追いつき、
追い越し、
追い越され。
抜きつ抜かれつ、すれ違い続けた北海道。
そして、ようやく
ニアミスを卒業したと思ったら――
再会。
さらに再会。
そして、再会。
※影虎。さんが隣に停め直してくれました
イマココ。
10月12日の宿は、二股らぢうむ温泉。
ラジウムでもなく、
らじうむでもなく、
らぢうむ。
そう。ポイントは、「ち」に濁点。
……今、別のものを思い浮かべましたね?
はい、それで覚えてください(笑)
到着時、駐車場は満杯でした。
こんな山奥に……
ちょうど出ていく車があり、空いた場所に停めることができました。
田中さんがヴォンヴォン唸っちゃうほど、
前後左右ともに、すごい傾斜でした。
岡山的に言うなら、「ぼっけぇ」「でぇれぇ」「もんげぇ」
広島的に言うなら、「ぶち」「ぶり」「ばり」
ホッとしたのも束の間。
……受付に人がいない。
券売機はある。
宿泊料金も券売機で支払うようだけど……。
でも、勝手に操作するわけにもいかない。
さて、どうしたものか。
20 minutes later――――
ようやく受付の方が現れ、無事に部屋の鍵を授かりました。
宿泊料金の精算は、チェックアウト時でよいとのこと。
ここで、影虎。さんからのメールを思い出しました。
『バスタオルと石けん類は持参です』
『道と受付のオバさんが厳しいのでご注意下さい!』
旅行中は基本的に手拭い派。立ち寄り湯にも行くので、固形石鹸も持ち歩いています。
というわけで、そちらは問題なし。
道……
細いところで対向車が来ていたら困っていたでしょうが、幸い、そちらも問題なし。
受付のオバさん……
ああ。こちらについては、ワタクシもすでに感じていました。
ぶっきらぼうというか、物言いが少々キツめ。
しかも、部屋の場所は、言葉と顎の合わせ技で示されました。
どうやら、洗礼はすでに始まっていたようです(苦笑)
顎の向いた先へ歩き出し、
分からない……なんて言えない空気感の中、キョロキョロしていたら案内図を見つけました。
そして、突然現れる、スポーツジム。
その隣が、ワタクシの部屋でした。76番です。
まずは部屋を見てみましょう。
今夜のお部屋
あ……意外と普通。
部屋をひととおり確認したところで、
お待ちかねの温泉へ向かいましょう。
チョ、待テヨ。
ラジウムじゃねーか。
どんどん下っていきます。もしや、
ダンジョンでは……と思っていたのですが、ただただ下っていきます。
二股らぢうむ温泉の湯
ガラ…(戸を開く音)
独泉☆ ※一瞬
これは、いい。
浴槽を覆うのは、温泉成分が幾重にも積み重なった析出物。
白とも灰色とも茶色とも言い切れない、独特の景色です。
こういうものを目の前にすると、俄然テンションが上がります。
湯に浸かると、見た目から想像していたよりも穏やか。
じっとしていると、身体の芯までじわじわ温まってきます。
派手な刺激があるわけではないのに、なぜか出る気になれない。
これは、長湯してしまうやつです。
想像より少し早く深さ120㌢になります。
ええ、ええ、ドボン!となりましたよ(笑)
なお、カランもシャワーもありません。かけ湯のみ。
給水はこちらで。
露天風呂へ。
内湯の濃密な雰囲気から一転、こちらは視界が開けています。
山の空気に触れながら浸かる湯は、やはり気持ちがいい。
内湯で十分に温まっているので、外気がちょうどよく感じられます。
湯船のまわりにも、温泉成分がしっかり堆積。
こちらもなかなかの迫力です。
なるほど。
この湯を目当てに、こんな山奥まで人がやって来るわけです。
露天風呂では、長期滞在中のバーチャンたちとお喋り。
なかには、なんと8泊もするツワモノもいました。
いやはや、バーチャンたち、まじで元気ですわ。
脱衣所から見えた、石灰華ドーム。
あまり窓に近づきすぎると、全裸の殿方が見えてしまいます。ごめん、見えました。
\ぷしゅー/
二股らぢうむ温泉の夕食
17:30
夕食会場に入り、後ろ手に扉を閉めた途端――
あー閉めないで!次の人が来たら困るって分かんないのかい!自分だけいいってもんじゃないべさや!
え……?
