
昨年から続いている新型コロナウイルス感染症により、度重なる緊急事態宣言が発出されて、県を跨ぐ移動が制限されるなど、なかなか帰省が出来ませんでした。
そんな中、ワクチン接種が進んで、感染者数が大幅に減少したこともあり、11月の祝日と有休を活用して帰省することにしました。
感染防止の観点からクルマでの移動も考えましたが、この時期の東北地方は降雪の可能性もあることから、FR+サマータイヤの愛車での移動は自殺行為になると思い、素直に、新幹線とレンタカーで帰省することにしました。
レンタカーを借りるのにあたり、金額的にはレール&レンタカーがお得でしたが、今回は帰省のため色々と移動に制約を受けることになったので、敢えてトヨタレンタカーにお世話になりました。
事前申し込みの際に、ネットで情報を入力していたので、店頭での手続きは比較的短時間で済んで、一通りクルマの傷の確認や操作方法のレクチャーを受けたら、クルマのキーを渡されました。
レンタルされたクルマはトヨタヤリスのAWD車でした。
車検証を見ると、令和3年2月登録の1.5リッターガソリン車です。
走行距離は、約19,000キロでした。
ネットで主要諸元を見ると、以下となっていました。
全長:3,940mm
全幅:1,695mm
全高:1,515mm
ホイールベース:2,550mm
駆動方式: 4WD
型式:5BA-MXPA15-AHXNB
燃料:レギュラー
動力分類:エンジン
燃料タンク容量:42L
排気量:1,490cc
トランスミッション:CVT
最高出力(kW[PS]/rpm):88[120]/6600
最高トルク(N・m[kgf・m]/rpm):145[14.8]/4800
タイヤサイズ 前後:175/70R14
最低地上高(未積載時):130mm
車両重量:1,100kg
AWD車であることは、リアのエンブレムからも識別できました。
リアのクリアランスソナーも装着されていて、バックで駐車する時に便利でした。
タイヤは、既に175/70R14、トーヨータイヤのスタッドレスタイヤが履かされていました。
フロントシート生地は、クロス地でシート調整は運転席の前後上下ともに手動となっています。
後部座席の足元のクルアランスは、身長178センチの自分が最適なドライビングポジションを取ると、かなり窮屈な状態になりました。
このクラスのコンパクトカーのなかでは広くはないように感じました。
リアのラゲッジルームは、大人3名の2泊3日程度の荷物であれば、なんとか収納できました。
シフトレバー廻りは、ドライブモードと横滑り防止のスイッチがあり、さらには、最近のクルマには珍しい?サイドブレーキがありました。
エアコンは標準装備ですが、オートエアコンではありませんでしたので、ダイヤルを回して、適度な温度となるよう調整しました。
また、エアコン調整ダイヤルの下側には、USB端子があり、iPhoneを充電したり、ディスプレイオーディオと連携して音楽や動画を再生できました。
インパネ中央にある7インチのセンターディスプレイは、オーディオ機能とスマホ連携機能が搭載されていました。
AM・FMラジオのほか、音楽を再生するには、Bluetoothと連携する方法とUSB端子から連携して再生する2つの方法が選択可能でした。
自分の感覚ですが、気のせいかと思いますが、USB端子で接続したほうが、音質、音圧とも良く感じられました。
ディスプレイオーディオでは、音質などの設定が可能でした。
音質設定のほか、前後左右のバランスやカーオーディオの音量と音質を自動的に調節するASL(Automatic Sound Levelizer)なども設定可能です。
バス・トレブル・ミッドの3種類の音質設定が可能となっていて、高音や低音などをお好みに設定することで、お気に入りの音質にすることが出来ます。
今回、借りたクルマは2スピーカで音質はあまり期待していませんでしたが、音質を設定することで、高音と低音が適度に効いたメリハリのある音が表現されて想像以上に自分の理想とする音に近づけることができました。
前後左右の音場設定も可能でした。
走行中に発生する騒音が大きくなった場合などでも、最適な音量と音質になるように調節する役割を持つASL(Automatic Sound Levelizer)なども設定可能です。
今回、借りたクルマのセンターディスプレイは、Apple Car Playや Android Autoが搭載されてスマホのナビ機能をディスプレイに表示できますが、不特定多数の方が利用するレンタカーのため、メーカーナビ機能も搭載されていました。
