今回のドライバーは、おなじみ♪高橋邦明選手・・・D1ドライバー。
KUNNY'Zのオーナーであり、当社のサポートドライバーであるD1グランプリ参戦ドライバーの高橋邦明選手よりレポートが届きましたのでご報告致します。
GRAN TURISMO D1 GRAND PRIX SERIES Rd.4・5
【グランツーリスモ D1 グランプリシリーズ第4戦・第5戦】
2014年 D1 GRAND PRIX 第4戦・第5戦
福島県・エビス南サーキット
開催日/コースコンディション
8月22日(金)第4戦 単走予選/ドライ~ウエット
8月23日(土)第4戦 単走決勝・追走予選・追走決勝
・第5戦 単走予選/ドライ~ウエット~ドライ
8月24日(日)第5戦 単走決勝・追走予選・追走決勝/ドライ~ウエット
D1グランプリ第4戦・第5戦が福島県のエビスサーキット・南コースで開催
された。今回の大会は土曜日・日曜日と続けてラウンド4・ラウンド5が行な
われ、シリーズチャンピオンを狙うにはとても大事な戦いでした。
しかし今回の大会は、両日共に天候が不安定で快晴かと思えば急に雷が鳴り、
土砂降りになるなど、天候に左右されたラウンドとなりました。
木曜日に搬入・PIT 設営をし練習走行を行いました。天候は1日を通してドラ
イ路面。午前中の練習では足回りのセッティングをし、午後にようやくコース
に合ったセッティングが決まって来ました。練習走行もそろそろ切り上げよう
かとした頃、トラブルが発生いたしました。走行中に突然、もの凄い振動が車
両に発生、自分はまたデファレンシャルかクラッチのトラブルかと思いました
が、いつも以上に車が動かない、ちょうど下り坂でストップした為、車両を何
人かの手で押してもらい緊急ピットイン。急遽車両チェックに入りデフは問題
なし、ミッションも問題なし、これはまさかまさかのエンジンかと思い大至急
ミッションを降ろす事にしました。そしてミッションを降ろしてみると問題が
明確になりました。動いてはいけないフライホイールが異常に動く、これはエ
ンジンのクランクシャフトが折れたか、何かエンジンブロック内で問題がある
と判明、急遽その場でエンジンを降ろす事になりました。その後2時間ほどで
エンジンが降り、エンジンブロック側から分解していくと問題が発覚!
何と4年間トラブルが無かったクランクキャップが破損。この時点で自分は絶
望的だと思いました。今年シリーズ戦6戦しかない内の、翌日から控えるデュ
アルファイナル2戦をノーポイントで終わってしまうのか?やっぱりシリーズ
チャンピオンを取るには問題が起きるのか!今年もシリーズチャンピオンを取
れないのか?と色んなマイナスの事を考えてしまいました。何時までもマイナ
スの事ばかり考えてもしょうがない、明日から来てくれるお客さんに申し訳ないと切り替えた時、2通りの選択肢がありました。知人が持ってきているノーマルエンジンをそのまま載せて、CPU をリセッティングするか?
やはり、34000ccのエンジンに拘り知人が持ってきているノーマルエン
ジンからクランクキャップだけ移植して使うか??この2通りの選択肢があり
ましたが、今の D1 グランプリ、ノーマルの3000ccでは戦えない、ラウン
ド4しかもたないかも知れないけど、チューニング業界ではご法度なクランク
キャップだけ移植して3400ccのエンジンで戦う事をバクチではあります
が自分は選択しました。
結果、日曜日のラウンド5決勝までもってくれた事が幸運でした。
そんなバクチなエンジンもラウンド4単走予選・単走ファイナルの朝方7時に
積み終わり、何とかラウンド4のスタートラインに立てました。
そして単走予選と単走決勝が行なわれる8/22金曜日の朝。
組みあげられたエンジンは朝一の練習で走らせる事が出来ました。
練習走行では、またクランクキャップが割れたらどうしよう、この先またトラ
ブルが出たらどうしよう、若干遠慮気味の練習走行でしたが、無事に走りきる
事が出来ました。
そして練習走行終了、単走予選が始まりましたが GOOD YEAR Racing with
Kunny’z マーク X はシード選手の為予選免除、スタートは夕方から行われる単走
決勝からでした。単走予選が始まってまもなく競技中に雷が鳴り始め、競技は一時中断。
雷、豪雨、雹、突風が吹く、とても荒ただしい天候に急変しました。
天候悪化の状態はしばらく続き主催者側の判断の結果、単走決勝は翌日の土曜
日、朝一に持ち越される事となりました。
この日天候が回復してからは単走予選の続きが行われ、金曜日の競技は終了と
なりました。

