族の反応も上々だ。
が、ボクの目論みと期待は 『 これ運転しにくいわ。(運転席から)後ろも見にくいし。 』
という母の一言で、ボクも目論見は脆くも崩れ去った。
確かにストリームは3車中もっとも後方視界が悪く、全長も4550mmと長い。
母が運転できない以上、泣く泣くストリームは候補から脱落していった。
次に向かったのはトヨタ・カローラ。
ここのディーラはサービスが良く、営業のTさんも親切で好感が持てた。
さすがトヨタ!といった感じである。
さっそく各部の説明を受けると 『 内装がベージュってのがねぇ・・・。 』 という不満が。
が、試乗してみると 『 コレ運転しやすい!マーチと変わらへん!! 』 と好反応!
最小回転半径で比べてみると旧マーチが4.6m(!)なのに対してスパシオは4.9m。
数字的に見てもそりゃ乗りやすいよなぁ。
ちなみにストリームが5.3m。プレマシーは5.4mと小回りも悪い。
試乗時、ボクは3列目に座っていて、何年振りかに味わう車酔いに陥っていた。
このクルマの3列目は大人が乗るものじゃない。
でもまぁ家族が気に入ったこともあり、滅多に3列目は使わないやろうと
無理やりジブンを納得させていた。
ディーラーに戻りスパシオの値引き金額ナシの見積もりを出してもらう。
『 来週迄に決めようと思ってるんやけど、値引きはどのくらいなん? 』と聞くと
『 はい。決めて頂けるのなら 1■■万位 には勉強させて頂きます! 』 との返事。
これがまた魅力的なお値段だったので『 スパシオで決まりやな。 』と確信しながら
『 んじゃ来週また来ますんで、よろしくお願いします♪ 』とディーラーを後にする。
試乗後、スパシオの株価は急騰。
『 もうマツダには行かんでエェんちゃう? 』とまでなっていたのだが、
『 まぁ一応見るだけ見とくか。 』となって、プレマシーを見るべくマツダへ。
しかし、ついさっき燃え上がったスパシオ熱が急に冷める筈もなく
営業のSさんが丁寧に説明してくれているというのに家族の心は上の空。
『 うーん、外観は悪くないんやけど 』とか『 室内も広いねぇ 』などと言いながら
ココロ、ココにあらず。といった感じだ。
試乗してみてもプレマシーの良さを懸命にアピールする営業Sさんを除く、
車内にいる全員がスパシオのことを考えていた と思う。
我が一家ながらなんて失礼な一家だ・・・。
で、スパシオと同じく値引きナシの見積もりを貰い、この日はお開きとなった。
2001年9月 -2回目の休日-
- 交渉 -
先に書いておくがボクは 嘘つき な客で、しかも大阪人を地で行くほどケチである。
普通、何か買い物をして誰かに自慢する時の会話は
『 これ、○○○円もしたんだよねぇ! 』『 それはスゴいね。 』
となるのだが、これがベタな大阪人の会話になると
『 これ、○○○円に値切ってんでぇ! 』『 そらスゴいなぁ。 』 となるのだ。
ゆえに値引き交渉はスポットライトを浴びる晴れ舞台と言っても過言ではない。
(大阪人の名誉のために書くが『 全ての大阪人が 』という訳ではない。)
で、前置きが長くなったが先日お世話になったトヨタ・カローラへ。
すでに他系列のトヨタディーラにも行き、値引き価格の相場は調査済。
『 だいたい1●●万円位になるからオプション込みで1●●万円位になれば・・・。 』
と、とらぬ狸の皮算用とばかりに越後屋顔負けの悪い顔をしながら考えていた。
が、営業Tさんにグレードやオプション等を伝えて待つこと10数分。
『 こちらの金額になります。 』と出された見積もりは 2■■万円 となっていた・・・。
・・・やはり獲物は捕まえてから数えろということか。
2001年9月 -2回目の休日(2)-
