
※2026.9.15更新
更新部分は太字にしています。
合成油、全合成油、化学合成油、100%化学合成油、これらは全て中身が鉱物油の可能性があります。
つまり表記に意味がありません。
100%化学合成油と書かれていても99%鉱物油の場合もありますし、部分合成油と書かれていても70%合成油の場合もあります。
表記は各社の良心とヒエラルキーに委ねられています。
今回、PAO(ポリαオレフィン)やGTL(天然ガスから合成するオイル)をベースオイルとした本当の化学合成油をリスト化しました。
化学合成油の定義は
VHVI含む鉱物油が50%未満のオイルとしています。
カッコはSDSから計算したGTL、PAO、エステル、アルキルナフタレンの推定含有量です。
乗用車用の0W-40から0W-16までを対象としました。
小僧っぽいブログですが各社の方針がちょっと垣間見えます。
SDSが公表されていないメーカー、特殊な競技用は載せてません。
悲しいかなエネオスなど石油元売りの製造するオイルはここには出てきません。
自称化学合成油の殆どが中身99%鉱物油です。
オイル以外の添加剤の成分が1%で残りは鉱物油。
むしろ100%鉱物油と言った方がしっくり来ます。
鉱物油の中でもAPIカテゴリーGr.IIIに属する"比較的”高性能な鉱物油をVHVIと言いますが、このオイルを合成油と表記しても不問となってしまったためおかしな世界線になりました。
詳細
「原油」から精製されたものは全て鉱物油です。
その中でGr.I鉱物油、Gr.II鉱物油(HIVI)、Gr.III鉱物油(VHVI)とグレードがあるだけの話です。
最近ではHIVIで100%化学合成油を名乗るものも出てきてもうメチャクチャです。
鉱物油でも化学合成油並みの性能がある?
確かに一部のVHVI+には化学合成油に匹敵する高性能な鉱物油があります。
ただし、それらは非常に高価です。(2000円/Lとか)
VHVIと書かれていてもピンキリ。
本当に化学合成油みたいな高性能なものもあれば完全に鉱物油としか思えない言ってしまえば粗悪品レベルのVHVIまで。
HIVIに関しては言わずもがな。
下記に記載のあるオイルはベースオイルの性能に優れている本当の意味での化学合成油ですので同価格帯の他社製品より積極的に選ぶ価値があります。
もちろん添加剤の差などもあるので一概に化学合成油の方が優れているとは言いませんが、一度使用してみて違いを体感してみるのもいいと思います。
鉱物油ベースの高性能オイルは交換直後はスムーズですが500km位で変性して3000kmではグズグズだったりしませんか?
優れた化学合成油は安定しているので交換直前まで性能が安定します。
なのでオイル交換をしても変化が少ないです。これとても重要。
オイル交換しても新油感がありませんが本来これがオイルに求められる性能の筈です。
0W-40
モービル Mobil1 0W-40(90%)
モービル Mobil1 ESP X3 0W-40(80%)
モービル Mobil1 Formula J 0W-40(80%)
カストロール EDGE 0W-40 RN 17 RSA(90%)
カストロール EDGE 0W-40 A3/B4(50%)
バルボリン Syn-Power 0W-40(53%)
リキモリ Synthoil Energy 0W-40(90%)
フックス TITAN SUPERSYN LONGLIFE 0W-40(50%)
トタル QUARTZ 9000 ENERGY 0W-40(50%)
SKルブ ZIC TOP 0W-40(60%)
ROWE HIGHTEC SYNTH RS SAE 0W-40(60%)
0W-40は各社フラッグシップ商品が多いので中々の品ぞろえ。
ACEA規格適合品も多くハズレが少ない印象。
0W-40のような高粘度0WはPAOじゃないと実現が困難なので当然と言えば当然。
SKルブリカンツはGr.III鉱物油製造の最大手ですが、ZIC TOPはPAOベースの化学合成油です。
日本未発売ですが、この上にZIC TOP LSというオイルがあるのですがそれはもうフルPAOです。
つまりVHVIがPAO同等の性能が無いと理解してます。
VHVIとPAOを使い分けてるか?各メーカーの方針が見える重要なポイント。
