バルブガイドを作っちゃおうと画策しているのですが、材料を何にするか?
問題なのだなあ。
あれこれ調べるとブロンズやらリン青銅が良いとのことですが、どう良いのか?何が良いのか?調べてみました。
○先ずは、どう良いのか?
ブロンズ(銅とスズの合金、青銅ってやつ)やリン青銅(ブロンズにリンが入っている)は共に銅が主成分になるので熱伝導が良く、バルブの熱をヘッドに効率的に逃がすので良いのだそう。鋳鉄系のバルブガイドと比べると何となく納得であります。(とは言え最近の焼結製はそれほど悪くは無い様です)
あとは、温度も高くなり、クリアランス(0.02〜0.03mm程度)も狭くキビシい潤滑環境でもブロンズ材は、バルブステムを痛め難いって処だと思います。
○で、何が良いのか?
材料名的に、エゲレスではCA104ってグレード(BS)のアルミニュウムブロンズがお勧めと言われているし、アメリカでは、C95400(UNS)が良いといっていたり、マンガンブロンズのCZ114が良いと言うショップも有る様です。
日本では「ブロンス」や「リン青銅」と言っているショップが多く何が良いのかちょっと判らない状況があります。
ここからは、ワタスの勝手な推論ですので参考にならんと思って読んでください。(笑)
バルブガイドに欲しい性能は強度的な要件と硬さ(摩耗に効くと思われ)、熱伝導率(W/m・k)だと思われます。材料的には、銅にアルミや鉄が入っていた方が引張り強度やタフネスは上がるのだそうな。
Puma race Enginesでは、at least 550 N/mm^2 tensile strengthと言っとります。となると、マンガンブロンズ、CZ114はハズレ(ブロンズと言われているが、これは高力真鍮の仲間で伝熱は優れる(88W/m・k)が、強度的にちょっと弱い感じ(TS400〜500N/mm2)です。
リン青銅も悪くは無いと思うのですが、ちょっと柔らかい(Hb140~150)のと,それほど熱伝導に良いとは思われない(国内で使われていると思われる C5161で,67W/m・k)ので、こちらもパスです。ちなみに鉄系(ねずみ鋳鉄)の熱伝達率は40〜50W/m・kぐらいの様です。
そこでCA104と同じ成分のJIS材を探すと、C6191あたりが良いと判りました。
アルミが8〜11%入ったアルミブロンズで。熱伝導率も61(W/m・k)ぐらい。硬さも170(Hb)ぐらいとまあまあ。好き勝手な考えでありますが、ここらへんでガイドを作ろうと言う事にします。
以下
ご参考
https://www.mahle-aftermarket.com/media/media-global-&-europe/products-and-services/engine_components/valve_train_components/einbauempfehlung_en.pdf
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Posted at
2017/07/01 21:59:44