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ノイマイヤーのブログ一覧

2024年12月29日 イイね!

2024年を振り返って

今年から感想文アーカイブそのものは別ブログとして公開します。

2024年は勤務先で異動して本格的に業務が開始した一年でした。完全に異動したものの、入社以来12年ほど携わっていた業務で得た知識と人脈を使うことができるので前職場ほどの苦しみは無く、ピンチもありながら面白おかしく過ごすことが出来たのは幸運だったと感謝しています。新しい職場は人間関係が非常に良いので分からないことを質問しやすいというのが大きいですね。3年ロスしましたがまだまだこの先も頑張れそうです。

先月には隣のグループの方がメンタル不調で休職になってしまい、急遽代打で私が業務を引き継いでいます。優秀だけど業務を抱え込んでSOSが出せないタイプの真面目な方でしたので引き継ぎが無くても大体内容が分かるのが不幸中の幸いでした。こちらの業務も私の過去の経験で何とかなる種類の仕事だったので来年の春くらいまではやることになると思います。担当の方が復帰したらもう少し上司が仕事の分担を考える事でしょう。来年からは元々の業務の人員が一人減るのでいち係員の私は業務倍増。

これと併行して社内のリノベーション活動にも挑戦しています。私の勤務先は優秀な若手の退職者が増えており、昭和的な風土も原因の一つとして働き方改革とオフィスの刷新を行う事になり、昔一緒に働いていた他部署の方が事務局となった事を機にご指名を頂いて全く畑違いの仕事も行うことになりました。全く違う部署でどちらかというと私の仕事の背反部署の方ですが、熱意とか突破力とかがずば抜けいて一緒に居るだけで学びのある方です。

更に、社外の展示会や社会貢献活動(某学生競技の審査員を拝命しました)など会社生活の中で最もバラエティに富んだ業務内容を一気にこなしています。社会貢献活動の一環で東京出張が増え、今まで関わる機会の無かった同業他社の方との飲み会(私はノンアルですが)も密かな楽しみです。新幹線にも駅弁も食べ慣れてきまして、帰りのホームで食べるきしめんも楽しいです。

ちょっと新幹線の予定を後に調整したりして、田舎者丸出しの東京観光を(こっそり)楽しんでいます。

昼休みを使って一度訪れてみたかった靖国参拝してみたり、途中下車して銀座の日産ギャラリーでS13やZ33を見学したり。こんな洗練された都会に本社があった日産自動車って凄いですね。だけど、過去の名作を飾ることも素晴らしいけどもっと日本で「これです!」と言えるクルマを銀座の一等地でドーンと展示して欲しい感はありました。コンセプトカーも劇用車もヘリテージカーも良いんですよ!良いんだけど・・・・。日産90周年ムービーを見ながらコーヒーをいただいて来ました。







夕方に会合が終わったら、60分間で一周できる「はとバス」ツアーに参加してみました。オープントップのバスで東京駅~国会議事堂~東京タワー~レインボーブリッジ~築地~銀座~東京駅というルートで60分間で2200円という価格で充分以上、これでもかと言うほど名所を見せてくれるんです。





どこも自分で車を運転して行ったことがある場所ではあるんですが、詳しいガイドを聞きながら回る、それも見晴らしの良い2階建てバスから見学するというプロならではの洗練されたツアーに私は感心しっぱなしでした。最後には「東京のバスガール」まで歌ってくれるんです。このツアー、色んな方に勧めています(笑)

別の機会には地下鉄を駆使してホンダの本社を尋ねてコーヒーを飲みながら新型フリードを見せてもらいましたが、まさか日産とくっ付くなんて思いもしませんでした。ホンダの本社もカッコイイですね。




増税メガネがまだ首相だったころの国会議事堂や首相官邸を歩いてみました。電信柱も無くてとても綺麗で静か。そして厳粛に警備されている場所で何だか現実離れした場所でした。




昔からそう聞いていましたが公共交通機関が発達していて短時間で色んな場所に行けてしまうのが良いですね。一気に浅草寺を参拝して子供の頃に高速道路から眺めた「う●こ」ビルやスカイツリーを見て、飲みたい電気ブランを横目に帰りは日本橋の日本国道路元標も見てきました。











免許取り立ての時代、親戚のパジェロミニVR-IIを借りて国道4号を走ってここまで来たことがあるし、高専卒業時に同級生のミニカで国道1号を制覇したときのゴール地点として訪れたことがあります。一人だと、スピーディに動けるし家族連れでは顰蹙を買いそうな場所もササッと行ける。

