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2018年02月16日 イイね!

義兄の新車選び(後編)

前編はこちら

◎購入車種はCX-3に決定!

前回のディーラーめぐりから3ヶ月が過ぎた12月のある日、
義兄さんから「CX-3が気に入ったので買いたい」と連絡があった。



個人的にはXVの方が総合的な性能に優れており
義兄さんに似合うだろうと考えていた。
予算内でどこまで良い車買えるかな!
オラ、ワクワクしてくっぞ、とか思っていたのに(笑)

義兄さんはCX-3のスタイリング充実装備が気に入ったらしい。
確かに、CX-3はマツダ顔さえ大丈夫ならそんなに悪い車ではない。
XVの場合、AWDであることと1.6Lという日本では中途半端な排気量も
自動車税の観点で少々勿体無く感じる。
しかしXVが持つアイサイトのアクティブレーンキープや全車速クルコンも選べない。

私は基本的姿勢として自分の好みを
ゴリ推ししない
ことを大切にしているので、
CX-3が良いという義兄さんを
最大限サポートしようと頭を切り替えた。
むしろ、XVからCX-3を本命にすると、
FFが選べ、排気量が同じ税金で2.0Lとなり、
変速機が6速ATとなり、ホイールが18インチとなり、LEDライトが着く。
デミオと共通のP/Fを採用した分、車体もコンパクトとなり、
普段一人で運転する分にはデメリットがメリットになる面もある

資金面についても確認した。
現金で100万円を用意し、
残りをマイカーローンで準備するという。
給与振込先の金融機関で金利の優遇が受けられるそうだ。
150万円までの枠は確保したとのこと。

◎商談の為マツダへ

ある休日の午後、義兄さんと二人で再度マツダディーラーへ。
今回は事前打ち合わせの上で短期決戦とした。
(私はいつも短期決戦が好きな様だ)

事前にディーラーとアポを取り、
3ヶ月前に対応してくれた営業マンと再会。

改めてCX-3の実車を確認して購入の意思を再確認。
段々XVよりCX-3が似合う気がしてきた。

店内に案内され来店の意図を伝えた。

義兄「あの後、ヴェゼルやXVを見て
  やっぱりCX-3が良いと思って改めて来ました」

店内でジュースを飲みながら、改めてビーゴを査定待ち。

◎仕様を決定
営業マンと見積もり作成のため、詳しい仕様を決めていく。

エンジンは前回の試乗でガソリン車に決定した。
グレードも前回と同じくFFの20Sプロアクティブとした。

見た目と装備品のバランスが良く最量販を意識した仕様設定だ。

次にメーカーオプションを選択した。
20Sプロアクティブはディーゼルの同グレードでは標準の
MRCC(マツダレーザークルーズコントロール)がOP設定だ。
廉価版として見た目の価格を低く見せる効果もさることながら、
市街地ユース向けのガソリン車には寧ろ過剰品質の装備の為、
高速にほとんど乗らない義兄さんにはこの方が有り難い。



プロアクティブは合皮製のシートを採用している。
一昔前ならモケットが当たり前だったが、
本革風の質感表現として、ビニールレザーが採用されている。
かつてのビニールレザーと較べると柔らかく
本革に似た質感を目指しているが、
案外このプロアクティブではシート地の原価をグッと抑えることで
装備グレードアップ分を賄っているのでは無いかと想像する。

この合皮シートは冬場に冷たさを感じることがあり、
OPでシートヒーター+パワーシートが選択できる。
通勤で短距離走行主体で腰痛持ちの義兄には
暖かさやランバーサポートのメリットが大きく、OPを選択した。

このほか、車内でCDを聞く習慣があるとの事で、
DVD/CDプレーヤーを追加した。

ボディカラーはディープクリスタルブルーマイカが
お気に入りということで追加料金なし、
本体価格は238万円となった。



用品もじっくりと考えた。

私だったら、
プロアクティブでありながら最上級Lパッケージ風の
外装にしたいという煩悩
がある為、
ドア下サイドガーニッシュとLEDフォグを
選択したかったがグッと我慢した。

義兄さんはナビ用SDカード(4.8万円)や
ナンバーフレーム(0.64万円)とETC(2.8万円)、
ドラレコ(2.9万円)に加えてバイザー(2.1万円)を選択したが、



フロアマットに関しては義兄さんの仕事柄、
工事現場へ出向くことが多々有り靴が汚れていることが多いそうだ。
そこで洗い易いオールウェザーマット(1.5万円)を敢えて選択。
一般的なカーペットより大幅に安い。



ドアハンドル傷付き防止シート(0.59万円)も選択したが、
ビーゴで傷が気になっていたそうでかなり前のめりで
追加していたのが印象的だった。
(尚、このディーラー曰く貼るのが難しく
 新車状態でしか注文できないショップオプションらしい)



加えてRrライセンスランプを白色LEDとした。(0.45万円)
これはドレスアップ効果を狙った装備だが、
車にこだわりがないといいつつ、
これは是非つけたいと言っていた。

ちなみに、私はコーティングとマッドガード、
ドアエッジモールを推したが魅力的には映らなかった様。

用品というのは選ぶ人の個性が出るなぁと感じた次第。

◎ついに価格交渉

営業マンが見積もりを作成してくれた。
初回提示は本体238万、用品16万、
メンテナンスパック8.3万円を含んだ諸費用32万の合計286万円から
下取り37万円を引いた249万円に対し、9万引き240万円であった。
下取りのおかげで随分と安くなっている。

営業マン曰く「これでも結構頑張った方ですよ」との事。
参考にした某自家用車誌に拠ると
ガードが堅く値引きの基本は5万円程度、
と書かれており確かにそのラインは超えている。
下取り額は前回の40万円から下がっているが
3ヶ月経ったのでまぁ妥当か。

それにしても10年落ちで40万円とは
ビーゴはリセールバリューが高い。
個人的にビーゴが如何に名車であったかをこのときに最も感じた。

某自家用車誌では
C-HRやヴェゼルとの競合を進めていたが、
義兄さんはあくまでもCX-3が気に入っており、
他車との競合を煽る手段は使わず
素直に「予算オーバー」と伝えた。

ちなみに某自家用車誌では
本体+用品で15万円以上、20万以上ならウルトラCとあった。

今回、ローンも併用して購入するとは言え、
ディーラーに対しては現金で購入する。
値引きが大きければその分借金が減り、
月々の支払額も大きく変わるのだ。

最終的な金額をウルトラC領域に近づける為
「予算は210万円だった・・・・予算オーバーだが、
何とか近づけていただけないでしょうか」
と説明した。

納車費用は取りに行くことでカット。
JAFや希望ナンバーもカットして見積もりをスリム化させていった。
更に車庫証明も、義兄さんはその手の書類作成に長けているらしい。
車庫証明は自分でやるといったのだが、
近年は登録のワンストップサービス化が進んでいるらしく、
車庫証明を自分でやる事は
ディーラーから相当嫌がられることも知った。

何でも、陸運局からディーラー毎にワンストップサービス利用率を
ウォッチされているらしく、利用率が低いと指導が入ってしまう為、
ユーザーの手による車庫証明取得は
「お願いですからやめて下さい」と懇願された。

我々の210万円目標という数字は
営業マンを困らせてしまったようだが、
「9月にも来て頂いて、
 色々他車を見た上で決めて下さったので
 こちらも頑張ります」
との有難いお返事があった。

全く車に興味がない義兄さんが
CX-3を気に入った
のは紛れも無い事実だ。

奥へ消えた営業マンが戻ってきて
「235万円になりましたがどうでしょう?」
と尋ねられたが、義兄さんとまだ頑張ることを確認。

そこに店長さんが登場
百戦錬磨という感じのダイナミックな印象だったが、
店長さんを通じた本部との交渉で
230万円になったと教えてくれた。

少し会話が横道に逸れて、店長として時々
気持ちを引き締める為に京都の清水寺を
定期的に訪れている、といった話を聞いているとき、
店長の爪がとても綺麗にケアされていることに気づいた。
指も綺麗に揃えられた姿は、清潔感を感じた。
(私のささくれだらけの指は人に見せられたものではない)

店長から
「このままでは買ってもらえないでしょうから、
 用品追加するか追加値引きのどちらが良いですか?」
と訊かれたが、義兄さんは値引きを選択。
あと3万位頑張ったら買ってくれますか?との問いに対し、
当初話していた目標225万なら買うと回答。

店長さんが奥へ消えてしばらくの後、
本部との交渉結果を聞いた。
本体から約15万円引き、用品から7万円引き、
下取りは初回から2万アップの39万円に。
結果、希望通りの225万円ポッキリとなったので
義兄さんと私は店長とガッチリ握手をして契約の運びとなった。

当初の総額240万円だと仮に金利2%で60ヶ月だと
ローン借入金:140万円
毎月の支払額:24,538円
支払い総額: 1,472,280円


最終的な225万円になると、
ローン借入金:125万円
毎月の支払額:21,909円
支払い総額: 1,314,540円


富裕層ならいざ知らず、私たちのような庶民には
毎月3000円でも結構な違いだ。
その浮いた3000円を是非
自動車税の差額とガソリン代に充てて欲しい。

今回の値引き交渉は交渉テクニックというより、
いかにCX-3が欲しいかという想いを
相手に伝えて、(義兄さんに)売ってやろうと
思ってもらえるかが大きいと感じた。
また、12月の決算セール開始直後というのも
ディーラー側から値引きを引き出し易い時期でもあった。

