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2012年02月25日 イイね!

下総の名城 <佐倉城、本佐倉城跡、千葉城 >

下総の名城 <佐倉城、本佐倉城跡、千葉城 >千葉県北部はかつて、下総(しもうさ)国と呼ばれ、中世まで千葉氏が支配しました。千葉氏支配の本拠となった千葉城、本佐倉城(もとさくらじょう)、そして日本100名城佐倉城をブログにしてみました。





日本100名城「佐倉城」
佐倉城は天文年間(1532-1555)に、本佐倉城主・千葉親胤(ちば ちかたね)が一族の鹿島幹胤(かしま みきたね)に命じて築城を開始しましたが、完成前に親胤は家臣に暗殺され、幹胤も一時期ここに館を構えましたが、死去により工事は中断しました。
天正年間に千葉邦胤(ちば くにたね)が中断された工事を再開し、この地に本城を移そうとしましたが、邦胤は天正13年(1585)に家臣に殺され再び工事が中断、天正18年(1590)の小田原の役後、北条方であった千葉氏は滅亡しました。
慶長15年(1610)に徳川家康の命で土井利勝が小見川領から佐倉領に入封し、未完の鹿島城を整備拡張し、現在の佐倉城が築かれました。
佐倉城からは徳川家康の重臣・土井利勝や幕末の老中・堀田正睦(ほった まさよし)ら幕閣の中心となった人物がでています。

佐倉城大手門跡
佐倉城はこの道を直進します。現在は道の両脇に佐倉中学校と佐倉東高校がありますが、かつてはこの場所に大手門がありました。


大手門跡を直進すると、広い空き地があってそこが駐車場です。


堀田正睦(1810-1864)
下総佐倉藩第5代藩主で、老中首座・堀田正睦は安政5年(1858)米国総領事タウンゼント・ハリスが日米修好通商条約を求めてくると、孝明天皇の勅許を得るため上洛を果たしました。
しかし、孝明天皇が攘夷派であったため、勅許は得られず帰国するはめになりました。
同年、13代徳川家定が倒れると、14代将軍継嗣問題が起き、紀伊徳川慶福を推す南紀派と徳川慶喜を推す一橋派が対立することになりました。
攘夷を唱える慶喜の父・水戸藩の徳川斉昭とは意見が合いませんでしたが、勅許を得るためには朝廷に近かった一橋派に着くことが肝要と考え、一橋派に路線を変えました。
ところが、正睦が上洛中に南紀派の井伊直弼が大老に就任すると、徳川斉昭と対立した井伊は城内から一橋派を一掃し、正睦は老中職を解任されてしまいました。
佐倉城で蟄居し、元治元年(1864)に死去しました。
地元佐倉では最も有名なお殿様で、息子正倫(まさとも)が居住した「旧堀田邸・さくら庭園」が現存、公開されています。



タウンゼント・ハリス(1804-1878)


佐倉城は桜の名所で至る所に桜の樹が植えてあります。


本丸跡


天守閣跡


夫婦モッコク(佐倉市天然記念物)


土塁


馬出し空濠跡
 



佐倉城の礎石
昭和59年(1984)に国立歴史民族博物館の研究棟を建設するために発掘調査をしていたところ、旧陸軍の兵舎跡から出土した佐倉城時代の礎石です。
この場所に旧陸軍の兵舎を建てる際に、佐倉城の建物を取り壊し、その基礎を兵舎の基礎に転用したものです。


 

水堀



本佐倉城跡
佐倉城から東へ3kmほどの将門山にあった本佐倉城跡です。慶長15年(1610)に土井利勝が佐倉藩の藩庁を置きましたが、鹿島台に佐倉城が完成すると、一国一城令により廃城となりました。
文明年間(1469-1486)に築城された千葉氏後期の本拠地で、千葉県下の城では唯一、国の史跡に指定されています。


東山馬場
「国史跡 本佐倉城跡」の石碑を進むと、ここ「東山馬場」です。ちょうどこの馬場跡が駐車スペースになっていました。


本佐倉城の縄張り
合計7ヶ所の郭(くるわ)で構成されています。 まず、城山に行ってみることにしました。


城山




奥ノ山



倉跡
現在、発掘調査をまだ行っている最中のようです。伐採した樹木を機械で裁断しています。


東山


ビューポイント
空気が乾燥している日には、正面に筑波山が見えるそうです。また、京成本線の線路が通っています。


本佐倉城は千葉氏宗家が滅びた後に千葉輔胤(ちば すけたね)によって築城されました。輔胤は、享徳3年(1454)に始まる関東の動乱のなかで千葉宗家を継いだ人物で、千葉氏代々の居城であった「千葉城」が戦場になり荒廃したため、「本佐倉城」を築いて新たな千葉氏の居城としました。「本佐倉城」は、以後百有余年にわたる戦国時代を通じて下総の中心となり、千葉家の当主9代が城主として下総を治めていました。
大永年間(1521)頃、最初の城の改修と城下の整備が終わり、城を中心に家臣や商人が集められ、武家屋敷や町屋・市の形成が進みました。


千葉城
学術的には「亥鼻城(いのはなじょう)」というのが正しい呼称かもしれませんが、地元のひとたちは大抵「千葉城」といいます。
千葉常胤(ちば つねたね 1118-1201)がこの亥鼻周辺に館を築きました。鎌倉幕府初代将軍となった源頼朝に従い、常胤は亥鼻館を本拠に下総国、上総国の支配権を確立したと伝えられています。
享徳4年(1455)に千葉氏宗家を継いだ千葉輔胤が本拠地を本佐倉城に移すまで、千葉氏の本拠は亥鼻館でした。


千葉市立郷土博物館
千葉城は小田原城をモデルとして、昭和42年に建てられた鉄筋コンクリート造り4層5階建ての模擬天守です。現在千葉市立郷土博物館として千葉氏に関する資料の展示や調査研究を行っています。

千葉常胤坐像


この表の像も千葉常胤をモデルにしています。


下総国の拠点、千葉城、本佐倉城、佐倉城と見ましたが、この3つの城はそれぞれ個性が異なるお城でした。
「千葉城」は千葉常胤をはじめとする千葉氏が下総国、上総国を支配した12世紀後半から15世紀半ばまでの館跡にできた鉄筋コンクリート造り4層5階建ての模擬天守で、千葉市の花見のスポットとして人気のある公園兼博物館でした。
「本佐倉城」は、内陸部の丘陵地帯(将門山)に築いた山城で、千葉県下で唯一国の史跡に指定された現在も発掘中の中世的な城跡でした。
「佐倉城」は石垣や天守・櫓などない城跡ですが、日本100名城に登録され、桜や梅、また国立歴史民族博物館が立地する佐倉市民憩いの公園でした。

背景にある歴史を紐解くと、また別の見え方がするものですが、三者三様、今回も楽しいお城見物ができました。

Posted at 2012/02/25 16:00:03 | コメント(3) | トラックバック(0) | 史跡 | 日記

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