2025年秋までは人生史上で最も新幹線に乗って東京に行ける期間が続きます。東京在住の方からすれば何が珍しいんだ、という突っ込みも入ると思いますが地方から来た私のようなものからすれば観光資源だらけで刺激的な都市でした。本当は一つのスポットでじっくり過ごしたい場所もあるのですが、日帰りなので早歩き弾丸ツアーとなります。

・・・こんな感じですが、サラリーマンとしてもちゃんと働いていますのでご心配なく。残業はそんなに激しくなくて、年間450Hr以内で済んでいるので若い頃よりは効率的にやれるようになったのかな・・・・。

ただ、加齢のせいか寒くなってから慢性的な頭痛に苦しんでおり、結構な頻度で痛み止めを服用しておりました。飲み過ぎもヤク中みたいで良くないんで葛根湯を飲んで血行をよくしております。40歳過ぎるとガタも来る・・・と思いますが若い頃の被害追突事故の後遺症かな(痛みが似ている)とも思い始めています。決まって12月ごろに頭痛が酷くなります。一生付き合っていかないと行けないのかなと諦めモードです。お酒を飲む量も減りました。MRIで見てもらいましたが、医者曰く「まだ綺麗なのでいける」とのことでした。

ちょっと面白かったのは冬タイヤに交換したら、良い運動になったのか頭痛が治まりました。(でも腰がちょっと痛いですけどね)運動不足なんでしょうね。RAV4は16インチだからまだしも、22インチとか言ってる最近のSUVだと交換すること自体を躊躇しそうです。

家族もおかげさま様で健康そのもので、土日は家事育児習い事送迎や買い出しで潰れてしまいますが、何とか家庭と仕事を両立している状態です。ちょっと健康方面にも意識を向けていかないと、免許返納までの期間が早くなってしまうので。

趣味の方はというと、帰宅後ちょっとだけみんカラ徘徊してみたり、フレックスタイムや有給を使って時間を捻出したりしています。いくら家庭人とは言え趣味が無い人生は私には考えられません。限られた自由時間に合わせて下さる周囲の友人達には感謝しかありません。久しぶりに数回、イベントに出席したりギャラリー参加をする事が出来るようになってきました。良い傾向なので2025年はもう少しそういう機会が増えると嬉しいです。

18年所有しているカローラGTはというと先日、取材をして頂きまして某メディアの一つのコーナーに登場させて頂きました。自分のカーライフを人に語るという経験がほとんど無かったので改めて自分の記憶の整理にも役立ちました。

2025年は車検イヤーで、カローラとRAV4とプログレとデミオの車検があります。(なんで全部一気やねん)各車が抱えている懸案事項も一つずつ潰していきたいなと思っています。

無事通過できるでしょうか?乗ると心が安らぐプログレはもしかすると進退を考えねばならない時期が来つつあります。

年末年始は私の実家に帰省し、一泊二日で四国にも脚を伸ばして来ます。デミオは夏タイヤなので雪が心配・・・・。デミオは久しぶりに手洗い洗車をしてウインドシールドガラスの油膜取りをしてあげました。視界の確保は大切ですからね。

感想文や取上げたいブログネタは溜まっているんですけど、ゆっくりやらせていただこうと思います。待っていただいている方も申し訳ありません。

皆様、どうぞ良いお年をお過ごし下さい。

●2024年試乗車(年式順)



1988年式ブルーバードH/T SSS ATTESAミニ感想文
1991年式ギャランVientoミニ感想文
2001年式プリウスプレミアム21ミニ感想文
2006年式タントVS感想文
2011年式タントL+2009年式タントXミニ感想文
2011年式ムーヴコンテ カスタムRS感想文
2016年式アストンマーティンV8ヴァンテージN430感想文
2020年式MIRAI感想文
2022年式タントファンクロス+2019年式タントカスタムRSミニ感想文
2023年式C+pod感想文
2023年式N-BOX感想文
2023年式MX-30 Rotary-EV感想文
2023年式ZR-V感想文
2022年式アウディQ4 e-tron感想文
2024年式WR-V Z+感想文
2024年式フリードe:HEV AIR EX感想文


今年16台試乗。昨年同様、短時間のみ・助手席のみの試乗はもう少しあるのですが、私が自ら運転して記録に残せる程度の距離・時間走らせた車種のみ残すルールにしています。

ユニット別だとBEV2台、FCHV1台、PHEV1台、HEV3台、ICE車9台。ついにFCEVに乗ることができて個人的には感無量ですし、ロータリーEVも面白かったです。動力源のバリエーションが増えているというのは純粋にエンジニアの末席を汚すものとしては嬉しいですね。それでもまとめてみると一番乗っているのはICE車。ノイマイヤー的にはBEVシフトは当面先です。(するかどうかも分からん)

