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ぎんがめのブログ一覧

2011年03月10日 イイね!

南アフリカ&ナミビアドライブ (16)  最終回 UAE  オマーン  帰国






(1月10日 その2)




1時間後、目を覚ましたら、ちょうど車の横を男性が2名歩いて通過するところで、かなりびっくりしました。








前方にトラックが停まっていたので、そこから歩いてきたみたいです。

霧が発生していたので、ガソリンスタンドに気づかず通り過ぎてから停まったのでしょう。








霧の薄い場所、濃い場所が交互に登場しますが、徐々に薄い区間が長くなってきました。


霧が薄い場所だと星がひとつ、ふたつと見えているので、たぶん空自体はは晴れているんだと思います。









311号線から11号線に戻ります。









アブダビを出発したときにすでに満タンじゃ無かったというのもありますが、燃料系メーターが半分を切ったので、一度給油しておきます。(42ディルハム、970円)


キオスクが美しく光り輝いて見えるのは南アフリカやナミビアを走った直後だからでしょう。


水とジュースを買ったのですが、22ディルハム(50円)とびっくりするぐらい安いです。


ジュースを肘掛けのところにあるドリンクホルダーに入れようと思ったら、何かが邪魔をして入りません。


なんだろうと思って邪魔している物を取り出したら、なんと財布でした。中を確認してみると現金が入ってます。


レンタカーを前に借りた人が忘れていったというのはあり得ない話なので、たぶん送迎の運転手さんが置き忘れたんだと思います。


もしかしてと思い、自分の携帯を取り出してみると着信有りの表示と留守電の表示が出てます。時間は私が出発してからしばらくして2回ほど。

実は携帯(スマホ)を購入して以来、ずーっとバイブレーションのみで使用していたのですが、今回の旅に出る時に何となくバイブレーションを切って、着信音が鳴るように設定を切り替えていました。
普通の「プルルルル」という呼び出し音が鳴ると思っていたのですが、実はデフォルトでメロディが設定されていたらしく、自分の携帯が鳴っているのがわからなかったというオチでした。(運転手さん、申し訳ないです)


留守電を確認すると「財布忘れたからそのまま持って帰ってきてくれ」というメッセージだったので、「了解」と独り言をつぶやき、財布はグローブボックスに入れておきました。






ラス アル カイマ(Ras Al Khaimah)の街に入ったあたりで、ようやく空が明るくなってきました。(6時半)








街中では交通量が増え、信号も登場するようになりました。









右に続く山脈がUAEとオマーンの国境になります。









眼前に山塊が迫ってきました。

シルエットだけでも大迫力です。









海岸線方向には石油の採掘基地だと思うのですが、大きな炎が光り輝いているのが見えました。








このあたりは工場地帯です。


もうオマーンは目と鼻の先なのですが、暗いうちに到着するのもなんだったので、太陽が顔を出すまでレストスペースで仮眠を取って時間調整することにします。

(7時15分)







1時間ほど仮眠を取ると、太陽が顔を出していたので、再び出発します。









お~、顔看板。







街中に牛が居ますね。









いや~、目の前まで来ると、すごい岩の絶壁ですね!


同じUAEですが、前回の砂漠地帯とはまったく違う景色です。








山羊も街を闊歩しております。









UAEの国境管理事務所が見えてきました。



駐車場に車を入れてすぐに、警備員の方にトイレの場所を教えてもらいます。


男性用トイレは言ってみれば国境管理事務所を越えた側にあるので、最初どこにあるかまったくわかりませんでした。


そして、始めて体験したシャワー式トイレ。


床がびしょ濡れなのがあれですが、なかなか合理的な仕組みだと思います。


事務所に顔を出すと3名ぐらいの係員が並んで座っていました。


ひとまずパスポートを差し出すと、車検証も出すように言われたので、グローブボックスの中に入っていた車検証の(たぶんコピー)を渡します。


そして、35ディルハム(800円)の出国税を払って、簡単に手続きが完了しました。(事前の情報では25ディルハムぐらいだったはずなのですが・・・)






緩衝地帯を抜けてオマーンの国境事務所に顔を出します。


すると若い女性の事務員が


「そこの書類に必要事項を書いて」


と、言うので、まずはそれを記入して提出します。


パスポートと入国申請書類を渡すと、自動車保険の紙の提出を求められたので、「まだ加入してません」と答えたところ、「隣の建物で今すぐ加入して来てください」とのこと。


一度建物を出て、隣の建物の中に入ると、まだ工事中のような雰囲気でとても保険を売ってる場所に見えません。。


中に居た男性が、「ここは違うよ」と言うので一旦外に出て建物の周囲を回ってみると、建物のUAE側の窓が開いていて、そこが自動車保険加入窓口になってました。(文字通り窓口)


窓越しに中に居たおじさんに声をかけ、1日分の自動車保険を申し込むと(1日分というのは無いみたいですが)、150ディルハム(3450)とのこと。


これまた、事前情報の1.5倍の値段になってます。



値切り交渉するようなもんでも無いと思って、黙ってお金を支払います。(もしかしたら、あれこれオプションをつけ等れていたのかもしれませんが)


ちなみに保険証は昔ながらの穴開き紙にプロッタープリンターで打ち出したものでした。


再び国境管理事務所に戻って事務員のお姉さんに提出すると、クレジットカードを出せと言われます。
これは事前に調べてシングルビザ代金だと知っていたので、クレジットカードを渡します。
カードを読み取り機に通した後、暗証番号を入力する機械を目の前に置かれたので、入力し、出てきた伝票を確認すると、20オマーンリアル(4600円)徴収されたことになっています。
事前情報では6オマーンリアル(1350円)だと聞いていたので念のため確認すると、今は20オマーンリアルに変更になったとのこと。(タイミング悪く2010年11月に変更になったみたいです)


事前に調べていた値段よりも全然高くなっちゃいましたが(総額9000円ほど)、こんな機会でもなければ来られない場所なので、まずはドライブを楽しむとしましょう!






早速ハッサブの街に向けて走り始めます。









岩山がそのまま海岸線まで届いているこの景色が観たくて遥々やって来ました。









期待通りのすばらしい景色です。









岩一つ一つの大きさが違います。









あと、斜めに走る地層の迫力がすごいです。









改めてシボレーオプトラ。前回の色違いです。


GM大宇開発のコンパクトセダンですから、今回の旅は最初から最後まで韓国車づくしでした。
(AVISに申し込むときは、日産ティーダタイプで申し込んでます。たしかドラマシリーズの「ヒーローズ」でティーダが北米で大人気になったんですよね、だからティーダを前面に出していたんだと思います。)


乗り味はアメ車そのものですから、フリーウェイを走る分には特に不満はありません。(時速120kmに到達した瞬間に警告音が鳴るのには閉口しましたが)







そして左側に広がる海もエメラルドグリーンでとても綺麗です。










あれは灯台でしょうか?

あ、モスクか。









岩壁の高さは100~300mほどあります。

その奥に続く岩山は500~800mぐらいの高さでしょうか。








そのまんま岩をくり抜いた区間を通り抜けます。









海の向こうにイランが見えたのかと喜んでいたのですが、チャイパッドで確認すると、実はオマーンのムサンダム半島先端部なのでした。










その後も岩壁地帯が続きます。









岩を削って作った道なのでしょうが、すごい難工事だったんでしょうね~。









お~、石造りの家ですね!









日本では見られない景色です。


トランジットもこのぐらい時間が長いといろいろ楽しめて良いですね。









入り江をパノラマ撮影。(視界いっぱいに広がる岩山です)









ハッサブの街が見えてきました。









ハッサブは有名な観光地で遊覧船の申込所なんかがたくさんあります。


むしろ遊覧航海がメインの場所で普通はそれ目的で来る場所なのですが、半日以上かかるみたいなので、今回はパスしました。

ダイビングとかもできるみたいなので、ちょっともったいなかったです。









どこかで食べ物を調達しようと思ったのですが、運転しながらだと、どこに店があるのか今ひとつよくわかりません。









適当な建物の前に車を停めて、中に入ってみます。


が、しかし、何を頼んでいいのかさっぱりわからず、無難にジュースだけ頼んだのですが、言われた料金がこれまた幾らなのかわからなかったので、手のひらに小銭(UAEのお金がそのまま使えます)を乗せておじさんに取ってもらいます。






ここなら大丈夫だろうという店に入ってみます。


前に並んでいた休憩中の警察官が何やら注文していたので、


「同じ物を!」


という魔法の言葉で注文します。

オーダーを受けて調理を始めたおじさんが何やら質問をしてきますが、


「あなたのお勧めで! 1個お願いします」


と、これ一つで全てが解決する答えを返しました。


すると、おじさんはニコっと笑ってから料理を済ませ、紙に包んで「2」(オマーンリアル50円)と指も立てつつ料金を教えてくれます。


財布の中の小銭を全部出してみると、16ディルハム(=1.6オマーンリアル)しかなく、ちょっと足りません。

すると、おじさんは「それでいいよ」と言いながら小銭を受け取り、紙に包んだ料理を渡してくれました。


なんて親切なんでしょう!








ちなみに、チキンケバブって言ってたような気がするのですが、これ、かなり美味しかったです。









ハッサブから半島の反対側には抜けられないのですが、少しだけ奥地に探検してみることにします。









延々と岩盤地帯が続くのを確認し、10kmほど走ったところでUターンしました。









ハッサブの空港です。

ここは飛び地ですので、首都のマスカットからは飛行機か船で来ることになるみたいです。









さて、そろそろオマーンからUAEに戻るとしますか。









再び来た道を走ります。(前の車、煽られてます。この辺りはUAEもオマーンもいっしょですね)









山羊って岩壁が大好きなんですよね~。よくあんなところに好きこのんで行くなぁと感心します。









行きも帰りも絶景岩壁オーシャンドライブです。









オマーンで警察のお世話になると、後々厄介なことになりそうだったので、制限速度ぴったしで走っていたのですが、他の方々はガンガン飛ばしているので、後ろに付けられるたびに道を譲って抜かしてもらいます。

(トラックにすら追い抜かされておりました)










しかし、本当に良い道ですね~。










ぜひロードスターで走ってみたい道です。









このくねった地層が独特の景観を作り上げています。









海も太陽の光が降り注げばご覧の通り。

(でもビーチに来ている人は一人も見かけませんでした)









砲台が置いてありますね。









こちらはお城のようです。









せっかくなので立ち寄ってみました。









こんな梯子を登って見張り台に上がります。









お~、これはすばらしい眺め!









こちらはUAE方面。国境は目と鼻の先です。









せっかく太陽が高く上がって西側の岩壁に光が当たるようになったので、お城近辺を軽く一往復してみました。









濃い色の車で良かったかも、と、ちょっとだけ思いました。









いやぁ~、堪能しました!!









ちなみに、今回は行きませんでしたが、この山岳地帯に入っていく「超本格的なオフロード」があるんですよ。


いつかチャレンジしてみたいです。






国境に向かいます。




オマーン側は特に何事もなく出国手続きが終わり、続いてUAEの入国手続きのために、事務所に顔を出すと、係員に日本チームがどうのこうのと突然言われました。

適当に話をあわせてしまったのですが、サッカーの試合か何かがあったんですかね?

