この週末、土曜日に富士山ハイキング、日曜日に新型ロードスター(ND)関連イベントのLONG LIVE THE ROADSTER FAN Yokohamaに参加してきました。
9月27日(土)
知人を助手席に乗せ富士山へドライブ。
(富士山をリクエストしたのは知人)

いやぁ、快晴!
そして、マーチに乗り慣れた体にはロードスターは最高すぎるのでした。
ロードスターの素晴らしさは、もう本当に流石としか言いようがありません。

五合目からは駿河湾も南アルプス(写真には入っておりません)も綺麗に見えるのでした。

なんか天気も良いし6合目(すぐ目の前)まで登ってみようという話になり、ドライビングシューズのまま登山道に入って行きました。

うわ、すごーーーーーーい!!!
富士山って紅葉時期にこんな景色になるんだ!
知りませんでした。

上空に小さく写っているのは飛行機です。
コントレール(ひこうき雲)がまったく出来ないぐらい乾燥した空気で、もう昼すぎなのにガスが沸き上がってくる気配すらありません。

先週の北海道に続き、ツキまくってます。
そして、コンデジしか持ってこなかったことを後悔したのでした。

6合目の小屋のちょっと先にある宝永火口。

遠くからだとカビのように見えた植物をアップで撮影。
知人と火山の話なんかをしながら歩いていきます。

宝永山が目の前に現れ、あれぐらいなら行けるんじゃないかという話になり、そのまま山頂へ。(距離2km、標高差300mといったところ)

火山特有のざれざれの道でドライビングシューズでは難儀しつつも私は大丈夫だったんですが、知人は山慣れしてないので途中で撃沈してました。
(それでも根性だけで登ってきたのは大したもんです。息も絶え絶えだったんでコースタイムの倍ぐらいかかりましたけど)
そして、ここから眺める視界いっぱいの雲海(東京方面は残念ながら雲しか見えず)は素晴らしい眺めでした。

知人のリクエストに任せて深く考えずにやってきただけなのですが、思いの外楽しめた富士山ハイキングでした。

雲海ドライブです。
でも、すぐに雲海、というかガスの中に突入し、下界は曇り空でございました。
御殿場で夕飯を食べていたところ姉から「あんた、御嶽に行ってる?」というタイトルのメールが届き、噴火のニュースを知ると同時に、もしこちらが噴火してたらと思わざるをえないのでした。
こういった災害は山や海にでかける以上避けられないことですし、明日は我が身と思っておりますが、自分も可能な限り気をつけて行動したいと思っております。
心配してメッセージやメールをくれた皆様、ありがとうございました。
食後は軽く箱根を流して鄙びた銭湯で汗を流してから家に帰りました。
9月28日(日)
横浜R&Dセンターで開催された新型ロードスター関連のイベント、
マツダ ロードスター LONG LIVE THE ROADSTER FAN,Yokohama に行ってきました。

