パナソニックのチタンフレームFRT17に乗り換えて6ヶ月経ったので、長期レビューでも書いてみようと思います。
みんカラで自転車の事ばっか書くのはあれだけど、完全に心奪われちゃったのでしょうがない・・・この半年間は自転車ばっか乗ってました。
この半年間での走行距離は3000km
1日間での最高は165kmで獲得標高2500m
このフレームでのレースの出場経験はヒルクライムレース1回のみだけど、個人的に峠道のタイムアタックは多数。
主に山岳コースばかり走っているクライマーで、足が売り切れてグッタリしてからが本番だと思ってるM体質。
登りは頑張るけど平地スプリント的な事はほとんどしたことがなく、空気抵抗を意識して下ハン握った事なんて実験以外では一度もない乗り手なので、そんなやつのインプレだという事をご了承下さい。
ちなみにヤビツ峠TTのベストは37分台ギリギリ。(名古木から)
いつものトレーニングコース、丹沢山系に向かって
無塗装でポリッシュ仕上げのチタンフレームは光の加減によってはキラッキラ☆に写ります♪
チタンフレームと言えば期待するのが乗り心地の良さ
足が売り切れた状態で更に追い込んで翌日寝込むような事を何度かやってますが、たしかにこのフレームは足に優しくグッタリしてからも楽しく乗れる気がしています。
専用のカーボン製フロントフォークは書いてある文字の通り、振動吸収性を重視したロングライド志向のベント形状
バーテープは厚手のものしか巻いた事がなかったけど、初めて薄手のバーテープを巻く気になりました。
フレーム以前にこのフォークが乗り心地の良さに大きく貢献してそう、でも分けて感じることはできてません・・・。
フレームだけになっていた1台目のロードバイク〔GIANT-TCR〕を友人用に復活させたので、詳細比較がしたいのもあって2台で乗り比べながらロングライドしてきました。
最初はライザーバーを付けてクロスバイク仕様に
続いてドロップハンドル復活
エントリークラスとはいえレーシーなジオメトリーで、ガチガチに硬いと言われている大口径アルミフレームのジャイアント-TCR
対して、
細身のパイプでしっとりとした乗り心地とされ、数あるチタンフレームの中でも特にロングライド向けのジオメトリーになっているパナチタンFRT-17
サイズもポジションもほぼ一緒、完成車重量も同じ8.8kg
交互に乗り比べた結果は・・・
意外に違いは大きくないようだ ^_^;
『やはり自分にはチタンフレームじゃなきゃダメなんだ!』って結論になるのを期待してたんだけど、正直そこまでは・・・。
しかしながら、パナチタンの方がしっとりした感触を感じるのは確かなことです。
アルミフレームのTCRは細かい振動が伝わってきて「ガシガシ乗る」って擬音がよく使われるのに納得。
パナチタンの振動は、「コンコン」と伝わってくる感じで、ペダルをガッツリ踏み込んで加速させた時の足に伝わる反力は確かに「しっとり」と感じます。
ペダルを踏み込んでフリーのラチェットにかけた時の音が、TCRでは「カーンッ」って金属的な音がフレームに響くのに対して、パナチタンでは「コン」というまろやかな短い響き。聴覚的にも違いが感じられます。
走行中にハンドルを左右にガクガク振ってわざとフレームに捻り応力をかけてみると、明らかにパナチタンの方が歪み幅が多く感じられます。
ダンシングでガシガシ漕いだ時のバネ感、これも何となく解る気がします。
ただし、これらの差が何かしら有意なものであるのか?
本当にこの差からロングライドでの疲れにくさに違いが出ているのか?
本気でガシガシ踏み込んでレース的な走りをした時に利点欠点の差が出るのか?
フレームの性格により使い分けする価値があるほどの違いはあるのか?