(あったみたいです。ドーハで国際試合をしていたみたいです)


パスポートにスタンプをもらい、ゲートを通過して入国しようとすると、係員にトランクを開けなさいと指示を受けます。

車から降りて、トランクを開けます。

荷物はすべて後部座席と助手席に置いてあるので何も入ってないのですが、係員はさらにトランクの底のシートをめくり上げます。


すると、ピッカピカのスペアタイヤが顔を出したので、思わず、


「Oh! New!」


と、言ったら二人でハモってしまい、顔を見合わせて二人で笑いました。


行っていいよということになり、車を前進させると、もう一度警察官によるパスポートチェックがあり、えらい厳重だなぁと思いつつ、UAEに入国しました。(12時)







あいからわずパっと見で認識不可能な看板。









牛交差点(勝手に命名)を通り過ぎつつ、UAEの北東側を目指します。









工場地帯(それほど広大では無いです)を抜け、、、









中国っぽい街中を抜け、、、、









フランスの凱旋門(のミニチュア)っぽいランナバウトを周回し、、、









北米のフリーウェイみたいな道路(18号線)に乗って、東を目指します。









さきほどのケバブで味をしめて、ガソリンスタンドのキオスクに立ち寄り、再び似た食べ物を購入します。

こちらも、先ほどの出来たてほどではないにせよ、なかなか美味しかったです。
(ジュースとセットで5ディルハム、110円)


そう言えば、本日たくさんジュースを買ってますが、オロナミンCぐらいのサイズの瓶に入っているので、量はそれほどでも無いです。







87号線に入ると、山岳地帯に突入しました。









写真には写ってませんが、下り坂となる対向車線側に無人レーダー探知機(日本で言うところのオービス)が数台設置されていました。









もうちょっとカーブがきついと楽しいんだけどなぁと思いつつ、走っていきます。
(オプトラなのでカーブがきつくても楽しくは無いかもしれませんが)







今度は89号線で南に向かいます。









この道、まさに今工事中らしく、至る所に減速用のバンプが設置されていて、まったくもってスムーズに走れません。


時速80kmから20kmまでかなり頻繁に減速させられるのですが、実際に工事中の場所はそれほど多くなく、無駄に減速させられている感満点です。










バンプの制限速度は40kmになってますが、オプトラでそのスピードで突っ込むと、かなり不快なショックが来ます。








バンプだけじゃなく、トラックに蓋をされたりしつつ、のんびりとしたペースで走って行きます。









すべて標高1000m以下とそれほど高い山では無いのですが、岩むき出しでなかなかかっちょいいです。











あの旗は国旗でしょうか?









マサフィの街で謎の施設が登場。

マサフィの水で有名みたいです。看板に「マサフィ滝と洞窟」と書かれていたので、そういう観光地なんだと思います。









マサフィの街で88号線に乗り換えて西に向かいます。








相変わらずでかいパラボラアンテナが並んでいます。









お店もなんか楽しげです。









こちらは問屋街か物量拠点でしょうか?










Al Dhaidの街に入りました。










こちらはなかなか大きな街です。


知らない人に写真を見せながら「日本です」、「中国です」と説明したら、文字が写ってなければわからないぐらいアジアっぽい景色だと思いました。








Al Dhaidの街から55号線に乗って南下します。









相変わらず音楽などは一切聞いていないのですが、この車にもたくさんのCDを入れられるデッキが付いてました。

当たり前の装備なんですね!








中国っぽい建物。





街並みを眺めながら走っていると、青年が一人道路脇に立ってヒッチハイクをしていたのですが、なんとなくアジア人っぽく、もっと言うと日本人っぽく見えたので、一度通り過ぎてからUターンして戻り、乗せてあげることにしました。



車を停めてから気がついたのですが、日本人ではなく現地の若者というか学生さんのようです。


目的地を聞くと、マダン(Al Madarn)とのこと。


数キロ先の街だったので、「いいよ」と答えると、日本人の感覚からすると、ちょっと億手っぽい雰囲気の子だったのですが、特に躊躇することなく後部座席に乗ってきました。


最初通り過ぎるときは日本人青年っぽく見えたのですが、頭にはアラブな感じの帽子を被っており、年齢を聞くと13歳とのこと。(中学1年生)


それでも立派に英語が話せるんだからたいしたもんです。



ちょっとした世間話をしながら走っていると、「あなたは中国人ですか?」と質問を受けます。


「いや、日本人だよ」


と、答えると、


「僕、中国人が嫌いなんです。日本人は大好きです」


と、言うので、ちょっと面食らいつつ、はっきりと言うなぁと感心します。


「ところで、何でヒッチハイクしていたの?」


と、質問しつつ親指を立てるジェスチャーをしてみたら、


「ノーノー、親指を立てるのはアメリカ式、こちらでは下に向けるんですよ」


と、答えるので、そう言えば彼も腕を横に伸ばして親指を下にしていたなぁと思い出しつつ、ヒッチハイクの理由をもう一度尋ねようとしたところで、


「あ、付きました。ここで大丈夫です」


と、言われたので車を脇に停めて、彼が降りるのを待ちます。


すると、「ありがとう」と言いながら手を出してきたので、「どういたしまして」と答えつつ握手してから、彼が降りていくのを見送ります。







そのまま日本(人)が好きでいてくださいね。









これがマダンの街です。



UAEを単純に一周するだけなら当初の計画どおり南のアルアインまで走ったほうが良いのですが、まだドバイを全然見ていなかったので、マダンの街から44号線に入り、ドバイを目指すことにしました。(15時30分)







マダンの周辺は低い砂丘にラクダが居るエリアです。

先ほどの青年はここでどんな生活を送っているのでしょうか?




そう言えば、海に近いエリアはあいかわらず曇っているようです。オマーンでは晴れてくれて本当に良かったです。









お~、ランボー!

(他人の空似だとは思いますが)









ドバイに近づくにつれ、だんだん都会っぽい景色になってきました。









うわ! すっげ~~~!!

ブルジュ・ハリファは遠くに見えた瞬間に高さがわかったので、思わず声が出てしまいました。









さすがドバイの交通量。

渋滞の名所として有名ですが、なんとか流れていてくれてよかったです。








チャイパッドを睨みながら超高層ビル郡を目指すわけですが、、、









東京の首都高並みに道路が複雑です。


ほんのちょっとの車同士の隙間に遠慮することなく鼻っ面を突っ込める大胆さと、インターチェンジでぐるぐる回されても現在地を見失わない方向感覚が無いと、あっという間にあさっての方向に向かって走るはめになります。



普段から首都高を走っていてよかったぁと思った瞬間でした。


海外ドライブ初心者にドバイはまったくお勧めできません。



(1)首都高や阪神高速並みのレーンチェンジの複雑さと車線の多さ
(2)名古屋にたまに居る意地の悪いドライバーの存在(生まれ故郷なのですが、そう思います)
(3)大阪にたまに居る運転の荒っぽいドライバー


など、日本各地の悪いとこ取りな状況に加えて、左ハンドル右車線ですから、走り難いったらありゃしないです。



これならナミビアのグラウンドロードのほうが、よっぽど走りやすいと思います。








レーンチェンジを読み間違えること数回、ランナバウトを1周以上回ったりしながら走り続け、正面にビル郡が見えてきたときには、「我ながらよくやった」と自分を褒めてあげたい気分でした。

(写真の場所は右が正解ですが、これが一瞬で判断できないと駄目です)




さて、いよいよドバイの超高層ビル郡に入りました。










うわ~、すっげ~~~


はじめて新宿の超高層ビル群を見たときの感動が蘇りました。


ビルも個性的で、SFの世界に飛び込んだみたいです。



金ピカが好まれるあたり、中国に似てますね~。









ありゃ、ブルジュ・ハリファは、この通り沿いじゃないんですね・・・









見えているけど近づけない~~~


しかも、ブルジュ・ハリファ周辺の道路は新しく出来たばかりらしく、Googlemap(チャイパッド)には登録されていなかったのでした。




まぁ、それでも相手は背の高い建物。




なんとかかんとか、近づいてきました。









ブルジュ・ハリファでございます。


160階建てで尖塔高828.0m、ビル本体の屋根の地上高636.0m。

口がぽかんと開きましたよ。








普通に雲の中に隠れます。(ビルを囲むように道が走っているので、運転しながら一周しました)


東京スカイツリーが完成したら634mですから、見上げるとこんな感じになるんでしょうね。













超かっこいいドバイメトロの駅。


最初、アブダビでのトランジットの時間が長いと聞かされたとき、真っ先に浮かんだのがドバイメトロ乗り倒しツアーです。

アブダビまで路線が延びていると勘違いしていたわけですが、まだドバイの中だけなんですよね~。











ちょうど左手にGoogleドバイのオフィスがありまして(写真には写っておりません)、そこで働くゴニムさんという方がこの約2週間後にフェイスブックでデモ活動を呼びかけ、それがきっかけでエジプトの独裁政権が崩壊し、その後連鎖で中東諸国で革命の波が起こるなんてことは夢にも思わず、ぼんやりと夕日を見ながら走っておりました。









ドバイでタクシーを捕まえるのは大変だと聞いていましたが、11号線にはそれなりに走っておりました。ドイツと一緒でベージュ色に揃えているんですね。


あの左車線の煽られっぷり、相変わらずです。









そう言えば、GTRは今回も見ましたが、ポルシェもフェラーリもランボルギーニーも見かけませんでした。

期待していたんですけどね~。







さて、そろそろアブダビに戻るとしますか!(17時)


恐れていた渋滞も片側8車線道路ということもあり、流れがスムーズで助かりました。









夕日を浴びるビル郡。





ドバイを出てすぐのところでガソリンスタンドに立ち寄ります。

アブダビの200km弱手前の地点ですが、ここで満タンにしておけば、車を返すときに借りたときと同じ残量になるだろうという計算です。(43.6リットル 75ディルハム(1600円))




小腹も減ったし、残った小銭を使い切ろうとキオスクに歩いていったところで、


「あ!Getzだ!」


と、反応してしまった自分に笑います。そう言えば日本でもヒュンダイ・TBって名前で売っていたらしいので、発見したら再び反応してしまいそうです。



余っていた小銭で三角形の春巻きのような食べ物を購入しました。(サムサという食べ物で1個1ディルハム22円、それにジュースが2.5ディルハム50円)


財布に残ったお金が5ディルハム(110円)ですから、ほぼ使い切りました。







サムサ、なかなか美味しいです。









この旅最後の夕日です。









アブダビ空港への道は自信があったのですが、入っていくとなぜかM16機関銃を持ち、軍服を着た人が立っています。



なぜかも何も、間違えて軍関係の施設に入ろうとしていたのでした。




そして、軍人さんはあたふたと言い訳しようとしている私に、とても優しく正しい道を教えてくれたのでした。


お礼を言って軍関係施設を後にし、無事に空港に到着して、車とお財布を返しました(18時半)

(落とした本人は不在だったのでスタッフに託しました)







GPSログデータです。(12月29日の分と1月10日分同時表示)

アルアインの方へ行かなかったので、ほぼ回りきったとは言えない状態ですが、それでも大分周ったんじゃないかと思います。



ガソリン残量チェックもクリアーし、返却手続きが完了した後、AVISスタッフさんに出発ゲートまで送ってもらいました




出発ゲートでは久しぶりに日本語の洪水に包まれました。




こうして今回の旅のほとんどのイベントが終わってちょっと落ち着いたところで、これまでの旅を振り返ってみたのですが、あまりにもいろいろなところに行き、いろいろなものを見て経験したので、いったいどんな旅だったのか、自分でもよくわからない感覚でした。


旅にテーマ性が無いというか何と言うか。

リフタスフェルトに行ったのもはるか昔のことに思えます。




きっと日本に帰ったら、「旅はどうでした?」と質問を受けるのでしょうが、それに何と答えるのが適切なのか自分でもよくわからない状態です。(良かったよとか楽しかったよと言うのだとは思いますが)





一つ間違いなく言えることは、すばらしい自然とすばらしい人々との出会いのおかげで、アフリカに何度でも行きたいという気持ちが強く残ったということです。








そんなことを考えているうちに搭乗の時間になり22時にアブダビを出発。





隣は若い日本人の女性でしたが、お互い一言も口を来かず。(私も隣の方も基本はアイマスクして寝てましたもので)







カレーは相変わらず美味しゅうございました。









朝食のオムレツも大変美味しゅうございました。





エティハド航空、最高!!





そして定刻どおり1月11日の13時ごろ成田空港に到着。








帰りはゴージャスに(ザックを忘れないように)成田スカイアクセスで東京に向かいます。








そして、自宅近所の定食屋で鯖の塩焼き定食(450円)を食べてから帰宅しました。




以上です、おしまい!