今回の交渉ではXVやヴェゼルとの競合には言及せず、
あくまでもCX-3が気に入ったと最初から伝えている上で
CX-3一本足打法の足元を見られずに交渉が進んだ。
色んなことがあったが予算の範囲内でCX-3が購入できてホッとしている。

全ての手続きは日没を過ぎた頃に完了した。

◎納車

2018年1月、年始の挨拶に妻の実家を訪れた日が
ちょうどCX-3の納車日であった。
2017年登録の紺色のCX-3を見る義兄さんは満足気だった。



実車を確認した。ソウルレッドがイメージカラーとは言え
個人的にはセラミックメタリックが好きだった。
義兄さんが選んだディープクリスタルブルーマイカは
地味な色に見え、あまり惹かれなかったのだが、
実車はシックかつ程よく男性的でカッコ良いと思えた。



また、Rrライセンスランプを白色LEDとしたが、
これも自分なら選ばない類の用品であった。
実車を見ると意外?な事にCX-3のイメージともマッチしていた。

車選びは十人十色であり、各々の選択が面白い
自分でも気づけない考えに気付けて大変勉強になった



単に車購入という側面だけで考えれば当初は
XVを予算内に近づける交渉やビーゴを更に高取りしてもらうべく
買取店を回るなどのもう一手間も掛けてみたい気持ちもあった。
しかし、多忙な義兄と短期決戦をすると決めたので納得している。

義兄と車を見ていたら、妻や妻の両親も玄関に出てきて
一家でピカピカのCX-3を囲んだ。



新車がやってきて、笑顔の家族。
そんな幸せな光景を目の当たりにして
私は何だか嬉しい気持ちになった。
車に全く興味が無く、仕方なく車に乗っているだけだった義兄さんの
初めての車選びのお手伝いが出来て光栄であった。

是非、カーライフを満喫していただきたい。
Posted at 2018/02/16 00:53:30 | コメント(6) | トラックバック(0) | 家族・友人の車 | 日記
2018年02月10日 イイね!

義兄の新車選び(前編)

妻の兄が車を買うという事になり、
本人からの依頼があり車選びのアシストをすることになった。

義兄さんということになるのだが、年齢は2歳年下。
車を日常的に使いながらも、
全く車に興味のない人の車選びにお付き合いする機会を得た。

簡単なプロフィールをご紹介。
義兄さんは大学生時代に免許取得。
北陸地方の大学では
親御さんから譲ってもらったテリオスキッドを愛用。



愛知に戻って就職した後は
再び親御さんのお下がりの
ダイハツビーゴCXを愛用しているが、
カーナビが壊れてCDが聞けなくなり、
ついにエアコンが故障。

車なんて何でも良いという人でも
度重なるトラブルでついに
買い替えを決意するに至ったと言うわけだ。

相談を受けた当初、
勝手に義兄のビーゴが好きだった私は
カーナビを買い換えて
エアコンの修理を薦めたが
ご本人は既に買い替えモードに突入したとの事。

個人的な想いより本人の気持ちを優先して
車オタクが全力で新車購入のお手伝いをする。

事前にどんな車が良いですか?
とヒヤリングしたものの
「総額250万円くらいで。なんでもいい」
とのコメントに今回の車選びの難しさを感じた。

一度車を見に行くので着いてきて欲しい
と言うリクエストを受けて
事前に私なりに義兄さんにどんな車が良いのかを考えた。
妻経由で色々とニーズを探ってみようと試みたが、
要領を得ない回答しかなく、
あってFACE TO FACEでインタビューしてみた。

平日は、車で出勤するが運転時間は市内を10分程度のみ。
会社では社用車を使って仕事に出るとのこと。
社用車はライトエース、ハイエース、
プロボックス、アクア、プリウスなどがあり、
お昼にゆっくりできるライトエースは取り合いなのだそうだ。
仕事では近県まで高速道路を使って移動することもあるなど
車と触れ合う時間は決して少なくない。

休日はインドア派ゆえに特に車で出かけることはなく、
深夜までびっしり働いて疲れた身体を癒すべく
自宅でのんびり・・・・との事らしい。

こうした状況を聞くと、車を道具として利用しているが
自分の好みが何なのか、どんな車が欲しいのかが分からないと言う感じだった。

予算250万円を考えると、
下取り(10万円?)、値引き(15万円?)を考慮して
総額275万円くらいまでの車が狙える。

そう考えると、CセグかBセグSUVが射程範囲に入る。
(もっとも余らせるという選択肢もあるが・・・)

義兄さんに表を書いて説明した。

車としての全般的性能はAよりB、BよりもCの方が優位になる。
義兄さんが会社で運転するような具体的な車名を挙げながら
アクアはB、プリウスはCなどと説明して理解してもらった。

近年は車高の低いセダン/ハッチバックよりも
大径タイヤを履いたSUVタイプが流行しており
ラインナップが充実している。
同じBセグでもBセグハッチバックとBセグSUVでは
乱暴に言って30万円くらいは金額が変わることを説明した。

(かつてのスペシャルティクーペやステーションワゴン、
 HTもベース+30万円を取れるバリエーションだった。)

義兄さんは全く車に興味を持っていないため、
さほどこだわりなくCセグとBセグSUVで車探しを開始した。

◎ホンダカーズ
FMCした直後のN_BOXが展示してあった。



最近は軽自動車といえどもこのクラスは著しい進化を遂げている。
200万円以上という購入価格は軽離れしているが、
実用性の高さ、維持費の安さは下手なAセグ/Bセグ普通車を凌ぐ。

義兄さんはN_BOXには乗ったことがないらしく、運転席に座ってもらった。
横幅は狭いものの天井は高く身長が高くともつっかえる様子はない。
「これでもいいかも」と義兄さんはこぼしたが、
車選びはまだ始まったばかりだ。
Rrシートのスライドドアやテーブル、
ブラインドなど子育て中のファミリーが
喜びそうな装備を一通り紹介した。

次にFITに座ってもらった。



同じような予算で普通車を買うならこれだろう。
ところが義兄さんは「低い」「乗り降りしにくい」いう感想を口にした。
旧来のアコードやシビックよりも圧倒的にヒップポイントも高いはずなのに
義兄さんはFITの乗降性にあまりいい印象を持たなかったようだ。

その横にフリードが置いてあった。
妻方の親戚がクラウンからフリードHVに乗り換えたようで
義兄さんもフリードの存在を知っていた。
運転席に座ってもらうと乗降性は満足してくれたようだが、
ミニバン然としたスタイリングと3列シートは好みではないとの事。

このときシビックはまだデビュー前のため、真打のCセグが無かったが、
BセグSUVベストセラーのヴェゼルを見ることができた。



FITと交互に見比べながら基本設計やサイズ感は類似しているが、
着座位置や装備品、加飾などの商品性が異なる点を説明した。

ヴェゼルのクーペルックながら室内や荷室が広い点や
見どころのあるセンターコンソールの上質さは気に入った様だった。

ヴェゼルに試乗させてもらった。
ハイブリッドZとガソリンRSで比較試乗した。
ヴェゼルは当初からEPBを採用しているが、
義兄さんはEPBの便利さが気に入ったようだった。

私は助手席試乗だったものの、
ガソリン車は加速感はなかなか良いということを再確認した。
ハイブリッドの方がもちろん力強いのだが、
機械式CVTを謳うトヨタのHVに毒され・・・・
いや、慣れた身にはDCTの段付き加速に違和感を感じた。
この点、義兄さんに確認してみたが
4ATのビーゴと比べると気にならないとの事だった。
ほかにヴェゼルの感想を聞いてみると
座ってみるとAピラーの妨害感が意外と強いと言っていた。
確かにビーゴはピラーが立っていて交差点の右左折は簡単だ。

(私が試乗した時の感想文はコチラ

ざっくり見積もりを取った。

ハイブリッドZでナビとマットとETCをつけて
コミコミ300万円くらいとなった。
この時期は決算時期で在庫車であれば
19万円引きまで行けると言っていた。
ビーゴの下取り額は25万円との事。
新車価格180万円程度だった11年落ちのビーゴCXの残価が
25万円というのはなかなか高取りしてくれるなぁという印象を持った。
結果、39万円引きで261万円くらいで購入できることになる。
某自家用車誌では23万円目標との事だが、
そうだとしても実際は用品を更に追加したかったので予算オーバー
売れているだけに強気だし、ヴェゼルの商品力も相変わらず高かった。

時間が限られており、次のディーラーへ向かった。

◎マツダ

ここではCセグ代表のアクセラスポーツ
BセグSUV代表のCX-3に試乗した。
店内にデミオがあり、デミオとCX-3がP/F共通であること、
CX-3とアクセラでは価格帯が似ているにも関わらず、
アクセラの方が内容が豪華であることを説明した。



言葉で説明するよりも、
実際に見てもらったほうが分かりやすい。

アクセラは15Sの試乗車に乗せて貰った。(運転は義兄)



