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2024年10月10日 イイね!

2022年式アウディQ4 e-tron感想文

2022年式アウディQ4 e-tron感想文●まだBEVは近距離向け高級車にしか適さないのか

AUDI Q4 etronで県外まで走る機会を得たので記録として感想文を残す。

ディーゼルゲート以降、欧州メーク視点で先の無い内燃機関に見切りをつけ、エコでクリーンなEVへシフトする。

2026年には新型車はBEVのみになり、2033年には内燃機関の生産をやめる。アウディのみならず、脛に傷を持つ独ブランド達はBEVシフトに邁進している。

アウディは2021年からe-tron GTというBEVを作っていたが、BEV全体の名称としてe-tronを使うようになり2024年現在ではQ8/Q8スポーツバックe-tronとQ4/Q4スポーツバックe-tronに加えて元祖のe-tron GTがラインナップされている。

今回試乗したQ4 e-tronは2021年4月量産モデルが発表。2021年6月に欧州市場で、2022年11月に日本市場で発売された。内燃機関を持つシリーズがQ2、Q3、Q5であるため、Q4はe-tron専用の車種と言うことになる。諸元は下記の通りでQ3とQ5の丁度中間的かつ、同時期にデビューしたアリアに近い。



全長が4590mmということで台数が期待できる車格のe-tronが設定されたことは販売上大きな意味があり、発売直後に2000台以上の受注があったようだ。Q4 e-tronが押し上げる形でアウディのBEV販売は2022年に808台となったという。

ポイントは丁度良いサイズと輸入プレミアムSUVとしては値頃感のある599万円という価格だ。アリアB6_FFの539万円、BZ4Xの550万円、あるいはUX300eの580万円を考えれば割安な設定である事が分かるはずだが、ID4が514万円というスタート価格も含めてVW‌グループがBEVに力を入れていることがよく分かる。

エントリー価格が安いと言ったところで私が今回試乗したのは最上級のS-Line(当時689万円)なのだが、普段の試乗とは異なり3時間以上かけて300km以上走行させた。

私の感覚としてBEVはまだ知的好奇心の高い層の大きなガジェット、富裕層の見せびらかし消費、或は社会の要請によって公共的性格の強い用途で普及が進んでいる感がある。ひたすらに廉価性を求めていくと、アルトやミライース、或いは中古車がいくらでもあり、自動車移動をBEVで行わなければならない理由が無い。個人所有のBEVがプレミアムブランドから普及していくことは自然ではないか。

今回の主役たるQ4 e-tronはアウディだからと期待しすぎてしまったらしく、私には商品性不足のように感じた。

具体的にはプレミアムカーとして期待したい快適装備が物足りず、アウディらしい幾何学的な内装デザインは太陽光の反射で眩惑され不快だし、充電はトラブルで満充電出来ず余分に急速充電が必要になっており、「クールなドイツのプレミアムブランドがガソリン車に匹敵する航続距離を実現しつつ、従来よりも身近な価格設定で挑む普及作」とは言えないのが率直な感想だ。

一昔前の軽自動車ですら満タン500kmは平気で走れている相場観に対して今回は330km程度を走りきるのに2回の充電を必要としたのは煩わしさが心に残った。

私はBEVはプレミアムカーに向いていると思うし、世の中の普及状況もその方向にあると思う。静かでパワフルな電動ユニットはいわばV8のようなものだし、それが重い電池の搭載を伴うとしてもプレミアムカーは元々重くて高いのだから文句は出まい。

目先は重くて高い電池の不始末をブランド力で誤魔化しつつ電池の小型化は低価格化の研究を行い、低価格帯商品を普及させるのが自然なんじゃ無いかと思う。



Q4 e-tronは2024年現在の価格で716万円のスモールSUVだが、高級感の訴求が中途半端。それなら他のブランドのPHEVやICE車を買った方が満足感は高いのではないか。細かい部分も作り込みが不足しているし、ドイツ車としてはこんなに長距離走行に向いていない車は初めてだが、BEVはどれも似たようなものだとしたら、もっと高価格のドイツブランドのBEVもあるが、まるでドイツ車の美点が活かせてないのでは無いか。富裕層が近所を走り回る軽自動車みたいな使い方をQ4 e-tronでするか、不便を楽しみながらBEVライフを送るようなアウディ好きの方くらいしか満足に使って貰えそうに無い。

今回の試乗では急速充電でも充分な充電がなされずBEVの悪い面が出てしまったことは否めないが、そもそも充電トラブルが起きてしまうことこそで根本的な安心感を損なっている。ICE車では給油キャップが寿命で壊れたり、固着しない限り類似の不具合は起きない。だったら近距離利用メインのコミューターとして考えると、もう少し小さなボディサイズがほしくなる。もしかすると、もう少し小さなQ2 e-tron(仮)あたりがあった方がQ4よりも良いんじゃ無いかと思える程だ。

つまり、市街地でもハイウェイでもメリットが見いだしにくく、私はこのクルマに★3を超える評価は与えられない。3-(2.75)くらいが適当かも知れない。四捨五入して★3だ。完成度は低いが価格が安いBYDの方がまだ納得感があるが、BYDの自動車としての未熟さはアウディには見られない。五十歩百歩だ。

半日じっくりとQ4 e-tronを運転してみて、私のファーストカーがBEVになる日はまだ先だと感じた。
Posted at 2024/10/11 00:24:37 | コメント(1) | クルマレビュー

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