(こんな長文の旅行記によくぞお付き合いいただきました。ありがとうございます)






では、最後に恒例の動画編をエンディングテーマに乗せて。















Posted at 2011/03/10 02:50:04 | コメント(8) | トラックバック(0) | 日記
2011年03月09日 イイね!

南アフリカ&ナミビアドライブ (15)  喜望峰 → UAE






(1月8日 その2)







そんなダチョウと併走なんかしなくても、どこにでも居ますよ!


(と、ケープタウンとケープ半島ぐらいしか観光しない人が多いことをすっかり忘れて車内で対向車に説明します。もちろん聞こえてないと思いますが)







さらにヒヒポイントを通過。

結局最後までヒヒとか猿のまともな写真はとらなかったのでした。


(自分でもなぜだか不思議です。ぱっと見、ニホンザルに似てるからかもしれません)







風が強くてガスっている時は、こんな空になるから大好きです。









次に来るときは宿泊もセットでゆっくり訪れたいものです。

もったいなさ過ぎました。









ボウルダーズビーチに行くのであれば、M4号線を戻った方が早いのですが、10分ほどしか時間も変わらないだろうと予想して、M65号線方面に入ってみます。(半島を小さく一周するイメージです)









M65号線に入ってすぐダチョウの卵に絵をペイントした物を売っていましたが、もちろんアクセルを踏みっぱなしにしております。









予想通り、海岸線沿いとは違う景色が展開されます。









前を行くベンツのオープンカー(白人の若い女性の方が運転)が実に気持ちよさそうです。

ケープタウンに住んでいる人は、いつでもこんなところを走れるんですね。

羨ましい!







再び海岸線沿いに降りていく手前の展望台から撮影。









ミニドライブが終了してM4号線に戻り、ボウルダーズビーチを目指して南下していきます。



小さな看板を見つけて小道に入り、少し海辺に下ったところに50台ぐらい停められそうな駐車場がありました。

ほぼ満車だったので係員さんの指示に従いながら、空いた場所に車を突っ込み、さっそくカメラ片手にビーチに向かいます。






ん?  こんなところにペンギンが居るんですかね?



と、思ったら違うようでした。


(ボウルダーズビーチも黒人の方々しか居なかったような・・・)








目立たない看板の指示に従い、海に沿って歩くこと200m、、、









ボウルダーズビーチのゲートに到着しました。

テーブルマウンテンナショナルパークで入場料が必要な場所は、先ほどのケープポイントとこのボウルダーズビーチ、ハイキングコースがたくさんあるらしいシルバーマインの3カ所だそうです。



受付の若い黒人のお姉さんが、



「大人一人40ランド(500円)です」



と、言うので、とりあえず100ランド紙幣を渡すと、なぜかお釣りが20ランドしか返ってきません。

すぐに理由に気がつき、



「あの、一人なんですけど・・・」



と、申告すると、彼女もハッと気がつき気まずい表情をして謝りつつ、残りの40ランドを返してくれました。


その気まずい表情にはどういう意味があるのか深くは考えないことにしました。








専用のウォーキングデッキがあるので、そこを歩いて行きます。



さて、どんな場所なのでしょうか。














到着!

(ビーチへの立ち入りは禁止なので、ここが一番前です)


あまりにも想像していたイメージと違っていたので、一瞬目が点になります。

(昔読んだ誰かの旅日記では、たくさんいるペンギンに旅している本人が囲まれて写っている写真が掲載されていたような記憶があったので)

あと、ナミビア・ケープクロスポイントのウン万頭クラスのスケールを見た直後だというのもタイミングが悪かったです。


唯一想像通りというか計算通りだったのは、日が陰る直前に到着できたことぐらいです。


では、早速、彼らの生態を少し観察してみることにしましょう。









改めて、ケープペンギン(Spheniscusdemersus)です。









ウインクしてます。

(これを生態観察と言うのかどうか、かなり微妙ですが)









なんでしょう、、、ペンギンはアップで撮影する動物では無い気がします。



超望遠レンズに着いていたテレコンバーターを外して、倍率を落とします。







ふむふむ、この方が雰囲気が出ますね。









哀愁漂うポーズがなんとも言えず微笑ましいです。

まぁ、ペンギンは動いてなんぼですよね!







コロニーを作っているだけあって、周囲とのコミュニケーションは必要不可欠なようです。










私の場合、どうしてもペンギンと言うと、押し合いへし合いして海に仲間を突き落として、肉食動物が海に居ないか確かめるというダークな側面のイメージが強いのですが。









日陰になった場所では繁殖行動が始まりました。









あと、数ヶ月したら子守のシーンが見られたのでしょうか。










気が付くと、あちらこちらにペアが出来ています。









しかし、本当にどこもかしこも仲睦まじいですね~。





まぁ、お釣りをもらうときに気まずい顔をされたりしましたが、いいんです、私は一人旅が好きなので。








と、アローンなペンギンに独り言。








さて、そろそろ次に向かうとしますか!











あとは太陽が沈むまで、可能な限りケープタウン周辺を廻るのみです。

 一応、候補の場所があるので、そこに向かってみることにします。










フィッシュフックの街でM6号線に入ります。


ちょうど交差点のところにガソリンスタンドがあったので、食料調達のために立ち寄ることにしました。







う~ん、実に惜しいネーミング。


「フジヤマ」とか「寿司」は実在しますが、「寿司山」という山は日本に存在しないのですよ。



(もし近所にありましたら、こっそりと教えてください。こっそりと訂正しますので)









こんなにいろいろ売ってるのに、またもやペッパーステーキミートパイは手に入らず・・・・


店員さんお勧めの「ビーフアンドオニオン」を注文し、牛乳を持ってレジに並びます。


観光地の大きな交差点にあるガソリンスタンドで利用者が多いからか、レジは1列にならんで、空いたレジに行くという東京の混雑店でたまに見かける合理的な方式になってました。

(14ランド 180円)








明日の朝一で空港に向かうので、実質これがラストの食事ですが、ついにペッパーステーキミートパイを口にすることが出来ませんでした。

重ね重ね残念です。

(これはここ最近食べたなかでは、まともな方でしたが、ペッパーステーキには叶いません。やはり一択で間違いないです)









M6号線で半島の西側に抜けていきます。








次の目的地をチャップマンズロードという名前で記憶していたのですが、「Chapman's PeakDrive」というサインを見て、てっきり「チャップマンズ」という山の頂上に向かう登山道のことだと思い、一旦スルーして直進します。


数百メートル走ったところで、「ルート」ではなく「ドライブ」と標記されていたことから、もしかしたらと気がつき、Uターンして戻ってサイン看板に従いチャップマンズピークドライブに入ります。







チャイパッドで現在位置を確認して確信しました。

この道が私が間違えて「チャップマンズロード」と名前を記憶していたところです。










お~、最初っからすばらしい眺めですね! 期待が持てます。









こちらは喜望峰側を振り返ったところです。









なるほど、この道は山裾の海沿いを走っていく道なのですね。









もうちょっとで日が沈みます。

このペースだとテーブルマウンテンやシグナルヒルは諦めなければならなさそうです。

(夜は治安が悪いらしいので、車内に荷物満載で行きたくなかったというところです)









コーナーを曲がるたびに、右側の崖が急峻になっていきます。









おおおおおお!









これはすごい!!!









岩を半分くりぬいて道が造られてますよ。


1990年代に一度封鎖して工事したとか。あと2008年にも工事で数ヶ月通行止めになってますし、わざわざ電光掲示板で「Open」と出てましたから、しょっちゅう閉鎖になるんだと思います。








名前を知っていたぐらいで事前にちゃんと調べていたわけでもなく、予備知識無しで来たので、感動も大きかったです。










これが有料道路なのは十分に納得です。(この時点では料金がいくらなのか知りませんでしたが)












タイミングが良かったこともあって、沈む夕日が聳え立つ岩盤を照らし、眩しいぐらいに輝く様は圧巻でした。









お、「チャップマンズピーク」と書かれた展望台がありますね。









ケープタウンの方角(中心街は山の向こうです)を眺めます。

絶景です。







テーブルマウンテン方面。









ハウトベイハーバー方面。









いやぁ~、この道には本当に驚きました。


ケープタウンに観光の際には、ぜひレンタカーを借りて同じ時間に同じ方向に向かって走ってみてください。

感動しますよ~。







ちなみに料金は30ランドでございました。

公式ページはこちらです。









さて、あとは日没までにどこまで行けるか追いかけっこです。

(写真はテーブルマウンテンです)







チャップマンズピークドライブも、今走っているビクトリアロードもすべて「M6号線」になります。









長い坂を下ってきたところで、テーブルマウンテンの下の方から陰ってきたので太陽の方を振り返ると、雲に沈もうとしていたので、ちょうどそこにあった展望台に車を停めます。









先客も多く、他にも続々と車が入ってきたので、「静かな夕日」とはいかなさそうです。









というか、先ほどの写真にも写っていたダンディなオープンカーの男性、エンジンは切っているのですが、バラードのような音楽を超大ボリュームで流しているので、強制的に彼の世界に引きずり込まれます。



なんかそれも南アフリカっぽいなと感じて、不思議と嫌では無かったです。







テーブルマウンテンが赤く染まるのを少し期待していましたが、その前に太陽が沈みそうです。









明日の朝、いよいよ南アフリカを離れるということもあって、少ししんみりした気分になります♪




(♪はダンディな彼が流している音楽を表しています)









ダンディーな彼が音楽を切って去って行った後、急に静かな世界に変わりました。(M6号線自体はそこそこの交通量はありますが、いつの間にやらこの展望台に居るのは私だけになってました)



暗くなってからケープタウンの街中に入ることも無いと思い、M6号線を引き返します。







子どもの頃にこの看板を見ていたら、絶対に夢に出てきていたと思います。









M6号線からM63号線、M41号線にフリーウェイのM3号線とチャイパッドのおかげで次々と迷うことなくつなぎ、昼に通過したシモンズタウンを目指して走ります。









昼のM4号線も素敵でしたが、マジックアワーも綺麗でした。



昼に渋滞で焦らされた工事現場は交通量の少なさからスムーズに流れていたのですが、二輪車に大きな石を載せた黒人のおじさん二人組が、ちょうど私が横を通過する手前でバランスを崩し、



「バーベ!、バーベ!」



と、叫びながらこちらに石を落としそうになります。




狭い道路でどうすることも出来ず、息を飲んで行く末を見ていると、道路側に落としてGetzにぶつかる寸前のところで二輪車の体制を立て直して踏みとどまり、事なきを得たのでした。



その直後、「バーベ」と聞こえた言葉の意味がわからなかったこともあって、「バーベ、バーベって言ってないでちゃんと支えてよ!」と思わず車の中で絶叫してしまい、数秒遅れて自分の馬鹿さ加減に呆れて一人で笑ってました。



シモンズタウンに入り、宿に行く前に給油を済ませておきます。



朝にスウェレンダムで給油してから500kmほど走っていたのですが、ギリギリしかお金をおろしていなかったので、宿代含めて実は手持ちのお金が少し足りなかったことに気がつき、従業員さんにATMの場所を尋ねると、道路挟んで向かい側の銀行を紹介されました。


お金をおろしてから現金で支払い、(37リットル 310ランド 3900円 リッター13.5km)キオスクで飲み物や夜食になるようなものを少し仕入れておくことにします。


特にめぼしい物が無かったので、ポテトチップスの小さい物と、牛乳をレジに持っていくと、今まで出会わなかったタイプの「いかにもガラが悪そうな」黒人の若い男性がキオスクに数人入ってきました。


レジを済ませて車に戻ると、Getzを塞ぐようにハイエースが停まっています。ここが日本なら持ち主(明らかに先ほどの若者達)にどかせてもらうようにお願いするところなのですが、時間はすでに20時半、アウェイなのは完全にこちらなので、車の中に入って、何事もなくハイエースが退くのを待ちます。