- 破綻 -
冗談かと思った。
『 えっ、値引きこんだけなん!?この前と話がちゃうやん! 』と驚いていると
『 すみません。スパシオはワンプライスでこれだけなんです。 』と言う。
・・・出た。『 ワンプライス 』。この辺もさすがトヨタだ。
拡散メガ粒子砲に匹敵するトヨタお得意の必殺技。
だけどこっちも家族の期待を一身に受けているだけに引く訳にはいかない。
『 この前の話やと車両価格1■■万にしてくれるんちゃうの? 』
『 それが・・・(以下略) 』
それから話し込むこと約1時間。
どうやらこの前の金額は『 ランクス 』の値引き金額と 間違えていたらしい。
その後、計3時間弱の商談の末、想定金額+10万でCDナビ付きが限界となり、
『 とりあえず家族と相談して考えます。 』と言って帰ることにした。
最終的には悪い条件ではなかったけど、CDナビは(当時)10万以下であるし、
なによりトヨタに対して気が抜けてしまった。
2001年9月 -2回目の休日(3)-
- 電話 -
家に帰ってみると母が『 マツダから電話あったで。 』というので電話してみる。
マツダ『 お車、決まりましたか? 』
ボク 『 う~ん、ホンダは1●●万、トヨタは1●●万やゆうて迷ってます。 (大嘘) 』
マツダ『 えっ!ウ、ウチも頑張らせて貰いますので行かせて頂いてもよろしいです!? 』
ボク 『 んじゃ、ボクから行かせてもらいますわ。 』
まだ夕方だったこともあり、一緒にいた相方とご飯を食べに行く時間にも早すぎたので
『 まぁ聞くだけ聞いてみるかぁ・・・。 』くらいの気持ちでマツダ・アンフィニへ。
で、グレードとオプションを伝えて待つこと約10分。
渡された見積もりに書かれた金額は、・・・まぁ、納得のいく金額であった。
が、しかし、しかしである。
その後、約1時間の商談の中で、ビックリするような金額に変化していく。
『 いくら9月決算やからってこの値段で大丈夫なんかいな・・・。 』って金額に。
その金額にかなり動揺しながらも『 と、とりあえず今日は帰ります 』と断って
相方とご飯を食べに向かった。
2001年9月 -2回目の休日(4)-
- 鶴の一声 -
次の日、家族会議でスパシオの商談結果を話したところ、
『 ちょっと高くなったけど別にいいんちゃう? 』ということで落ち着きかけていた。
そこで唐突に母が『 あれから考えたんやけどスパシオは丸すぎるわ 』と言い出した。
『 えっ、じゃぁどの車がいいん? 』と聞いてみると
『 あのマツダの車の方がイイわ。うん、カッコイイ。 』と言い出す。
母曰く『 丸い(形の)車はすぐに飽きそうや。 』と 今朝、思いついたらしい。
・・・まさに鶴の一声であった。
結局、その一声で家族全員が『 オカンがイイんやったら・・・ 』となり、
母 『 マツダのやったらナンボくらいなん? 』
ボク『 それが●●●万くらいやねん。 』
家族『 うわっ!安いやん!アンタもう一回マツダ行ってき!! 』
ってな訳で再度マツダへ、今度は母と行く事となった。
2001年9月 -運命の日-
- 再交渉 -
で、マツダである。
ボクは値引きのダシとして『 母がスパシオが気に入ってるんですよ 』と言っていたので、
『 オカンはスパシオが気に入ってるって言ってな! 』と念を押してた。
が、母はマツダに着くなり『 私は初めからプレマシーが気に入ってたんです。おほほ。 』
などと誇らしげに語る始末。
母は単純に素直な良い人であり、そんな母親を持ってボクはシアワセだと思う。くそぅ。
それでも『 コーナーポールとMDデッキも欲しいんやけど。サービスで! 』
と言ったら約10分で了解してくれた営業のSさんに感謝!
