しびっくま9000ｒｐｍのブログ一覧

翌日、水没現場に着くと昨日は川の様に
なっていた道路も完全に水は引いて
元通りになっていました。
でも、なくなく車を放置して帰った後も
ダッシュボード近くまで水に浸かって
いたようで、内装も丁度そのあたりに線が
入った状態でした。


それだけ水に浸かっていたので、当然電気系統は全て
アウトでエンジンどころか集中ドアロックやライト、
ハザードにホーン…何をさわっても無反応。
でもいつまでもここに置いておく訳にもいかないので
当時お世話になっていたホンダプリモに引き取りに
来てもらい、そのまた翌日ディーラーの工場でEG6と
再会しました。

工場にポツンと置かれている自分のEG6。
何気に水没車って事故ったわけではないので見た目は
汚れてるだけで普通なんですよね。
でも、もう元通りに走ることはできません。
ディーラーの方から修理するには保険で下りる額では
全然足らないし、衛生的にもあまりお勧めできないので
廃車にする方が賢明だと思うと伝えられました。

EG6の前でがっくりと落ち込んでいた自分を見かねたのか、
お世話になってる営業殿が
「他の店舗にEK9置いてあるんですが、もし良かったら
　気晴らしに見に行きませんか？」
と、誘ってくれたので折角だからと見に行くことにしました。

でも実は当時はアンチEK9だったので、それほど興味は
無かったのですが、まぁあまりお目にかかれない車でも
あったので見てみるかというつもりでした。
で、実際に見てみると…
当時、自分の憧れの車だったDC2ことインテグラType-Rを
思わせるものがそのままシビックに宿ってるようなオーラ。

何だこの車は…気になって仕方ない。と思っていると営業殿が
「この車は展示車両なのですが、納車が決まったそうです。
　ただ、白のEK9はあと1台だけまだ誰も手を付けてない
　在庫があります。ちなみにEK型はモデルチェンジ目前なので
　NEWシビック見てから決めてもいいかもですね。」と。
でもまぁ自分的にはType-Rはさすがに高嶺の花だよね。
頑張れば何とか買えそうな額ではあるけど、200万以上
出すなら、中古を含め他にも選択肢はあるよねって。
ということで、その日はEK9の大体の見積もりとNEWシビックの
カタログ等…色々貰って帰ってきました。

しかし、家に帰ってからもなんか気になるんですよね。EK9が。
スポーツ系の車に乗るのはEG6で終わりにして、はやりの
ステーションワゴンか普通のセダンにするか、それともやはり
EK9か中古のインテグラType-RかEG6を買うか…
さんざん悩み続けます。
でも、結果的にいつも最後に見てるのはEK9のカタログなんです。
やはり気になって仕方ない訳です。EK9という車が。

そして、ついにシビックがモデルチェンジとなりEKシビックが
型遅れとなったので、いつものホンダプリモに電話を入れると
まだ例のEK9残してありますよ。との回答。
DC2やEK9は中古でも新車と変わらない位の価格が相場だし、
またEG6を買うと、前に乗ってたEG6を思い出しそうでつらい。

そして他にこれといって欲しい車がない。

やはりまだホンダのスポーツ系の車に未練がある…
というよりも、まだあのB型のVTECに未練がある。

ここでふと、中古でも新車と同じぐらいの価格で売ってる
ということはリセールもいいということだよねと気づく。
であれば、おそらく本能的に現段階で自分が一番いいと
思っているEK9が新車で買えるという権利が自分にあるなら
とりあえず買って、満足したら売れば元取れるよね？
しかも人生で一度くらいは新車を買ってみるってのも
良いものだよね？
ということで、思い切って買うことを決断しました。

なんか…純粋な気持ちでEG6を買った時と比べても
なんというか計算高いというか。
今の自分のEK9に憑りつかれたような溺愛ぶりからは
考えられないくらい、当時はドライで複雑な気持ちの中
EK9を購入したのでした。

何気に最近、自分の昔のブログを読み直す
機会があり、過去にさかのぼってみると
あることに気づきました。
それは、セカンドカーのこぐまさん（GE8）と
しろくまさん（DT31）については購入した
きっかけやこの車にした理由を書いたブログは
あるのですが…


メインカーであるこしびっくまさん（EK9）については、
ブログの話題の流れで過去の話がたまに出てくるものの
ちゃんと書いたことないなと(笑)

まさに大正デモクラし…じゃなくて灯台下暗してやつですね。
(^_^;)

ということで、久しぶりに約24年前に戻って思いを馳せて
みようと思います。
決してブログのネタが尽きたから過去の話で持たせよう
としている訳ではないということだけは断っておこう(笑)

という訳で早速EK9との出会いを書こうと思ったのですが、
その前にプロローグとして、おいらがEK9の前に乗っていた
シビック（EG6）について触れておかないといけないかなと。

ということで、一旦そのEG6について書こうと思います。

今回の話でメインとなるEG6とは、おいらが学生時代にバイトで
貯めたお金をほぼ全部つぎ込み貯めて買った初めての愛車でした。

元々はEF系のシビックかCR-X、もしくはBEATを購入しようと
考えていたのですが、予算内で中々気に入るものが見つからず
モヤモヤしていたところ、元々バイトしていたトヨタ系ディーラーの
中古車部門からEG6の赤と黒が入ったので見に来る？と連絡が。
知り合いということもあり予算はオーバーしていたけど、当時の
EG6の中古車市場の相場よりも安く譲って頂きました。
さらに、購入したのは４月だったのですが納車日は自分の21歳の
誕生日の６月20日に納車してもらったこだわりの車でもあります。
なので、買ってから納車まで時間があったので車が来るまでは自転車で
自分の車が置いてあるお店に見に行ったり、まだ納車されていないのに
ホイールやらパーツを手に入れたり…納車前日は全く寝れなかったのも
いい思い出です。

そして買った当初は当然の様にこのEG6を一生乗るつもりで少しいじっては
メンテナンスしてとかなり気に入って乗っていました。
しかし社会人になりこれからさらに車いじりに拍車がかかるか？という時に
とんでもないアクシデントがおいらとEG6を襲います。

そのアクシデントとは2000年９月に起きた東海豪雨で名古屋を中心とする
広範囲が水につかるという、当時まだ珍しかった都市型の大洪水です。

まさにその時、おいらは仕事先から自宅に戻る最中で冠水した道路にはまり
都市部の道路でまさかの水没というアクシデントに見舞われます。
水没直後はしばらく何も考えることができず、ライトつきっぱなしホーンも
なりっぱなしで車体の隙間から車の中に水が入ってくる車内で、EG6に
「ごめん」とあやまりながら泣いていたことを今でも忘れられません。
その後、冷静になり命からがら車内から脱出し、一瞬道路の水が引いた時に
車を道路の端に寄せてそこに放置し帰宅しました。

翌日、自転車で車を見に行くと現場に向かう最中も道路には何十台もの水没した
車たちが道路の端に寄せておかれていました。
そして自分のEG6を見つけエンジン始動を試みるもかかるはずもなく、自分と
EG6の日々は終わりを告げたということを悟ったのでした。