
先日はMDデッキのXM-V1をとJA555ESを試聴してみたので,この日はAX-V1とXL-V1AをS-3000で試聴。
最近はAMPはTA-DA3200ES CDPはPS3(3000や60GB Ver.)とSPはVictor S-3000で試聴していました。 SONYが主なシステムになっていますが,本来はVictor派です。
しかし困った事にVictorのAMPは鳴りそうで鳴らなかったり,手の込んだ作りのAMP程全く鳴らなかったりしていまして… そんな中,PS3とDA3200ESの組み合わせが高音質であると言う事をWEB上で知り,そのまま導入。
これが思った以上に良かった事と,昔のSONYの音ではなくなっていたのでこのまま行くことに。
おまけに7.1chが以外と面白く,少しこの方向で遊んでみたかったのです。
それでもVictorの音を全く忘れた訳ではなく,たまにEXA10のシステム(ウッドコーンスピーカ)で聴いたり,イヤホンをFXC71にしてみたりと少しはVictorも残していました。
最も,メインシステムのSPはVictor S-3000に変わりはありません。
スピーカはJBLやALTECも良いのですが,飽きてしまいVictorに戻ってくる傾向があります。
これはNikonから一旦PENTAXやCanonに行って又Nikonに帰ってくる事に似ています。
たまに違うものも良いのですが,ずっと使うと何か飽きがきてしまうのですね… Victorも飽きる事がありますが,又戻る辺りが少し違うかな。
と言うわけで,先日久しぶりにXM-V1ではありましたがVictorの音を聴き,しかもその音が今まで以上に良かった事。 一昔前前とは電源も環境も少し変わっている事を考えて,HMVシステムを出してきてS-3000に繋いでみる事にしたのです。
HMVシリーズの作りは非常に凝った物で,まるで趣味で作ったかのような構造や組み方です。
その中でもQL-V1は非常に名機ですね。
しかしこのHMVシリーズ,全く鳴らなかったのです。
その音は,馬力がなく元気もあまりなく繊細さがあるかと言うとザラついていると言う方が良いレベルで,低域はほぼ出ませんでした。
環境によってはAMラジオ以下の音を出してくれました。
それでも,HMVを謳い作りも凝っているし,ただのコンポではない事は見た目に分かります。
そんなAMPやCDPが鳴らない訳が無いと,今まで色々な事を試してみましたが大きな改善は見られませんでした。
しかし今回はUPSが入っています。
電源を最重要視するVictorの事ですから,電源が変われば何か反応があるはずです。
いつもの事ながら前置きが長くなりましたが今回の結果です。
AX-V1-XL-V1Aへの接続は「EXTON EXR-A2000」で,AMP-SP間は先日からのHITACHIケーブルのVer.3で接続。
ソースはいつものリー・リトナーの「GENTLE THOUGHTS」と追加で最近聞きなおしていた「鬼太鼓座」です。
結果は…
久しぶりのVictorサウンドです。 しかし,今までとは明らかに何か違います。
最初はDA3200ESにエネルギーを追加したような音でした。
エジングを進めていくうちに,どんどんエネルギーが増していき低音や中域が今までのHMVとは別物のような音に… 小音量でもエネルギーのある音はかなり久しぶりです。
鬼太鼓座を聴くと,大太鼓の低音が畳を揺らし,複数の太鼓を一気に演奏するシーンでは低音が波のように畳の表面をウネッて流れてくるようです。
このCDで太鼓を演奏している空間の広がりが感じられたのは過去で今回が初めてです。
パワーの無いアンプですが,エネルギーが凄いので音が大きく聞こえます。
エンジンに例えると,SONYのAMPは馬力はありますがトルクが細い音。
HMVは馬力よりもトルクが勝るような音で,トルクが太い音。
HMVはソースによっては非常に荒々しく鳴りますが,SONYは平均的に繊細に鳴ります。
ここで分かった事が… SONYでは超えられない壁のような物がVictorのAMPにはあるように思えました。 SONYの中でもTA-DR1aは120万円もするのでどう言った音になるのかは分かりませんが,Victorのこの音はVictorにしか出せない気がします。
しかしこの音を出す為には一体どうすれば良いのか… 普通にコンセントに繋いでも,全てVictorのケーブルに交換してもこのAMP本来の音は出てくれません。
Victorのテスト環境で初めてこのAMPの良さが分かるのでしょうが,そんな事を一般家庭で再現できるとも思えませんので電源を強化する事で少しは近づけるようです。
DA3200ESは壁コンセントでもUPSを通してもダウントランスを通してもそれに応じて音は変わりますが,どれかでは全く鳴らないと言う事はありませんでしたし,大きくクセが変わる事もありませんでした。 (壁コンセントで鳴るようにチューニングしていると,かないまる氏も書かれています。)
しかしVictorのAMPは違います。
とにかく電源によって性格が変わるのです。 繋ぐソースによっても悪く評価されそうです。
又,SPとの相性も結構あり,なかなか鳴ってくれません。
鳴らないので,Victorの中でAMPを取っ替え引っ替えしていました。 これもダメ,これもダメ…
鳴りそうで鳴らないAMPも多く,それを鳴るように努力してみましたが,根本の電源がダメだったようです。
例えば,LABORATORYシリーズが鳴らないわけがないのですが,家ではとても鳴らす事はできないままコンデンサが吹いてしまったりして不動になっています…
Victorではバッテリーで100Vを作って鳴らす実験等もしていたようで,そのバッテリーの音を出すAMPがM-7070であったようですが,これがまた鳴っていそうで鳴らない…
それでもHMVよりは遥かに鳴っているように聞こえていました。
ちょっと長くなり,シメが無いですがこの日の分はこれくらいにしておきます。
この日の画像は,VictorのHMVシリーズのAMPとCDPとMDです。
QL-V1は別の部屋で保管中。 HMVのSPは持っていません。