ブランド別だとトヨタ3台 日産1台 ホンダ3台 三菱1台 マツダ1台 スバル・スズキ0台 ダイハツ4台 AUDI1台 (略)アストンマーティン1台でした。

超高級スポーツカーから歴史的に重要な車、初代から最新型まで同車種短時間で試乗して進化を辿ってみたり・・・。私に色々体験させて下さる皆様に感謝申し上げます。最近はレンタカーも短時間借りて市街地から高速道路、時々山道も運転できるので私の経験値も大いに上がってきていると思います。

若い頃はどんな車を運転しても「アグレッシヴに」一辺倒でワンパターンでしたが、最近は良い意味でおじさんになって車に合った運転スタイルを模索しようと思うようになって来たのも感じます。多分普通の方はもっと早くそうなってると思うんですけど。

年式的にも1988年式から2024年式まで36年も開きがあるのも面白いですね。こうやって、自動車の歴史を俯瞰して見られるのは良いですが新しい車が最良というわけでは無い、という経験が度重なるのは喜べません。「これくらいの性能悪化は許される」の尺度がバグってんじゃ無いのか?と感じることは少なくありません。

それは今年訪れた安全技術展で感じた安全技術の進化が「ドライバーを運転から遠ざけること」に向いているということの影響を受けていたとしたら、自動車の魅力を語る上で本当にそれだけが正しいのかどうかは活発な議論が必要だと思います。

このままだと、2024年の私が「もう少し・・・・」と思った車が20年後位に乗ると、「SUGEEEEE」ってなる可能性も否定できません。そのとき、私は還暦を過ぎていますが、そういう未来は少し悲しいなと思います。

2025年も、マイカー達との楽しい時間を楽しむと共に、良い車との出会いもありますように。

Posted at 2024/12/29 21:50:28 | コメント(2) | トラックバック(0) | 一般ブログ | 日記
2024年05月02日 イイね!

ヤマザキマザック工作機械博物館

ヤマザキマザック工作機械博物館先日、ヤマザキマザックが運営する「工作機械博物館」へ行ってきました。

実は一度、子連れで見に行ったのですが余りのクオリティの高さに感銘を受け、
会社を休んで妻と見てきました。(妻もじっくり見たかったらしい)

デミオで行ったのですが、普段の運転だと4人乗車する事が多く、珍しく2名乗車で身軽なデミオの走りを堪能しました。1名乗車だとあのハイギアードで充分事足りますね。

ヤマザキマザックについて私は余り詳しくなかったものの、工作機械メーカーとしては有名らしく、創業はあのワイマール憲法と同じ1919年。名古屋で畳の製造機械を作る会社としてスタートし、1928年には旋盤を商品化(1号機)し工作機械メーカーとなったのだそうです。

現在では「オークマ、DMG森精機、ジェイテクトと共に日系四大工作機械メーカーの一角を占める。」(Wikipediaより)
と言うことですが、同社製品を余り見かけたことはありませんでした。


↑商品化1号機(旋盤)

知人のベアリング部品メーカーの同級生に聞いてみたところ、社内には何台かMAZAK製の設備が稼働しているとのことでした。私の会社では精密な部品を扱っておらず、そもそも職場にも精密加工機はありません。せいぜいボール盤くらいのもので見かけないのも無理は無いですね。

しかしながら、あらゆる製品は工作機械によって産まれており、マザーマシーン(母なる機械)という呼び方も納得が行きます。私が最終製品の機械を学ぶ上では工作機械を知る事も必要なのです。「私は専門家ではありません」が、と言い訳しつつも機械加工を分類を試みました。

鉄を加工して何かの形状(例えば歯車など)を生み出す方法は大まかに3つあります。

①溶けた鉄を砂型に流し込んで固めて形状を作る→鋳造

②柔らかくなるまで熱した鉄を叩いて形状を作る→鍛造

③常温の鉄を刃物で削って形状を作る→機械加工

番外 粉末の鉄を型に入れて焼き固める→焼結

現代では色んな方法があるのですが、最も精度が高い方法は③の機械工であり、①や②で作った部品も最終的には精度を要する箇所は③を経て完成する例が非常に多いです。

工作機械博物館では③を行う工作機械の歴史を紹介してくれる博物館です。しかも展示されているコレクションはレストアされて実働なのです。

そして特徴的なのは各時代の代表的な機械と、それらを製造するために活躍したであろう工作機械が近くに展示している事です。工作機械だけを展示したとしても硬派すぎて一般の人にはついて行けなくなるところを、蒸気機関車を始めとする各時代の乗り物を一緒に展示することで工作機械の寄与をイメージしやすくした点は素晴らしい工夫だと思いました。