自分が求める乗り心地に対しては、太めの25Cタイヤと適度な空気圧設定の条件さえあれば、あとは理想のポジションに設定できてるかの方がはるかに大事なのでは?と感じます。
剛性とか、レース機材としての性能の違いに関しては自分程度じゃ何も語れません・・・(焦
ただし、体重の重い人や脚力がある人、とんでもない距離のロングライドをこなす人にはこの違いが大きく感じられるのかもしれませんね。
自分は体重53kg程度のガリです( ̄▼ ̄*)
変な例えだけど、パナチタンの控え目なしっとり感は靴底でいえばクレープソールの履き心地に似てる気がします。
コツコツしてなくて、それでいてスニーカーのようにポンポン弾むほどではなく、ヒタヒタとした接地感でありながらも厚みを感じさせるそんな履き心地・・・。(好きな人にはきっと伝わると思う^^)
乗り心地の良さを求めてるにしてもロードレーサーとしての魅力はストイックな乗り心地にもあると思うので、表面的な柔らかさがありながらも芯の固さがあって、全体で広く衝撃を受けとめてそうな感覚は魅力だと思います。
乗り味に関して、余計にお金を払ってまで思い入れのあるフレームから乗り換える価値があるかというと・・・
『価値があるって思う人の気持ちが解る』という程度の感想だけ述べておきます^^
まあ自分の場合はこのフレームを買った理由として、地味な見た目と強烈なチタン萌え、メタルフェチ心に物欲が刺激されたわけで・・・。
この見た目だけで満足だったりするんですけどね( ̄▼ ̄*)
すんごく地味!! 超標準的!! 個性無し(笑)
一般的に乗り心地重視のフレームだとシートステイを弓なりに湾曲させてみたり、剛性重視のフレームだとパイプの断面形状が場所によって変化していたりと目に見える工夫が入ってきてそれはそれでカッコいいと思ってますが、自分はシンプルな見た目に美しさを感じます。
とはいえFRT-17も一見ただのシンプルなストレートパイプだけど、
パイプ接合部は応力の掛かる方向への外径が大きくなるように潰してオーバル形状になっています。(実物で見ないとよく解らないくらい)
派手なハイテク加工はしていない比較的安価なフレームとはいえ、このフレームでも基本的なところは地味に堅実にこだわっているようで、こういういう所で耐久性や絶妙な剛性バランスができているんでしょうね。とても好感が持てます。
しかしこのフレーム、自分にとっては妥協している点もあります・・・。
登りだけはストイックに頑張りたいクライマーとはいえ、このバイクは基本的にゆったりロングライド仕様にしたいのでハンドル位置は高めにセットしてサドルとの落差を少なくしたいところ。でもヘッドチューブが短く細いのもあってかコラム部の突き出しが大きく見え、いわゆる首長竜に見えやすいのが難点。
下の写真はコラムスペーサーを30mmセットしてTCRの初期状態と比較
ハンドル位置はTCRよりも若干低いくらいなんだけど、FRT-17はコラム部の首長竜感が出やすいみたい・・・。
ほんとは各社から出てるコンフォート系ロードバイクくらいのヘッドチューブ長さがあれば見た目と高さを両立出来るんでしょうけど、ホリゾンタルフレームだとトップチューブの位置が高くなるので足つき時に股間を打ちやすくなるデメリットが出てきてしまう。
というわけで、ホリゾンタルフレームにこだわる以上はこのへんに妥協が必要なのでしょう。
コラムスペーサー30mmという設定は、ポジションと見た目をどの割合で妥協するかで6ヶ月間悩み抜いてやっと辿り着いた結論です。
この状態でハンドル落差75mm
このくらいならシルエットだけで見てもカッコいいと思うんだ。
やっぱりホリゾンタルフレームは良いなぁ!!
〔チタンフレームの傷のつきやすさについて〕
他社のチタンフレームだとほとんどがヘアライン仕上げなので多少の傷は目立たないのに対して、パナソニックはヘアライン仕上げを選べず標準のポリッシュと追加料金10万円!!(笑)の鏡面仕上げがあるのみ。
自分のは標準のポリッシュで、細かい傷なんか気にしないで半年間ガシガシ使った状態が以下の写真
膝が擦れたり手で持つことが多いトップチューブのこの部分、汚れたときはウエスでいきなりゴシゴシ拭くような扱い方をしてるけど、思ったよりも細かい傷は目立ちにくいみたいです。(これでも傷を目立たせる為に照明の当て方を工夫して撮りました)
チタンの表面硬度なんてたいしたことないので、最初からピカピカを維持しようなんて思わずにガシガシ使って傷だらけの渋いバイクに育てようと思ってますが、まだまだ先は遠そうだなあ・・・。
(これは良い事でもあるんだけどw)
ちなみに下の物は自分が愛用している純チタン製の2重構造断熱タンブラー
左:結晶模様の表面処理を施した真空断熱タンブラー(高かった・・・でもお勧め!)
