「嵐を呼ぶ男」の船橋サーキット

映画「嵐を呼ぶ男」が1/2にサンテレビで放送されていた。　主役は石原裕次郎ではなく渡哲也で、石原裕次郎版の９年後に公開されたリメイク版だった。

・1957.12.28公開：石原裕次郎（日活 作品情報）
・1966.12.10公開：渡哲也（日活 作品情報）
・1983.08.04公開：近藤真彦

劇中には、今はなき船橋サーキットが登場。　主人公（渡哲也）の弟（藤竜也）が21歳の新人レーサーという設定で、映画の冒頭に「協賛　船橋サーキット」の表示があった。

船橋サーキットは1965年７月から1967年７月の間に存在したサーキットで、その後はオートレース場が移転したりスキー場ができたりIKEAが建ったりした。
※変遷については航空写真を用いた以下の記事が詳しい。
https://car.watch.impress.co.jp/docs/series/oku_race/1263367.html

映画の中での船橋サーキット。




練習走行。　主人公の弟の黄色いベレットは1600GTだろうか。



ストーリーの最後は「東京200マイル 新春新人杯レース」。



ピットにて。　由美かおる（1950年生まれなので公開時は16歳）と藤竜也。

ピットの反対側。


レースはフェアレディ1600とベレットが大勢を占める。



左の隣は飛行場でプロペラ機が見える。　コーナーのイン側の路肩には古タイヤ。

コースの仕切りは寝かせた古タイヤ。


「汐干狩場」（潮干狩り場）が見える。　サーキットも潮干狩り場も「船橋ヘルスセンター（1955-1977）」の施設。

---

もう一つの協賛は自動車用品の「デトロイト商會（デトロイト商会）」。

検索して出てくるのは「イエローハットの創業者が20歳ごろに入社した」という情報や「倒産したデトロイト商会」という一文ぐらいで、ロゴや広告の画像は見当たらない。

由美かおると藤竜也、ピットにて。　ヘルメットのステッカーに「DETROIT AUTO ACCESSORIES」の文字が読める。

そこにミュージックホーンが聴こえてきた。
由美かおる『変なクラクション』
藤竜也『いやあ、あいつは今度ね、デトロイト商会がイタリーから輸入した新しいヤツだぜ』

ホーンを鳴らしていたのはフェアレディに乗った藤竜也の同級生のお嬢さま。

当時は合法だったのだろうか？　メロディーは「ゴッドファーザー」ではなかった（笑）

レーサー以外のジャンパーの背中にも「DETROIT ...」のマークが見える。　しかしマシンにはマークはなさそうだった。


帽子にはカタカナで「デトロイト」。　最初は意味がわからなかったが「オートバックス」と書いてあるようなものか。


古いカー雑誌を見る機会があったらデトロイト商会の広告がないか注意してみよう。