これまでは名古屋市のトヨタ産業技術記念館にしかこう言った展示はありませんでしたが、もっと工作機械にフォーカスした歴史を紹介するという意味では工作機械博物館こそが真打ちであるとも言えます。

機械系の学生は是非訪れて欲しいですし、カーマニア達も意外とこういうものには興味がそそられるのではないかと思われます。

例によって全ての写真はフォトアルバムに残し、ここでは幾つかに厳選して紹介します。

原始時代は石を割って歯を形作ったり、削って作られた打製石器や磨製石器の時代がありましたが、加工しやすい銅を使った時代や隕石に含まれていた純鉄を使った道具などが知られていました。古代から金属の加工というのは行われてきました。

ただ、人々の加工の中心は木材が多く、初期の加工機は人力で動く木材用として発展したようです。刃具を手などで固定し、工作物に紐を結びつけてを回転させて加工する旋盤は古代エジプトでは既に存在し、それが2000年以上も使われていたようですが、中世ヨーロッパになると木の枝の反力を回転力に換えたポール旋盤が発明されました。このポール旋盤は昔の教科書で学んだことはありましたが、実物が見られるのはさすがと言わざるを得ません。



人力による往復運動を回転運動に変換するクランク機構を考案したのはレオナルド・ダ・ビンチだと言われています。

この発明が実用化されたのは更に時間を要したようですが、それにより連続的に回転させる工作機械が発展しました。



もう一つ、蒸気機関の効率を飛躍的に向上させたのがウィルキンソンが産みだしたシリンダの加工法です。



彼は従来片持ちで加工していたために精度が悪かったものを、両持ち支持にして送りも自動化したことで蒸気の圧縮漏れを減らし、産業革命を後押ししました。

そんな蒸気機関を象徴する機械が蒸気機関車です。



この蒸気機関車は、比較的しっかりとレストアされている様に見受けられます。
なんと運転操作の簡単なレクチャーと汽笛を鳴らす体験も出来て私などは写真には映せませんが満面の笑みを見せてしまいました。



(D51型よりも昔ですが)蒸気機関車が出始めた時代には水力や蒸気が使われていましたが、大量の水が必要な水力では川の近くにしか工場が作れないなどの問題もありましたが、それらを解決したのは電気モーターでした。

蒸気機関などを用いて発電機を回し、天井の梁に取付けられたモーターを使って天井のシャフトからベルトで動力を取り出す工作機械が産まれました。確かにトヨタグループの祖業の織機でもベルト駆動で運転される様子を見たことがありましたが、工作機械もそうなんですね。





下に示すターレット旋盤は、ハンドル操作で回転する刃物台を使って異なる加工を段替えせずに連続的に行えました。



拳銃の部品などに威力を発揮したと言いますが徐々に高精度な大量生産によって機械部品の互換性を持たせてあらゆる機械が低価格化や信頼性が向上していく時代に入ります。

そして忘れてはならないのが、20世紀初頭のアメリカで自動車が大衆化されました。象徴的な機械としてT型フォードが展示されています。




修理も容易で扱いやすいシンプルな構造と、大量生産による低価格化。ヘンリーフォードは食肉加工場をヒントにT型の生産ラインを考案したとされていますが、マザーマシーンの進化もそこには貢献しているようです。

ここに紹介されているのはグリーソンの歯切盤です。文字通り歯車を加工するための加工機ですが、当時としては驚異的な速さでギアの加工が行えたそうです。



そのため、グリーソン社製歯切盤の保有台数が自動車の生産能力を示すと言わしめるほどの圧倒的な力を持った時代があったようです。同型の設備はトヨタ産業技術記念館でも展示されています。

このころ、工作機械は次のフェーズに移行します。ベルト掛けでは工場内のレイアウトが一度決めたら変更しにくく、フレキシビリティが足りなくなりました。

効果だったモーター一機で複数の機械を駆動するのではなく、工作機械にモーターが直接取り付けられる「直結式工作機械」が産まれました。私が高専生時代に工作実習で慣れ親しんだ工作機械は、まさにこの時代の技術なのだとこの時気づきました。





昭和初期にはこれら工作機械が国産化され始め、瓦斯電の工作機械が展示されていました。



この時代の象徴的な機械は航空機です。これがまた、私の高専時代に学校に飾られていたテキサン練習機なので胸が熱くなりました。



なんと操縦桿を触らせてもらいました。私自身にとっては機械加工=高専時代の実習なのでここでも懐かしい気持ちに浸ることができましたが、当時は触れなかった実機の操縦桿も触ることができるとは長生きしてみるものですね。

