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2017年01月22日 イイね!

エンジン組立作業その2

ピストンにリングを入れる作業はそのための工具もあるが、自分の手で行った。


同じようにシリンダーにリングのついたピストンを入れる作業も工具を使わず、素手で行った。


これらの工具はちゃちくて使っているうちにリングを折ったり、ピストンを傷つけたりしてしまいそうだった。


実際の作業だが、まずピストンピンでコンロッドと結合されたピストン(以下、ふつうにピストンという)をライナーの上に置き、潤滑油を塗る。エンジンオイルではなく、自分の中で滑り具合がいいオイールを使用した。


そしてリングを1つずつ爪でピストンの溝に押し入れ、上からゴムハンマーで軽く叩き、ピストンを押し下げる。その際、リングの合い口の位置に注意する。ここで焦るとリングを折ってしまいこれまでの作業がパーになってしまうことから慎重に作業した。
そして完成。


2つ挿入したところで新たに購入したトルクレンチの出番。規定トルクでコンロッドボルトを締め付ける。



そしてここでもう一度ヘッドを取り付け、その後、クランクを180°回転させ、再度上からピストンを挿入した。


なんでそんなことをしたかというと、ピストンを下に下げる分にはライナーに上への力はかからないが、一番下にあるピストンを上に上げる際には上向きの力がかかる。
これはバラしてあるバイクのエンジンでもそうだが、クランク単体ではほぼ抵抗なく回るのに対し、ピストンを挿入すると手ごたえが感じられる。

圧入式のシリンダーライナーであればそんなことを気にしなくてもいいのだが、このエンジンのライナーはただ上から挿してあるだけ。ガスケットはボンドのように固定するシロモノではない。せっかくガスケットを塗ったのにライナーに上への力がかかることで液漏れとなっては元も子もないからだ。

プロはライナーを上から押さえるツールを自作しているだろう。サービスマニュアルにもライナー交換後に上から特殊工具で押さえるよう指示がある。
今回、その行間というか、そういう指示があることの意味は何かと考えたところ、ピストンが上に行く際にライナーが上に行かないように対策しなければならないと判断した。


そして完成。



追記
こんなHPがあった。
追記2
MG-TFではないが同じエンジンの整備でイギリスのHPには木の板を敷いてその上に息子を乗せ、スリーブを押さえていたとあった。この発想いただいた。漬物の重しでも良さそう。
Posted at 2017/01/22 22:39:46 | コメント(2) | クルマ
2017年01月22日 イイね!

エンジン組立作業その1

これからはいよいよ組み立て作業。
まずシリンダーライナーのシリンダーブロックに当たる部分にガスケットを塗る。

使用したガスケットはPermatex

外は寒いためヒートガンで温める。


そしてシリンダーライナーを入れるが、うまく入れないと途中で止まってしまった。そのまま叩き入れることができるようなものも用意していたが、なるべく手荒なマネはしたくなかったのでファンベルト鳴き止め用スプレーを噴射。無事4つとも挿入完了。


そしてヘッドを載せる。



ん?このヘッドにバルブスプリングがないが・・・。

実は以前紹介した『ケータハム・セブン・パーフェクトブック』で、シリンダーライナーを密着させるためにはそのまま放置しているだけでは意味がないという記述があったため、ヘッドを使って「固定」した。

サービスマニュアルによればヘッドボルトは20Nmで締め付け後、180°×2(さらに1回転させる)となっている。



先日、JUN MACHINE SHOPに行って社長と話をした時、ヘッドボルトの締め方の話になって、メカニックが作業するよりもマシンがやるほうが優れていると言われた。そのためJUNでもモノによってはわざわざメーカーに持ち込みヘッドボルトを一気に締めてもらうそうだ。

そうした観点からすれば、マニュアルにあるからと言ってハイ20Nmで締めました。その後、180°を2回行いましたじゃまんまシロウトだろう(中国に移った後、どういう設備で作業しているか分からないが)。

角度締めは初めてだが、バイクのエンジンを組んでいる時も締め付けトルクがいくつとあっても一気にその数値で締めない。これはバイク屋をやってる友人からアドバイスされたことであり、それ以降ずっとそうしている。

そして360という数字は2、3、4、5、6、8、9、10、12などで割り切れるわけで、今回はとりあえず120°×2回でやや弱めに締めた(ボルトを再使用したため万一折れるリスクを回避した!)が、本番では60°×6回でいいと思う(そりゃ30°×12回でも10°×36回でも要はさらに1回転させればいいが、この辺は所要時間との兼ね合いだろう)。

確かにノーマルエンジンであればそんなに神経質にならなくていいのかもしれないが、鍛造ピストンのハイコンプ仕様のため、ヘッドボルトの締め付けは慎重に行うに越したことはない。


その後、ピストンとコンロッドを組み立てた。


H断面コンロッドはノックピンがあるため純正コンロッドと違ってボルトを外しただけで簡単に分割できない。


実はピストンとコンロッドをスリーブに入れてからスリーブをシリンダーブロックに入れるやり方にしようか迷ったが、JUNの社長はそれを勧めなかった。

そしてリングを入れて完成。

Posted at 2017/01/22 00:52:55 | コメント(0) | 日記

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「[整備] #スーパーセブン16Kスポーツ ピストンに付着したカーボン落とし https://minkara.carview.co.jp/userid/1737905/car/2440577/7946778/note.aspx
何シテル?   09/24 10:07
MasaGotoです。 チューニングやサーキット走行などあれこれ構想するのが私のみんカラの使い方。 特にエンジンについてどういうパーツを使おうとか、どこまで...
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