もう1週間経ちましたが、12月14日のスイフトマイスター決定戦にどのように挑んだかをまとめてみます。
誤解を受けそうな表現もあるかもしれませんが、全て正直に書きます。
1.練習会参加前
まず、僕は今年のスイフトマイスター決定戦で優勝できるとは思っていませんでした。
もちろん優勝したいとは思っていましたが、まだ力不足だろうと思っていました。
今年はスーパーラップを経験することと、トップクラスの人たちと走って自分の位置を知ることを最大の目的にして、来年(2014年)に優勝するつもりの2年計画を立てていました。
僕が年初に決めた今年の最大目標は鈴鹿ツインGコースで、クラスE(1600cc以下)の年間タイムランキング1位を取ることで、マイスター戦に特化した準備や練習は、6月のFSWショートでのワンメイクドライビングレッスンくらいでした。
また、練習会の前週に、SAB京都ワンダーでアライメント調整をしてもらいました。
11月30日のスイチャレで、フルコースの1コーナーでスピンしてコースアウトしたので、念のため見てもらったら、フロント右のトーだけ思いっきりイン側に動いていました・・・
調整結果がこちら。
僕の車のアライメント大公開!!
また、タイヤ・ホイールはこの組み合わせです。
フロント: ZⅡ 225/45R16 ADVAN RG 16インチ 8J インセット30
リア: ZⅡ 205/45R16 ADVAN RG 16インチ 7.5J インセット45
この状態でマイスター戦本番まで走りました。
ZC31Sスイスポでサーキットをガンガン走っている皆さんのスタンダードに近いんじゃないかと思います。
でもこれで結構アンダー気味な動きをするんですよね~
あと、感覚的にはリアキャンバーが足らないと感じています。リアタイヤもかなり外減りしてます。
2.12月8日の練習会
もちろん、マイスター戦に参加する限りは限られた時間で出来るだけのことをやろうと思って、12月8日の練習会に参加しました。
練習会の結果は、フリー走行が35秒9、スーパーラップ練習が35秒78でした。
そしてトップのフクチャン氏は、フリー走行で34秒7。
この時点で、2年連続マイスターチャンピオンのたかしさんとフクチャンさんの二人とはかなり差があるということを改めて実感し、目標を3位に定めました。
一方、難しいと有名なスーパーラップの練習で、僕の車は意外とリアのグリップがあることが確認出来たので、本番で落ち着いて自分の力を出し切ることが出来そうという自信がつきました。
本当に練習会に参加して良かったと思います。
この日の車の状態は以下のとおりです。
<タイヤ、ホイール>
フロント
タイヤ : ZⅡ 225/45R16 (5分山くらい) 空気圧:温間 3.1キロ
ホイール : ADVAN RG 16インチ 8J インセット30
※スーパーラップ練習前に、空気圧を調整
冷間:2.6キロ → 走行後:2.8キロ
リア
タイヤ : ZⅡ 205/45R16 (3分山くらい) 空気圧:温間 3.2キロ
ホイール : ADVAN RG 16インチ 7.5J インセット45
※スーパーラップ練習前に、空気圧を調整
冷間:2.7キロ → 走行後:2.8キロ
<脚周り>
・スプリング
ハイパコ
フロント ID65 7inch 600ポンド(10.7kgf/mm)
リア ID65 6inch 700ポンド(12.4kgf/mm)
・ダンパー
トラスト(アラゴスタVer.)
→フリー走行時 減衰
フロント 8段戻し(20段調整)
リア 12段戻し(20段調整)
※フリー走行中、3コーナーの立ち上がりから上っていくところでトラクションの抜けが気になったので、フロントの減衰を少しやわらかい方向に調整しました。
→スーパーラップ練習時 減衰
フロント 10段戻し(20段調整)
リア 12段戻し(20段調整)
3.マイスター戦本番
練習会からたった1週間で、なにか車に変更を加えることは考えていませんでした。
また、練習会での走行フィーリングが良かったので、ダンパー減衰やタイヤ空気圧はスーパーラップ練習のときと同じでいくと決めていました。
ただ、色々と消耗品交換をしています。
①タイヤ
タイヤがかなり減っていて特にリアのグリップ感が怪しかったので、S田さんのアドバイスもあり、前後共に新品に替えました。(練習会のときと同じZⅡの同サイズです。)
②ブレーキパッド(フロント)
練習会のときと同じ ZONE 05K に交換
③ブレーキローター(フロント)
練習会のときと同じ S2000純正ローター に交換
この日の車の状態は以下のとおりです。
練習会とタイヤ空気圧まで全く同じ。タイヤが新品になったことでフィーリングがどう変わるか気になるくらい、そのほかは何も変えてません。
<タイヤ、ホイール>
フロント
タイヤ : ZⅡ 225/45R16 (新品) 空気圧 冷間:2.6キロ → 走行後:2.8キロ
ホイール : ADVAN RG 16インチ 8J インセット30
リア
タイヤ : ZⅡ 205/45R16 (新品) 空気圧 冷間:2.7キロ → 走行後:2.8キロ
ホイール : ADVAN RG 16インチ 7.5J インセット45
<脚周り>
・スプリング
ハイパコ
フロント ID65 7inch 600ポンド(10.7kgf/mm)
リア ID65 6inch 700ポンド(12.4kgf/mm)
・ダンパー
トラスト(アラゴスタVer.)
