
”オリジナルのサイドボルテックスジェネレーターを作ろう“と言う事で色々やってきました。
いよいよ塗装です。
塗装といっても塗料を吹くだけではなく、研磨作業とセットです。
今回は樹脂に直接吹き付けますので、サフェーサーの前にバンパープライマーを吹きます。
金属や樹脂の下地に塗料を吹くためには素材に適した接着剤のような役割をしてくれるプライマーが必要です。
ミッチャクロンという特殊な下地剤を使えば足付け、サフェーサー塗装までは省略できるかもしれません。
全体的な流れは
塗装に適した下地造り(足付け)→プライマー塗装→サフェーサー塗装→水研ぎ(ベースカラー用足付けと平面出し)→ベースカラー塗装→クリア塗装
という感じの流れで、水研ぎをしたり塗装面を触れる作業の後にはシリコンリムーバーなどで「脱脂」を行ってから塗装します。
足付けは手持ちのサンドペーパーの都合で最終的に#800までで行いました。
サフェーサーの水研ぎは#800-#1200で慎重に時間をかけて行いました。
今回はパーツが小さいのと鋭い部分が多いため磨く際の圧力が集中しやすいので、細かめの番手でサフェーサーを削り落とし切ってしまわないように注意して行いました。番手が細かいので時間はかかりますが吹き直す方が結果的に時間がかかってしまうためです。
これは前回までの工程です。
サイドボルテックスジェネレーターのついでにルーフエンド付近に設置するボルテックスジェネレーター(星光産業のエアロフィン)も一緒に塗装しました。
こちらは軟質アクリルですが、同じ様に足付けを行いしっかり塗装することが出来ました。
適当に段ボール箱を使ってスノコ風の塗装台を作成。
箱の中で塗装する場合、スプレーを吹き付けられる方向が決まってしまうので、パーツ自体に触れずその場で向きが変えられる様にしたいという考えがありました。
また、床に直置きすると接地面に塗料が乗りにくかったので結果的にすのこが奏功しました。
塗料を湯煎します。
温度は多分40度前後でしょうか?明確に測ってはいませんが指で触れると熱いと感じるけど熱湯ほどでは無い程度に水とお湯を混ぜます。
ここではケトルと保温ボトルが大活躍。
スプレーを入れている透明容器はペットボトルをハサミで切ったものです。
中身が減ってくると缶が浮き上がり、お湯に触れる表面積が減少し、温め効率が悪くなるため、輪ゴムでこれを安定させました。
10-15分程度浸けておき、シャカシャカした時に全体が同じような温度になればいいんじゃないでしょうか?
冬のみならず、夏場でも塗料をしっかり吐き出すためにはやっておきたい下ごしらえでした。
サフェーサーは4-5回程度重ね塗りしました。
塗り方はスプレー缶の説明文にほぼ準じています。
乾燥時間は寒い事もありやや長めに20分ちょっととりました。
距離が近すぎたり一度に多く塗りすぎると塗料が垂れてしまいます。垂れが発生すると元に戻すのに手間がかかりますので、薄く塗り重ねていくイメージで吹いていきます。
サフェーサーは塗膜に厚みがあるので、多少のくぼみなどはある程度カバーしてくれます。
サフェーサーを吹いて1日程度乾燥させたら水研ぎをしてベースカラーの下地を作ります。
ベースカラーに入ると下地の窪みや傷などの修正が出来なくなるのでここまでで下地をしっかり仕上げます。
使用したサンドペーパーは#800-2000です。#1200で仕上げてもよかったのですが、#2000までやりました。
水研ぎが済んだら脱脂をしてベースカラーを吹きます。
ベースカラーも同じように4-5回塗り重ねます。
接地面付近が塗り残りやすいので垂れないように網羅していきます。
クリアは3-4回程度で終了しました。
1-2回は薄めに塗り重ねて、最後の回数で垂れるちょい前くらいまで少し厚めを意識して吹きます。
私はアストロのCOBライトを使って光の反射具合を見ながらクリアの乗りを見ながら厚めに塗りました。明るい光源があると塗膜の状態を確認しやすいと思います。
クリア塗装後はコンパウンドを使って磨きます。
そのためにはクリア塗装が安定する必要がありますので一週間程度乾燥期間を設けました。
溶剤で塗料を溶かしてあり、徐々に揮発しながら塗料が固まるので、溶剤のにおいがしない→定着と考えられますが一週間経っても匂います。
コンパウンドは99工房のコンパウンドセットで荒めから、極細まで段階的に磨き、最終的に仕上げ用コンパウンドで仕上げ、ブリスネオでコーティングしました。
次は接着用の両面テープを貼り付けて取り付けの準備をします。
マスキングテープを貼り付けて…
外縁より1mm程度狭い範囲をマーキングします。
外縁ピッタリだとはみ出て見える事があります。
マスキングテープを両面テープに移してテープ用ハサミで切り取り…
接着面に仕込みます。
番号は貼り付ける位置で割り振ってあります。
なかなかの艶感です。
取り付けにはクリアファイルで作った型紙を目安にします。
この方法、非常に優れていて、左右対称に部品を取り付ける際の誤差を最小限にできます。
ボルテックスジェネレーター作成前に作った型紙から急遽デザインを変更しました。
水平はアルトワークス のフロントフェンダーから続くプレスラインの延長線上、リアセンタースポイラーを結んだ線で水平軸をとり直しました。
初期思案はリアウィンドウバイザーの延長線からとったため、実際に取り付ける際に後方が下向きになり、抵抗になる可能性が考えられたためです。
中性洗剤による埃と油を取り払います。
最低限貼り付ける場所のみでもいいです。
クリアファイルを切り抜いた部分にボルテックスジェネレーターを置けば完成です。
※アルトワークス 前方からだとサイドボルテックスジェネレーターは見えません。
マットブラックなど色の塗り替えをするか迷いましたが、太陽光の作る陰影で思いの外存在感のある仕上がりになりました。