まずは開発メンバーの紹介と山本主査によるスピーチ。
(以下、メモを掲載しますが、素人の私が聞いた話を自分の解釈も含めて書きますので、聞き間違い、勘違い、思い違いも混ざってると思います。話半分で読んでください)
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時代とともに環境が変わり、それに対応する形でNA、NB、NCと大きく重くなってしまったが、その流れの先のNDではない。
パワープラントフレームは今回もかなりこだわった部分で、歴代モデルでも採用してるがそれぞれ違うので並べて見てみて欲しい。
(他の内容はこれまでの講演内容と重なるので省略)
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続いてデザイン責任者の中山さんパート。
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原点回帰がテーマではあるが、原点イコールNAというわけではないし、これまでのデザインのことはいったん忘れてロードスターのあるべきデザインはどんなものか原理原則に立ち返って一から考えなおした。
ドライバーのあるべき座席の位置を決め、フード(幌)のラインもドライバーの真上にアーチを描くように乗せた。ホイールベースがどうの、着座位置が後ろに下がったどうのではなく、どこに座るべきかを原理原則から考えたらあのような形になった。
スポーツカーとしてあるべき姿として車の四隅のオーバーハングは前も後ろもギリギリまで詰めて削り落とし、結果として全長がこれまでで1番短くなった。
その結果フロントライトは小さくなり、ライトユニットを収納するスペースが無くなったために必然としてLEDが採用された。あのようにデザインしたくてそうなったわけではない。
低い着座位置からの視界を十分に確保するためにボンネットもギリギリまで下げた。
こういった原理原則に従ったあるべき論から来るデザインが生み出すシルエットは、ジェット戦闘機が子どもたちからかっこよく見えてしまうような美しさをあわせ持っているはず。
原理原則に従うということは実は難しいこと。原理原則に従うのは至極当然のことのように思えるし、さらっと実現してるように見えるが、実際は技術部門含めて相当な努力をして実現させてきた。
スポーツカーというのは本来「薄着」であるべき。デザイナーに余計な仕事をさせてはいけない。スポーツカーはそれが持つ機能から筋肉質な「体型」が自ずと出来上がっており、それに薄着を着せて体型をきちっと見せるのが本来のスポーツカーデザインのあるべき姿。

(スクリーンに映ってる映像は中山さんが手に持ったカメラのライブ映像です。そして、このアングルを映しながら)
この角度から見ると、笑ってる顔のように見えるはずです。
今回のロードスターのライトはすごく気に入っていて、NDを買わない人にもライトだけ買って家に飾って欲しいぐらい。(人形なんかの目と一緒で、ライトが奥に引っ込んでいて)常に自分のほうを見てくれるようになっている。

フォルクスワーゲンなんかも外装色パーツを内装に持ち込んでるが、ただそれを真似したわけじゃない。ロードスターというのは本来、ガラスによって外と中が仕切られたりすることなく中と外が一体となっているはずの乗り物。そういった感じが出るように外装のデザインをAピラーの根本にまで車の原価が上がるのに内装にまでもちこんで、車の外と中が一体になるようにこだわった。こんな外と中が一体になったような感覚はスーパーセブンとかでしか味わえないはず。(写真はスピーチの後の撮影会で写したもの。以下同様)
シフトノブはタイヤ4輪を線で結んでクロスした上に丸いノブで配置してある。直径は48mm。これはフェラーリの46mmのシフトノブに1mmの厚さの皮を巻いたのと同じ大きさ。なんてこだわったんだけど、どうせみなさん交換しちゃうんですよね。いや、いいんですよ、交換してくれて。
テールランプは今回丸になっている。いまどきの車は(側のデザインはどうあれ、光る部分は)丸く光るようになってる。だから夜に後ろから見ると、どの車も赤く丸いライトが2つ並んで見えるだけで車種がわからない。今回、後方の遠くから見た時にロードスターだとわかるように、全体が楕円に見えるよう丸ライトの横にU字のデザインランプを足した。これ自体も技術的には大変だった。