次のエリアに向かう途中、昔の機械も紹介されていました。大がかりな機械以外の生活に即した機会という事で機械式時計、鉛筆削りから電子レンジ、ビデオデッキ、テレビゲーム、PCが展示されていました。







展示の後半戦となってきましたが、ライセンス生産による国産(三菱エリコン)旋盤が展示されています。



そして、ここから徐々にMAZAKの製品が並び始めます。



ちなみにMAZAKというブランド名は「YAMAZAKI」が英語圏で発音しにくいので、現地代理店が「MAZAK(メイザック)」と呼称したことが発端とされています。

ここにはMAZAKの製品を作るためのマザーマシーンのマザーマシーンも展示されています。



このフランスのリネー社の平削り盤は旋盤のヘッドを6台一気に加工できるほど大きな設備で実際に稼働していたといいます。

MAZAKの製品は対米輸出も行われ、実績を積んでいきますが1960年代になるとNC(数値制御)が出現します。それまでオペレーターのスキル差、個人差によって製品の出来栄えが左右されてきましたが、数値制御を使えば早く・均一に量産ができるようになります。MAZAKはこのNC技術を早期に織り込んで有名になったようです。

このプログラムはGコードと呼ばれていますが、テレビ番組を録画するためのアレとは異なり、切削する際の座標位置を指示したり早送りさせる、工具交換させる、などのコマンドを手入力で入れていくためのコードです。これらも学校で習いましたが、それさえ間違えなければ誰でも同じものを作ることができる点でオートマチック車の様に敷居が下がります。

これらのプログラムをどうやって記憶させるか?という疑問湧きますが昔ながらの紙テープに穴を開けて覚えさせる方法が紹介されていました。



写真のfriden社は米国のメーカーで初期のコンピューターを作っていたが1970年代には消滅したようです。

その後のMAZAK製品では市場で入手しやすいカセットテープを使ったNC工作機械を開発していました。(私が高専生だった25年くらい前は、まだフロッピーディスクが主流でした)



その後、数値制御に加え、複数の工具を工作機械自身で交換し複雑な形状を切削できるMC(マシニングセンタ)が出現しました。



この様な加工機によって生み出されていたのは三次元的な形状が必要なヘリコプターです。ネット調べだとヒューズ社からライセンス提供を受けた川崎重工製とのこと。



1950~60年代から宇宙開発時代が到来し、複雑な加工が可能なNCフライスやCNC旋盤、MCは一気に発展しています。一般的な企業でもこの時代の機種が今でも稼働しているのを見たことがあります。



そして展示は遂に現代に至ります。

MAZAK製の最新機種が展示され、しかも稼働しています。
外観はケン・オクヤマによるエクステリアデザインがなされ、
のぞき窓から中を見ると、驚くべき速さで金属板をレーザーカットしていました。



原理が分かり易かった過去の工作機械と較べると、細心のMCは動作中の姿がブラックボックス化しているから若干ワクワク感が減ってしまっているなぁ、なんてと言うのは昭和生まれの老害の考え方なんでしょうね。

ただ、これらマザーマシンによって生活に寄り添った便利な機械が作られ、私達を幸せにしてくれているという事実は数百年前から変わっていません。

ここをご存じない方には産業技術記念館の工作機械版と考えていただければイメージしやすいかと思います。MAZAKのエキスパート思われる博識なおじいちゃんが色々と寄り添って教えて下さります。私は2時間以上一緒にアテンドしていただき、解説をして頂きました。その後1時間ほど最初からおさらい見学をして、飲まず食わずで3時間一気に見学してしまいました。こういうところで興味の湧くままに展示に夢中になれるのは有意義な有休の使い方と言えます。

こう言ったマザーマシンの展示は、過去には熊本大学の構内?や明治村で見たことがありますが、東海地方でこれほどまでの規模は貴重な存在です。

高速道路からも近いので県外からでも訪問しやすい場所だなと思いますが、工業高校や高専の学生が遠足や自己研鑽のために行くことも良いと思います。機械加工関係の研究室の大学生が行くとテンションが上がります。

案外、文系の妻も喜んでみていたので博物館好きな大人なら充分楽しめるかなと思います。一度訪れてみて頂きたいお薦めスポットです。

お土産は鉛筆削りです。



鉛筆をMC型の鉛筆削りに入れると削られて(切削されて)出てくるという、それだけのことですがここにはピッタリですね。
Posted at 2024/05/02 22:26:05 | コメント(2) | トラックバック(0) | 一般ブログ | クルマ
2023年12月28日 イイね!

Who?

