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2025年02月02日 イイね!

2024年式 JEEPラングラー ミニ感想文

2024年式 JEEPラングラー ミニ感想文●おしゃれは我慢
JEEPラングラーに乗る機会に恵まれた。試乗車はバリバリの2024年式の2.0アンリミテッド・ルビコン。



GENERL PORPOSE VEHICLE→GP→JEEPというネーミングの由来だと聞いたことがある。そんなJEEPラングラーは第二次世界大戦時に開発された究極の実用車とも言える軍用車をルーツに持ち、1987年の初代モデルはタイヤを小径化し、乗用車ライクな雰囲気も持たせた三菱でいうパジェロのような立ち位置のオフローダーだ。数回のモデルチェンジを経て試乗車と同じJL系は2018年にデビューした。



試乗したルビコングレードは走破性を高めたトップグレードで専用の17インチマッドテレオンタイヤや4Lレンジの減速比を他の2.717よりもローギアードな4とするなどハッキリと走行性能に差が付くような装備差がある。スタビライザーをスイッチ操作によってフリーにすることでサスストロークを一時的に増加させる電子制御式Frスウェイバーディスコネクトシステムという呪文のように長い装備も装備されているのは珍しい。

ボディサイズは4870mm×1930mm×1855mmと大柄でホイールベースは3010mmという長さだ。フレーム式の伝統的なオフローダーの方式を真面目に守っていて車重も2tを超えるヘビー級。その巨体を2.0L直4DOHCターボで走らせるというのだから少し心配になってしまう。



質実剛健な出自のラングラーだが、実車を前にすると7スロットグリルや丸型ヘッドライトがカッコイイ。4人で試乗したが全員が「カッコイイ・・・・」と思わず口にしていたくらいだ。そのうち3人は「必要に迫られて仕方なく車に乗っている」レベルの車に興味が無い層なのにそう言わしめるJEEPの商品力は明らかに突出している。

全身から走破性の高さ、タフさが滲み出ている。例えばE/Gフードオープナーは無く、フェンダーの横の留め具を外してE/Gルームにアクセスする、とかワゴンボディに見えるが、実はFRPの外装はボルトオンで外れてオープンになる、などあらゆる部位に特別感がある。



更に外ヒンジのドア、継ぎ目が剥き出しのサイドシル、バックドアを開けたら見える必要以上にカッコイイサイドシルなどなど全身からJEEPのエッセンスが湧き出していた。ラングラー自体は1987年だが、JEEPは1941年から続くブランドだ。その事を最大限活かしたヘリテージの有効活用も見ものだ。



例えば17インチホイールや内装の一部にJEEPのアイコンが埋め込まれていて所有する者にJEEPの世界に浸って貰うための工夫は随所に見られる。



乗り込んでみると、想像よりも現代的で例えばランドクルーザー70の様なメカめかしい操作系では無くAppleCarPlayが使える12.3インチタッチパネルモニターやフルカラー7インチディスプレイ付きメーターやオートエアコン、ACC、衝突軽減ブレーキなど現代の実用車レベルの装備は備えているところが特徴だ。

走破性と信頼性を第一に考えるなら、なるべく機構が単純でプリミティブな物の方が良い。現地で故障しても修理して帰ってこられるからだ。しかしラングラーは悪路を走るための本格的な機構を備えながらアクセサリー的な装備を備える。もしかすると大半のユーザーにとっては本格オフロード機構の方がアクセサリーになるのかも知れないが、先に書いたとおりの本格的なメカニズムとファッショナブルなクルマとしての性格を打ち出しているのは朴訥としたランクル系とは異なる在り方で面白い。

プロユースの機能を持ちながらそれをファッショナブルに見せてプレミアムカーとする手法はレンジローバーも同様だが、JEEPはどちらかというとオフロードイメージをことさら大切にしている様に感じる。



運転席でドラポジをとるとペダルレイアウトが悲惨で左足の置き場に困る。いまやJEEPもストランティスの一員であり、ストランティスといえばアルファロメオのジュリエッタのMTも全く左足の置き場が考えられていなかった。JEEPの場合ATなのにブレーキペダルのすぐ横が足が入るスペースになっているがフラットなフロア面に足を置くので戸惑ってしまう。ランクル70も同様だがトランスミッションが大きいのでセンタートンネルも大きくなりペダルレイアウトが苦しくなりがちなのは理解してあげなくてはならないが、ATでこれかと思うと、個人的にはこれだけでも毎日のる事を遠慮したくなってしまう。

大出力E/Gを積んでいるから、トランスミッションも張り出しが大きくトンネルも大きい。ラングラーよりもマシだが、ランクル70だってかなり厳しい印象だった。こういう弊害をなくすにはマツダCX-60の様に湿式多板クラッチを使うなどの飛び道具を使わないと難しいだろうが、BEV化という手もある。

一方で4人乗りステーションワゴンとしての使い勝手は、あまり良くなく、ローディングハイトが高く後席の着座姿勢も脚を投げ出したような姿勢で、滑りやすいシートクッションゆえ尻がズレるとかアシストグリップが遠いとか特に褒められたものでは無い。軟派SUVの分厚いステーションワゴン的な快適さは望むべくもない。



JEEP、しかもイメージリーダーのラングラーなのであくまでもオフロードカーであることを軸として基本価値を維持し続け、決して自らのステータスを下げずにファッション性を持たせることで感覚価値を与え、ブランド全体の概念価値を高めている。

実用車としてJEEPを選ぶならグランドチェロキーもあるのだから、ラングラーは精神的支柱であれば良い。

1時間あまりの試乗タイムだったが、絶大なファッション性と引き換えに運転には多分に慣れを要する。「おしゃれは我慢」、と何処かで聞いたことがあるがラングラーに乗るということは目一杯おしゃれをするということなのだろう。★3だが、ファッション性とヘリテージの有効活用のうまさに1つ加算している。オンロードを走るクルマとしては★2
Posted at 2025/02/02 22:59:23 | コメント(2) | クルマレビュー

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