
F1 2019 オーストリアGPの感想文です
まずは、レッドブル・ホンダの優勝おめでとうございます
経緯はどうあれ、めでたいことです
場所はレッドブルリンク
標高700mの高地にあるサーキットですね
目印は大きな牛
標高が高いので、空気密度が7%ほど低いそうです
7%低いということは、エンジンの吸気に関しても海に近いサーキットよりも
7%余分に吸わないと、想定しているパワーが出ないということで
これは冷却関係にも同じことが言えます
言い換えれば、冷却に関して、標高の低いサーキットの際に
どの位の余力が有るかということになります
しかし、余力があるということは、それだけ大きなラジエータや
空気の取り込み口が大きくなり、ドラックが増えることになります
なので、理想的にはこういう吸気口を小さくしていきたい
そうなると各部冷却の能力が制限され、各部が高温下にさらされ
設計通りの性能が出なくなります

良い例がこれですね
まぁ開口部を小さくしても、ドラックの塊でしたが
今回のオーストリアGPは流れだけで見ていると、ルクレールの優勝の確立が最も高かったです
サーキット的にはバーレーンに近い構造な上に

フェルスタッペン

ボッタス

ベッテルと事故になり、遅れをとります
残った対抗馬

ハミルトンについても、ターン1の攻略が上手くいかない状況

くるか、初優勝って感じでした

それをPPとして証明したのです
懸念材料としては、Q2を上位勢がC2を選択したなか、跳ね馬はC3
最も暑くなると言われる日曜日に、そのタイヤでもつのかが勝敗のカギかと
この時点では思ってました
跳ね馬にはさらに追い打ちとして

ベッテルがPU関係のトラブルでQ3を出走できない状態に・・・
これはルクレールは一人で、銀矢二台にフェルスタッペンと戦う必要があります
さて決勝ですが
まぁ皆さまご存知の通りの結果なのですが

沈みゆくフェルスタッペン
この時点で、フェルスタッペンの表彰台はないと思いました
しかも挽回するために、タイヤにフラットスポットを作ったらしく
映像的には、存在が消えている状態でした

タイヤ履歴

タイヤ周回数

決勝繰越タイヤ
ルクレールの一人旅かと思われたのですが
状況は21周目に動きます
ボッタスのピットインに伴い、牽制のベッテルがピットイン
これで、ボッタスのリリースが遅れ、アンダーカット対策にルクレールが
翌周にピットイン
狡猾な戦いをやる跳ね馬です
しかしここで選択したのがC1タイヤ(ハード)です
残り周回数を考えた結果なのかもしれませんが
硬いタイヤに疑問がある跳ね馬としては、選択に疑問が出ます
しかもルクレールは前戦に続き、決勝前のインストレーションでC1タイヤを
使用して皮むき?をしているので、跳ね馬が、得意としていないと想像できます
しかし、セオリー通りにポジション重視の対応で速い周回でピットインしたために選択が無い状態みたいです
これは後に、布石になります
実際、後日談として、ボッタスはタイヤではなく、PUの問題で、早めのピットインをしたことが分かってます
これは跳ね馬にとっての不運となりました
スタートタイヤで、周回を重ねたハミルトンにも不運が

縁石の問題なのか、フロントウィングのアジャスタの破損が発生します
交換には約8秒のロスがありますが
ハミルトンはC2→C1へのタイヤ交換となり、硬いタイヤに履き替えることになります
その場合、柔らかいタイヤに合わせていたフロントのダウンフォースでは
硬いタイヤでは、適正なグリップを得ることが出来ず
1周0.8秒のロスが想定されたそうです
PUのオーバーヒートでペースが上がらない状態で、さらなるロスが発生した場合
中団勢に食われる可能性が高くなります
そのことより銀矢はフロントウィングの交換を決断します
この情報から陰になっていてフェルスタッペンにチャンスが回ってきます
フェルスタッペンはハミルトンにオーバーカットを仕掛け、成功します
ハミルトンの約3秒前にピットアウトしたフェルスタッペンは4位に
残りはルクレール、ボッタス、ベッテル
この時点で31周目にピットインした、フェルスタッペンは
21周にピットインしたベッテル、ボッタスに対して10周
22周にピットインしたルクレールに9周
とタイヤにアドバンテージを得ました
ここからフェルスタッペンショーとなります
50周目にベッテルを攻略

