
オイルが漏れますw
私も中古車を買うことが多いので「買ったら漏れた」これは良くあります。
合成油を入れるとオイルが漏れる理由を解説します。
【要約】
オイルが漏れる原因は鉱物油から生成される酸化物、スラッジ。
これらがゴム(シール)を硬化させ収縮させる。
ゴムにスラッジが詰まってオイル漏れを防ぐ。
合成油は分散清浄性に優れスラッジを除去する→オイルが漏れる。
原因は鉱物油、トリガーが合成油
【本文】
合成油の代表格であるポリαオレフィン(PAO)には、ゴム(シール)を収縮させる性質があります。
(アニリン点が高い=極性が低いため、ゴムを縮ませる)
鉱物油のアニリン点は100℃前後で、ゴムの伸縮にほとんど影響を与えません。
エステルはアニリン点が低く(極性が高く)、逆にゴムを膨張させます。
PAOのオイル漏れが問題になったのは、今から50年以上前の初代Mobil 1の時です。
当初、5W-20として発売されたMobil 1はベースオイルにPAOのみを使用していました。
低粘度、高アニリン点、優れた清浄性⇒オイルダダ漏れ
PAO=オイルが漏れるという説爆誕。
当然オイルメーカーも対策します。
エステルをブレンドしたり、シール膨潤剤(添加剤)を配合したりしてアニリン点を100℃前後に調整し、ゴムへの攻撃性はキャンセルされました。
現在市販されているPAOベースの合成油も同様に調整されているため、正常な状態のゴムシールであれば伸縮・変形は起きません。
それでも鉱物油から合成油に変えるとオイルが漏れます。何故か?
鉱物油自体はゴムへの攻撃性が低いものの、熱や酸素による酸化安定性が合成油と比べ圧倒的に劣ります。
酸化の過程で炭化水素が分解されてラジカル化し、特に鉱物油に含まれる多環芳香族などが劣化を促進します。
このラジカルや酸化生成物は、ゴムの分子構造(架橋)を破壊して硬化・劣化させます。スラッジ自体もこうした酸化物や劣化分子を含んでおり、ゴムシール周辺に固着してダメージを与え続けます。
特に油温が130℃を超えてくるとラジカル化がさらに悪化し、炭化水素のβ開裂(炭素の鎖が切断されて細切れになる)が発生します。
こうなるとオイルは酸化分解反応の確変状態に入り、スラッジ化が一気進行します。
油温130℃超えたらオイル交換説はここから来てます。
(合成油は130℃説関係ないです。)
ゴム自体は攻撃されて痩せ細り硬化していて、固着したスラッジが辛うじてオイルを堰き止めている状態を作る。
ここに分散性、清浄性に優れた合成油を投入するとどうなるか?
→「オイル交換したらオイル漏れたんだけど!!」
高い清浄分散性能を持つ合成油は、清浄分散剤とともにそのスラッジを綺麗に洗い流します。そして、スラッジが取り除かれた痩せて硬化したゴムの隙間から、合成油が侵入→オイル漏れ
硬化したゴムとスラッジの固着で辛うじて保たれていた歪な均衡を、優等生である合成油が入ってきて破壊するわけです。
鉱物油の視点から見れば秩序の崩壊、合成油から見ればまっとうな仕事。
この場合、どちらが正義でしょうか?
合成油を入れたから漏れたのではなく、すでに漏れる状態になっていたのが真相です。
原因は鉱物油、トリガーが合成油
なら、そのまま鉱物油を使った方がいい?
スラッジは増える一方でエンジンは摩耗しますがそれでもいいと言うなら鉱物油キープでいいかもしれません。
鉱物油でも遅かれ早かれ漏れますけど。
なお、漏れ止め剤(ストップリークなど)の多くは、ポリマーで隙間を埋めたり、膨潤剤で無理やりゴムを膨らませたりして漏れを止めます。
その成分がエンジン内部やオイルラインでどう作用するかを考えると恐いです。
オイルが漏れたら修理しましょう。それだけの話。
中古車なら「前の人よりいいオイル入れたんだな」と思ってください。
鉱物油で誤魔化すより後々健康でしょう?
私のボルボもクランクオイルシールとヘッドカバーパッキンから漏れてます。
購入からそろそろ2年、15万km超、Mobil1ばかり入れているので合成油の影響ですかね?w
Posted at 2026/08/27 12:43:15 | |
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