しばらくして、先ほどの若者達が戻ってきて、何事もなく出て行ったので、ほっと一息ついてこちらも出発します。やはり昼と夜では全然違う雰囲気になります。








昼に通過したときに予め見つけておいたので、迷うことなくシモンズバックパッカーズに到着。


その辺をたまに歩いている酔っぱらった人達に絡まれないうちに手早く荷物をすべて強引にパッキングし、鉄格子で閉じられたドアの前に立ってインターフォンを押します。


数秒後、ブザーが鳴ったのですが、鍵が開く音が聞こえなかったのでどうして良いかわからず、そのまま待っていると、インターフォンから


「ブザーが鳴ったら、すぐにドアを開けて入って」


と、男性の声が聞こえます。

再びブザーが鳴ったので、すぐに鉄格子を開け、内ドアをくぐって中に入ります。

目の前に階段があり、2階に上がったところが宿のレセプションでした。

ドレッドヘアの若い南米系の男性が


「ようこそ!」



と、声をかけてきて、すぐに受付が始まります。



手続きと支払いが済むと、最初の好印象なイメージそのままの感じで、バスルームから宿泊する部屋まで懇切丁寧、かつ明るい調子で説明してくれました。(私の部屋は中庭に出られる部屋でしたが、どうせ寝るだけなのであまり関係ないのでした)






ちなみに、泊まったのはこんな部屋でした。

(個室で20ランドちょいでした(3000円弱)




明日の早朝にここを出発することを伝えると、鉄格子の開け方と、その後の閉め方を1階まで一緒に降りて説明してくれ、


「必ずドアに鍵がかかっているかどうか確認してね。でないと、僕が安心して寝てられないから」


と、笑いながら親指を立てました。


受付に戻ってきたところで、「オォ~サカァ~♪」と彼が歌い出し、それが何の歌なのかはわからなかったのですが、彼も歌をちゃんと覚えてなかったらしく、途中からハミングになり、歌うのをやめたので



「大阪に行ったことがあるんですか?」



と、質問すると、それには答えずしばらく考えるような顔をした後、



「あれ、日本の首都ってどこだっけ?」



と、逆に質問を返されたので、



「東京ですよ」



と、答えると、



「そうそう!!、トーキョードリフト!」












あまりに予想外の答えに内心で吹き出しつつ、



「あの映画、私も見ましたよ」



と、話をあわせた時には、すでに彼はレーサーモードに入ってハンドルを切っており、(みんカラ読者でトーキョードリフト観て無い人はいないですよね? 一応リンク
さらに



「あと、ヤクザ!」



と、言いながら指詰めシーンの熱演を開始します。(ちなみに小指でした)



「ん~~~~、んあ”-----!」



この観る人を置いてけぼりにする展開、どこかで見覚えがあると思ったら、カラハリの便所で夜中に出会ったジョンさんでした。


そう言えばジョンさんもケープタウンに住んでるって言ってたなぁと思い出している私の目の前で、彼は「ハラキリ!」と叫びながら切腹のシーンを再現していました。

あ~、国境警備員のジャッキーチェーンの件もありましたね、そう言えば。




一段落したところで、



「日本に行ったことはありますか?」



と、質問してみると、



「まだ無いけど、一度行ってみたい」



とのこと。


是非、実際に訪れて正しいイメージに変更して欲しいと思うわけです。



部屋に行って荷物を置いてから、そう言えばと思い出してレセプションに戻り、ネットが使えるかどうか確認すると、


「ここで使えるよ」


と、レセプションのテーブルの下からLANケーブルを引っ張り出します。

ノートパソコンを部屋に取りに戻り、再びレセプションのテーブルに座ってケーブルをつなぎます。

値段を確認すると、30分20ランド(250円)とのことだったので、30分だけ使わせてもらいたいと申告すると、



「え? それだけでいいの?」



と、質問されます。



「ちょこっとメールを出すだけなので」



と、答えましたが、実は手持ち現金が20ランドちょいしかなかったのです。


お金を支払ってから早速ケーブルを繋ぎ、カラハリTFPで送信不能のまま保留になっていた「無事に旅を続けています」メールに「明日日本に向けて出発します」の一文を添えて、自家宛に送信してミッション完了です。

ついでに年始早々から働いている職場の同僚にナミブ砂漠の写真を迷惑顧みずに送りつけます。

さらに、明日UAEでのトランジット時間(22時間待ち)を有意義に過ごすために調べたかったことがあったので、20分目いっぱい使って調べます。ちなみに何を調べていたかと言うと、UAEのお隣の国、オマーンにレンタカーで行くために必要な手続きを調べていたのです。


ふと気がつくと、少し離れた席のところに、妙に色っぽい服装をした南米系の女性が座っていて、その熱い眼差しをレセプションの彼に送っています。


こりゃぁ、私がおじゃま虫なんだとすぐに気がつきましたが、有線ケーブルで場所を移動するわけにもいかなかったので、そのまま調べ続けます。


時間が来たのでケーブルを引き抜いて「使い終わりましたよ」と言いながら返すと、ちらっと時計を確認してから



「時間ぴったりだね」



と、言いながらケーブルを受け取ります。



「お休みなさい」



「お休み、良い旅を」




と、挨拶を済ませてから部屋に戻り、飛行機に積み込む用に全部の荷物を一度床に広げてからパッキングをします。
(これをやりたかったので、個室を予約していたのでした)


一段落したところで、シャワーを浴びるために部屋を出ると、受付のところで、二人が密着度高い感じで居るのが視界の片隅に見えたので、イン・イン・インとステップを踏んで最小半径でコーナーを曲がり、速やかにシャワールームに向かう廊下に入ります。


シャワーを浴びて、錠剤&プロテイン、歯磨きと寝る前の儀式を一通り済ませたところで、便意を催したのでトイレに入ります。


すると、明らかに昨晩より酷い下痢状態になってました。ほとんど水状態で、熱が出ていたら食中毒と思えるぐらいのレベルです。



う~む、やはり何かにあたったみたいです。


ですが、もし、今回の旅行中に下痢になるんだとしたら、今しかないという絶妙なタイミングではあります。


問題は明日、飛行機の中でどんな状態になっているか・・・


まぁ、考えても仕方が無いので、ひとまず寝ることにします。



お休みなさい。




1月09日(土) 13日目





1時頃目が覚めて、すぐにトイレに向かいます。




去年のアルゼンチンの時のように熱が出たり、ふらついたりしては居ないので、食中毒までは行ってないようです。




再び就寝。




朝5時半に起床。



すぐにトイレに行って確認すると、ガスとともに固形物も少し出たので、案外早く回復に向かうようです。



よかった、よかった。







宿のベランダに出て、街並みを眺めます。


今日も朝靄に包まれているみたいです。


シモンズタウンは軍港らしく、軍艦が港に泊まっているのが見えました。









ネコに挨拶してから出発です。










昨日説明を受けたとおりの手続きでドアを開けます。









私に任せてもらえれば、もうすこし正しい日本語にしたのに・・・、まぁ、意味は通じますね!









鉄格子の場合、内側から手を出して暗証番号が押せます。

なるほど、合理的ですね。









本当はどこかで朝日でも拝もうと思っていたのですが、そんな空模様でもなかったので、一路ケープタウン国際空港を目指します。



美しかった街並みも天気が違うと雰囲気もガラッと変わります。



あと、この時間はひと気も無かったですし、車もほとんど走っていませんでした。









すぐにフリーウェイに入り、あとは飛行機マークのサインに従って走るだけです。









と、思っていたら、サイン看板の認識が遅れてレーンチェンジのタイミングを逸してしまい、間違えてケープタウンのダウンタウン方面に入ってしまったのでした。

(正面奥に見えている山がライオンヘッドと右に続くのがシグナルヒルです)



インターチェンジでUターンして、空港に向かいます。








この「第9地区」地帯も見納めです。









ありゃ、雨まで降ってきましたね。

下痢にしろ天気にしろ、タイミングばっちりな気がします。









7時に無事空港のAVISオフィスにGetzを返却。 (飛行機は10時40分発なので、3時間40分前到着)


Getzで1860km走ったので、i20と含めて6300km走ったことになります。







全コース記録がこちら。括弧の数字は宿泊カウントです。

GPSで記録していたデータは半分ぐらい駄目になっていたのですが、手書きで適当に付け足しました。

やはり(5)キートマンスフープにスコールの中向かった日のコースが異様に長いのがよくわかります。
(8)カルー国立公園を越えてからは2日分としては楽勝と思って居たのですが、それでも見所が多く、案外キツキツになってしまいました。

ご覧の通り右半分はまったく手付かずで残りました。

あと、次に行くときはボツワナのカラハリ砂漠のど真ん中に行ってみたいです。







AVISの駐車場に待機していたレンタカー達。


私が次もコンパクトカーを借りるとしたら、迷わずゴルフポロにします。(次はそもそも四駆にしたいですが)


理由は最低地上高がGetz並に高いのと、ゴルフですから高速安定性は間違いなく高そうだからです。

(デミオにも乗りたいですが、左端のi20と同じぐらいの車高で、同じようにフロントリップラバーが付いてます。わざわざしゃがんで確かめました)



先日アルコールを探して立ち寄った空港内の薬局に再び顔を出し、DEETを売ってないか探してみると、やはり私が昨日買った薬が大量に目立つところにエンド陳列されていて、一番人気のようでした。(念のため店員さんに確認したら、効果十分とのこと)


その後バルセロスという名前のチキン専門のファーストフード店で朝食を頼みます。


クレジットカードで支払いを済ませ、渡された紙にサインすると、それを見たレジのアジア系のおばさんが、



「これ、なんて読むの?」



と、質問してきたので、



「ぎんがめって読むんですよ」



と、答えると、しげしげと名前のところを見てから



「良い名前ね」



と言われました。漢字に興味を持つ辺り、たぶん中国人の方なんじゃないかと思いました。







ブブセラ鳴り響くサッカーの仕合を眺めつつ、ブレックファーストメニューを頂きます。(21.95ランド+水8ランドで370円)


脂っこいと言えば、そうなのですが、これが案外美味しかったです。




食べ終わったタイミングで、先ほどのレジのおばさんが歩いてきて、



「美味しい?」



と、尋ねられたので、



「美味しいです!」



と、答えて親指を立てました。


なんか、朝から幸せな気分になりました。



搭乗ゲートに向かうためにセキュリティチェックに向かったところで水を飲みきってなかったことを思い出したのですが、時すでに遅し、自主的に廃棄のところに置いてきてしまいました。(もったいない)








あまりに待ち時間が長かったので、有料のnet接続サービス(1日50ランド620円)に申し込んで、UAE情報を調べたりしながら時間を過ごしました。









こちらがエティハド航空の機体。









こんな細長い搭乗ゲートでした。




そして、飛行機は定刻どおり10時40分にケープタウンを出発。



絶対にまたアフリカに来ようという思いを胸に空に飛び立ったのでした。










いやぁ、エティハド航空は料理が美味しいので助かります。









こちらも美味でした。

(もしかしたら、連日の食生活のせいで私の味覚レベルがガタ落ちしていたからかもしれませんが)









こちらはデザート。

温かいクッキーのような食べ物でした。



逆に唯一の難点は冷房が効きすぎること。


お隣の白人男性さんはその点勇敢で、パーサーさんを何度と無く呼びつけて、温度を下げるように訴えていました。

(私は寒いことを予想してフリースを着て毛布を膝に乗せて黙って耐えておりましたが)



例によって飛行機はヨハネスブルグに途中立ち寄ってからアブダビに向かいます。


さすがに時間をもてあましたので、機内で「インセプション」なんかの映画なんかを観ながら時間を過ごしました。


そして、深夜0時にUAEのアブダビ空港上空に到着。



その後、滑走路が埋まってたからか、何回も空中で旋回し、定刻から30分以上遅れて0時半に空港に着陸。










空港の外に出なければならないのに、間違えて国際線トランジットの手荷物検査を受けて中に入ってしまったので、係員さんにお願いして再び到着ロビーに戻り、そこから再度入国用の手荷物検査を受けてからパスポートコントロールに進み、入国手続きを行いました。






1月10日(日) 14日目




AVISのスタッフが出口をでたところで名前の書かれた紙を持って迎えに来てくれているのはわかっていたので、まずはそれを探します。



お~、居ました、居ました!