ビーゴ基準で考えれば、随分と洗練された乗り味だ。
ただ、開放感はビーゴと較べるとヒップポイントや
アイポイントの低さから一段下がると言わざるを得ない。
義兄の印象としては少し運転し難いと感じたようだ。



次にCX-3のガソリンとディーゼルに比較試乗した。
(ついでに私も運転した)
エンジン以外は全く同じグレードなのだが、
キャラクターは明確に異なっている
エンジン、いやパワートレーンの違いというのは
今なお車の性格を大きく決定付けているのだ。

ガソリン車は始動直後からフツーに静かだ。
ガソリン車に慣れた私には何の変哲も無い普通の印象だ。
走り出しもスムースで6速ATの変速もズバッと速い。
競合のヴェゼルやジューク、C-HRと較べるとエンジンが
2Lと大きく余裕がある
為、市街地での信号ダッシュが軽快で
特に無理をせずとも十分早いという印象だった。

その後、ディーゼルの試乗車を始動すると
カラカラカラとディーゼル特有のエンジン音が目立った
乗り込んでしまえば気にならないが、
ガソリンに乗った後では騒がしいと感じるのは面白い。

走り出すと、モリモリと湧き上がるトルクで
グッと背中が押し付けられる様な加速感
が味わえるが、
それは発進後、ターボが効いてからの話であり、
信号が並んで発進停止を繰り返す市街地のような場所では
あの湧き上がるトルクを味わいきれなかった。

同乗した営業マンによると
販売テコ入れの為追加されたガソリン車は、
CX-3のスタイルが気に入ったものの、
ディーゼルのメリットが得られ難い層のための仕様
との事。

ディーゼルは発進時の最初の最初がもたつくシーンがある。
実際はもたつくというより、ターボが効いた後の加速感が
強烈過ぎて出足がもたつく印象があるだけなのかもしれないが、
上記のような市街地しか運転しないのであれば
ガソリン車の方が向いている


また、ディーゼル特有の経済性のメリットも試算した。

実燃費の差4km/L(e燃費)と燃料価格差24円/Lなので、
1km走る毎に6円の差額が生まれる。
仮に1000km/月の使用頻度だと
6000円/月×12ヶ月=72000円/年
年間5000円の自動車税の差額を考慮すると、
ディーゼル車はエンジンの差による経費が
77000円/年となる。
32万円の差額を取り返すには4.15年かかることになる。

近距離走行主体の義兄さんの場合は
ビーゴが10年間で4万km程度しか乗られておらず、
メリットを得るには10年以上かかってしまう。

メンテナンス費用やオイル交換費用も
ガソリン車と比べて割高になるとのことなので、
やはり近距離短時間走行メインの義兄には
ガソリン車の方が目的に合うとの印象を持った。

アクセラとCX-3だと後者が気に入ったようでCX-3の見積もりを取った。
20Sプロアクティブ(本体228万円)
安全装備が充実した中間グレードとの事だが、
最廉価の20Sと較べると、安全装備だけでなく快適装備や内外装の
グレードのアップ幅が大きくお買い得に感じる。
本革シートが装備されるLパッケージ(253万円)
確かに文句の無い装備水準だが価格が高すぎて予算から外れてしまう。

MOPでCDプレーヤーとパワーシート、
シート&ステアリングヒーターをお勧めした。
気候的に寒い地域なのと通勤距離が短いことを考えると、
暖かさは魅力的だと考えたからだ。
レーダークルコンは選択しなかったのも上記の理由からだ。

初回掲示額はマットとバイザー、ETC、ナビをつけて
本体228万+MOP9.7万円+用品12.3万円+諸費用22万円
合計272万円といったところだ。

ビーゴの査定をしてもらうと、40万円の提示があった。
ホンダよりも高い査定額に驚いた。

差し引き232万円となった。
本体からの値引きは「CX-3はほぼ値引きしません」
「5万円くらいが限界」
との事だった。
某自家用車誌の平均額は15万円程度との事。
下取りの高取りが効いていて安くなりそうな予感

◎スバル

夕方になり薄暗くなったが、スバルディーラーへ向かった。
本命はXVとインプレッサ

候補ではないがフォレスターの展示車を二人で見た。



モデル末期のフォレスターはサイズが大きい割りに、
廉価グレードは価格も安く更に値引きも期待できる。
ビーゴの正常進化としてはキャラクターも似ているし
お買い得なのではと感じたが、
「ちょっとデカくて違うかな・・・」とのこと。

営業マンに声を掛ける前にインプレッサとXVの差を説明した。
同じ車体だが、サスペンションメンバーで嵩上げし、
お洒落なモールと配色で差別化したものがXVである。
個人的にはXVもいいかなと考えていた。

義兄さんはやはりインプレッサよりXVの方が良いと感じたようだ。
ベースのインプレッサにお化粧してXVを作るやり方だと
どうしてもXVの方がよく見えてしまうし、
よほどの価格差がない限り、
「どうせ買うならXV」と言うのは自然かもしれない。

スバルの目玉装備であるアイサイトは義兄さんも知っていた
ステレオカメラの視差を利用して距離を測っているという
豆知識を披露しつつ、先ほどのCX-3と較べて
全車が四輪駆動であることやCセグベースだが、
これより小さいP/Fが無い為に
価格は抑え目の設定であることなどを伝えた。



試乗した。グレードは1.6i。最廉価グレードだが
乗り味は柔らかめの乗り心地がリラックスできた。
最低地上高が高められてベースのインプレッサよりも
少々目線が高いはずだが、乗ってみて腰高感は無い。

あまり評判の良くないCVTは、
アクセルを踏み込むとローギアに変速し、
アクセルを緩めると過度にハイギアードに変速するので
加速と失速を繰り返す点が玉に瑕
いつステップATに戻るのか注目している。

ちなみに2.0i-Lにも試乗(当方が運転)したが、
全般的にエンジンの出力が高く感じ、
ピックアップが鋭く感じた。ブレーキも良く効く。
1.6Lと較べると元気さが良く伝わってきたが、
CVTは1.6Lと同様に良い印象は無かった。
スバルの安定感あるフルタイムAWDの余裕からか
素直な操縦性を楽しんだ。

室内はヴェゼルやCX-3よりも余裕を感じる
セールス氏によると、CX-3は狭く、
ヴェゼルはXVより室内が広く、
荷室スペースはXVが勝るのだそうだ。

高速もあまり使わず、
車そのものに過度な期待を抱かない義兄さんには
1.6Lでファッショナブルに
乗りこなした方が良いかも
と感じた。

見積もりを取った。
下取り査定は時間の都合上遠慮したが、
1.6i-L(224万円)のルーフレール付きに対し
LEDヘッドランプ/ステアリング連動ヘッドランプ
クリアビューパック
ルーフレール
本革巻ステアリングホイール&セレクトレバー
キーレスアクセス&プッシュスタート
アドバンスドセイフティパッケージ
を選択し、本体価格251万円に。

個人的にXVはどうしてもルーフラックがないと締まらない
立体駐車場は使ったことが無いとの事で、
それであれば見た目の為だけでもルーフラックを付けた方が良いと判断。
このほか、安全運転に繋がるデバイスや直接手に触れる部分を
上質にするステアリングの本革化
などは私のお勧めチョイスとさせてもらった。
ビーゴはウレタンステアリングだが、ヴェゼルやCX-3も本革が標準である。
革が手になじむことを説明すると「気にかけた事も無かった」と驚かれた。

用品がマットやバイザーがセットになったベースキット、
ETC(スバル純正はETC2.0のみ!)、
バックカメラ、カーナビを合わせて30万円。
(特にカーナビのラインナップが悪く、
 ディーラーの説明だと最も安いのがダイヤトーンの18万円となる)
諸費用込みで301万円となった。

仮に下取りがあれば261万円~276万円となる。
某自家用車誌によれば平均値引きが、本体値引きを抑え気味で
用品の値引きを大きくして平均25万円とのこと。
平均値引きがあれば予算に入ってくると考えられる。

時間が遅くなり「まだー?」メールが来た為、
この日はタイムアップとなった。

帰りの道すがら、義兄さんと喋りながら帰ったが
普段の移動を助けるだけの道具に過ぎなかった車も
じっくりと注目するとそれぞれに違いがあって面白い

感じてもらえたようだ。
それだけでも一人の車オタクとして嬉しく感じた


後編へ

Posted at 2018/02/10 23:31:30 | コメント(3) | トラックバック(0) | 家族・友人の車 | クルマ
2015年07月29日 イイね!