なにわともあれ、無事に契約完了。
我が家の愛車がマーチからプレマシーとなった一日であった。
2001年10月1日
- 納車日・別れ -
契約の判を押してから2週間、ついに納車の日を迎える。
『 納車の日 』というのは記念日であると実感する。
だって、この日は新しい家族となるプレマシーを迎える日でもあるし
今まで家族として接してきたマーチとの別れの日でもあるのだから。
長年、我が家でガンバってくれたお礼の意味を込めて、洗車してから送り出そう。
我が家に初めて マーチ が来たのはボクが中学生の頃。
その頃、我が家では三菱製のセダンが奮闘していたのだけれど
部品の欠品による修理不可という惨事に見まわれ、その座をマーチに譲った。
当時、免許取り立ての姉が、バイト先に停まっていたマーチに一目惚れしたらしい。
それから5年後、ボクが免許を取った時には
10円パンチはあるわ、擦り傷はあるわですでにボロボロ。
『 エアバック 』も無ければ『 ABS 』も無い。
『 パワーウインドー 』も無ければ『 集中ドアロック 』も無い。
もちろんステレオはカセットのみ。
しかもボクが乗るようになってすぐにテープが出てこなくなった。
でも運転できることが楽しくてしょうがなくて、毎晩ドライブしてたっけ。
『 飛ぶ鳥、跡を濁さず 』なんて言葉じゃなくて
純粋な感謝と別れをしのぶ気持ちで朝から洗車に励む。
フロントフェンダーの傷は、ボクが免許取って10日目にブツけたモノ。
フロントバンパーの傷は、姉と父がぶつけて付けたモノ。
リアドアの傷は、母と兄がそれぞれ擦ったモノ。
あ、テールランプカバー割ったのもボクやわ・・・。
思わず苦笑いを浮かべてしまう。不思議と悪い気はしない。
ワックスで磨き終え、内装の雑巾掛けに取りかかる。
助手席に座った友人や彼女達の顔を思い出す。
『 あいつ、元気にしてんのかなぁ? 』
『 あの娘、そろそろ結婚してるかな? 』
『 みんな変わりなかったらいいなぁ。 』
数えきれない出会いをボクに与えてくれたマーチ。
お疲れさま。今まで本当にありがとな。
2001年10月1日
- 納車日・始まり -
時計を見ると12時。
ディーラーに電話して『 4時頃に行きます 』と伝え、相方を迎えに行く。
相方を乗せて、どこへ向かうともなくブラブラとドライブ。
マーチのラスト・ランはそうして幕を閉じた。
ディーラーに到着するとプレマシーが止まっていた。
夕日を背に受けて鈍く輝くシルバーのボディー。
その光沢は彼が新車であることを誇らしげに語っている。
『 やっぱり新車はいいでしょ? 』と営業Sさんに話し掛けられているのも上の空。
呆然と口を開けながら見惚れていたのを相方に笑われて我に返る。
車内に乗り込んでみるとそこには新車の香りが漂い、
シートに被せられたビニールは『 サワサワ 』と音を立てる。
『 イカンイカン、各部の動作チェックをしなければ・・・ 』とジブンを取り戻すも
キーを捻りカーステをONにして各ボタンをいじっていると自然に顔が緩みだす。
一通りの動作チェックを終え、今度は外装の確認を始める。
キズ一つ無い外装パネル。真新しいタイヤ。精悍な面構え。
にやけっぱなしで彼をチェックするボクを、相方は半ば呆れながら笑っていた。
問題もなく『 新車やねんから当たり前か。 』と変な納得をしながら店内に入る。
整備やら車の説明やらを受け(←よく憶えてない)滞りなく手続きを済ませ、
もう一度心の中で『 おつかれさま。 』と呟きながらマーチのキーを手渡す。
こうして2001年10月1日、我が家に新しい家族、プレマシーがやって来た。
written 2003/02/18
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