8月23日(土曜日)第4戦 単走決勝・追走予選・追走決勝
路面状況:ドライ~ウエット
朝の練習走行は20分間ドライ路面での走行。
マシンも問題ないようで単走決勝をむかえました。
エビス南での審査ポイントは第1セクターでは高い速度からの鋭い振り出し、
平均速度が求められDOSS得点は25%、第2セクターでは角度を安定させ
て走る事と角度の大きさが求められDOSS得点は30%(区間内での振り出
す行為は大減点)、第3セクターでは区間進入前にしっかり角度を付けて区間進
入する事と、角度を大きく保ち安定させる(角度戻りは減点、大きな角度戻り
に関しては区間点が0点)ことが求められDOSS得点は20%、第4セクタ
ーでは加速し鋭く振り返す事が求められ15%、第5セクターでは角度を大き
く保つ事と安定性が求められ10%でした。
昨日予選を勝ち抜いた上位16名とシード選手8名による24名で単走決勝が
始まりましたが走行前にまたも天候が変わり、次第に雨が降り始めウエット路
面での単走決勝となりました。
今回の練習走行ではウエットでの練習が一度も無かった為、ウォーミングアッ
プ1本のみでウエット路面を確認する状況でした。
ラウンド4エビスはシリーズランキングトップで迎えた GOOD YEAR Racing
with Kunny’z マーク X の出走は1番最後でした。
他の選手が走行を終えていく中、この悪天候な路面状況下での追走予選は免れ
たかった。(単走8位以内に入りたい)気持ちを落ち着かせて望んだ単走決勝1
本勝負。最終コーナーから1コーナーを抜けるまでは良かったもの、審査員席
前でこれ以上はみ出したら減点ですよと、引かれたアウトラインにタイヤが乗
ってしまい、それによってタイヤグリップを失いアウト側を通る大きなライン
取りとなってしまいました。
DOSSの得点は第1セクター24.73、第2セクターで28.69、第3
セクターで18.72、第4セクターで15.19、第5セクターで10.0
5点とDOSS得点は合計97.38点。
そしてはみ出した事によるライン減点が-0.5点入りましたが96.88点
で、暫定8位にいた96.60点の選手の得点を上回り、ギリギリではありま
したが何とか8位で追走予選免除となりました。
<ベスト16>
ベスト16で対戦相手となったのは、追走予選を勝ちあがってきたチームオレン
ジのアルテッツアに乗る匂坂 晋治選手。
先行高橋・後追い匂坂選手の1本目は匂坂選手が入り込む事は無かったものの
両者ミスもなく走りきり判定は8:8にイーブン。
そして入れ替えの2本目は後追いの GOODYEAR Racing with Kunny’z マーク X
が最終コーナーを真っ直ぐ目に出てきてしまったが1コーナーを過ぎた辺りか
らは匂坂選手の追走よりも近かったドリフトを見せた為減点は相殺7:7のイ
ーブン。
ベスト16での同点の場合はDOSS判定により先行時の点数の高い方が勝者
となる為、先行走行時高橋8に対して匂坂選手は7だったので、GOODYEAR
Racing with Kunny’z マーク X がベスト8進出となりました。

<ベスト8>
ベスト8で対戦相手となったのは、ベスト16で村山 梯啓選手を下し勝ち上
がってきた Team RE 雨宮 SUNOCO の RX7に乗る末永 正雄選手。
先行末永選手・後追い高橋の1本目は後追いの GOODYEAR Racing with Kunny’z
マーク X がストレートでの若干の戻りと角度が末永選手よりもついていないと
判断され、末永選手8に対し高橋6でアドバンテージを取られてしまいました。
入れ替えの2本目は、先行を行く GOODYEAR Racing with Kunny’z マーク X が
速度を抑えきれず1コーナーから大きなラインを描くような走行となってしま
い、それに対して合わせた走りをした末永選手に得点が入り、高橋6の末永選
手が8でアドバンテージを覆す事が出来ず、敗退となってしまいました。
第4戦結果6位。
シリーズランキング1位キープ。


