
最近,新しいCDが来ました。
リー・リトナーのGENTLETHOUGHTSやON THE LINEのリマスター版で,今回はK2HD RECORDINGだそうです。
GENTLETHOUGHTSだけでも,すでに4種類のCDが出ていますがビクターエンターテイメントとしてはこの音源は余程大事なのでしょう。
今回のリマスター版はタワレコの企画物のようです。
中でも,今回はON THE LINEが出てくれた事が嬉しく,早速聴いていたのですが何か違う…
当時物のDIGITAL RECORDING版を持っているのですが,そちらの方が臨場感も柔らかさも有って良いのです。
なによりも,K2HD版では音楽的な何かが欠けています。
K2HD版の音は,シャキッとしていて元気良く,レンジも広く高域が伸び伸びしているのでオーディオ的に見ると良い音です。
でも,聴いていて楽しくない。 ただ鳴っているだけ。 そんな印象なのです。
これはSX3で聴いた時に最も気になり,ウッドコーンスピーカーでCCコンバータを入れると随分改善されます。 でもCCコンバータを入れた音など常に聴きたく無い質の音なので意味が無い。
そんな事を思いながら,当時物のON THE LINEを聴いているのですが,ちょっと面白い記事を見つけたので自分でも試して見ることに。
それは,最近のCDはクリッピングした音源をさらにコンプで潰し,全体の音量を揃えてしまってあると言うもの。
こうする事で,MP3に落としても雑音の中で聴いても良く聞こえるそうです。
尚且つ,馬力の有るような音になり,音も硬くなるので好まれる傾向にあるとか…
それを確認するには,CDをリッピングして波形を見れば一目瞭然との事。
また,昔のCDと見比べてみるとよく分かるとの事だったので,1984年のCDと2010年のCDを比べてみました。

詳細は画像に記載した通りです。
1984年のCDはレベルが低く,全体のレベルも一定では無いのに対し,2010年のCDではレベルがほぼ均一化され,ベタッとしているのが分かります。

内容は上に同じで,波形の時間軸をアップしてみました。
ほぼピークまで録音されている事が分かります。
また,コンプやリミッターを多く使用している事が分かります。

1984年にDIGITAL RECORDINGされたCDが2011年にK2HDでリリースされました。 (波形はリー・リトナーのON THE LINEです。)
そこで,1984年当時のCD波形と現在リマスターされたCDの波形を見比べてみました。 (マスターは同じはずです。)
やはり最近の方はレベルが揃っている印象です。
この方が元気があり,カッコ良く聴こえるためでしょう。
(このアルバムの場合,曲によっては昔と同じ位の波形でした。)
この波形を見る限りでは,無理なコンプはかけずにできる限りレベルを入れたと言った印象でしょうか。
そこで,ものは試しとあるソフトを使って一旦全体のレベルを下げ,クリッピングしてる箇所を自動修復してみました。

ソースは変わって,Sony MusicのBlue-specCDです。
WMP12でWAVリッピングした後,あるソフトを使って修復してみました。
画像のCUSTOMと書いている方が修復後です。
このCDは元々大きな問題が無かったので素直に修復できました。
ただ,「やしきたかじん/その時の空」に関しては自動修復をかけても修復箇所が見つからないと出てしまったので,クリッピング箇所が無いように上手くレコーディングされてあるようです。
修復後の音ですが,元に比べてパンチが減ります。
その代わり,ボーカルが素直に前に出てきて開放感が生まれました。
しかしこれでは物足りないと言う事で,元のような波形になっているのでしょう。
元はボーカルがすこし引込み,詰まりがちですがこれはワザとのようです。
この日の画像は,リー・リトナーのGENTLETHOUGHTSとON THE LINEです。
尚,この記事に関してのクレームその他は受け付けませんw
Posted at 2011/10/26 20:29:52 | |
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