
さて、完全自走不可となった私のZ34ですが、ディーラーが代車として新型Noteを持ってきてくれました。
で、折角ですので、18日(土)に250km程度乗って来ましたので、インプレ等、させて頂きたく・・・
そう言えば、
以前、初代のノートを代車として借りましたが、この時の印象は、結構、良かったので、どれくらい変わったのかが興味深く体感させていただくつもりで乗りました。
借りたのは、新型Noteのグレードが、
X DIG-Sです。
当然、例の
エコスーパーチャージャー式の物で、形式は、
HR12DDRです。
1.2L直噴ミラーサイクル+スーパーチャージャーを採用した新開発エンジンです。
メーカーの説明では・・・・
フリクションロス(摩擦抵抗損失)を徹底して低減するとともに、ピストン抵抗が少なくポンピングロス(吸排気損失)を低減するミラーサイクルを採用。
さらに、燃焼室内に燃料を直接噴射し、燃焼を安定化する直噴システムを搭載するなど、従来コンパクトクラスでは使われていなかった日産の高度な技術を惜しみなく投入。
エンジンの駆動力で直接過給機(コンプレッサー)を駆動するスーパーチャージャーならではの高い応答性を活かし、低回転から1.5Lエンジンに匹敵するパワフルなトルクを発生。可変バイパスバルブにより過給圧の段差がないため、加速・登坂時などのパワーが必要なシーンでスムースな加速性能を発揮。さらに、エンジン回転数に合わせ、電動クラッチでON/OFFを効率よく制御することで、低燃費と気持ちの良い加速性能を両立しています。
だそうです・・・
要は、欧州発端のダウンサイズ+加給機型の日産版ですね。
スーパーチャージャーを、「可変バイパスバルブ」と「電動クラッチ」により、きめ細やかにやっている制御をしている所がポイントなんでしょうか・・
スペック的には、
98PSで、
14.5kgf・mと、パフォーマンス的には、1.5L相当と言っても良いのでしょうか・・・、ただ、燃費は、JC08で24km/l~25.4km/lと、ハイブリッドに近いと言えるのでしょうか。
当然、アイドリングストップ機能も搭載されていますので、そこも燃費向上に貢献しているのでしょう。
で、実際にドライビングしてみての、インプレですが・・・・・
まず、1.2リッター+加給機については、やや力不足を予想していたのですが、思っていたより普通というか、確かに1.2リッターエンジンという感じではなく、1.5リッタークラスといっても過言ではないという印象です。
特に、スポーツモードでは、坂道でもなかなか元気よく登っていく感じで、頼もしい感じでした。
ただ、最近のCVTとしては、軽自動車に比べても、CVT色がやや強く、回転が一定で速度だけが上がっていくという感じがより強い感じがして、ドライビングとしての官能性は低いと言えると思います。
一方で、モードをECOにすると基準となる回転数が下がって、やや元気がなくなりますが、トヨタ車によく見られるように、単にアクセル開度に寄るレスポンスを悪くするだけではないという点では、悪く無いと感じました。
ただ、ECOモードのボタン位置はもう少し、工夫して欲しいですね、運転中に目線を下げないと押せないのは、如何なものかと思います・・
後、ECOモードでは、メーター内が緑にインジケータ代わりに光っている部分の面積が変わるようになっています。後、ECOモードにすると、アクセル開度によってECO運転が意識できるような工夫もされていますが、まぁ、ちょっとオモチャっぽいギミックで、イマイチな感じですね。
一方で、メーターの視認性自体は悪くなく、安っぽい感じはしないのは良いと思います。
因みに、この車、走行モードは実質、4モードあるみたいです。
まず、
ECOモードのON/OFFですが、これ以外、ATシフトのサイドに
スポーツモードのON/OFFがあります。
この2つのON/OFFの組み合わせにより、全部で4モードになります。
この手の車では、ちょっと分かり難い感じはしますが、まぁ、このモード切替で運転を楽しむ・・というのと、ECO性能と走行パフォーマンスのバランスを取るという役目を持っていると言えるのかも知れません・・
基本走行では、スポーツモードをOFFで、ECOモードをONにしておけば困ることは無いです。