何でもかんでもVHVIで作ろうとしないのはサプライヤーとして正しい姿勢。
これは消費者側のリテラシーが高いということもあると思います。
中身が何か確認して購入する人が多い国がターゲットなのでしょう。
「合成油」の表記を信じて買ってない。素晴らしい。(ロシアなんだけどw)
5W-40
シェル ヒリックスウルトラユーロ 5W-40(90%)
ペンズオイル プラチナムユーロ 5W-40(90%)
クエーカーステート アルティメット デュラビリティ ユーロ 5W-40(70%)
ワコーズ 4CR 5W-40(80%)
ワコーズ 4CR-SR 5W-40(85%)
ワコーズ ダブルR 5W40(90%)
モリグリーン PERFECT 5W-40(90%)
Cumic グレード1 XXα SN/C3 5W-40(80%)
ROWE SUNSPEED SYNT RSI SAE 5W-40(80%)
ROWE SUNSPEED MULTI FORMULA SAE 5W-40(80%)
ワコーズは添加剤のベースオイルが鉱油っぽいですが、ほぼPAO+エステル混合のようです。
しかし高過ぎます。あらゆる高級オイルがターゲットに入る…
CumicのXXαというコードネームみたいなオイルがPAO80%のようです。
完全に見落としてました。ごめんなさい。
下のDL-1でもPAO50%オイルあるし侮れないぜCumic。
ROWEのSUNSPEEDシリーズの取り扱いが日本でも始まりました。
バイオPAOと呼ばれる新世代PAOがベースオイルです。
5W-30は含有量が45%程度のようなの未記載としました。
5W-30
モービル Mobil1 5W-30(60%)
シェル ヒリックスウルトラユーロ 5W-30(90%)
ペンズオイル プラチナム 5W-30(90%)
クエーカーステート アドバンスド デュラビリティ 5W-30(80%)
クエーカーステート エンハンスト デュラビリティ 5W-30(80%)
リキモリ TOPTECH 4200 5W-30(60%)
ワコーズ 4CR 5W-30(80%)
マツダ MP-5 5W-30 SP(80%)
スズキ エクスターF 5W-30(50%)シェル製のみ
モリグリーン PERFECT 5W-30(92%)
モービルはMobil1 5W-30はGTLがベースオイルなので該当しますが、Mobil1 ESP 5W-30はベースオイルがVHVIに変更になりましたので非掲載です。
クエーカーステートのアドバンスド デュラビリティはGTL80%の化学合成油ですが、自称「部分合成油」です。
これは以前購入した
ペンズオイルハイマイレージと同じくGTLでも低グレード品が使用されていると思います。
クエーカーステートはアルティメットデュラビリティ以外は「竹」以下だと思うので「GTLやっほーい」と期待して買わないこと。
不純物は少ないので同価格帯の選択肢としては大いにアリですけどハイエンドでは無いです。
0W-30
ワコーズ 4CR 0W-30(80%)
ワコーズ 4CR-SR 0W-30(85%)
シェル ヒリックスウルトラECT 0W-30(90%)
モービル Mobil1 0W-30(80%)
トヨタ 0W-30 DL-1(90%)
スバル レ・プレイアード・ゼロ 0W-30(75%)
フックス TITAN GT1 PRO 2312 0W-30(50%)
リキモリ Synthoil Longtime 0W-30(75%)
Cumic マ ル チ デ ィ ー ゼ ル DL-1 0W-30(50%)
スバルはレプレイアードゼロが切り替え時期なのでもうすぐ消えそうです。
本気の純正オイルで良かったのですが…
と思っていたらCumicのマルチディーゼルDL-1がPAO+VHVIで50%でした。
(SDS上は鉱油含有率45-55%)
意外なところに伏兵が居ましたね。
DL-1はトヨタの0W-30独壇場かと思っていました。
でも、DL-1に敢えてのPAOを持ってくるあたりは「判ってる」ですね。
JASO規格だけ考えたら鉱物油で行けますが、実際に使ってみたら鉱物油どころかVHVIでも煤対策は充分に出来ないです。
ディーゼルこそ化学合成油を使ってください。これホントに。
5W-20