助手席から見たインパネ廻りの様子。
運転席正面に向かって右横のアームレストの前側に、ドアミラー調節ボタンやパワーウィンドウスイッチ、ドアロックなどの各種スイッチが配置されていました。
運転席右下のインパネには、光軸調整のほか自動ハイビームのスイッチやETC車載器が設置されてました。
インパネは、左側にタコメーター、右側にスピードメーター、中央には4.2インチカラーTFT液晶モニターが設置されてました。シンプルで見やすいメーターパネルでした。
メーターパネルの中央には、4.2インチカラーTFT液晶モニターがあり、アダプティブクルーズコントロールの作動状況など各種情報を表示するほか、走行中は、AWDの作動状況も表示されるようになってました。
走行中にAWDの作動状況を表示してくれます。アクセルオフでFFになったり、雨の走行中に登り坂でアクセルを踏むとAWDになったりと作動状況が目視でわかるので雪道など滑りやすい路面を走行するときには、とても安心できる機能だと思います。
さて、肝心の走行性能ですが、3日間約300キロほど走行した感想です。
まず、3日間の燃費は14.6キロとなりました。一部市街地での渋滞走行もあったこともあり、想定内の燃費でした。
エンジンは、3気筒NAの排気量1.5リッターで、AWDのため車両重量が、1,100kgあることもあり、力強さは感じられませんが、街中を流れに任せて走行する状況であれば、まったく過不足なく走行してくれます。
3気筒エンジンのため、振動や騒音などがどの程度かな?と気になってましたが、エンジン始動時にやや振動を伴って、アイドリング時も若干、振動が多く感じられますが、これは、愛車が6気筒エンジンのため、それと比べてしまっていることもあり、どうしても厳しめの感想になってしまっていると思います。
アイドリングからの発進時は、確かに3気筒らしい振動や雑味のある回転フィールですが、二千回転を超えてからは、4気筒と遜色ない回転フィールでそれほど気になるほどの違和感はありせんでした。
アイドリング時からアクセルを踏み込むと、トルク感を伴って加速していくので、街中でのストップ&ゴーもそれほどストレスなく流れにスムーズに乗って走行することが出来ました。
ハンドリングについては、扁平率70%のスタッドレスタイヤを履いているため、その状態での感想になります。
グリップ性能はスタッドレスタイヤのため、ハンドリングはとても穏やかな印象ですがコーナーでハンドルを切ると、素直にノーズが向きを変えてくれる素直なハンドリングで、安心して走行することできました。
最近のコンパクトカーのボディ剛性の進歩は物凄く高くなっていて、70タイヤのためタイヤの剛性感は感じられませんが、ボディ剛性の高さからくる、上質で味わい深い乗り味は、昔の古いコンパクトカーの印象しか持っていない自分にとっては、驚きであり新鮮で、コンパクトカーの乗り味もここまで上質かつ進化したことを実感できました。
今回、高速道路も利用しましたが、料金所からの加速は、それなりですが、遅いわけでもなく、十分スムーズに過不足なく合流することができました。
一旦、高速領域までスピードを上げてしまえば、あとは、アダプティブクルーズコントロールのスイッチを押して速度を設定してしまえば、クルマが自動で速度を維持してくれて、さらに前走車に追い付いたら設定した車間距離を確保しつつ前走車と同じ速度を維持してくれて、さらに前走車がクリアになったら、元に設定した速度に回復してくれるので、長距離もラクに移動できました。
このアダプティブクルーズコントロールは、自分の年式の古い愛車には装備されていないため、コンパクトカーにも装備される現実を思い知ることになり、大変便利で技術の進歩を実感させられました。
今回借りたヤリスはAWDでしたが、運転してみて駆動方式を感覚的に表現すると、コーナーリング中にアクセルを踏むと、4輪に駆動力が掛かっている代わりに、ブレーキング現象のようなコーナーリング途中に引っ掛かるような感覚がありました。
一方、雨の中を走行中にゼロ発進時において、マルチインフォメーション液晶に表示される4輪駆動状況を見ると4輪すべてに駆動が掛かっている表示があり、しっかりと4輪が仕事をしている様子が判りました。
総合的に見ると、ヤリスは自分のコンパクトカーの予想を超える出来栄えで、将来、歳をとって老人になったらこのクルマでも良いかな?と思えるほど進化していました。