高速でも回転数は、1500rpmより低い状態が保持されます。
これを、スポーツモードをONで、ECOモードをOFFにすると、タコメーターは、一気に3000rpm程度が保持され、アクセルをちょっと煽ると、明らかに
「ヒューーーン」という加給音が聞こえるようになり、スピードメーターの上がり方が速くなります。
ただ、回転はほとんど変化無いので、エンジン音が上がらないので、如何にもCVT的な加速なので、速度計を見ていないと加速感を感じにくいのは、致し方ないところでしょうか・・・・
後、アイドリングストップに関しても、違和感は少ない物で、始動時も振動なども普通ですね。
肝心の燃費は、ECOモードにして、やや丁寧気味に走っていれば、
20km/l超えは難しくないです。
一般道で、燃費を意識して物凄く丁寧に走行した所、30km/l弱行きましたが、ちょっと他車に迷惑をかける走行になっていますが、まぁ、最近、プリウス群車では妙にトロトロ走っており、明らかに燃費稼ぎ走りも少なくないので、同じ事をノートでやれば確実に燃費は伸びるでしょうね・・
一方で、スポーツモードを多用してガンガンに走ってしまうと、あっという間に燃費は悪化してしまい、
15km/lを切ってしまいますが、これは、ハイブリッド車でも同じ事ですね。
全般的に悪い印象はなく、燃費重視の最新型エンジンと言う意味でも、これから、チューニングが進んで行けば、それなりに違和感が少ないエンジンに進化する感じもしました。
さて、走行性能ですが、ここは、やや残念な感じのフィーリングでした。
まず、走り出してすぐに感じるのは、乗り心地が良くないというか、路面の大きめの凹凸による、突き上げ感がちょっとキツイ事。
このクラスの車にしてはもう少し、柔い方がいいと思われ、しかも、キャビンで感じる動きが、全般的にややガサついのが、尚の事、ちょっと印象を悪くしている感じがします。
初代ノートが非常に大人っぽい走り味だったので、この辺り、正直、グレードダウンした感じがします・・
一方で、ちょっとしたワインディング走行では、今度は、ロールが思っていたより多く、寄り返しもきっちりあるので、コーナリング速度を落とすか、オーバーステアを前提にした荷重移動を使ってコーナリングをしないと、安定しない感じでした。
まざ、この手の車なら妥当な動きなのかもしれませんが、もう少し、ロールは少なめだと運転が楽しめると思います。
一方でハンドルレスポンスは、立ち上がりがやや鋭い感じで、もう少しダルでも良いと思いました。
ちょっとイン切るだけで、車全体がスッとインに入ろうとしますので、一見、キビキビ感があるような錯覚に陥ります。ただ、ロールが多いのと、フロントの剛性不足かキャビンにグラっと来ます。
これは、ハンドルレスポンス感と、実際のロール感が一致していない感じがして、いまいちな印象を持ってしまっているようです。
しかも、ブレーキングに寄る荷重移動についても、意外とフロントがすぐにブレークしそうになるので、安心してワインディングを飛ばせる感じはしませんでした・・
ただ、高速道路においては、なかなか安定した走りを披露してくれる感じで、速度が上がっても不安定な感じがないのは、高速ククルージング車としては悪く無いと思いました。
不思議と高速路面の目地段差も突き上げ感がナチュラルな感じでしたので、全体的には高速で走行性能の向上にチューニングしてあるんでしょうか??
因みに高速走行でも、エンジンも息切れする感じではなく、1.2リッターとは思えない余裕が有るのは、大したものだと思います。
後、室内もウィンドーの形状に工夫が施されているので、開放感はあるので、この辺りは、望ましいことだと感じました。
全般的に、悪い車ではないですが、やっぱり、初代ノートとの印象が違って、走行性能としては、グレードダウンしてしまった感もあります。
新エンジンは、確かに燃費はハイブリッド並みに良い割にパワーも不足ないので悪くないのですが、フィーリング面など、細かい所では、まだまだやや煮詰めが足りていない・・というのが正直なところですね。
今後、年度改編の度にドンドンとよくなる事を期待したいと思いますし、もっと色々な車種への展開や、排気量違いの他のエンジンにも展開して欲しいと思います。
しかし、改めて、初代ノートは良かったな~と思う次第です・・・