
さて、アルト・ワークスで、調整式ラテラルロッドの交換をやってみました。
ラテラルロッド交換と言えば、過去の愛車であります、
JB23ジムニーが連想されます・・・

↑これは、ショップさんのWebから持ってきた写真ですけど・・
JB23ジムニーでは、車高のハイトアップがよくやられており、その際に行われるのが、ラテラルロッド調整ですね。
要は、純正の長さのままのラテラルロッドを使って、スプリング交換などハイトアップすると、左右のタイヤの軸がボディーの中心から、左右のどちからに偏ってしまうわけですね。
私も、当時のスズキスポーツの2cmほどハイトアップしていましたが、ラテラルロッドの調整はやってませんでした・・・ま、あまり、そこまで関心が及ばなかった・・というのが正直な所ですが、そのまま4年近く乗りましたが、全く問題なしでしたが・・
後付理論のお話となりますが、JB23ジムニーは、前後のサスペンション形式
(3リンクリジッドアクスル式サスペンション)が同じなので、前後にラテラルロッドが搭載されてます。
JB23フロントサス
JB23リアサス
同じ形式と言っても、前後で形状はえらく違いますが・・・・
という事で、JB23は、前後、同じ高さでハイトアップしている場合、前後共、同じような偏りが生じるので、極端なハイトアップしなければ、特に問題ないのでは?という風に考えています・・・・
一方で、
HA36Sアルト・ワークスですが、FFと4WDでリアのサスペション形式が違いますね。
これが、柿本さんのHPで分かりやすい写真がありましたので借用させて頂きます。

↑結構、違いますね・・燃料タンクの位置や形状まで全く違うのは驚きですが、まぁ、当たり前と当たり前なんでしょうか・・
FFでは、最近のスズキ車のリア・サスペンション、標準的な形式となってきたトーションビーム式ですね。
左右のトレーリングアームを中央のクロスビームで結合してあり、クロスビーム自体がねじれるように動くサスペンションで、他メーカーの軽やコンパクトカーの標準的なリアサスペンションで、寧ろ、他社の軽は、疾うの昔からトーションビーム式だったのに、スズキは、頑なにトーションビームは使ってませんで、事実上、JB23と同じような3リンクリジッドアクスル式サスペンションでしたね。
I.T.L.(アイソレーテッド・トレーリング・リンク)式と呼ばれている形式です。
何故?、FFは、このI.T.L.を止めて、トーションビームにしたか?というのは、部品を減らして軽量化のため・・となってしますが、恐らく、コストダウンの意味性の方が強いのでは?と推測していますが・・・
一方で、HA36Sアルト・ワークスでも、4WDでは、I.T.L.(アイソレーテッド・トレーリング・リンク)式のままになっています。
このI.T.L.(アイソレーテッド・トレーリング・リンク)とは、左右の後輪が連結されたクロスビーム(4WDなので、リアアクスルハウジングとなる)と前後位置を司る左右のトレーリングアーム、 横位置を司るラテラルロッドで構成され、一見普通の3リンクリジッドアクスル式ですが、クロスビーム(リアアクスルハウジング)とトレーリングアームの連結部に独自の工夫???があるそうで、ここが、スタビライザー効果を発生するとのことで、I.T.L.(アイソレーテッド・トレーリング・リンク)という名前を付けているとのことです。(???????、良く分かりませんが・・結局、単なる3リンクリジッドアクスル式に、ちょこっとした工夫だけで、無理くり、独自名称を付けただけな気も・・・・)
それはさておき、この4WDのリアに搭載されている、
ラテラルロッドが、ある意味では課題があるわけでして・・・
ラテラルロッドは、その支点を中心として振り子運動をするため、車軸(車台)の上下動の際に、車軸の横動によりタイヤが地面を横方向に「こする」力が発生するそうで、この現象は、その名のとおり
「対地スカッフィング」と呼ばれ、安定性や乗り心地が悪化する原因となるそうです。
因みに、ラテラルロッドが短い場合は、上下動に対する角度変化が大きくなり、車軸の変位(移動距離)も大きくなるため、それを軽減するため、ラテラルロッドはできるだけ長くされ、乗員や貨物の荷重のかかった、実際の使用状況で水平に近くなるように設計さているそうです。
HA36Sアルト・ワークスの4WDでは、確かに、なるべく水平になるようにしている感じはします・・
さて、HA36Sアルト・ワークスの4WDのリテラルロッドですが・・・

↑何だか、取っ手みたいな物が付いていますが、これは、何なのでしょうか?
Webで調べた感じですと、
「マスダンパーとか、ダイナミックダンパー(オモリ入りゴム)がリテラルロッドに装着されており、それが音振対策となっています・・・・・」となっていますが、よく分かりません・・
マスダンパーという事で、こんな説明の図をWebから見つけましたが・・
うーん、本当に、これを狙った機構が、リテラルロッドに装着されている・・というのは、よく分かりませんが・・・・
という事で、偉く、前置きが長くなりましたが・・・
ローダウンによるリテラルロッドの調整ですが・・・
ということで、ローダウン分、純正のリテラルロッドだと、タイヤ左右の車軸がずれてしまいます・・・
という事で、調整式のリテラルロッドの登場ですが、私は、信頼のクスコの物を選びました。
取り付けはDIYでもそれほど大変ではないですが、問題は、ラテラルロッドの長さの調整です。
やり方は、色々と有ると思いますが、私は、タコ糸と5円玉という、何ともローテクな方法で測定して、調整してみました。

↑リアの左右それぞれのタイヤの位置をボディーからの入り具合を測定して、左右均等になるようにラテラルロッドの長さを調整しました。
これが、なかなかうまく合わず、結局、5回位「左右測定→調整」のやり直しでやっと、左右均等となりました・・・・