8月24日(日曜日)単走決勝・追走予選・追走決勝
ラウンド5の行われた朝は今にも雨が降りだしそうな曇り空でした。
朝の練習走行時の路面状況はドライ。
予選は今回も免除の為、この日も単走決勝からのスタートでした。
審査ポイントはラウンド4と同様。
前日のラウンド4終了時では単走シリーズランキングも1位をキープしていた
為、このラウンド5の単走も勿論優勝を狙っていきました。
そして始まった単走決勝、最終コーナーから思い切り飛び出し角度も、ふらつ
く事もなく第二セクター迄いけたのですが、審査席前のアウトラインから少し
だけタイヤがはみ出してしまいました。それ以外は上手く走れたし手応えはあ
りました。DOSS得点は第1セクター24.15、第2セクターで29.8
1、第3セクターで19.81、第4セクターで14.79、第5セクターで
9.69点と合計98.25点でした。
そこからタイヤがラインからはみ出した事によるライン減点が-0.5点引か
れましたが、審査員ポイントが+1.0入り差し引いて+0.5の加点となり、
最終得点は98.75点でした。
単走決勝は1位の99.46を上回る事が出来ず、2位にて終わりました。


<ベスト16>
日曜日の競技が次々と進む中、午後2時過ぎにベスト16追走トーナメントが
始まりました。
そして開始と共にポツポツと雨が降りだし、やがてすぐに土砂降りになり競技
はまたも一時中断。
天候が回復をみせたのは午後4時過ぎでした。
ウエット路面の中ベスト16で対戦相手となったのは、追走予選を勝ちあがっ
てきた TOYOTIRES with SPEEDMASTER の AE86 に乗る田所 義文選手。
先行高橋・後追い田所選手の1本目は GOODYEAR Racing with Kunny’z マーク X
がミスなく走りきったのに対し、最終コーナーで自分のスピードに惑わされた
のか、オーバースピードで速度を抑えきれなった田所選手がオーバーラン気味
の走行となり高橋8に対し田所選手6でアドバンテージが2付きました。
入れ替えの2本目は後追いの GOODYEAR Racing with Kunny’z マーク X が最終
コーナーを真っ直ぐ目になってしまった事もあったが(角度が浅い)審査員席
前を過ぎた辺りからは接近したドリフトを見せる事が出来ていた為、角度が浅
かった事に対しての減点は相殺され6:6のイーブンでした。
先行時に2の差のアドバンテージを取っていたので GOODYEAR Racing with
Kunny’z マーク X がベスト8進出となりました。



<ベスト8>
ベスト8で対戦相手となったのは、ベスト16で村山 梯啓選手を下し勝ち上
がってきた Team UPGARAGE with DRoo-P の 86 に乗る日比野 哲也選手。
先行高橋・後追い日比野選手の1本目は最終コーナーは完全に自分の懐に入り込むことが出来ませんでしたが、ストレート辺りから日比野選手が終始接近し
たドリフトを見せ GOODYEAR Racing with Kunny’z マーク X もミスは無かった
ので、高橋7に対し日比野選手の入り込んだ追走に8の得点が入りアドバンテ
ージは日比野選手に。
入れ替えの2本目は、先行を走る日比野選手が最終コーナーの飛び出しを失敗
し1コーナーでスピン。慌てて自分も日比野選手のスピンを回避し、大きく何
かが壊れる様な接触は免れた。この勝負日比野選手のミスにより勝敗がつきベ
スト4進出が決まりました。



<ベスト4>
ベスト4で対戦相手となったのはベスト16で片岡 龍也選手を下し、ベスト
8で箕輪 慎治選手を下し、勝ち上がってきた SEIMI STYLE DRIFT with
TOYOTIRES の S15 に乗る田中 省己選手。
先行高橋・後追い田中選手での一本目は両者ミスなく走りきった。後追いの田
中選手が自分に対して入り込んだドリフトを決められず8:8のイーブン。
入れ替えの2本目。何としてでも決勝戦に行きたかったので、最終コーナーか
ら着いて行こうと思い、結果田中選手のマシンに接近したドリフトを最終コー
ナーから終始見せる事ができました。先行の田中選手の走りにもミスはなかっ
たが、判定は田中選手8に対し高橋10で決勝戦へ勝ち進む事が出来ました。