紙を持っていた人にジェスチャーで書かれているのは自分であることをアピールします。

(私以外にもう一人の名前を書かれていました)







彼は携帯電話でオフィスに連絡をいれつつ、紙に書かれたもう一人をここで待つとのことだったので、私は空港の外に出て、迎えの車が来るのを待ちます。


(写真真ん中がAVISのスタッフさん、右がエティハドのパーサーさん)








なんか幻想的な光景になってますね。
砂塵が舞っているのでしょうか?



かなり冷え込んでいるので、フリースだけだとちょっと足りないぐらいです。



外で待つこと10分、色は違いますが先日乗ったのと同じようなセダンが私の前で停まりました。

運転手さんに挨拶してから荷物を後部座席に放り込み、助手席に座ります。







これ、砂塵ではなくて、濃霧なんだと思います。

なるほど、飛行機が空港に降りられずに、空港上空を延々と旋回していた訳がわかりました。




AVIS事務所の入っているビルに到着したので、すぐに手続きを行います。



ついでに、オマーンにレンタカーで行きたいと伝えると、書類作成と保険など諸々含めて500ディルハム(11500円)ほど必用と言われます。
さらに、申請は最低でも一日前までにしている必要があり、アブダビのオフィスで書類を作成するので受け渡しは明日の昼過ぎになるという、てんでお話しにもならない状態でした。

しかし、これまでの独自調査の結果、レンタカー会社に頼らずとも、必要書類は車検証で問題無いはずですし、保険の適用外になる問題は、オマーンとの国境に自動車保険の営業事務所があって、そこで入れるので(むしろ加入が義務づけられてます)、特に申し込む必要は無いと判断し、何も手続きは行いませんでした。


さっそく車に乗り込み、前回の経験からちゃんとチャイパッド関連はすべて手荷物で持ち込んでいたので、それらを車に装着してから出発です。(2:00AM)







今回のコースですが、UAE(赤)右上のムサンダム半島先端にあるオマーン(緑)の飛び地を目指します。
最初はそこがオマーンの領地だと知らなかったわけですが、調べていくうちにそれに気がつき、ならば国境を越えなければとあれこれ調べ始めたわけです。


計画ではその後再びUAEに戻り、UAEの東側も少し走りつつアルアイン経由でアブダビに戻るつもりです。








走り始めて驚いたのが霧の酷さで、視界が50m切ってます。

寒いのにエアコン付けてないと、どんどん車内が曇りますし、ワイパーを動かさないと外も曇ります。



前回のドライブで見つけておいたショートカットルートを選択しつつ、33号線から11号線にスムーズに向かったまでは良かったのですが、とにかく前が見えないので、恐ろしくてアクセルを踏み込めません。


濃霧の中を走っていると、正面から点滅する光が徐々に浮かび上がってきたのでなんだろうと思ったら、他の乗用車がハザードを付けながら、真ん中の車線をゆっくり走っているのが見えてきました。


最初は消し忘れかとも思ったのですが、他の車も皆ハザードを付けながら走っていたので、こういう時はそうするんだと理解し、私もハザードを付けることにしました。


すると、車内でジングル音が鳴ります。


メーターパネルを確認したのですが、特に警告ランプはついてませんし、スピードは60kmぐらいしか出せていません。

誰かの携帯でも転がっているのかと、少し探してみたのですが、それも見あたりません。


10分後ぐらいに再びジングルが鳴ったので、何だろうと思ったのですが、それ以降鳴らなくなったので、ひとまず気にしないことにしました。



11号線に入ってからはさらに霧が酷くなり、ガソリンスタンドの大きなサイン看板すら気がつかずに通り過ぎるレベルになりました。









通り過ぎたところで路肩に車を停めて、スタンドへ歩いて行きます。(3:30AM)


今後必要になりそうなお金(200ディルハム、4500円)をATMから引き落とし、スモークドチキンとラベルの貼られにパイ生地で包んだ食べ物1つとオレンジジュースを持ってレジに行くと、若いお兄さんに、



「あなたは中国人ですか?」



と、声をかけられたので、



「いえ、日本人ですよ」



と、答えつつ、



「夜はよくこんな天気になるんですか?」



と、質問してみると、



「いや、今日は特に酷いよ」



とのこと。



「もう、とにかく前が全然見えなくて」



と、話を続けると、



「心の目で見るしかないよね」



と、言いながら笑っています。

でも、笑い事じゃなくて本当にそんな感じなのです。

レジに表示された7ディルハム(160円)を支払うと、



「ちょっと宣伝なんだけど・・・」



と、言いながら、レジに並べてあった香水を勧められましたが、さすがにそれはお断りしました。




再び北東に走り、ドバイをバイパスするために手前から311号線に入ります。







これ、普通に美味しいです。

前回来たときは調理パンとかハンバーガーで済ませてしまいましたが、ちょっと選べば美味しいご飯にありつけそうな気がしてきました。



311号線は11号線と違ってたまにランナバウトが登場します。


見通しの良いフリーウェイを走る時は脳内センサーをあれこれオフに出来て楽なのですが、絶妙なタイミングでランナバウトが登場するので、すぐに下道走行モードに引き戻されます。






救急車両なんかが走っていると、回転灯(回転してませんが)が霧で乱反射して、すごいことになります。

まぁ、目立って良いのですが。









立体交差の橋の下をくぐるときなんかは、まるでSFの世界です。



時間はすでに午前4時をまわり、どこかで仮眠を取りたいのですが、なかなか良さそうな場所が見当たりません。


集中力も大分落ちてきたので、良いペースで走る車の後ろに張り付いて、車間距離を一定に保ちつつ、ブレーキを踏む踏まないの判断を前の車に任せることにします。

タイミングよく追い抜かして行った大型の高級四駆(プラド)の後ろにつけて、私も一番左の追い越し車線を走っていきます。

私と同じ考えの人も居るらしく、後ろに1台くっついて来ているのがルームミラーに見えました。



トラック等の大型商業車は時速50kmぐらいで走っていて、一番右車線に居ます。

普通の車は60~70kmぐらいで走っていて真ん中2車線のどちらかを走っています。

我々は80kmぐらいで一番左の追い越し車線を走っていたのですが、他の車と相対速度が20kmぐらいなら、なんとか対応できそうな範囲ではあります。


ところが、高級四駆がさらに加速して時速100kmを越えてしまったので、なんとなく躊躇してアクセルを抜いてしまいました。(道路自体は100kmもしくは120km制限です)


高級四駆が霧の中に消えてしまったので、新しいターゲットを見つけてやり直しだなぁとぼんやり考えつつ、追い越し車線キープのまま真ん中車線を走る車を抜きさろうとしたまさにその瞬間、前方から突然ブレーキランプを赤々と光らせた高級四駆が霧の中から飛び出してきて、ものすごい勢いで迫って来ました!



目の前2車線がふさがれたので考える間もなくフルブレーキを踏むと、タイヤがスキール音を上げながら、車自体も左右に揺られ始めます。(大学生の時だったらポンピングブレーキを反射的に出来ましたが、ABSに慣れきった今の私には無理でした)




その間も高級四駆のお尻はどんどん近づいてきます。




私がフルブレーキを踏んでから、一瞬遅れて後方からスキール音が聞こえ始め、ルームミラーをチラっと確認すると、後続の車がのたうちまわりながら真ん中車線に流れていくのが見えました。真ん中車線には別の車が居たのですが、それにはぶつからなかったみたいです。これで後方からの追突は無いなと思いつつ、ブレーキを踏み続けます。



さらに高級四駆のお尻が近づいてきたのですが、近づくスピードが次第に遅くなって最後は相対速度が0になり、なんとか衝突は回避できたようです。


ここまでほんの一瞬の出来事ですが、間一髪という感じでした。



どうやら高級四駆の前に(一番左車線なのに)かなりゆっくりと走る車が居たようです。



高級四駆を見失ってからも、左車線を周囲より速いペースで走り続けていたというのもあるのですが、そもそもこの状況でこのスピードは危険すぎると反省し、おとなしく真ん中車線に戻って、チンタラ走る作戦に変更いたしました。








やはり、慎重運転が一番です。









その後しばらくして、突然霧が晴れてきて大喜びです。








ちょっとした街の中を通過しているみたいです。




いい加減走り続けるのも辛くなってきたので、ガソリンスタンド(日本で言うところのサービスエリア)のレーンに入り、道路脇に車を停めて仮眠をとることにします。(キオスクのまん前は襲われるかもしれないと思ったので)




まぁ、ここなら追突されることも無いでしょうし、人が歩いてくることも無いでしょう。


椅子を倒して目をつむったらすぐに眠りに落ちました。(4:30)







つづく




Posted at 2011/03/09 21:07:45 | コメント(6) | トラックバック(0) | 日記
2011年03月08日 イイね!

南アフリカ&ナミビアドライブ (14)  ブレダスドルプ → 喜望峰





(1月8日 その2)





あ! ダチョウだ。









牧場のダチョウは野生のそれとは真逆で、すぐに集まってきます。

試しに出した草はお気に召さなかったらしく、食べた後そのまま下に落としてしまいました。









代わりに指を出してみたら、興味深々に品定めされ、間違いなくパクっと咥えられそうだったので、寸前で手を引っ込めてしまいました。


(噛むのがどのぐらいの強さか事前に知ってればチャレンジしてもよかったのですが)







車と併走するように飛んでいたアカクロノスリ(Buteorufofuscus)









春、それとも本格的に雨季を迎える2月、3月のほうが青々としているのでしょうか?








道路を歩いて行く親子。









農道からR319号線に入りました。









R319号線はちゃんと舗装されていて、快適なことこの上なしです。

道路は舗装路に限ります。







ブレダスドルブ(Bredasdorp)の街が見えてきました。

大きなサイロが見えますが、やはり酪農の街なのですね。









想像していたよりも、かなり立派な街です。

帰りもここを通過するので、そのときに(買い物するために)ちゃんと立ち寄ろうと思いました。








へ~、コスモスが咲いてますよ。

まだ1月上旬ですし(北半球で言えば8月上旬)秋と言うにはちょいと早い気もしますが。







この植生を見ていると、西オーストラリアを思い出します。














あ、あれ、いいなぁ~。

砂浜も公道も走れるというのが羨ましいです。








いよいよ海岸線に出ました。

ここはインド洋エリアでアガラス岬は少し先です。









高級別荘が丘の上に並んでいます。お金持ちはどこにもたくさん居るんですね~。









アガラス岬手前の街。おみやげ屋さんやレストランが並んでいるのは日本と大差ない感じがします。今回の旅で初めて「観光地に来た」気分になりました。









お、アガラス岬灯台です。









せっかくなので立ち寄ってみることにします。(10時15分)









正面から見ると、下に建物があって、日本の灯台とは少しだけ雰囲気が違います。

南アフリカで2番目に立てられた灯台で歴史は古く1848年に建造されたそうです。(もちろん現在の形では無いでしょうが)



入館に17ランド(210円)必用だと言うので、お金を支払って中に入ります。







かなり急な階段や梯子を何回かに分けて登ります。









上まで登ってきました。






そこから、さらに上へ。








当たり前ですが、レンズは日本で見るものと同じですね。









アガラス岬方面を眺めますが、どこがそうなのかは分かりません。









1階が灯台博物館になっていたので、少し立ち寄ってみました。









なぜか、わざわざ時間を割いてまで日本の灯台のパネルを探してしまいました。

私の心の中に眠るナショナリズムがそうさせたのでしょうか?









では、いよいよアフリカ大陸最南端、アガラス岬に向かいます!

1050m先と書いてあるので、その指示に従って走り始めます。





お、難破船です。

この辺りは海の難所として有名で、船の墓場と言えるぐらい難破船がたくさん転がってるみたいです。

私が見たのはこの残骸だけですが、ちょっと先には日本の漁船も転がって居るそうな。
ひとたび荒れると、波の高さは30mにもなるんだとか。(場所は違いますが漁船が高波に立ち向かうという渋い映画を見たのを思い出しました)

『パーフェクト・ストーム』

私の前を走っている車もアガラス岬に行くんだろうと推測し、後ろについて走っていったら、いつまでたっても到着しないのでチャイパッドで確認すると、最南端の場所をいつの間にか通り越していました。


特に案内看板は目に入らなかったのですが、どこにあったのでしょう?