右:ポリッシュ仕上げの空気断熱タンブラー(意外に安かった!)
左の結晶模様のやつは2年使用してるけど、さすがに傷が目立たず購入当初の質感を維持したまま。
右のポリッシュのやつは10年使ってるのもあって細かい傷だらけ、なかなか使用感が出てます。
ポリッシュのものであれば、食器としてはピカピカで綺麗な状態が維持された方が良いと思うけど、自転車のフレームとしてはこんな感じの擦り傷だらけで使用感のある質感になったら激しくカッコいいんじゃないか??と思うのです。
チタン製フレームのロードバイクはピカピカで綺麗なのも良いけど、男臭い実用品としてのカッコよさを身に付けるべく、革製品の経年変化を楽しむ感じで長く乗っていこうと思います♪
そして、実はこのフレーム、組んだばかりの頃は異音との闘いに苦戦してました・・・。
発生源はシートポスト挿入部
シートチューブにφ27.2mmのシートポストを合わせるためのアルミシムが付属してるんだけど、この部分が良くないみたい。
異音の症状はペダルに強いトルクをかけた時で、決まって左足が下支点付近になった時に「カチッ」と鳴るというもの。
サドルに座らずダンシングの時でも鳴る事から、少なくともサドルやシートポスト付近は関係ないだろうと思い込み、BBやチェーンリングやペダルの分解清掃に増し締めを何度もやったりと、無駄な努力を繰り返しながら途方に暮れかけました・・・・・・。
結局は、乗ってるうちにシートポストが下がってくる持病があり、
しょうがなくシートクランプを指定トルクよりもきつめに締める→これでも下がってくる
これを繰り返すうちにシートクランプを締め直した直後だけは異音がしなくなることから異音との相関を発見。
試しにシートポストをすっぽ抜いて乗ってみたら全く異音がしなくなった!!
これでやっと発生源が特定できました。
この部分に直接力をかけなくてもフレームがしなって歪む事で影響が出るようです。
対策品はこれ
DIXNAのスクイージングシートクランプ
こいつはフレーム部とシートポスト部を2ヶ所別に締め付けられるという物
コイツに換えてからは異音は全く無くなったしシートポストが下がってくることもありません。
この問題が解決するまではこのフレームを買ったことを後悔してしまいそうでヒヤヒヤだったけど、今となっては自転車に対する理解が深まったので良かったかな^^
おまけ
地味カラーの愛車は地味カラーのノラにも好かれるみたいです(^ω^)
〔追記〕
DIXNAのスクイージングシートクランプ導入後でも、体重の重い友人が乗ったあとに異音が鳴るようになってしまう事がたまにありました。よく見たらこのシートポスト部分の締め付けネジはおもいっきり締めつけても固定力はたいして無い事が発覚。
なので、シートポスト部もしっかり締め付けられるカロイのシートクランプに交換
DIXNAのシートクランプの方がデザインは好みだし、仕上げも綺麗なんだけどなぁ・・・。
でもカロイの方もスマートでカッコいいと思う。
〔更に追記〕
このブログを見たパナチタン乗りの方からメッセージをいただき、シートポストのアルミシムに紙を巻きつけて若干キツくすると異音が解決できると教えていただきました。
自分の場合はTUTAYAのはがきを薄い紙両面テープで貼り付けてみたところ、見事に異音無し。
シートクランプが2段タイプだと大きめのサドルバッグと干渉してしまうので、できたら1段タイプの物にしたかったので良い情報を得ました。メッセージをくれた方には大変感謝しております^^ありがとうございました!!
ついでにカーボンポストにすべり防止剤(ファイバーグリップ)を使ってみたのも効いてるかもしれませんが、締め付けトルク6.5Nmにて1年以上乗ってても問題無しです。
〔追記②〕
このあと改めて写真を撮ってみたのでそちらもどうぞ↓
https://minkara.carview.co.jp/userid/1058410/blog/39566994/
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