新婚カップルの新車検討 後編

●普通車だけど競合は軽自動車

前編はこちら


国道沿いに三菱のディーラーが。
少し日が暮れかけていたが応対してくれた営業マンに
試乗させてもらえるように依頼した。

現れたのは三菱のデリカD:2
スズキのOEM供給で三菱ブランドを名乗るコンパクトミニバンだ。



かつてミニバンと言えばスライドシートに3列シートを備えたものが
一般的であったが、近年は2列でもスライドドアを備えて
ミニバンを名乗る車も増えてきているが、
このデリカD:2もそのうちの一台である。

ベースとなったソリオはかつてはワゴンRワイド、ワゴンR+と
呼ばれていたワゴンRの派生車種であったが、スイフトのプラットフォームを使い
本格的なコンパクトミニバンとして再出発したのが現行ソリオである。
CMに若年アイドルをうまく使い広告にも力を入れている。

今時のコンパクトミニバンであるが、ソリオは巧みな商品企画の上で作られている。

まずボディサイズは3710×1620×1765というコンパクトなもの、
特に全長が4mを大きく割っており、車幅も5ナンバー枠まで8cmも余裕がある。



このサイズ感覚はスイフトよりも小さく、ミラージュと同等の大きさだ。

ウェイクは3395×1475×1835であるから、
ソリオは30cmほど長く、15cmほど幅広で、7センチ低い。

確実に軽自動車よりは大きなサイズである。

だが、室内の感覚は意外と軽と変わらないものだ。
幅は普通車だけあって広々しているが運転席から見える風景は
軽と劇的に違うかと言われると、最近の軽が優秀すぎて差は大きくない。


●乗ると分かる軽との違い


試乗車は最上級のS DJEである。
ソリオとD:2はグレード体系が少々異なるが、
最上級グレードは同じような仕様だ。

友人が試乗した後、私も運転させてもらった。

運転席に座った印象は、横方向の広さが軽との違いだと明確に分かる。
インテリアデザインはまぁまぁ普通だが決して安っぽさを感じない。
何しろ軽を検討していた友人からすればいたって普通の質感を持つ。
(助手席に保冷蔵機能付き収納があるのが面白い)




走らせた印象だが、1200ccのデュアルジェットエンジンは
91ps/6000rpm、12.0kgfm/4400rpmというスペックを持つ。

高圧縮比を実現できるデュアルジェットエンジンに
アイドルストップ(AS&G)を組み合わせて
25.4km/Lの低燃費を実現。

参考までに旧型のワゴンRソリオの場合10・15モード燃費が
18km/Lという実力なので、近年のカタログ値の進化は著しい。

ターボとは言え、660cccの排気量故に
回転数で力を稼がなければならない軽自動車と比べると、
充分な低速トルクがあり、カタログ値の比較なら燃費も
ウェイクのターボは23.8km/Lであり、同等と言える。

ボディサイズの小ささゆえか車重は
スイフト+60kg程度で収まっており、軽さが良いのかもれない。

あくまでも軽との比較で考えると、デリカD:2は信号待ちからの発進、
加速、幹線道路での加速はどれをとっても軽自動車に勝てる動力性能だ。

私が試乗した感じでも普段使いなら十分だし、
遠出もギリギリOKかなというレベル。
ただし、普通車の中では非力な部類に入る事は否めない

車に興味がない友人の場合、エンジン回転数が低い領域でも
しっかりトルクが出る1200ccエンジンの余裕度は大きく違うと感じたようだ。
また、車幅やホイールベースの違いから来る安定感を大きく感じて
運転がしやすいと言っていた。

サラッと運転した感じで友人はデリカD:2を大層気に入ったようだ

当初の条件の「軽」ではない。
しかし、運転のしやすいサイズと軽よりは安定感のある
走りの良さでこれは軽でなくても良い、と納得した。

夫婦はあまり車に慣れていないので、
運転に不安のある彼らが運転しやすい車が欲しい、
小さい方が好ましいから軽、というイメージで
軽を希望していたとの事だった。

また、自転車が2台積める、という部分だが
ソリオはローディングハイトが高く、
ウェイクのように自転車を2台積む事は出来ない。
これに関してもウェイクの積載イメージを見て
「これは使わないよな」と早々に諦めてしまった。

現在ならFMCしたシエンタが自転車を2台積んで、
充分余裕があるというアピールをしている為
シエンタになったのかもしれないが、
少し車体が大きく、軽と言っている人には薦められなかっただろう。

今回のように軽を検討した後でデリカD:2を見ると、
軽との明確な差が浮かび上がる。
仮に友人がいきなりデリカD:2に乗ると
その有り難味が分からないかもしれないが、
ウェイクやNBOXに試乗した後でデリカD:2に乗ると
その巧みなサイズ感や動力性能の余裕が
「痒い所に手が届く」気遣いに感じられてくる。

それでいて試乗車の場合、価格は188.6万円
ベースのソリオS-DJEの場合184.5万円という価格は
ウェイク(174.9万円)やNBOXカスタム(167万円)の様に
軽の最上級グレードに近接したエリアに設定されている。

●デリカD:2かソリオか・・・・・
一週間後、改めて友人と会うために帰省し、
私の実家で麦茶を飲みながら作戦会議を立てた。



幸い、デリカD:2、ソリオのカタログ、
用品カタログ、見積もりを入手済であるため、
あらかじめ購入する車種を決めておき、
その後、具体的な購入条件についての作戦を立てることにした。

友人はデザインが気に入り、
ソリオ・バンディットDJEを選択した。

デリカD:2は用品のグリルを選べば三菱っぽいデザインになり、
差別化が可能になるのだが3.3万円は少々高い。
ただでさえ車両本体価格が同グレード比較で3~6万円程度高い。
値引きで勝負しない限り三菱は不利になるが、
OEMで価格に小さくない差を付けるスズキは中々手厳しい。



いずれにせよ、友人はバンディットを選択した。
そうなると、スズキ(ソリオ) VS 三菱(デリカD:2)の競合には持ち込めない。
どちらにせよ、私も毎回帰省するわけには行かないので
短期決戦にすべく、スズキソリオバンディットDJEの詳細な仕様を決めて

商談一回で決めることにした。


●バンディットの仕様選択

バンディットはソリオの「カスタム系」グレードだ。
ただ、ひたすら「悪そな奴は大体友達、悪そな奴と大体同じ」的な
レベルにたどり着いていないことが不幸中の幸い。


グレードは減税になるDJEと標準でそれぞれにFFと4WDがある。
今回はFFのDJEを選択。

次にボディカラーだが、個人的にはコメットグリーン推しだったが、
ここは友人の妻の「パールホワイト」の強いリクエストによりパールホワイトとなる。

あとはRH側パワースライドドアを選択するか否かで仕様が決まるが、
今回は選択しなかった。
私の実家のステップワゴンも、車庫の右側が壁の為
あまりパワースライドドアの出番がないこともアドバイスした。
LH側に関しては標準装備されている。

これにて車両本体価格は188万7840円となる。

次に用品の選択となる。
フロアマットはバンディット専用のグリッター(2.8万円)のものではなく
ソリオ共通の最も安いスタウト(1.8万円)を選択。

普段使いのNV性能を考えてトノカバー(1.2万円)、
自転車を積む貯為に荷室フック(0.7万円)、
空調性能を気にしてUV+IRカットフィルム(2.8万円)、
必須のETC(2.5万円)を選択。
ナビは走行中TVなんて見ないので
ワンセグの最も安いモデル(10.3万円)を選択。
運転に不慣れなことからバックモニター(4万円)、
更に新車買うならボディコート(3.8万円)も欲しい。
最終的に27.5万円分の用品を選んだ。
(メンテしなさそうなので別途、3.8万円のメンテナンスパックも選択)

あれ、バイザーは?という方も居るだろうが、
個人的にバイザーは風切り音が大きくなる上、
車両のデザインを損なう為お勧めしなかった。
自分のDS3でも困ったことがない。

車両本体価格+用品で216.4万円となった。
諸費用は19万円程度を見込んでいる。

合計は235.4万円になった。



1200ccのコンパクトカーでこの価格は高い、
とお思いになるかもしれないが、
今時これくらいの価格になってしまう。
車も随分高くなったものだ。

今回検討したウェイクもNBOXも、ターボグレードに
ちょっと用品を装着すれば軽く200万円を超えて
220万円~230万円クラスの支払額に至る。

新車購入時のバイブルにしている某自家用車誌では
値引き目標は25万円であることを確認済み。

商談と交渉の大まかな筋書きを相談し、
友人と合意した上で最寄のスズキディーラーに電話をかけた。

●試乗+商談

いよいよディーラー到着。
改めてスズキディーラーでソリオバンディットを見せてもらう。
試乗車はJスタイルという特別仕様で少しエグいデコレーションがある。

サイズ感は軽と変わらないが余裕はある。

荷室もローディングハイトは高いが、
助手席が畳めてシートアレンジは豊富と言える。
これなら車中泊は出来そう

試乗を進められたので試乗させてもらう。
デリカD:2でも試乗したので、大体の性格は分かる。
地元である事を生かして狭い路地やきつい上り坂を中心に試乗した。

私も便乗して運転させてもらったが、動力性能はギリギリ
軽と比べると多少余裕があるくらい。
ただし、全体的に静かで低速トルクがある

敢えて中学時代に通学の為に歩いた様な
住宅街の狭隘な路地を走らせたが、コンパクトで本当に運転しやすい。
これなら軽自動車を想定していた二人にも大丈夫なはずだ。

友人も、これなら運転しやすいし大丈夫だ、とバンディットに心が決まったようだ。

具体的な仕様を営業マンに伝え、見積もりを作成してもらった。

本体10万+用品5万の15万引で総額220万。

短期決戦故に早々にこちらの事情を説明した。

当初、軽を買うつもりで、複数のディーラーで試乗・商談したこと。
普通車だがバンディットを検討の候補に加えたこと。
実際に試乗してバンディットが大いに気に入って是非購入したいこと。
ただし、予算ははっきり言って軽レベルしか用意できていないこと、
その他、軽陣営の動向を説明すると、担当の営業マンは
「書類を作り直してきます」とサッと奥へ消えた。