Who?本日は仕事納めでした。(納まってないけど)
10月から異動しまして新しい分野の担当になりました。

これまでの2年9ヶ月で理不尽に耐えるとか、上位の機嫌で仕事の方向性が決まるなど自身のエンジニア的成長が感じられなかった部署からの異動は清々しましたし、新部署は組織的には心理的安全性が高く、精神的に救われた感もありました。

心優しくも経験豊富な仏のような指導役の方は異動され、来年から私は強制的に独り立ち+炎上中の若い方の後方支援に回ることになりました。(それが異動の理由だったんだろうな・・・)

約3年分、足踏みして成長が止まった分を挽回すべく頑張りたいと思います。



そんな引き継ぎ期間中の11月のある日、ふと国道脇に目をやると・・・。





これは・・・・・・?





ディーラーに飾ってあるのに、販売中の新型車ではないような・・・・。





Uターンしてお店に立ち寄ると目の前に現われたのは・・・・









GX71チェイサーではありませんか!

名古屋トヨペットなのにチェイサーなのはこれ如何に!ですが
実はNTPグループはトヨタオート名古屋も属しているので
チェイサーも取り扱い車種ではあるんですよね。
しかもGTツインターボ!


▲内装も綺麗です。


▲外装の細かい部分を凝視しても粗ナシ!


▲シャープな造形がナナイチらしさを感じます。


▲このグレード専用品サイドプロテクションモールは貴重ですね。


▲販売的な人気はマークIIの方があったのかも知れませんが、
スポーティイメージのチェイサー、正統セダン派の為のクレスタもよく見かけました。


▲名古屋トヨペットでレストアされたようです。

店内の展示車はこれともう一台の旧車が



でした。

新車カタログコーナー見たら半分くらいは「受注停止」と張り紙があります。お客さんと商談も出来ないし、販売するクルマが無い位なので展示車も無いという感じでした。これはショールーム的には非常に気の毒だなと思います。

その昔は新車ディーラーが旧型車を展示するなんてごく稀でした。2000年ごろはカローラ三重が修復した初代カローラを展示しているなんて情報を聞いた日には県外でも出かけていって見せていただきに行ったものです。それくらい珍しいケースと言えましたが、最近はヘリテージ展示がある程度市民権を得たようでマスコット的に旧車が置いてあるディーラーも増えてきました。

でもこれって相対的に新型車の魅力が落ちている、もしくはオワコン化して高齢者しか車が好きな人が居なくなってる?みたいな事だったらちょっと悲しいなと思います。

やっぱりディーラーは新車を売る場所(修理も力入れて欲しい)ですし、個人的には新車を自分の目で確かめたい人のための場所であって欲しいです。

しかし、今のような(各車が輸出仕様を作るのが忙しくて国内販売にタマを流せない)状況のうちだけでも旧型車の展示で我々の目を楽しませていただけて大変有り難いですね。

名古屋トヨペットの場合は、自車の技術伝承も目的とされているようです。実はコロナマークIIのセーフティパッドは近くでよく見たら手縫いでした。確かに稜線が少々ヨタっているものの、大型の生地を縫い合わせるのは技術が必要です。純粋なレストアなら樹脂成形された当時モノの美品を探すか同一工法で再現するのでしょうが、名古屋トヨペットは手間をかけてもワンオフで手縫いする事を選んだのでしょう。




金に糸目をつけないで時代考証的な正しさが求められる博物館の展示品では無く、旧車を普段使いしている人なら、部品が見つからなくて乗れない位なら時代考証的に正しくなくても、デザインを残しつつ、ワンオフ手縫いでも直して毎日乗りたい!というニーズがあるかも知れません。



先日、別ブログでご紹介したまほろばミュージアムもそうですが、新車販売ディーラーが過去の歴史にも敬意を払ってくれるのは自動車文化醸成のためには必要かなと思います。

偶然素晴らしいものを見せていただけて大変良い時間を過ごせました。

#タイトルは「年式が違う!」と突っ込まれそうですが、国道沿いからチラッと見えた姿に「あれっ?」と心ときめいたあの感じを伝えたくて決めました。
Posted at 2023/12/29 00:09:53 | コメント(4) | トラックバック(0) | 一般ブログ | 日記
2023年04月29日 イイね!