減衰
フロント 10段戻し(20段調整)
リア 12段戻し(20段調整)
実は、フリー走行も予選もスーパーラップ用のセッティングで走行しました。
やっぱり僕もベストタイムはどんどん狙って行きたいですが、今日の目的はスーパーラップで力を出し切ることだと思い直してのことです。
それと、僕はFSWショートの走行経験が少ないので、なるべくスーパーラップ時に近い車の状態で走りこみたいと考えていました。
<フリー走行 1本目>
この走行は、新品ブレーキローターとパッドの慣らしに徹しました。
本当はタイヤの皮むきもしたかったのですが、Newタイヤにしたら全開で走ってしまいそうで、フロントは行き帰り用の山が少ない08ネオバ(205幅)で走りました。メッチャグリップ低くて恐かったです。08ネオバは半分くらい使ったら旬が終わるというのは本当に思えました。
走行後、S田さんと米ちゃん(Y津さん)に見てもらって、あたりは付いたと判断しました。
<フリー走行 2本目>
走行前のタイヤ交換中にジャッキが壊れるというアクシデントが!
少し焦りましたが、S田さんからパンタジャッキを借りて、無事タイヤ交換終了。
ありがとうございました。
フロントに新品のZⅡを装着してタイヤの皮むきとフィーリング確認メインに走行。
やっぱり新品タイヤのグリップ感、そしてZⅡの熱の入りの速さを実感。
<予選>
予選はスーパーラップを想定して、コースインからアタックを開始。
クリアラップの都合で少し周回しましたが、
予選ベストラップは4周目に記録した35秒472で3番手でした。
実は4周目以降もアタックを繰り返したのですが、タイヤの状態も落ちていき、特に水温上昇に伴ってパワー感がかなり落ちていくので、これ以上のタイムは出ませんでした。
<予選終了後、スーパーラップに向けて>
予選で、フクチャンさんとたかしさんが34秒台だったので、やはり目標は3位だと再度自分に言い聞かせました。
ただし、万が一予選トップ2台がどちらも今1つのタイムに終わったときに、チャンスをモノに出来るだけのタイムを出そう。出場した限りは全力を尽くそうと考えました。
そのためには「無理せず」今の自分の100%に近い走りをしようと決めていました。
<スーパーラップ>
もちろん僕も緊張していました。
なので積極的に周りの人に話しかけたり手を振ったり、おにぎりネタを自分から出したり、走行中に独り言を言ったりしていました。
もし僕にアドバンテージがあったとすれば、10年以上仕事で色々なお客様の前でプレゼンや提案をして、緊張する場面で自分をどうコントロールするかの経験を少し多く持っていたことだと思います。
(モーターショーのコンパニオンさんのような1対他の一方的に伝えるのではなく、1対複数で議論するイメージの仕事をいつもやっています。)
僕よりもっとそういう経験をしている人も沢山いたとは思いますが。
あと、緊張感は上位3人ともありましたが、なんというかピリピリ感みたいな雰囲気は僕よりあとの二人方がかなり多かった気がします。
マイスター戦初参加の僕は、過去がない分気楽に走れた面があると思います。
スーパーラップは、実は3コーナー立ち上がりでフロントを無駄にホイルスピンさせたときにシマッタと思ったのですが、すぐに「練習会からの走りと同じことをするだけでいい。大丈夫。」と思い直して、B3と最終をそれなりに纏めてゴールすることが出来ました。
このとき、やるべきことを自分なりに立てて、コツコツと実践することの大事さを実感しました。
難しいことを考えなくても、体が動いてくれたんですよ!
前回ブログのスーパーラップ車載で最後の直線で笑っている理由はほぼそれです。
なんか心のそこから走るのが楽しいと思えました!
残りの理由は、最終で内の縁石にガッツリ乗っちゃったのにそのまま走り抜けた、¥自分への自嘲と車への申し訳なさでしたが・・・
結果、僕は35秒404 で、優勝することが出来ました。
おそらく、たかしさんとフクチャンさんは本来の力を出し切るところまでいかなかったと思います。
(理由はわかりませんが。)
今回、「チャンスが転がり込んだときにモノに出来るように自分の力を出し切る」ということが実行できて、結果的に偶然チャンスが巡ってきてそれをつかむことが出来ました。
優勝という結果そのものも凄くうれしいですが、これが僕にとって一番うれしくて、財産になったと思います。
それと、優勝が決まったあと、僕のところに来て僕以上に喜んで抱きついてくれた、スーパーオートバックス京都ワンダー のS田さん、本当にありがとうございます。
今、時間が経てば経つほど、その気持ちが大きくなってきています。
そして最後に、
僕にとってサーキット走行は趣味ですが、時には全力を尽くすからこそ趣味としての楽しさがもっともっと大きくなる。ということを知ったマイスター戦でした。
改めてみなさんお疲れ様でした。そしてありがとうございました。
変な謙遜や遠慮はしません。
特にここ半年で僕のドライビングスキルはそれなりに付いてきたと実感しています。しかし、正直今の僕のスキルは今回メンバーでおそらく10番目くらいだろうと自分でも思っています。
だけど次のマイスター戦まで1年あります。
車もドライビングスキルも、マイスターへの取り組み(作戦面)もトップで2014年のマイスター戦を戦えるように準備します。
もちろんマイスター戦以外も、1年楽しみながら色んなサーキット、シチュエーションでの走行をしてきたいと思います。
また来年のマイスター戦で戦い、楽しみましょう!!
ミノルさん、来年も開催をお願いします!
いつも無茶をさせている僕のスイフトスポーツ。
ありがとう、お疲れ様。