緊急作戦会議が始まった。

ウェイクが頑張って205万円程度、
N BOXが190万円程度。
バンディットの場合、某自家用車誌の
目標値引き額が25万円であるから、
総支払額215万円を切ったら納得することに決めた。
OKラインを明確にしておかないと納得して買い物が出来ないからだ。

しばらくの後、営業マンが帰ってきた。

「大変難しいご要望を受けられるように、色々考えました」
「最初にこちらからのお願いになりますが、
 5月度登録に間に合わせると言う条件でのお見積もりです」
「お客様のご要望に合うバンディットの在庫がありました」
「少々、車庫証明などの関係で急がせてしまう場面もあるかと思います」
とのこと。

友人は合意した。

提示された見積書は、
車両本体から19.5732万円引、用品から10万円引。
更に車庫証明費用サービス。

総額204.74万円。

最後に、友人経由で紹介制度を利用する旨を伝えた。
これで1.5万円のキャッシュバックが有る。

某自家用車誌の目標額以上の値引き額を
勝ち取ることが出来た
為、友人は当然判子を捺した。




注文書を書き終えた後、
「遅れましたが、、、」と頂いた名刺は店長の肩書きが。
どうりで「上司に相談します」と言わないわけだ。

注文時に衝突軽減ブレーキの機能の説明と免責事項等の
長ったらしい説明が延々と続いた。
判子を捺したらお終い、と思っていたらここからが非常に長く、
スズキを出る頃にはぐったり疲れ果てていた。


●まとめ

ウェイクから始まった友人の車選びは
最終的に普通車のソリオバンディットに決定した。
たまたま在庫があったり、月末の商談という有利な条件が
重なったとは言え、久々にいい買い物が出来た。
もし、友人が新車にこだわらなければ自社登録を狙ったところだが、
新車にしてはまぁまぁではないかと思う。

初めての車選びのプロセスとしても、
参考書を買い、普通以上に試乗をした上で
自分が欲しい車のイメージを明確にした車選びだったので
ムーヴもウェイクも、N BOXのNA+ターボも、ekスペースも、
デリカD:2もソリオバンディットも
見た上で決めているため、迷いがなかった。



7月現在、友人は納車されたばかりのソリオバンディットを楽しんでいる様で
一緒に車選びをさせてもらった身としてもそれが嬉しく感じる。

車離れ世代が周囲に多いが、車を買い、
その楽しさに気づいてもらえるような一助になれば幸いだ。
これからも、カーマニアの一人として身近な車に興味のない人から
新車購入の相談を受ければ全身全霊をかけて車選びを手伝いたいと思う。
Posted at 2015/07/30 00:05:37 | コメント(2) | トラックバック(0) | 家族・友人の車 | 日記
2015年07月25日 イイね!

新婚カップルの新車検討 前編

●アウトドア派新婚カップルの新車購入記

今も付き合いのある小学校の同級生が
結婚して二人で暮らしているのだが、
車を買う事になったと相談を受けた。

夫のG君は小学校の同級生で、
小学校、中学校と同じ学校に通う。
当時から彼は成績優秀で文武両道を謳う某進学校へ。
その後、法科大学院を経てお堅い仕事に就く。
現在32歳。

妻のNさんとは職場で知り合い、
一年ほどのお付き合いの後、結婚。現在30歳
結婚式では私が友人代表のスピーチを仰せつかった。

夫はあまり車に興味がなく、
仕事で社用車を運転する程度。
妻はペーパードライバーで運転に不安がある。

「妻もノイマイヤーの言うことなら大丈夫」と言ってくれ、
夫妻の初めての自動車購入の相談役に就任させていただいた。

車を買う人に相談を受けることは多々あるが、
全権委任してくれるのは嬉しい。
車選びという楽しい瞬間を依頼者のお財布で楽しめるのだ。
その分、アドバイザーとしての責任も負わねばならないが。

二人の出した条件は以下の通り。

1.自転車積みたい
2.車中泊したい
3.軽が良い


軽で自転車が2台つめると来たら
「ウェイクだよ!」に
ほぼ決まりになってしまう。

そんなわけでウェイクと対抗馬として
N BOXを当てて車選びがスタートした。

私は事前に候補となる車種と
その周辺車種を下調べしておいた。

今回もごり押しではなく、
本心から友人が欲しい車を見つけるお手伝いが出来るように努めたい。

特に始めての車購入と言うことで、
選び方もさる事ながら試乗を丁寧に行うことで
あるべき新車像を明確に持ってもらうことも重視した。


●ウェイクを見にダイハツへ

車選び初日、私は実家へ帰省し
夫とダイハツディーラーへ。
このお店は私が小学生の頃から通っていた懐かしい店舗だ。
当時、嫌な顔をしながら対応してくれたお姉さんは既に居らず、
優しく対応してくれたお兄さんは今やこの店舗の店長になっている。

その店舗で若い営業マンが対応してくれた。
自分は友人の代理で来店していることを説明し、
車を見せてもらった。



ウェイクは1BOXのような存在感で軽とは思えないデカさがあるが、コレが売り。
知人情報によると、ハイゼットの置き換えで開発がスタートしたものの、
後輪駆動の根強い支持があり、商用モデルから乗用モデルとして
発売された経緯があるという噂だ。

FF商用車と言えば旧くはエルフマイパックがあったが短命に終わっている。、
近年ではNV200はFFを採用しており、
後輪駆動はトラクション的に有利でして・・・。
という通説も徐々には通用しなくなってきているのだが。

サイズは3,395×1,475×1,835。

アトレーワゴン(1875mm)に匹敵する1835mmは
タワーパーキングに入らないなど不都合がありそうなものだが、
ウェイクはとにかく容積を追ったのだろうし、
荷室容積からパッケージングが決まっているのかもしれない。

乗用車としてはとにかく広い。
運転席に座ってもそこから広大な頭上空間が広がっている。
個人的にはこの頭上空間は不要に映る。
ただ、荷室を考えるとルーフの高さは必要なので
そのための副次的な頭上空間であると理解してする方が納得しやすい。

そしてRrシートも大人2名が十分に座れる広さを確保している。
シートスライドも可能で、夫婦が欲している車中泊だって
フルフラットにすれば十分に可能だ。



個人的にはRrシートの下部の機構部が張り出している影響で
足が引けない事がどうしても我慢できなかった。
設計する際のマネキンは足を引いて座ることがないからだろう。
アクアのときはバッテリーがあるからなぁ・・・という事で
渋々納得できたが、ウェイクは納得できなかった。
アップライトに座らせるパッケージングが勿体ない。
後ろにはレジャー用品ばっかり載せる人は無視できるだろうが、
人を乗せる人は注意した方が良い。

ウェイクの売りはRrパンの付加底収納スペースと
折りたたみシートによる広大な荷室スペースだ。

助手席も折りたためるので自転車のような嵩張る
積荷も飲み込んでしまうのだ。



カーゴマットは丈夫な厚手のゴム製でネイキッドを思い出した。
シートバックは傷つきにくい樹脂で覆われており、
ガンガン使ってくれと言うメッセージを発し続けている。

ウェイクは荷物がかさばりがちなアウトドアユースで活路を見出すべく、
アウトドアレジャーのプロの意見を参考に開発されており、
遊び倒す為のパンフレットまで用意している。


私が唯一好んで行うスポーツにスノーボードがあるのだが、
ウェイクはなんとルーフラックを使うことなく
4人でスノーボードにいけてしまう
のだ。
男性用の板は少し短い気もするが、
私の周囲では短めの板を使う人が多いので確かに写真はウソではない。
恐らくリクライニングは出来ないと思われるので、
本当にゲレンデまで乗員が耐えられるかは疑問だが理屈では可能だ。
こうして身近な遊び道具が車内に持ち込まれていると、
ウェイクを買った暮らしが想像しやすい。




今回新車を買う事になった友人夫婦も車中泊や自転車を積んだ
レジャーシーンを大いに思い浮かべたことだと思う。

車というのは乗ってみないと分からない。
アウトドアグッズ満載の展示車を見ていると
友人はそのまま購入しそうになっている。




●試乗すると分かるウェイクのデカさ


試乗したのは最上級グレードのGグレード。
営業マンは同乗せず二人での試乗となった。

(私は事前に同じコースで試乗済なので、
友人の試乗に私のインプレを織り交ぜているので悪しからず)

彼は普段の仕事で業務用車(ADやプロサク)を運転するらしいが、
運転には全く興味がないらしい。
なので、ドラポジの取り方や内掛けハンドルをやめるように
アドバイスしてから出発している。

完熟走行として市街地走行を行う。
軽自動車の本領を発揮するのはやはり住宅地である。
敢えて狭い路地を求めて二人が通った小学校付近を走った。
狭隘な直角カーブをウェイクはスルスル通過する。
通称「張坂」という急斜面を登った。
地元にはこういう坂がたくさんあるが、ウェイクはアクセル全開なら
十分坂を上ることが出来た。