<決勝戦>
決勝戦で対戦相手となったのは反対側の山を勝ち上がってきた D-MAX の S15
に乗る横井 昌志選手。
横井選手とはラウンド3のオートポリスでの決勝戦でも対戦した選手。
負けられないし、ここで勝てばシリーズチャンピオンもかかった決勝になりま
した。(後から決勝に勝てばチャンピオン決定と聞かされましたが)
先行横井選手・後追い高橋で始まった決勝戦。
最終コーナーをビタビタで接近し詰まり過ぎてドリフトの戻りをする走りはし
たくなかったので、少し様子を伺って最終コーナーを出たのが仇となり、最終
コーナーから審査員席前まで詰め寄る事が出来ず8:8のイーブン。
そして入れ替えでは横井選手が接近したドリフトを最終コーナーから終始決め
て来たみたいで自分の敗戦が決まりました。(きっとラウンド3オートポリスで
横井選手が準優勝だった為その悔しさをバネに、勢いが自分より少し勝ったの
ではないでしょうか。)
そして審査員席前に並び結果発表がされました。
決勝戦は後追いの追走をより接近戦で決めた横井選手の優勝となり、GOODYEAR Racing with Kunny’z マーク X は2位にて幕を閉じ、シリーズチャン
ピオンは最終戦へ持ち越しとなりました。
第5戦結果 準優勝。
Kunny‘z D1 PROJECT PROJECT 第4戦・第5戦を終えて
ほんと、これほどついていないヤツは居ないと思った木曜日。
エンジンブローから始まったエビスデュアルファイナル。
最初は、もう今年もシリーズチャンピオンが取れない、何の為に今年一年間マ
シンポテンシャル向上の為に努力してきたか、何の為に今年一年間練習機によ
る練習を積み重ねてきたのか!ほんと最初は死にたいぐらいの思いで始まった
このラウンド。
でも、自分は恵まれています。夜通し寝ずにエンジンを組み直してくれたメカニック、
心配で神奈川から福島まで夜中の12時に手伝いに来てくれたエンジン担当の
メカニック。そして、足りない部品やらエンジン載せ変えに必要な特殊工具を貸して
くれた他のチームドライバー・メカニック。
本当に何度言っても足りないぐらいの感謝の気持ちでイッパイでした。
これが D1 のいい所、本来他のレースカテゴリーではありえない、他のチームへ
の協力、もし貸した後に自分のチームで使うようになったら大変な為、本来は
貸してくれないのが本当のスタイル、でも D1 は違います、ここが皆で造って来
た D1 だと自分はつくづく実感しました。
そして、木曜日の夜遅くに色んなパーツメーカーさんにも助けてもらいました。
いま、こうして笑顔で報告書を書けているのも皆様のお陰です。
本当にご協力いただきました皆様。
『ありがとう御座いました。』
このご恩は、今年『2014年 D1 グランプリシリーズチャンピオン』という形
にしてお返ししたいと思っております。
この気持ちを胸に、最終戦お台場でシリーズチャンピオンを自分の手で掴みに
行こうと思っておりますので、後1戦お付き合いください。
簡単では御座いますが、ラウンド4・5エビスラウンドの報告書とさせていた
だきます。
今年は何が何でも『チャンピオンを捕るぞぉ!!』
2014年 D1 GRAND PRIX 結果
開幕戦
静岡県・富士スピードウェイ 単走予選 15位
単走決勝 3位
富士ラウンド総合 3位
シリーズランキング 3位
第2戦
三重県・鈴鹿サーキット 単走予選 免除
単走決勝 5位
ベスト16(vs 唄戦) 勝利
ベスト8(vs 日比野戦) 勝利
ベスト4(vs 末永正戦) 敗退
鈴鹿ラウンド総合 3位
シリーズランキング 1位 D1 GRAND PRIX PROJECT 2014
第3戦
大分県・オートポリス 単走予選 免除
単走決勝 8位
ベスト16(vs 手塚戦) 勝利
ベスト8(vs 川畑戦) 勝利
ベスト4(vs 松井戦) 勝利
決勝戦(vs 横井戦) 優勝AP ラウンド総合 1位
シリーズランキング 1位
第4戦
福島県・エビス南サーキット 単走予選 免除
単走決勝 8位
ベスト16(vs 匂坂戦)勝利
ベスト8(vs 末永正戦)敗退
エビスラウンド総合 6位
シリーズランキング 1位
第5戦
福島県・エビス南サーキット 単走予選 免除
単走決勝 2位
ベスト16(vs 田所戦)勝利
ベスト8(vs 日比野戦)勝利
ベスト4(vs 田中戦)勝利
決勝(vs 横井戦)敗退
エビスラウンド総合 2位
シリーズランキング 1位
高橋選手、準優勝おめでとうございます!! たくさんのリポートもありがとうございました。最終戦も期待しております!!たくさんの仲間達に支えられての福島
だったようですね! チャンピオン目指して頑張ってください!応援しています。
ご購読のみなさまも応援をよろしくお願い致します。
ありがとうございました。
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