自分自身も初代ロードスターを25年間乗り続けており、ワックスをかけるのが大好き。今回のNDも唇(フロントグリルの淵)の部分が気に入っており、ここを磨いて撫でるのがたまらないってのは磨きが好きな人ならわかってもらえるはず。前後を切り詰めてる中、唇部分を無理言って2cm出してもらった。というのは冗談なんですが。
ここまでの話を聞いて実車を見ていただければハチロクには見えないはず。(冒頭に司会者より「ハチロクみたいな新型」って紹介があったのを受けて)
(鼓動デザインの3本ラインの質問を受けて)今回エッジをここ(フロントタイヤの上)にだけは入れさせてもらったけど、ワックス好き、映り込み好きの自分としてはエッジがあることで映り込んだ景色が途切れるのは嫌だし、実はエッジを入れてかっこ良くデザインするのは簡単な事だけど、25年間通用するようなモデルにするために、あえてNDではエッジを多用するようなデザインは避けた。ワックスフェチの我々がクレーモデルが一応の完成をみせてから2年間、あーだこーだと修正してきた自慢のデザインなので、映り込みをよく見てみて欲しい。
皆さんに腰骨と呼ばれたラインは確かに人間の「何か」を想像させるものであり、ここで「流れを切り替えて」表現したいものがあるのだけど、それを今ここで喋っちゃうと、これから話すネタがなくなっちゃうので、今日は話さない。
10年近く売り続ける車なので、ソリッドカラー含めていろいろなバージョンが出るはず
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その他交流時間に開発スタッフの方々から聞いた話より
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NAがライトウェイトスポーツを現代に蘇らせるという試みのもとに往年のライトウェイトスポーツカーが持つ良さ悪さを併せ持ったキャラクターを有していたのに対して、NB、NCは競合が増えライトウェイトスポーツが世の中に普及していく中でファンをさらに広げるという目的を持ち、「誰でも安全安心して楽しめるように」操安性能を引き上げていく方向性があったんだとすれば、NDは後者に属するものである。
ここ最近のマツダ車はすべて「パッケージデザイン」を開発の初期段階で行っている。
今回のメインターゲットも北米の女性なのかという質問に対して、明確に答えてもらったわけではないのですが、「ご推察の通り、ゆえに大きく、よりパワフルにという圧力は存在する」という反応でした。
RCOJの水落さんの個人的な予想として、値段は200万円台前半からフルオプションで400万円、アルファ版はその上、予約会なんかが開催されそう、発売は2015年春ではないかとのことでした。
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内装写真。

下回り写真。

幌を閉めたところ。
NDの幌の開け閉め、びっくりするぐらいスムーズです。
こちらの方がアップされてる動画をどうぞ。

試作車の塗装は紫外線に弱いらしいので、なかなか太陽光の下には置けないけど、今日は置いたのでぜひ映りこみを見てほしいとのこと。

幌を閉めた状態のリアビュー。
そして、山本主査が運転し、我々の目の前を駆け抜けていくシーン。
と、ここまで素人のメモを根気強く読んだ根性のある方向けにさらにおまけ、前回のフェルディナント・ヤマグチさんによる藤原常務インタビューより自分メモ未掲載部分
NDはスカイアクティブ第5弾じゃなくて第6弾になりそう。あ、言っちゃった。
(第5段はたぶんCX-3のことだと思うのですが、これについては最近他の報道でもいろいろ出てきてますね)
ロードスターを25年も作り続けることで親子で引き継がれるなんてこともおこっている。これからも長く乗り続けられるようになんとか部品供給を続けていきたい。
経営が苦しかった時はロードスター案件が経営会議に上がってくると「今持ってくるんじゃない!」と突っ返したこともあった。そして調子が良くなったんで、「今だ!」」ということで、一気にPJを通したりした。
まともにリサーチするとロードスターを買いそうな人は間違いなく高齢化してるという結果になる。そして、ゆったりしてサイズがでかいほうが良いという話になってしまう。当時イギリス人でF社から来ていた役員に「なんで小さくするんだ!、こんなんじゃ売れない!」って言われたので、かえって「これは売れる」と確信した。
NDの乗り味のチェックをするときには一旦NAに乗り慣れてからするぐらいこだわっている。
アルファ版について、ヨーロッパで売る生粋のヨーロッパ車を日本で開発と生産するのは史上初の試み。もちろん日本で売る車両は日本の工場から直接届くことになるんじゃないかな?
アルファ版、エンジンはむこうのを使うらしい。スカイアクティブ版のほうが出来が良いはずなんだけどね。(笑)
自分もNDを買って25年は乗り続けるつもり。
ロードスターにディーゼルは合わない。下のトルクが厚くても上まで気持よく回らない。今回新たにレシプロで高回転まで綺麗に回る良いエンジンを作ったからきっとそれで満足してもらえるはず。
今回はヨーロッパ、北米、日本でのデザインコンペはしていない。NAを心から愛してる中山の想いが強かったし、CX-5とかの成功もあるので彼を信用してすべて任せた。
以上です!