次に流れの速い自動車専用道路へ向かった。
ランプウェイから本線に合流する際、
フル加速で合流した。

軽ターボなので合流でモタつくことは無く、
俊敏に本線に合流できた。
中速域以上では、ヒューンという音が聞こえるが、
基本的にうるさい車ではない。
ところが、空気抵抗によって車が押し戻されている感覚が
素人の私にでも分かるレベル
で、
街乗りと幹線道路では車の動きが全然変わってくるのだ。
高速道路で100km/hは十分出るだろうが、余裕度があまりない。

幹線道路は比較的急な上り坂があり
動力性能を計るには好都合な区間がある。
ここで敢えて中間加速を試みた。
アクセルを床まで踏めば欲しいギリギリの
加速度が得られた
ことを確認して
山頂でUターンしてディーラーへ戻った。

友人の感想は
1.ものすごく背の高い車を運転している感覚があって怖い
2.ターボはやっぱり欲しい

であった。

1に関しては普段彼が乗っている業務用車は
旧来のセダン的なヒップポジションである為、
違和感が大きかったのかもしれない。
私の感想としてはあれだけ背が高い車を
よくここまで安定して走らせているなぁと、
むしろ好印象を持っていた
が主役の意見を重視。

2に関してはまさに私と同意見である。
先ほどの追い越し加速レベルの追越が出来ないと
例えば名阪国道の五ヶ谷でトレーラーを追い越せなくなってしまう。
私の周囲を見渡すと「レースするわけじゃないんだから・・・・」
と車に興味がない人ほど力強い車を敬遠する傾向があるが、
友人は安全に走る為にはある程度のパワーも必要なのだ
と言うことを理解してくれたのだと思う。


●ウェイクはターボの安い奴で決まり?


後にベストバイグレードを検討し、支払い総額を見積もっていただいた。

グレードは4種類。

NAの最廉価のD(税込135万円)、NA上級のL(税込152.2万円)、
ターボの下級のX(税込162万円)にターボ上級のG(税込170.6万円)である。
これにスマートアシスト(衝突軽減ブレーキ)を付けると追加4.32万円となる。

試乗した結果、NAを除外するとXかGの二択になる。
Gにしか着かない装備は
本革ステアリング+シフトノブ
シルバードアアームレスト
15インチアルミホイールなどだが、個人的には革巻きは魅力。

Gには標準でXにMOPで追加できる装備は
コンフォータブルパック(1.6万)
内容:〈スーパーUV&IRカットガラス(フロントドア)、
スーパークリーンエアフィルター〉

レジャーベースパック(1.4万)
内容:ユーティリティフック、荷室床面フック、固定ベルト、
上下2段調節式デッキボード(固定フック付)

RH側パワースライドドア(4.86万)

である。
全てを選ぶならGの方がお買い得になるだろうが、
RH側のパワースライドドアが不要ならXの方が買い得度が高い。

本革巻きと15インチアルミはかっこいいが、お買い得度重視で

Xのスマアシ付166.43万円にメモリーナビ(8.64万円)、
チルトステアリング+シートリフターが着くドライビングサポートパック(1.2万円)、
レジャーベースパック(1.4万円)、コンフォータブルパック(1.6万)に加え、
寒冷地仕様(1.4万円)を選択。
これだけで182.67万円に達した。

更にETC、ボディコート、メンテパックやサイクルホルダーなど
用品を色々付けていった結果、最終支払い総額は220万円ちょいに達した。
アウトドア志向の強いウェイクの場合、オプションカタログを見ていると
どんどん色んなものが欲しくなってしまうようだった。

サイクルホルダー2台分→4.6万円というのは
ちょっとすごい価格だ。

そもそも車両本体価格182万円の軽自動車というのも中々すごい。
カローラ1.5G(181.3万円)が変えてしまう価格である。
いや、カローラ1.5Gが181万円するのもすごくないか?これ。

ウェイクに関しては翌月から
10万円キャッシュバックのキャンペーンがあるそうだ。
更に値引きも出来ますと担当営業マンは言ってくれたが、
友人はあまり乗り気ではなくなった。



●N BOXを見にホンダへ

次に近くのホンダディーラーへ。
私の妹夫婦がN BOX+を愛用しているので随分と運転させてもらっている。
自転車が積めるかどうかはちょっと微妙だが有力候補として検討したい。

参考:当時のN BOX+試乗記




かつてベースモデルのN BOXに試乗した際に
固定式Rrシートの遠さを指摘した。
レッグルーム寸法をアピールする為に過度に後方にシートを配置、
Rrタイヤ直上に座らせることで快適性悪化にも繋がっていた。

参考:NBOX試乗記

先日マイナーチェンジがあり、ついに3万円のMOP装備で
Rrシートスライドが追加された。価格としては高いが、
選んで損はないOPT装備だと思う。




店頭にはNAの試乗車があり、ターボなしの軽を体感する上でも
せっかくなので試乗してもらった。


●限界の動力性能


NAでウェイクと全く同じコースを走った。
幹線道路への合流ではアクセルを床まで踏むようにアドバイスした。
けたたましい音を響かせて本線に合流した。
いくら重量の嵩むハイトワゴンのNAとは言え、
アクセルを床まで踏めば幹線道路の合流くらいは出来る。

平地はこのまま流れに乗って走ったが、平地は十分に走れる
ただし、そこから急な上り坂に差し掛かり、
ウェイク同様中間加速を試みたが、床まで踏んでもらっても
大人3人乗車のN BOXは満足に加速できなかった。

高回転を維持しながらじわじわと加速する為、
私のような車好きなら、高回転を楽しみながら走らせるのだが、
今回の主役を含めて車好きでは無い人、車に興味がない人、
生活するうえで必要性があって嫌々車に乗らざるを得ない人は
アクセルを床まで踏むと言う行為を極端に嫌う。

エンジン回転数が高くなり、大きな音が出ることから
「車に悪い、壊れそう」「近所迷惑」「環境汚染に繋がる」と考えている。
確かに騒音や燃費に関しては一理はあるが、車のエンジンと言うのは
元々高回転を使っても大丈夫なように綿密に耐久試験されているものだ。

車好きは非力な車を運転するとき、
持てる力の全てを引き出してやらないと
思い通りに走らせることは難しいことを良く知っている。
ところが、車に興味がない人の場合は
アクセルを深く踏み込む=怖い
という印象がとても強いようだ。

とは言えパワフルなエンジンについては
レースをするわけじゃないんだし、、、に繋がってしまう。

今回の試乗で動力性能に余裕がないエンジンは疲れる、
という事を学んでいただいた次第。
特に、私の地元では急な坂が多いので
スーパーハイト軽ではターボを推奨する。



●N BOXのターボの走りは良かったが・・・・

次にターボ仕様に乗せてもらった。
試乗車はカスタムのターボなのでまさに最上級。

ウェイクよりは遊び心がなく一般的だが、
車重が軽いのと、エンジンが元気なため
友人曰く、一番乗りやすかったし、
背が高い車の乗り味ではなかった
、と言っていた。

具体的な商談を行った。
G LターボPKGを選択。

Rrシートスライド機構を選びつつも、総額は190万円程度
設計が旧くなってきた事もあり、値引きが緩んでいる印象がある。

安く買うならこちらか、ウェイクでもう少し頑張るか、
と考えていたが友人の考えは違った。



●町に溢れるN BOXか運転感覚に違和感が残るウェイクか。

私の妹夫婦はN BOX+カスタムに乗っているが、
実は友人の妹夫婦もN BOXカスタムに乗っているそうだ。
しかも同じ職場の人もN BOXに乗っており、
周囲にN BOXが溢れていてちょっと食傷気味に感じているとのこと。

実際に試乗してみて良かったのだが、
いざ商談して本格検討をすると踏み切れない部分があったのだと言う。

そこでダイハツの別店舗でウェイクに再び試乗したが、
運転感覚の違和感はぬぐえないと言う。。。



●もう一度ゼロから考え直そう

友人を新居に送る道中、
思い切って普通車はどう?
と薦めてみることにした。

軽自動車は今も進化著しい。
昔の軽と違い、今は軽でも十分にファーストカーとして
遠出も出来るし、多様な使い方が出来るように進化した。

しかし、レギュレーションが厳しく制限されている軽故に
どうしても限界はある。

つまり、広さはあるが動力性能がきつかったり、
トレッドやホイールベースの狭さのせいで運転感覚や
操安性にもある程度割りきりがある。

いわゆる普通車でもコンパクトで使い勝手が良い車がある。
私はとても狭いニッチを突いたモデルが閃いた。


長くなってきたので後編へ続く
Posted at 2015/07/25 09:39:47 | コメント(5) | トラックバック(0) | 家族・友人の車 | 日記
2015年02月08日 イイね!