3世代でレゴランドジャパン行ってきました

3世代でレゴランドジャパン行ってきました3月のことですが、奈良から父がお正月も孫に会えなかったので、孫成分を補給したいとの事で弟と一緒にN_WGNで愛知までやってきました。遊びに行こうという事になり、初めてレゴランド・ジャパンへ行ってきました。

高いと話題になった入園料を(私の父がwww)支払えば、園内のアトラクションは乗り放題です。

比較的空いていたので程よく楽しむことができました。

60代後半の父は私より若い?と噂される通り孫(=息子)とレゴランドを楽しんくれたようです。楽しみ過ぎてアトラクションの船と水鉄砲の打ち合いに興じてずぶ濡れで帰ってきたのは驚きましたけどね。

はじめは人見知りして泣きわめいてた娘も最後の方は慣れて和解できたらしく手をつないで歩いてました。



レゴの歴史を説明し、レゴの製造工程を紹介する「レゴ・ファクトリー・ツアー」というアトラクションは面白いですね。射出成型機が置いてあるんですがオランダ企業らしく初めて見るメーカーでした。

乗り物系は比較的小さな子供にフォーカスしたマイルドなモノが多いのですが、注目したのは「ミニランド」という渾身の作品が楽しめるエリアです。

”日本国内の有名な都市や名所を1度に見て周る経験ができるのはレゴランド・ジャパンだけ。”(公式サイトより)

確かに日本の名所の再現度が素晴らしいです。


















でも、私が注目したのは建造物ではないのです。






もちろん、実際に走る新幹線でもないわけで。







そうは言っても愛知県を再現した作品の中にあった自動車工場は当然注目しましたよ。



ベルトコンベアが動いていく凝った作品でした。







もう我慢できません
・・・・・はい、車です。


何処へ行っても頭から車が離れないのはどうしようもありませんね。

レゴで作られたタクシーにトラック、バスのクオリティが高い。





大きな作品なので車種が分かるレベルで再現されてて面白いですね。



ハイエースは100系風が混ざっているのもポイント高し。




ハイエースの横に書かれたJAPは大丈夫なのか。(日本を侮辱するような表現だけど…)



3代目プリウスでしょうか?


これはFJクルーザーですよね。確かナノブロックにもなってましたよね。


Will Viもメーカーオプション付きですね。(キャンバストップ)


もしかして初代NX?

トヨタ?以外も見つけました。


左右非対称ドアなので明らかに2代目キューブですよね?


これは3代目?セレナかな?(色でセレナに引っ張られてます)



スバルもちゃんといました。明らかにタンジェリンオレンジのXV。


WRXもちゃんといました。Rrウイングやオーバーフェンダーが単純化されながら再現されているのはすごい。


バンパーの塗分けで初代ハスラーと判断


軽トラ(ハイゼット?)とディカプリオの2代目ワゴンR?



スズキつながりで3代目エスクード?RAV4か!ってテンション上がりましたが・・・これはエスクードだ。



自分のカローラやRAV4とかプログレを再現してみたい気持ちになりましたが、
クリエイティブな脳みそが無いので実現はできないでしょうねぇ・・・・・。

建物も含めて作家の人のこだわりを感じる展示でした。
これだけ見に行くことは難しいかもしれませんし、
大人だけで行くのはちょっとつまらないかもしれません。



最後に笑ったのはこれ。





ドナドナされてるディスカバリーwwwww。

たまには3世代でお出かけするのも楽しいですね。(移動は車2台ですけどwww)
Posted at 2023/04/29 00:58:19 | コメント(1) | トラックバック(0) | 一般ブログ | 日記
2020年08月10日 イイね!

8/5も忘れられない日

8/5も忘れられない日 ご無沙汰しております。
全く車ネタではありません。

私事ながら妻が第二子の長女を出産しました。

のんびり屋さんのようで、
予定日を過ぎても産まれず、
妻からの「おなか痛いかも」のTELで
職場から飛んで帰っても
痛みが治まってしまうなど翻弄される始末(笑)

最終的に妻が入院して陣痛促進剤を点滴される事になりました。
新型コロナウイルスが流行っており、立会いも、面会もNG。
弟一子は立ち会えましたが、今回はそれが叶いません。

入院当日、妻を病院へ送り届け、
荷物を病院の方に渡したっきり。
あとは妻とLINEしながら状況を知る有様でした。
「既読つかないなぁ」と思っていたら、
妻からのLINEで「産まれた」と連絡が。
お疲れ様でした。

3224g/49cmというサイズで生まれたわが子は
我が家の命名側に従いイニシャルY.Yになるように名付けました。
(いくら車好きでも出美代なんて名付けませんよ)



弟一子のときと較べ、
おとなしい女の子ですが、
何とかMT車に乗ってくれる子に
育つよう頑張りたいと思います(笑)