どこに座ればよいのか分からず、「席は……?」と尋ねると、
どこで食べたって味はおんなじでしょっ!
いきなりの二連撃に、面食らいました。
ああ、なるほど。
影虎。さんの言っていた『受付のオバさんが厳しい』とは、こういうことでしたか。
チェックイン時に見えていたのは、ほんの片鱗。
どうやら、ここからが本番だったようです(苦笑)
どうにか席に着きましたが、
ここでも、ほかの温泉宿との違いをビシバシ感じます。
完全相席。
そして、アルコールを注文できるような雰囲気でもない。
4人掛けのテーブルで影虎。さんと食べていたのですが、
あとから来られた方は、料理を座敷のほうへ運んでいました。
なるほど。そういうこともできるのか。
宿の雰囲気から、もっと簡素な食事を想像していましたが、
品数はなかなか豊富です。
水、お茶、みそ汁、ご飯、そして五穀米粥はセルフ。
五穀米粥は、早々に売り切れ御免。食べられませんでした。
山の中の温泉宿らしい、気取らない夕食。
派手さはありませんが、ご飯が進むものが並んでいました。
意外なのが、刺身にイカのリングフライ。そしてライチ。こういうのは出てこないと思っていたんです。
そして、料理は普通に美味しい。
対応の強さと、料理の味は別問題。
「どこで食べたって味はおんなじ」だそうなので、ありがたくいただきます(笑)
先ほどの二連撃で少々動揺していたワタクシも、
食べているうちに、ようやく落ち着いてきました。
もっとも――
扉は、開けたままです。
そこだけは、もう二度と間違えません(笑)
夕食を終え、部屋へ戻ります。
さて、そろそろ寝床を整えましょう。
布団は、押入れから取り出すところからの完全セルフです。
よっこらせと一式を引っ張り出し、敷いてみたところ――
薄い。
敷布団が、薄い。
このまま寝れば、明日の朝には背中と腰がお亡くなりになっていることでしょう。
もう一枚、敷布団を使う?
いや、勝手に使ったらバチクソ叱られるに決まっています。
ならば、受付の方に聞いてみる?
それはそれで、バチクソ叱られるに決まっています。
なにしろ、夕食会場で本格的な洗礼を受けたばかりですので。
考えあぐねた末――
自分用以外の寝具には手を出さない。
自分用の掛け布団を縦に二つ折りにして敷布団の上へ重ねる。
そして、まとめてシーツでくるむ。
受付に聞こうだなんて、絶対にしない。
これなら、叱られる要素はないはずです。たぶんmaybe.
そんな苦肉の策に出ました。
当然、掛け布団はなくなりましたが、毛布があるので何とかなるでしょう。
あったかい部屋着を持ってきて正解でした。
背中と腰を守るため、今夜はこの即席二層構造で乗り切ります。
それでは、グンナイ。
(このあと、星空の見える露天風呂へ)
7:56
影虎。さんを見送ったあとは、朝食です。
見送ったワタクシは、まだ出発しません(笑)
二股らぢうむ温泉の朝食
朝食開始まで、あと1分少々。
たしか、2分は切っていたはずです。
「おはようございます」と元気よく会場へ入った途端――
あー早い!時間を守るってのが分かんないのかいっ!
なるほど。どおりで皆さん、いい子して廊下に並んでいたわけですね(苦笑)
すごすごと廊下へ戻り、残りわずかな時間を、いい子して待ちました。
8:03
そして、今度こそ朝食です。
昨夜の夕食と同じく、温泉宿らしい朝ごはん。
そして、昨夜のリベンジ、五穀米粥。最初にゲットです。
今度は時間を守って入場したので、平和にいただくことができました。
それにしても、たった1分。
されど1分。
二股らぢうむ温泉では、
チェックインに20分待つことはあっても、
朝食会場へ1分早く入ることは許されません。
時間とは、実に奥深いものです(笑)
チェックアウトの精算は、受付の方が券売機を操作します。
そのとき、受付の方から突然、話しかけられました。
『広島には行ったことがないのよね』
な
ん
で
じゃ
岡山には行ったことがあるそうです。
デジャヴ
それまでのキツい物言いは、どこへやら。
最後の最後に、まさかの満面の笑みで世間話です(笑)
こう書かれているので、アイドリングはしませんでしたが、
チェックイン時にバック駐車で田中さんをヴォンヴォン唸らせましたけど……。
田中さん……出禁かもしれない(滝汗)
(つづく)
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