カーマニアは友人夫婦の危機を救えるか

先に書くが、タイトルはちょっと大げさすぎた気もする。
大学時代からの友人が新車を買う運びとなり相談を受けた。

夫婦は30代前半。結婚後、弟一子が誕生し、
新築の一戸建て住宅が昨年竣工し、
今まさに幸せな家庭を築いている二人。
よく一緒にBBQを行ったり、新居でホームパーティを
開催してくれるような素敵な夫婦だ。
奥さんは楽器を演奏される方なので、演奏会にご招待いただいたことも。

現在の保有車は車に興味がない友人が通勤の為、
購入したゴルフⅤのトレンドライン
1.6NAからTSIシングルチャージに置き換わった最初のモデルだ。
7速DSGが初採用され2.0L並みの動力性能を訴求した。

ボディサイズも十時は大きいと感じたが、
全長:4205mm ×全幅:1760mm×全高1520mmと
もはや大きいサイズの車ではなくなった。
(幅はやっぱりもう少し狭めたいが)

この車を毎日の通勤やレジャーに7年間使用し、
走行距離も10万kmにたどり着きつつあるところで、
度重なるトラブルに嫌気が差して
新車購入の機運が高まったそうだ。

友人が車を探していると聞いたとき、
カーマニアの私は静観の構えを取っていた。
ここで前のめりになって変なことを吹き込むと
お節介で迷惑な奴になりかねないからだ

しかし、マニアの出番がやってきたようだ。
昨日朝、友人から着信あり。
内容を要約すると以下の通り。

1.候補はマツダ・アテンザワゴンXDとプジョー・308SWと一騎打ち
2.夫はアテンザ推し。妻は308SW推し。
3.夫はアテンザの走行性能の高さが好み。308SWは内容を考えると割高と思う。
4.妻はアテンザ買ったら横に乗りたくない(!?)と言っている。


とのこと。

私は、ごり押しでアテンザを薦めたくないと思い、
Cセグの308SWとDセグのアテンザの車格の違いを説明。
アテンザ自身もマツダのフラッグシップとして
造りの良い国産車であることも説明。

どっちかが意見を押し切るのではなく、良く話し合ってね!
自分もディーラーで確認してアドバイスするよ!
と伝えて電話を切った。

双方が自分の意見を押し通して300万円以上する車を
購入するというのは絶対に良くないと思う。
幸せなカーライフを送ってもらう為には、
候補二車に対してフェアな判断をして双方納得することが大切


候補二車に対する夫婦の感想も既に教えてもらっているので、
その感覚の確認をも兼ねて私は試乗に向かった。

●アテンザXDプロアクティブ 6AT

夫が推しているアテンザ。
現行アテンザはマツダのフラッグシップとして2012年に誕生。



マツダが次世代技術のSKYACTIVを惜しみなく投入したアテンザは
デビュー後2年半を経ても新奇性を損なうことなく商品性を維持している。

初代アテンザがデビューしてからZOOM-ZOOMのスローガンで
車好きから再び注目されたマツダは、
SKYACTIVで再び車好きの支持を集めている。

今回、購入の候補となっているのは
アテンザワゴンのXDプロアクティブというグレードだ。

ボディサイズは全長:4805mm×全幅:1840mm×全高:1480mm
アテンザにはセダンとワゴンがあるが、ワゴンの方が60mm短い。
前輪と後輪の間を示すホイールベースは80mm短い。
これは、Rrサスをキャビンに近づけて
サスタワーを相対的に前に配置してフラットな荷室を稼ごうとしている。
ゴルフⅤと比較すると、
全長:+600mm ×全幅:+80mm×全高-40mm。

全長と全幅のサイズアップが相当目に付く。

なお、同価格帯のアルファードのサイズは
全長:4915mm×全幅:1850mm×全高:1895mm。

これを普通に運転している人が多いので、
同様にアテンザの運転も慣れであるといえるだろう。
もちろん、林道や狭隘な住宅街では難儀するであろうが
政令指定都市にある友人の家の近所の路地は運転できそうである。

エクステリアは既に賛否両論のKODOデザイン
個人的には肯定的なスタンス。
友人である夫も角が取れた優雅なスタイリングは好みらしい。

内装もフラッグシップらしく安っぽさは微塵も感じさせない作りこみ
ステッチが入ったソフトパッド部品はクラフトマンシップを感じさせる。
ドアトリムの金属フィルムも触ると冷たさを感じ、本物感にはこだわっている。
もともと欧州メークが得意としてきた加飾だが、アテンザには惜しみなく使われている。



インテリアデザインは2015年の乗用車としてはやや古典的な部類だが、
インパネは薄くワイドでこれまでのゴルフと比べると、高級感を感じることだろう。

室内は豊かなボディサイズの割には少々包まれ感が大きい
Aピラーの倒しこみが大きく右左折時にはしっかり首を振る必要がある。
豊かなボディサイズ故に優雅なエクステリアデザインと
必要十分なキャビンを両立する事ができている。




Rrシートは十分なサイズがあり、
Rrにもエアコンの吹き出し口がある点は
後席に乗るゲストにも喜ばれることだろう。

試乗させてもらった。
ブレーキペダルを踏みながら
トヨタ車のようにスタートスイッチをONするとエンジンが始動する。

始動時はディーゼルらしいカラカラ音が認められる。
ドラポジをあわせるが、ドアミラーの操作スイッチが無駄にカッコいい
遊びが少なく、メッキの色目も良い所が個人的発見。
(トヨタで広く使われているスイッチとよく似ているのだが、
 あっちはガタつくし、メッキも安っぽい。)

道路に出て加速するが、そんなにアクセルを踏まなくても
潤沢なトルクで決して軽くは無い1550kgのボディを引っ張る。
スペックは最高出力129kW(175ps)、420Nm(42.8kgfm)であるから、
出力は2.5L並み、トルクは4L並みの実力を持つ。

上り坂があり、わざと坂の途中でアクセルを踏み増したが
普通のガソリン車ならロックアップを解除してトルクを稼ぎに行くところだが、
ググッとトルクが湧き上がる感覚はデミオでも感じられたディーゼルの魅力
これがリッター20km/Lを発揮するエンジンなのか!と言いたくなる。



新開発の6ATも変速が早く、
欧州で主流になりつつあるDCTに対する
マツダの回答としては十分に競合性がある
CVT一辺倒の中このATを開発したマツダに敬意を表したい。

静粛性は動いている限りは特に不満を感じない。
停止時はアイドルストップするので始動時のみディーゼルを感じる。

操縦性はサイズに余裕がある分安定感を感じる。
変にキビキビしていないが、操作にはしっかり着いてくる印象。

MRCC(追従式クルコン)を試した45km/hに設定して走行。
先行車が加速して離れたら45km/hで維持。
先行車が信号で停止すると徐行の速度まで減速する動作を確認した。

2008年式のゴルフⅤからの大きな進化点の一つなので
この手の運転支援装置は個人的にはお勧めしたい

友人が検討しているのはXDプロアクティブというグレード。
何やらお肌のトラブルが解決しそうなグレードだが、
残念ながらニキビは治らない。

これは新たに追加されたグレードで
マツダの安全思想「プロアクティブセーフティ」に基づき
自動でLo/Hiを切り替えるだけでなく、対向車の眩惑を防ぎつつ、
Hiビームを維持できるALH、車線変更時の接近車両を検知するBSM、
車線逸脱を防止しステアリングのアシストを行うLAS&LDWSがセットになっている。

つまり、衝突時や衝突のリスクが高まるシーンよりも前の通常走行時に
高頻度で現れるリスクを軽減する装備品が選択的に装備されている。

他はベーシックなXDと差が無いので、
上記セットで9.5万円分(税抜き)のオプションとなる。
私は敢えてセーフティクルーズPKG(税抜き7万円)を追加したい。
また、もし友人がファッション派なら19インチアルミを奢りたいが、
乗り心地の悪化があるかもしれないので、そこは積極的には薦めない。

この内容(用品なし)でネット見積もりを取ると、
本体価格335万3400円、補助金ありで総額347万7950円。

●プジョー308SW シエロ

妻が推すプジョー308SW
2013年にハッチバックがデビュー、2014年にSWがデビューした。
日本でも昨年10月から販売されまだまだ新鮮なニューモデルだ。




雑誌の評価でもドイツ車的な価値観を身につけた
良心的な作品として評価されており、評判は上々のようだ。

普段の相棒としてDS3を愛用している私からすると
同じPSAのプジョーにも親しみを感じる
のは事実。

昨今の欧州の不景気でPSAはかなり痛めつけられている。
本国でもシェアを落とし続け、じっと耐え忍ぶ数年であった。
(おかげでDS3のフェイスリフトがかなり長かったので
 自分の車の鮮度が保たれたのはちょっと嬉しかったが)

そんな中でP/F一新とL3 1.2Lにターボを組み合わせた
新エンジンを引っさげて新型308がデビューした。

妻は特にパノラマルーフが非常に気に入ったらしい。




自分自身もディーラーで実車確認したのはパノラマつきの
天空を意味するシエロという素晴らしいグレード(名)だ。

アテンザに試乗した後で308SWを見ると、
サイズの小ささでセグメントの違いを感じる。

ボディサイズは全長:4585mm×全幅:1805mm×全高:1475mm。
ゴルフⅤとの比較でも
全長:+380mm×全幅:+45mm×全高:-45mmでサイズアップはある。