Uターンしてチャイパッドを頼りに最南端の場所を探します。




たぶん、ここだろうという玉砂利を敷き詰めた未舗装の道を発見して海に向かって走っていくと、固く敷き詰められた玉砂利が見た目はそのまま突然深く柔らかい轍に切り替わり、ブレーキを踏むも間に合わず5mほどオーバーラン。


「やっちまった!」と思いつつ、車から降りて確認してみると、最初っから完全に亀の子状態。


(「亀の呪い」と思った方も居るかと思いますが、このとき私はそんなことを思う心の余裕はまったくありませんでした)



周囲を見渡してみても人影は見あたりません。30mほど離れた空き地に誰も乗っていない大型のベンツが1台停まっていますが、仮にオーナーさんが居たとしても手伝ってくれないような、もしくは(ご年配の方で)頼めないような気がします。

500m先には四駆が1台停まってますが、こちらも運転手さんは側に居ない様子。

先ほどまで走っていた道路に出て、何分かに1回走ってくる車を呼び止めるか、それとも今すぐ自力で脱出するか・・・



北海道でFRの軽自動車に4年間乗っていた経験から、自力で脱出するには「スコップ」や「脱出用ヘルパー(板)」をつかわなければならないことは十分わかっていたのですが、そんなものは積んで無いので、一度だけアクセルワークだけで自力脱出を試みてみることにします。


10cmぐらいはバックしたかもしれませんが、案の定さらに前輪が沈んでしまい、無駄かつ状況を悪化させるようなことを試したことを後悔しつつタイヤの後ろの石を手で取り除き始めます。


一つ一つの石が拳ぐらいの大きさがあって、最初は手をスコップのようにして掻き出していたのですが、そのうち小指と薬指の爪のところから血が出るようになってきてしまったので、石を一つずつ掴んで取り除きます。


タイヤの後ろはなんとかなったのですが、シャーシーの下、とくにボディーのセンター付近には手が届かないのでどうにもなりません。

石はパウダー状の白い土が付いており、腕も短パンも真っ白になってます。(このとき、洗濯したてのズボンを履いて無くて良かったと一瞬だけ思いました)


10分ぐらい格闘してから、いよいよ自力脱出は無理だと諦めました



ひとまず四駆が停まっているところに歩いて行きます。

たぶんオーナーらしき人が沖合の岩場に立っているのが見えたのですが、あそこから戻ってきてもらうのも難儀な距離だったので、さらに300mほど先に見えている四駆に向かって歩き始めます。

近づいてみると黒人の家族連れのようで、ビーチに日よけ用のテントが張ってあり、その前に40歳ぐらいの女性が一人、その正面の岩場に男性と子どもが見えます。

男性がいる岩場まで少し距離があったので、大声で


「車がスタックしたので助けてもらえませんか!」


と声をかけます。


声に気づいた男性と子どもが近づいて来てくれたのですが、近づいてくるにつれ、何か違和感を感じます。


あれ?  もしかして・・・・


てっきり旦那さんだと思いこんでいたその男性は、実はちょっと恰幅のよい、ちびっ子大相撲で優勝しそうな体格をした小学生ぐらいの男の子でした。
つまり、その後ろに付いてきている子は息子ではなく、たぶん弟。

自分から助けを呼んでおいて、「君には無理だから結構」とは言い出せず、どうしたもんかと近づいてくる男の子を見ていると、


「車、どこ?」


と、英語で尋ねられたので



「向こう」


と、車のスタックしている方向を指さしますが、すでにここからは見えないぐらい離れています。

弟の子はともかく、お兄ちゃんなら援軍になるかと思い、とりあえず付いてきてもらうことにしました。

男の子は女性(たぶんお母さん)に声をかけ、女性がこちらをちらっと見たので頭を下げると、男の子に何やら言ったようですが、何を言ったのかはわかりませんでした。

二人を引き連れて、車に向かって歩き始めます。



しかし、雪の上でちょっとスタックしたぐらいならともかく、今回のケースはどう考えてもこの子一人の力じゃ車は動かないでしょうし、運転を任せるわけにもいかないので、さきほど岩場に居た男性になんとしても手伝ってもらおうと心に誓います。



「ねぇ、車、どこ?」



と、歩いている最中に再び質問されたのですが、まだ視界に入っていなかったので、



「もうちょっと先なんだよ、ごめんね」



と、答えます。


先ほどの白人のアラフォーぐらいの男性が立っている岩場付近まで来たので、そこで二人に待っていてもらい、岩を乗り越えて男性に近づいて行きます。


波の音でかき消されないように大声で男性に声をかけて、手伝って欲しい旨を伝えると、


「わかったよ、仲間が海から上がったら行くから待ってて」


と、海の方を指さしながら答えてくれます。

指さした方を見てみると、ウェットスーツを着た人が海で素潜りをしていました。(漁でしょうか?)

ジェスチャーで先に行って待ってることを伝え、ひとまず少年二人のところまで戻り、再びスタック場所に向かって歩き始めます。


しばらく歩いたところでGetzが見えてきたので、


「あの青い車なんだけど」


と、目的地を伝えると


「えええ! あんなに遠いの!」


と、非常に素直な感想が返ってきます。

申し訳ないと思いつつ歩いていると、Getzの向こうからベージュ色の気合いの入った四駆がノロノロと走ってくるのが見えたので、二人に、「先に行ってる!」とだけ伝えて、ダッシュで走って行きます。

その四駆は道の真ん中でスタックした私の車を道路脇によけてやりすごしつつ、走り去らずに停まってくれたので、大声で「それ、私の車です!」と叫びながら走って行きます。


すると、車から白人の若いカップルが降りてきて、私の到着を待っていてくれました。

白人の若い男性が挨拶もそこそこに


「ロープ持ってる?」


と、質問してきます。内心、このジープっぽい四駆ならロープを持ってるだろうと期待していたので一人で勝手にショックを受けつつ、


「持ってません・・・」


と、答えた後、しばし沈黙の時間が流れます。



「じゃぁ、俺が運転するから二人で押してくれる?」


と、いいながら迷うことなく運転席に向かったので、私と白人女性が車のボンネットの前に立ち、押す準備をします。

そう言えばと思い出し、置き去りにしてきた少年二人のほうを見ると、すでに視界から消えていました。

どうやら、私が四駆に向かってダッシュした瞬間に「すべてが解決した」と悟り、家族の元に戻ったようです。

内心で、脱出したら、あとでお小遣いあげるから待っててねと誓いつつ、白人男性がバックを開始するタイミングを待ちます。

男性がクラッチミートして車が動き出したので、すぐに全力で車を押します。

1mぐらいバックして「行った!」と思ったのですが、そこでまた埋まってしまいます。


運転席から降りてきた男性は、迷うことなく


「タイヤの後の石を取り除こう!」


と、言うなり、運転席側の石を地べたにはいつくばって手で取り除き始めます。

私もすぐに助手席側の石を取り除き始めます。

女性はさすがに観戦モードに入りました。(なんせ体が真っ白になりますから)


車の向こうから、


「そっちはオッケー?」


と、声がかかったので、


「大丈夫です!」


と、答えます。(いずれにしろ、車の真下の石は取り除けていないので、亀の子状態なのは変わらないです)


ちょうどそこへ、釣り竿を持った黒人の中年男性がどこからともなく歩いてきました。

なんと、ベンツの持ち主らしく、白人男性が声をかけてくれ、彼も手伝ってくれることになりました。

さすがに男性2名で押せば、力業でなんとかなりそうな気がします。(彼女は押すのも観戦モードになりました)


再びタイミングを合わせて、車を全力で押します。

タイヤが空転しゴムが焼けた臭いが漂いますが、かまわず押し続けること15秒、一気に車が動き出し、ようやく脱出に成功しました。




三人に何度も頭を下げてお礼を言いました。
(白人男性は私と同じように手が汚れていたので握手させていただきました)


「ここは埋まるから入らないようにね!」


と、言い残しカップルは四駆に乗って走り去っていきました。

いやぁ~、男前な人で助かりました!


車を通行の邪魔にならないよう空き地に移動させ、再び先ほど歩いた道を戻ります。

(車で行くことも少しだけ考えましたが、再びスタックしたらバカもいいところなので、100%確実な「歩き」で行くことにしました)


まずは岩場に居た白人男性に大声とジェスチャーで脱出したことを伝えると、「了解!」というジェスチャーが返ってきました。


さらに、先に進み先ほどの家族連れのところまで行きます。

テント前で休んでいた女性(お母さん?)に会釈して挨拶してから、二人の方に歩いて行き、気がついてこちらに歩いてきたので、予め準備しておいた2ランドコインを男の子に渡し、


「二人で何かお菓子でも買って食べてね」


と、言うと、


「ありがとう」


と、言って受け取り、再び岩場に戻っていきました。


弟(小学校低学年ぐらい)は事情がよくわかってなかったみたいなので、2ランドが正しく分配されたかどうかは、私にもわかりません。



車まで戻り、タイヤのパンク、ブレーキホースのオイル漏れを目視点検し、脱出劇のおかげで真っ白になってしまった内装を靴下雑巾で軽く掃除してから、ようやく一息つきました。







いやぁ、「ちょっと最南端にでも行ってみるか」という軽いノリで来ましたが、えらい騒ぎになってしまいました。(11時半)





で、最南端ってどこにあるんでしょう?








再び灯台の方に向かって走ると、あっさりと写真の看板を見つけました。

どうやら、最初の「1050m先」の看板を見て、そこまでまっすぐ行くもんだと思いこんで走っていたのですが、350m手前に分岐があったのを、前の車について走りながら見逃したのでした。








先ほどの船の墓場みたいな場所と打って変わって、えらい明るい雰囲気の場所です。

(スタック騒ぎで四苦八苦している内に空が晴れたわけで、これはラッキーでした)









遊歩道を歩いて行きます。







アフリカ大陸最南端到着!


この旅唯一の自分が写っているカットです。

(家族連れを写してあげた代わりに写してもらいました)



左がインド洋、右が(南)大西洋ということになります。






ここが正真正銘の最南端でしょうか?

(干潮時に正面の岩場まで陸続きになるかもしれませんが)



実は帰国するまで不思議だったのは、なんでこんなに南に来ているのに、暑い上に日本と大差ない日の出(6時前)、日没時刻(19時過ぎ)なんだろうということ。

ニュージーランドにしろ、南米にしろ、日照時間がすごく長かったのですが・・・・







理由は簡単で(皆さんはご存知のことかと思いますが)、アフリカ大陸って思ったほど南に延びてないんですよね。

上の地図では日本を赤道を基点にひっくり返して右脇に配置してますが、アフリカ最南端の南緯34度50分って日本で言えば神戸の六甲山ぐらい、南米だとブエノスアイレス、ニュージーランドでも北端がぎりぎりひっかかるぐらいの緯度です。

なるほど、西オーストラリアと植生が似てるのも理解できますし、ナミビアとか北ケープ州は想像以上に暑いわけです。


はるか昔、南米大陸とアフリか大陸がくっついていたんだから、左右に綺麗にわかれたもんだとばかり思い込んでおりました。


いやぁ、お恥ずかしい。



さて、そろそろケープタウンに向かうとしますか!






車に戻るときに見つけたトカゲ君。



アガラス岬付近の観光地エリアを抜けて郊外に出たところで、普段ならすぐに100kmなり120kmなりの制限速度のサインが出て走るスピードが変わるのですが、見落としてなければまだ60km制限だったはずです。

変だなぁと思いつつ、民家も何も無いエリアを60kmで走っていると300mほど先に100km制限のサインが出ているのが見えたので、80km制限のサインを見落としたのかなぁと思いつつ加速を開始します。(普通60→80→100と、段階的に制限速度が変更になるので)

ふとバス停の中から視線を感じたのでそちらを見ると、バス停に座っている男性の前に三脚が立っていて、三脚の上には小型のレーダー探知機がこちらを狙ってます!