ワコーズ ダブルR 5W-20(90%)
モリグリーン PERFECT 5W-20(92%)
5W-20ってホントはベースオイルで無理しないから良いオイルが出来る筈なんですよね。
日本では純正採用も少なかったので流行ってませんがこの辺を合成油で設定してくるあたりは出来るヤツです。
0W-20
モービル Mobil1 0W-20(70%)
モービル Mobil1 X2 ESP 0W-20(70%)
モービル Super High Mileage 0W-20(80%)
シェル ヒリックスウルトラECT C6 0W-20(90%)
シェル ヒリックス エクストラ 0W-20(80%)
シェル ヒリックス エクストラシティー 0W-20(80%)
ペンズオイル プラチナム 0W-20(90%)
クエーカーステート アドバンスト デュラビリティ 0W-20(70%)
クエーカーステート エンハンスト デュラビリティ 0W-20(80%)
トヨタ 0W-20 C5 for Diesel (90%)
トヨタ 0W-20 C5 for Supra(90%)
日産 ストロングセーブX 0W-20(80%)
スズキ エクスターF 0W-20(80%)シェル製のみ
マツダ MP-0 0W-20 SP(70%)
モリグリーン PERFECT 0W-20(94%)
スノコ ブリル 0W-20(90%)
フックス TITAN GT1 LONGLIFE IV SAE 0W-20(50%)
ROWE SUNSPEED SYNTH RS LONGLIFE IV SAE 0W-20(80%)
ROWE SUNSPEED SYNT RS C5 SAE 0W-20(80%)
0W-20はかなりラインナップあります。
特徴的なのは純正採用が多いと言うこと(大半がシェル製GTL)
ROWEのバイオシンセシリーズはここにも登場します。
SYNT RS C5はNoackが脅威の6.8%です。
普通Mobil1 0W-20クラスでも10%前後です。
植物由来の合成油は低Noackとは聞いていましたが圧倒的ですね。
API SQからACEA C5/C6も網羅する万能オイルです。LSPIもOK。
トヨタ0W-20 C5 for Dieselは貴重なGTLベースの合成油です。
煤問題がある車はこのリストにあるオイルを使いましょう。
C5規格ならMobil1、シェルヒリックスウルトラ、トヨタC5、スープラC5、ROWEの2つが使えます。
DL-1より選択肢は多いですがまだまだ少ないですね。
0W-20をGr.III鉱物油で実現しようとするとベースオイルの粘度をかなり下げる必要があります。
(鉱物油は低温で固まってしまうので粘度を下げるしかない)
実質0W-12程度のベースオイルにポリマーを添加しないと0W-20の粘度が出せない。
鉱物油の0W-20はポリマーが多く添加されているので粘度低下が早い。早くヘタる。
粘度低下が怖いのは実は街乗りです。
アイドリングで油圧が100kPa出ません。
油圧≒油膜ですから充分な油膜で保護されない。
街乗りが多いクルマのエンジン状態悪いのはこれです。油膜が足りない。
0W-16
シェル ヒリックスウルトラ0W-16(90%)
シェル ヒリックスエクストラCity 0W-16(90%)
スズキ エクスターF SN 0W-16 PLUS(90%)シェル製のみ
0W-16を今回から追加しました。
Mobil1に0W-16が無いのでシェル独壇場ですね。
(Mobil Superの0W-16はVHVI)
以上まとめると、
0W-40は各社ハイエンド品なので結構気合入ってる。
0W-20は省燃費性とオイル性能の両立でGTL使用率高し。
そもそもですけど、0Wって化学合成油じゃないと本来成立しないんです。
鉱物油でも0W-20がある?それは何かタブーを犯しているのでしょうね。
タブーだと思ってないから沢山流通していますが…
「このオイルが掲載されていない」などありましたらSDSと一緒にご連絡ください。
SDSの第3項で合成油含有量が50%以上、または第15項で鉱油含有量50%未満とが判ることが判断条件になります。
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