アテンザと比べると一回り小さい事は明白だ。
若干のエグ味があった先代と比べて、
新型308SWは抑制の効いたデザインだ。

写真で見るとドイツ的な硬質な没個性を懸念したが、
実車と対面すると質実剛健なドイツのライバルよりも
上品な印象のあるデザインだと感じた。
クラスを考えると珍しいフルLEDのヘッドライトも個性的。
プレス技術的に難しい小Rの入ったレリーフや
ベルトラインと一致した横見切りのフード、
Rrコンビランプに食い込むような凹面など、
存分に個性を発揮している。
特にSWは全長が長い分だけ伸びやかでスポーティに映る。
ホイールベースが長いのに間延びして見せない点は美しい

きっと友人の妻は308SWが持つピリッとしたエクステリアが
気に入ったのではないだろうか?
それはアテンザが持つ角の取れたスタイリッシュさとは一線を画すものだ。

インテリアも個性的だ。
大型のインパネはソフトな一体成型品。
加飾は金属調ベゼル程度だが、面のうねりが美しくて息を呑む
(同じうねらせる意匠ならM●RAIもこれくらい頑張って欲しかった)



小径ステアリング上から計器盤を見る初代ラクティスのコピー。
自発光式メーターはなんとタコメーターが反時計回りに作動する。
視認性を高めているとのメーカーの主張も何だか独善的でフランス車的

全体的にスイッチ類が少なくすっきりしている秘密は
インパネの一等地の液晶タッチパネルだ。

オーディオや空調の操作はタッチパネルで行う。
ナビはSDカードを購入しないといけない
マツダコネクトと同じようなスタイル。

いわゆる豪華絢爛な高級感ではなく
センスのよさで勝負する
のが308SWだ。

運転席に座るといわゆるPSAのそれだ。
ドラポジはまぁ昔よりは改善されているのだろうが、
ペダルは中央寄りでABペダル段差がかなり大きい。
Bペダル基準でシートの前後位置を決めるとAペダルはつま先操作になり勝ち。
ここはドラポジ改革を謳ったアテンザに分がある。
シート自体は標準のクロスシートだが白ステッチあり。

気になったのはRrシートの座り心地だ。
リクライニング機構が無いことは、ゴルフⅤ大体を考えると問題ないが、
座面の角度や背もたれの角度があまり快適ではない
トルソー角は立て気味を好む自分からしても若干立ち過ぎ。
サイサポートも不足しているので足をダラーンと伸ばしたくなるのに
ニールームは意外と余裕が無い。
この理由は「マジックフラット」と呼ばれる格納方式によるものだろう。
レバー操作で座面が沈み込み、背もたれと荷室フロアが一面化する。
一応ラゲッジネットの用品対応があるため、良心的だが
それにしてもプジョーまで「座る為のシート」から
「畳む為のシート」へ移行
してしまったのは理解に苦しむところだ。

さて、友人が検討しているSWのシエロに試乗した。
エンジンを始動。即座にパノラマルーフのシェードを全開にした。
街灯の明かりで室内が明るくなるのも新鮮なものだ。

308SWの内装色は黒しか無いが、
パノラマルーフ仕様なら天井から降り注ぐ光のおかげで
決して重苦しい雰囲気にはならないだろう。
むしろ、個性的でありながらシンプルな内装は
とことんシンプルな雰囲気でまとめておいて
明るさは天井から採り入れる思想なのではないか。

走り出して感じるのはアテンザよりも軽快であることだ。
車幅の狭さから来る運転のしやすさと1320kgという
アテンザよりも200kg軽い重量がそう感じさせるのだろう。

アイシン製6ATが採用される308SWは5EGSと比べると、
トルク切れが無く優位である一方、
従来のAL4と比べるとシフトショック低減や多段化に成功している。
ただし、日本の一般的な6速AT(例えばNX200t)と比べると
ショックそのものは大きいし、ロックアップを多用するスケジュールだ。
効率重視でMTの国らしいセッティングだが洗練されているかどうかは別だ。

パドルシフトも装備されているが、要改善だ。
そもそものスイッチが円周方向に小さく、使いづらい。
また反応が少々鈍い他、シフトダウンを受け付けないシーンも多い。

エンジンは1.2Lの3気筒エンジンを過給したもの。
スペックは最高出力96kW(130ps)、最大トルク230Nm(23.4kgfm)という
力強い性能を発揮すると言う。
従来の1.6L自然吸気エンジンより12kg軽く仕上がっているそうで、
欧州のトレンドまっしぐらの内容といえる。




このエンジンの力強さはゴルフⅤトレンドラインを超えるものである。
しかし、友人曰くかったるいとの事だ。
(恐らく先にアテンザに乗ってしまったことが原因だろう)

私が乗ったところ、実用車としては不満の無い実力であった。
3気筒的なバイブレーションも感じないように上手に消してある。
同じ1.2L3気筒の208に試乗したときはMTであっても
ベーシックカーの域を出ない走りだったが
308SWはしっかりとパワーを出してくるあたりはさすがターボ。

しかし、先ほどのATと相まって洗練度は後一歩。
市街地走行ではギクシャク感の方が目立ってしまうだろう。
一方、高速道路や郊外の一般道をクルージングしているようなシーンでは
ロックアップ多用による直結感がMTライクな心地よさを発揮するはずだ。

試乗の後半、営業マンからSPORTSモードを薦められた。
これはスイッチ操作によってメーター照明が白から赤に変わり、
EPSが重めの設定になり、シフトスケジュールも引張り気味に変わる。
マルチインフォメーションディスプレイもG表示やパワー計を表示する。
さらにオーディオスピーカーから擬似エンジンサウンドが追加される。

試して見たが、確かに違うぞ!と思える内容。
違いは面白いがあくまで普段使いでそれを毎回押すかどうかは疑問。
また、擬似エンジンサウンドは面白いが、その音はあくまでも偽者。
友人は「こんなんいらん」と冷たい反応だった。
確かにPSのグランツーリスモみたいな擬似エンジン音だ。
トヨタの86やNXでも似たようなことをやっているが、
まだまだ改良の余地があり、今はナンセンスさの方が勝るように思う。
(騒音公害にならない点だけは良いと思うが)

車両価格はSWのパノラマつきのシエロが320万1852円(税抜き)
アクティブクルーズコントロールとエマージェンシーブレーキサポートが
着くが、機能面ではアテンザの方が優れる。

実際に友人が見積もりを取ったところ、延長補償を入れて400万弱との事。

●比較まとめ
このブログを読んでくださるマニアの皆さんは、
アテンザと308SWが比較対象になるのか?という疑問が沸くだろう。
アテンザなら508SWが比較対象だし、アテンザがでかいなら
アクセラやレヴォーグ、ゴルフバリアントがあるだろう、という様に
突っ込みを入れたい人も中に入るかもしれないが、
これはリアルな友人夫婦の選択である。

おそらく予算350万円程度の車選びをして
車両本体価格で抽出したのだろう。
むしろ一般人がCセグとかDセグとかを気にすることは
少ないのだろうなと思った。

似た例で会社の同期夫妻がV36スカイライン(中古)と
当時出たばかりのプリウスαを比較検討したことがある。
夫がスカイラインへの愛を語ったものの、
「エコじゃない」の一言でプリウスαになった思い出がある。

友人曰く、幅広く検討した結果、
アクセラのナンバーの位置が嫌。
レヴォーグはカクカクしたデザインが嫌。
VWゴルフバリアントは真面目すぎ。
508SWは予算オーバーだったと言う。

夫婦で車選びをして内容的にアテンザに軍配を上げる夫。
内外装の圧倒的なセンスとパノラマルーフを持つ308SWに魅力を感じる妻。


この夫婦の言い分はどちらも間違っていない。
どちらを選んでも正解なのだろう。
事実、これら二台から友人夫婦とお子さんが
颯爽と降りてくる姿は簡単にイメージできて似合っている。
あとはロジカルに何を重視するかを夫婦で話し合えば良いと思う。

個人的にはこの二台ならアテンザを推したい。
アテンザの高級テクノロジーをゆったりと使いこなしてみたい。
ランニングコストを考えてもメンテナンス費用が安い国産の方が有利だ。
(もっと気軽に輸入車に乗れる様に
 整備・メンテナンス費用の高さは是正して欲しい)

上記内容を夫婦に対して報告した。
アテンザの先進的なテクノロジーと
セグメントの違いによる格の差と
308SWの持つ圧倒的なセンスを比較して
夫婦はアテンザの注文書に判子を押したそうだ。

結果的には夫の主張が通った形だが、
双方にアテンザの見所、308SWの見所を
理解してもらったうえでアテンザ購入を決定した為、
円満な車選びに協力できたことが嬉しく思う。
Posted at 2015/02/08 16:59:20 | コメント(0) | トラックバック(0) | 家族・友人の車 | 日記

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「@キドニー何ちゃらの下僕 さん Google翻訳で発音させてみて爆笑です!優勝です!関連した話だともう25年前ですが、ホンダの小型車の名前がフィッタだったとそうです。スウェーデンではアカンらしくカタログも差し替えてフィットになりました。天麩羅もさる事ながらVW弁当も好きです。」
何シテル?   08/12 21:18
ノイマイヤーと申します。 車に乗せると機嫌が良いと言われる赤ちゃんでした。 親と買い物に行く度にゲーセンでSEGAのアウトランをやらせろと駄々をこねる幼...
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