アクセルから右足をとっさに離しつつスピードメーターを確認すると時速70kmちょい。レーダーを見つめていた黒人のおじさんの警官がふと顔を上げてこちらに視線を送ります。

どうなんだろう? 今のスピード違反なんだろうか?

にしても、相変わらず意地悪なシチュエーションでやってるよなぁと思いつつ、100km制限の看板を越えてから加速を開始します。 (本日時点で何の書類も届いていないので、問題なかったみたいです) もし60km制限のエリアだったのであれば、Getzの加速の悪さに救われた格好です。(i20だったらマズかったかも)








西ケープ州では見慣れないデザインのワンボックスたくさん走っていたのですが、これらはヒュンダイやKIAのワンボックスなのでした。

相当古い車も走っていたので、たぶん韓国車は南アフリカへの参入が早かったんだと思います。

逆に日本製のこのクラスの商用車はハイエースを除いてほとんど見なかった気がします。







ブレダスドルブの街で目を付けていた大きな商業施設に立ち寄ります。

写真にも写ってますが、駐車場を警備員さんが監視してくれているので安心です。




まずは朝から気になっていたATMに行き、メインカードでお金を引き落としてみます。


問題なく引き落とせました。どうやら今朝立ち寄ったキオスクのATMと相性が悪かったか、故障だったようです。








続いてスーパーのチェッカーズに立ち寄り、DEET(蚊避け)を探します。

ニュージーランドで購入したDEETがそろそろ底を尽きそうになってきたので、蚊対策の進んでそうな南アフリカで補充しようと企てたわけです。









結局高濃度のDEET剤は入手できなかったのですが、代わりに南アフリカで一番人気の蚊避け薬を購入しました。(数百円ぐらいでしたでしょうか)









南アフリカでよく見かけるチキン関係のファーストフード(ケンタッキーみたいな感じ)に立ち寄り、チキンバーガーとコーラを購入。(24ランド 300円)

今回も手のひらに硬貨を広げて、黒人のおばちゃんにお金を摘み取ってもらいます。

おかげで、かなり綺麗さっぱりと小銭が消えてなくなりました。




モールの敷地から出るときに一度地下駐車場を通過するのですが、そこには黒人の中学生、高校生ぐらいの子がたくさんたむろしていたので、こっちには車を置けないなぁと思いつつ走っていきます。






いや~、本当に西オーストラリアの南部に植生が似てますね~。









さっそくチキンバーガーを頂きます。


41歳の私には揚げたチキンとマヨネーズの組み合わせが辛かったです。


あと、汁がどんどんこぼれてくるので、再びズボンを汚さないかと冷や冷やもんでした。




旅のお供はペッパーステーキミートパイ一択です。間違いないです。




で、いつになったら食べられるのでしょう・・・








ブレダスドルブの街からケープタウンに向けてR316号線を西北西に進みます。


ケープタウンまではおよそ200kmです。



すでに13時を回ってしまっていて昨日立てた脳内計画より大分遅れてしまっています(スタック騒ぎで1時間近くロスしたからなのですが)。


こりゃぁ、ケープタウン周辺の観光を何か削らないとだめそうです。







雄大な景色の中を時速120kmで快調に走って行きたいわけですが、悲しいかなGetzでは登り坂ではそこまでのスピードが出ません。

この、登り坂にさしかかるとスピードが徐々に下がる感覚は、かつて愛用していた軽自動車(複数)以来の体験で懐かしい気分になりました。







またまた大きなサイロがあります。(ケールダン(Celledon)の街)









ケールダンから主要幹線道路のN2号線に入ります。









シュノーケルつきの四駆、牽引車両付き。

南アフリカでは実用品ですね。









木陰にセダン、木陰にワンボックス。

う~ん、南アフリカ!








ちょっとした峠道を通過。(Houwhoek pass)

Getzは完全に流れに乗れてないので、左に避けまくって皆さんに先に行ってもらいます。








ちなみにN2号線の場合、平地や下り坂を時速120kmで走っていても追い越されることの方が多いです。


でも、N1号線に負けず劣らずの勢いで取締りをやってましたが、皆さん捕まったりしないのでしょうか?









防風林の中を通過中。

南アフリカでは珍しい光景です。








露天商禁止って感じですかね?









ケープタウンへと続く平野に下って行きます。









お~、この景色、なんかスタート地点に帰ってきたという気分になります。









信号待ちの車に物売りが集まってくるシチュエーションも10日ぶりで懐かしいです。



信号が登場すると同時にケープタウンのかなり手前で制限速度が70kmになってしまい、時速120kmペースで残りの計画を立てていたこともあって、少しずつ焦り始めます。



と、思ったら、サマーセットウェストという、街に入っただけでした。



再び120km制限道路に切り替わり、一安心。








あれ? なんか地平線付近にガスが沸いてますね。









これ、むちゃくちゃ低い雲なんです。(登山中、頭上を駆け抜けるガスみたいな感じ)


どうやら海から発生した雲のようです。




先にケープ半島に行くために、ケープタウンの街に突入する手前でR310号線(Baden Powell Drive)に入って海岸線に向かいます。









超広大な居住区。
映画「第九地区」そのまんまの世界です。

ここまで巨大だと壮観ですらあります。








お~、これは綺麗です!


これまで見てきたベンゲラ海流の海岸はいかにも「寒流の海」という感じでしたが、ここは「これぞビーチ!」という感じがします。








気分が明るくなる色合いです。









海浜植生に切り替わりました。

本当に海の側を走っているようです。







あれ、もしかしてバスなんですかね?









一カ所だけこんな場所もありました。

まだ、アスファルトが見えていたので、「綺麗!」で済みましたが、見えてなかったらUターンしていたかもしれません。









あれ、検問やってますね。(南アフリカでは初)

チャイパッドで確認すると、ここで左折であってるみたいなので、検問の列に並びます。



黒人の警察官が、



「泳ぎに来たの?」



と、質問してきたので、



「いえ、ドライブを楽しんでいる最中です」



と、答えると、



「じゃぁ、楽しんでいってね!」



と、笑顔で検問らしからぬ返事が返ってきて、先に通されました。


検問の先へ進んでいくと、そこは道路ではなく広大な駐車場になっています。


どうやら、大きなビーチに迷い込んでしまったようです。

さきほどの検問はどちらかというと入場者チェックだったみたいです。




まぁ、これも何かの縁と思い、カメラ片手に少しだけ覗いてみることにします。









さて、どんなビーチなのでしょうか?









お~、綺麗!!



って、あれ?・・・・





え?









ええええ?


なんと、視界に入るのはすべて黒人の方々。


アパルトヘイト体制崩壊から早20年弱、ビーチはまだこんな状況なのですかね?
(文化として定着すると、なかなか切り替わらないとは思いますが・・・)


気がつくと子ども達が興味津々に近づいてきて、体をぴたっとくっつけるように周り立ち始めたので、万が一お互い嫌な思いをすることのないように財布の入ったポケットを手で押さえつつ、顔は笑顔のまま早々にお暇しました。

どう見ても私は場違いでした。



正しい左折ポイントはこのビーチの入り口のほんの先にありました。





相変わらず美しい砂が敷き詰められたビーチが続きます。








ここは釣りポイントのようです。


カモメの仲間がたくさん空を舞っていました。







いよいよケープ半島の根本に到着です。(M4号線)









これまでとは全く違った、ヨーロッパを思わせる美しい街並みが海岸線に沿って続きます。

(対向車のデミオの色、売れないとは思いますがいいですね! こちらではちらほら見かけました)







げげげ、こんなところで渋滞に入りました。

すさまじく進むスピードが遅く、どこまで渋滞が続いているのか皆目見当も付かず、Uターンすべきか、もう少し我慢するべきか、腕時計とチャイパッドを何回も確認しながら悩みます。







日本ならともかく、海外で迂回路探しはリスクが高すぎると判断し、渋滞の中を我慢しながらノロノロ進んでいきます。

(左は道路と平行して走る電車)







渋滞を進むこと30分、ようやく原因となったであろう工事現場に到着です。











ふぅ、工事現場を抜けたら少しずつ流れ始めたようです。


よかった、よかった。






しかし、ここも超高級別荘地という感じですね~。









まぁ、ケープタウンから近くてこの景色なら、そうなるのも頷けますが。









シモンズタウンを通過。

本日はこの街のバックパッカーズハウスに予約を入れてあるので、宿の場所を探しつつ通過していきます。









有名なペンギンが居るボウルダーズビーチと、同じく有名どころの喜望峰のどちらに先に行くかで悩みます。
ボウルダーズビーチは半島の東側にあるので、早めに行かないと太陽光線的に日陰になっちゃいそうです。一方、喜望峰エリアは「地球の○○き方」によると閉門時間が早い(18時、ボウルダーズビーチは19時半)ので、それはそれで先に行かないとまずい状況です。

結局、閉門時間を優先しなくちゃならないと判断して、喜望峰エリアに先に向かうことにしました。









ケープ半島の先端部が見えてきました。









M4号線を離れ、テーブルマウンテンナショナルーパークの喜望峰エリア(Cape of Good Hope)に入ります。









ゲートで80ランド(1000円)支払います。

唯一「地球の○○き方」が活躍したと思ったゲートの閉門時間ですが、実は18時までというのは入場時間の話で、退場は日没までという表示が出ていました。

だったらボウルダーズビーチに先に行けば良かった!









それはともかく、中に入ってこの景色を見た瞬間、ここで過ごす予定の時間が短すぎたことに気がつき、軽く後悔します。(さすがにボウルダーズビーチを切るわけにはいきませんし)


ケープタウンの都市部からほど近い有名な観光地だから「実はそれほどでもない」のだろうと期待しないでいたのが完全に裏目に出ました。









う~む、さすが世界遺産登録エリア (ここら辺一帯、数百キロに渡ってすべて登録地ですが)

絶景が展開されます。


最南端立ち寄りがいろいろな意味で明らかに余分でしたが、後の祭りですね。






タイミングが良かったのか悪かったのか、ケープポイント付近にガスが発生し始めました。









「喜望峰」と「ケープポイント(半島南端の岬)」が別の場所だと気がついていなかったので、最初にケープポイントに到着しました。(喜望峰に入る道を知らぬ間に通り過ぎておりました)


駐車場が満杯だったので、若い黒人の係員さんの誘導で、手前の道路脇に縦列駐車します。









(計画上)時間がないので、カメラとレンズだけつかみ取って、早足で歩いて行きます。
(一発で駐車を決めたら褒めてもらえてちょっとだけ嬉しかったです。後でチップをはずんであげましょう!)








う~む、ケープポイントまですこし距離があるみたいです。









階段は周りの観光客の皆さんをごぼう抜きしながら早歩きで駆け上がっていきます。









ケープポイントに向かって登って行くと、ケーブルカーのシルエットがちらっと見え、走る音が聞こえてきました。

どうやら歩いて登っる必用はなかったみたいです。

とにかく事前調査が足りなすぎました。


まぁ、どうせガスってますし、ケープポイントには「タッチだけして」戻るつもりで黙々と登って行きます。






あれ? もしかして晴れそう?









お~、かすかに灯台が見えた!









よし、今の内に!









国際色豊かな観光客の方々とすれ違いながら、灯台へと急ぎます。
(国際色と言っても見た目だけですから、インド人、中国人、アラブ系、黒人、白人ぐらいの区分けですが)








ケープポイントに到着です。

よく、アフリカ大陸最南端と勘違いされる場所です。

岬の突端なので風が強く、常にガスが横に流れているのですが、写真のように下界(大西洋)がチラっと見えたのは2回ほどだけでした。



灯台の正面に直径2m~3mぐらいの石が鎮座していたので、超望遠から何から全レンズ抱えたままよじ登ります。








一瞬でも晴れてくれたら、その瞬間を見ようと待ちかまえていたのですが、10分ほど待っても晴れることはありませんでした。


こちらを見上げている皆さんは、(謎のアジア人の)私を見ているわけではなく、私の後ろにある灯台を見ているのだと思います。


そろそろ諦めようかと思ったまさにその時に、中年の白人男性が岩をつかんで登ろうとしながら、


「妻が写真を撮ってくれると言っているので、場所をゆずってくれないかね?」


と、声をかけてきたので、「どうぞ、どうぞ」と言いながら降りました。





駐車場まで早足で下ります。

ケーブルカーに乗るかどうか一瞬迷ったのですが、下りならそんなに時間も変わらないだろうと、そのまま歩いて下ります。


そう言えば、「ヒヒに注意」という看板がやたらと出てましたが、出会わずじまいでした。




駐車場まで戻り、体が温まったのでおみやげ物屋さんに入って水を購入します。(13.9ランド 170円、観光地価格!)