この時点で、跳ね馬がC1を使えていないことが分かってきます
ベッテルはすぐにC3へ交換し、ハミルトンの追撃を開始します
56周目にボッタスを攻略

しかしこの前の周回にセンサー関係のトラブルによるパワーダウンが
フェルスタッペンを襲います
しかし、PUの設定を変更したことによりパワーが復活し、ボッタスを攻略
そして、ここで、エンジン11ポジション5の指示
この辺、TVではモード11と言われたために、モード11というのが飛び交うことになりました
かく言う私も、間違えた("⌒∇⌒") キャハハ
モードとエンジン11ポジション5の違いを解説されていましたが
モードというのは、いわゆるショートカットみたいです
レースで使用されるPUのセッティングをあらかじめ、設定しておき
短時間で切り替えるものをモードというようです
それようSWはステアリングに用意されております
で、今回のエンジン11というのは、エンジン設定用のメニューを示します
要は、本来レースで使う予定の無かった設定を個別操作でメニューを開けたそうです
そしてそのメニューの設定をポジション5にしなさいと指示したということです
これはPU使用7レースマイレージに対し、寿命を縮める覚悟で翌レース分のマイレージを使いパワーを上げる設定にしたということです
そのパワーを使い、ルクレールを追撃します

そして69周目、インを安易に開けたルクレールを攻略します
この追い抜き審議対象になったのですが
何かがオカシイとか思いました
フェルスタッペンのルクレール攻略は数周に渡りましたが
この69周目までは、インをしっかり閉めたブロックラインをとってました
しかし、69周目には全くその行動をせずにインを開けて飛び込ませています
本来車体半分以上、入られたらクロスラインを狙って一旦引いて曲がるのですが
ルクレールは並行してコーナーに侵入し切り込みました
フェルスタッペンは通常?のラインなので、縁石ギリギリまで行きますので、
アウトからキリ込めば接触するのは当たり前です
昔は、コース外はアスファルトでは無かったので、接触し外に出ると
最悪リタイヤになります
なので、昔はクロスラインを狙うのですが
現在は、アスファルト舗装されているので、多少飛び出しても
リタイヤにはならず、若干のタイムロスが発生するだけです
そしてペナルティは追い抜きを掛けている方が出される率が高いのです
これ偏った見方をすると、サッカーでいうシュミレーションであり
ゴール前でPKを得るみたいな感じですね
明らかにインを開け、フェルスタッペンを誘い込み
自分はアウトギリギリを走り、フェルスタッペンに当てさせ
押し出されたと主張すると、相手にペナルティが出って、自分が優勝と
まぁペナルティが出なかったので、なんでもなかったのですが
使えるものはなんでも使うは良いのですが
ランオフエリアを使って防衛するのは、まぁ妥協できますが
抜く、ペナルティを招くってのは・・・個人的にはどうなのかなぁとか思う
抜くのは・・・酷すぎなければ有かもしれないけど
と後味の悪い話になったのですが

とりあえず勝った

しかしルクレールの態度は・・・
なんだろう・・・やり切ったって感じがなないよね

こういう態度を見せられると、腹に一物あるように見てしまうのです
まぁ私、性悪説者なので

結局、ホンダが突然早くなった訳ではないのですが
本来マイレージを考えて、レースで使わないエンジン設定を使い
昔なら壊れていたかもしれない状況を、積み重ねてきたもので乗り切った
その努力と度胸、周りが不運な時そこにいた運
そこにたどり着いたドライバーの忍耐と努力と
そこに導いたチーム
しかもチームのホームGP・・・
まぁ瞬間的なラッキーが大きかったとしても
挑戦し続けた結果なんでしょうね
改めて、おめでとうございます
良いものを見せてくれて

さて次はイギリスGP、シルバーストーンです
流石イギリスと言うべきか・・・天気が悪い
気温が低い
メルセデス、ハミルトンの圧勝の可能性が高くなってます
まぁそれもそれで楽しいのですがね