出産の瞬間、何となく病院の近くには居たんですが、
結局面会NGなのでそのまま帰宅し、
長男を保育園に回収しに行きました。

長男は3歳なのですが、誰に似たのか頑固でこだわりが強いので
デミオで迎えにいくと「RAV4がいい」と暴れて乗ろうとしません。
私がRAV4に乗っていることを知っているので
お迎えが私だと大変喜ばれるんですが
RAV4じゃないと載せるのに本当にてこずります。
仕方なく「後でRAV4乗せてあげるから」作戦で手を打ち、
デミオで帰宅後、無意味に近所を一周し、やっとの思いで帰宅。

お風呂に入れてご飯を食べさせ、歯を磨き、寝かせた後
洗濯をし、翌朝の保育園の支度をし、家の掃除をして寝ます。

趣味に費やす時間は一切無し(笑)。

翌朝はバタバタしながら息子に朝食を食わせ、
身支度を整えて保育園へ出荷し、会社へ向かいます。

通勤には妻が使わないのでデミオを使いましたが、
一名乗車のデミオはいつもより高いギアで走れるし、
踏めば十分加速するし、燃費がRAV4の3倍弱良いので
現代のエコカーって凄いなと今更感心しました。

仕事を早々に切り上げて保育園へ息子を回収し、
お風呂に入れて・・・のルーティーン。

それを3日続けて夏休みに突入できたのでホッとしています。

世の中の働きながら子育てをしている妻をはじめとする
お母様方に尊敬の念を送りたいです。

退屈させてはいけないと思い、頑張ってアクティブな
土日を過ごしたのですが、子供は元気でしたが私が少々
熱中症の症状(頭痛・吐き気)が出たときは焦りました。
今は子供連れて医療機関行きたくないですしね。
自宅でアイスノンを腋に挟んで塩をなめてやり過ごしまして
夜には復活しましたが、そんな状況で
暴れ散らかす我が子を寝かしつけるのは大変でした。

晴れて本日、妻が退院しデミオで4人乗車で帰宅してきました。
(RAV4は日中のA/C性能に不安があるので
 新生児を載せることを考え年式の新しい車を選択)



今まで3人家族だったので
RAV4でもデミオでも然程問題なかったのですが、
後席がチャイルドシートで埋まってしまった結果、
ラゲージ不足が問題になりそうです。
普段の買い物レベルならデミオでも十分ベビーカーが詰めて
荷物もそれなりに積めますから良いんですけれどね。

実家ではミニバンを愛用していたので「荷物が載らない」危機に
直面したことがありませんでしたが、小さい車を愛する我が家には
ちょっとした課題になりそうで、何らかの工夫が必要になりそうです。
いずれ第二子もチャイルドシートが前向きに取り付けられるようになれば、
余裕でお出かけできるので一時期だけの辛抱かと。

妻は5枠以上は運転したくないと言ってますし、
私も気に入っているのでデミオを買い換えることは考えていません。
RAV4もこだわった3ドアなので買い換えることは考えていません。
案外、カローラが一番便利そうなんですが後席2点式シートベルトのため、
せめて小学生くらいにならないと座らせる気が起きません。

帰宅後は、疲れ果てた妻の代わりに
赤ちゃんにミルクをあげてみたり、
第一子の接待に明け暮れていまして大変忙しく、
昼飯に買ってきたオードブルの容器を洗っていたら
何となく1970年代的なホイールキャップに見えてくる末期的症状が。



一ヶ月くらいは妻も寝込んでいないといけないので、
妻のお母さんがしばらく住み込みで助けてくださるのですが、
私も妻をサポートすべく家庭人的な行動をとる日々が続きます。

そんな慌しい中、本日誕生日を迎えケーキでお祝いしてもらいました。
家族が増えた事も大切な誕生日プレゼントみたいなものですね。
もう40歳に近づいてきて、人生の残りも少なくなってきていますが
今はアクセルを踏み込む時期だと考え、家族を支えたいと思います。

今年は全国的に帰省も墓参りもままなりませんが、
良いお盆休みをお過ごしくださいませ。(水分は取りましょう)
Posted at 2020/08/10 23:00:34 | コメント(3) | トラックバック(0) | 一般ブログ | 日記

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「@キドニー何ちゃらの下僕 さん Google翻訳で発音させてみて爆笑です!優勝です!関連した話だともう25年前ですが、ホンダの小型車の名前がフィッタだったとそうです。スウェーデンではアカンらしくカタログも差し替えてフィットになりました。天麩羅もさる事ながらVW弁当も好きです。」
何シテル?   08/12 21:18
ノイマイヤーと申します。 車に乗せると機嫌が良いと言われる赤ちゃんでした。 親と買い物に行く度にゲーセンでSEGAのアウトランをやらせろと駄々をこねる幼...
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