誘導係の若いお兄さんに挨拶をしてから、早速出発します。






お! 先端のケープポイント以外は、まだガスってないみたいですね!!









さて、喜望峰はどんな場所なのでしょうか?









うぉ~、こんなところで猿(ヒヒ)が登場!!

見物したい皆さんが片側車線を占拠して停まっているので、ヒヒには心ときめかない私は、そろりそろりと追い抜かして行きます。








あれが喜望峰でしょうか?









正解! (Cape of  Good Hope)


こちらはケープポイントに比べると、圧倒的に訪れる人は少ないみたいでした。


ちなみに、写真に写っているのは名前も知らな方々ですが、急いでいたのでかまわず撮影しました。








展望台に続く道があって、どうしようか悩んだのですが、意を決してダッシュで登ります。









職場で毎日エレベーターを使わずに階段一段飛ばしで1階から6階までダッシュで往復しているのが、こんなところで活かされました。







あっという間に着いた!

と、喜んで眺めていたら、先ほど追い抜かした親子連れが、さらに先へと登っていきます。


しまった! ここは中間の展望台だった!



再び親子連れを追い越しつつ、ダッシュで登ります。








今度こそ到着!

息が切れる寸前でした。









お~~~、こりゃすごい!

登ってきてよかったです。







崖の向こうには2層のガスをまとったケープポイントが見えています。








あれじゃぁ、いくら待っていても晴れなかったでしょうね。








パノラマ撮影。









足下撮影。









鵜のコロニーもありました。



再びダッシュで駆け下ると、前方に先ほどの親子連れが歩いています。

申し訳ないと思いつつ道を譲ってもらったのですが、目が合ったときにお父さんがほほえみかけてくれたので良かったです。



さ~て、お次はボウルダーズビーチに向かいますよ~!





つづく






Posted at 2011/03/08 22:38:12 | コメント(6) | トラックバック(0) | 日記
2011年03月07日 イイね!

南アフリカ&ナミビアドライブ (13)  カルー国立公園 → ブレダスドルプ






教習所の危険回避ドライビングシミュレーター並みに人が飛び出してくるボーフォートウエストの街を抜けていきます。








そう言えば、「街中はノーエグゾーストブレーキ」って看板が出てたんですが、たしかに、こんなに路上に人が座ってたり、スイカ売り(写真)がある状態で排気ブレーキなんか使った日には大迷惑ですね。
(※トラックなんかに付いてる、アクセル抜いたときに作動する排気ガスの力を利用したブレーキで、アクセル踏んだ瞬間に排気ガスが「ボワン」っと出るやつです)








あいかわらず木陰で何かを待つかのように座っている人々が気になります。

(ちなみに南アフリカの失業率は常に20%を越えています。黒人の方々であればその数値はさらに高いことでしょう)








さすがN1号線、かなりの交通量です。











交通量が多いからかどうかはわかりませんが「景色の良いR62号線へどうぞ」という看板が出てました。

私も本日の予定ではR62号線に行くつもりです。
(目的はR62号線自体ではなく、その手前にあるのですが)







追い越し、追い越されつつ走っていきます。

この譲り合い文化のおかげで本当に気持ちよく走れます。








しかし、こんな看板が出てました。

こりゃぁ、警察の取り締まりをシビアに警戒した方が良さそうです。
(スピードにはかなり注意して一切スピード違反しないで走ってますが、ボーフォートウェストの街を出て、120kmに加速していく手前のまだ60km制限のところで取り締まりをやってましたし、ころころ切り替わる制限速度を見落としたらアウトです)







交通量が多いと、こういうシーンも良くみかけます。







「おまえは殺人者だ!」とは、なかなか強烈な内容の看板。







トラックを追い越しつつ、ひたすら南西へ走っていきます。



突然対向車がふらついたので、「旋風だ!」と気がついたのですが、どうにも出来ずにこちらも車が横に振られます。
Getzで時速120km走行だと緊張感満点です。







お~、120km制限の区間でも取り締まりをやってますね~。


写真は対向車線の取り締まりですが、こちらの区間で取り締まりをやってるときは対向車がちゃんとパッシングで知らせてくれます。

あと、N1号線にはパトカーがすごい台数走っているのですが、日本のパトカーと比べてパトライトが目立たない上に車種も様々なので、よっぽど近づかないとそれとはわからないです。

そして、警察車両と同じぐらいたくさん走っていたのがヒュンダイのSUV
こちらではバカ売れしてるらしく、やたらと見かけました。
(レンタカーのせいで私の脳内でヒュンダイレーダーが作動したからかもしれませんが)

ついでにマツダ車も南アフリカでは検討していると感じました。(デミオ、アテンザあたりは日本より遭遇比率が高い感じがしました)






少し小腹が減ったのでヴェルハムット(Welgemoed)のガソリンスタンドに立ち寄ります。











これが覆面パトカーです。そして、その向こうが普通のパトカー。



キオスクに入って他のコーナーには目もくれずにミートパイのコーナーに向かうと、残念ながらペッパーステーキ味は売り切れとのこと。

仕方がないので、売っているものの中で一番人気のもの尋ねてみたら、「チーズスモークドベーコン味」(15ランド 190円)だと言うのでそれを購入。






毒は入っていないでしょうが、美味しいかどうかは「神のみぞ知る」といったところでしょうか。

(たまたま停まっていたワゴンのデカールがツボにはまったので撮影)











珍しいダブルレストコーナー看板。

(この写真に別段意味はないですが、重ね重ねジョンさんが来ていたTシャツを買いそびれたことが悔やまれます)








R62号線方面に向かうために、R353号線に入ります。











300番台ですから当然のことながらグラウンドロード。


まずはN1号線と平行して走っていた線路を跨ぎます。











グラウンドロードとは言ってもそこは天下の西ケープ州、道の状態は悪くないです。










橋を渡ります。

沈下上等というデザインです。









川があれば周囲に崖があるのはこれまで通り。











カラハリTFPを紹介してくれた写真家の方が執筆しているガイドブックによると、「この道」は地元っ子には有名で大人気と書かれていたのですが、今のところ車1台(しかも農家のピックアップトラック)としかすれ違ってません。
「地球の○○方」よりはよっぽど参考になる本なので、今回こちらもちゃんと持ってきたのですが、先ほどのカルー国立公園も書かれていたイメージと全然違う場所だったので、もしかしたら、人気が無い「普通の道」なのかもしれません。









ひとまず、先ほど購入したミートパイをいただきます。


・・・・・・やはり、ペッパーステーキ一択で間違いないみたいです。

(不味くはないですけど、あのミートパイ独特の味付けが好きなので)







左右に長く伸びる山脈が正面に見えてきました。

「人気の道路」とはあの山々を越える「スワルトバーグパス(Swartberg Pass)」のことです。

山々に近づくにつれ気分が盛り上がってきました。

山脈の一番高いところで標高2300mぐらいあるそうです。






撮影ついでに付近を散策してみると、Carpobrotus属の多肉植物が花を咲かせていました。











アロエの木とかはありませんが、いろいろな種類の多肉植物が見られます。(こちらもCarpobrotus属でしょうか?)











ここも「カルー」に含まれる乾燥地帯なんだなぁと実感します。











アップダウン注意の看板が出ましたが、ナミビアの悪路をi20で走った私からすれば、看板を出すまでもないほどのレベルです。
(相対的な話です、走られる方は気をつけてください)










スワルトバーグパスに入る手前に街があるみたいです。(木陰ショット)











プリンスアルベルト(Prince Albert)という街です。

(木陰ショットパート2)











特に意味は無い写真です。

(木陰ショットパート3)











あの建物は何でしょう?

(木陰ショットパート4)



と、木陰の下で休む人々を記録することに、このときなぜか執着しておりました。







教会の大きさからして、かなり立派な街のようです。











プリンスアルベルトの街を抜けると、道のナンバーがR328号線に変わりました。

いよいよスワルトバーグパスに突入するみたいです。







さて、どんな峠道なのでしょうか?











道がグラウンドロードに切り替わり、ぐいぐいと登り始めます。

対向車がちらほらと出現し、気がつくと後続の車がルームミラーに見えています。


プリンスアルベルトを境に急に交通量が増えたイメージです。


どうやら、人気の峠道というのは間違いないみたいです。






お~、これはすごい迫力ですね~!











カーブを抜けたところで突然出現した岩壁地帯に驚きの声が出てしまいます。






後ろから車がついて来て無くて、対向車がまったく来ないエリアだったら、車から降りて撮影したかったのですが、、、、人気の道にありがちな悩みです。











いや~、しっかし、これはスゴイ迫力です!











後続がパーキングに立ち寄ったので、見通しの効く場所に停めて撮影。









対向車は5~10分に1台ぐらいのペースで来ます。

これまでの300番台道路(30分~60分に1台)に比べると、格段に多い印象を受けます。








なるほど、こりゃぁ、人気になるわけです。

例のガイドブックにはこのエリアの写真はちゃんと掲載されていなかったので、こんな場所だとは想像しておりませんでした。








へぇ~、乾燥地帯なのに水が流れる川があるんですね~。







珍しい植物もいろいろ見られます。









アロエの仲間でしょうか?

あちらこちらに林立してます。











パノラマ写真で撮影してちょうど良いぐらいで、とにかく360度すごい眺めです。







角度はゆるむことなくガンガン登っていきます。

私と同じ方向に走っている人はほとんど居らず、反対方向に走ってくる人がほとんどだということに途中で気がつきました。
(最初に後ろに居た1台を除いて、追い越されも追いつきもしていないです)









正面の斜面をつづら折れに登るようです。








つづら折れの途中から見下ろしつつ撮影。








まだまだ登っていきます。











ようやく、登り切ったと思ったら、その先には山腹を巻くような道が延々と続いていて壮観でした。











山腹を走るために、斜面をそのまま削ったようです。











振り返ると、水が川となって土を削り取り、ちょうど渓谷になっている箇所を登ってきたことがよくわかりました。







下から見上げただけでは想像も付かない景色が広がってます。











チャイパッドで確認すると、どうやらあの山の辺に峠のピークがあるみたいです。








峠付近に広大なお花畑が広がっていました。










綺麗に見えますが、ここもトゲトゲです。







山間部を駆け抜ける脇道があるのですが、四駆オンリーとのこと。

ちなみに、今居る場所はグルートスワルトバーグ自然保護区(Groot Swartberg Nature Reserve)のど真ん中です。






ここにも多肉植物がありますね。(Carpobrotus属でしょうか?)








車が数台停まっているのが見えました。

どうやらあそこが峠の頂上(標高1583m)のようです。



(この後、ノートPCにバックアップを取るなど気をつけていたにもかかわらず、20枚ほど撮影データを吹き飛ばしてしまったので、他人様のアップした写真へのリンクを使って記録を残します)



Die Topという案内看板が出ていたので、靴をトレッキングシューズに履き替え、登り始めます。(英語で言うと「The Top」、頂上という意味なのでしょうか)



最初の内は石に泥が付いていて明らかに人が歩いた形跡が残っていたので、それをトレースしていたのですが、上に行くにつれ痕跡が薄くなり、最後にはどこがコースだかすっかりわからなくなってしまいました。





それほど斜度のきつい山でもなかったので、たまに手も使いつつ、15分ぐらいで強引によじ登ってしまいました。










想像していた通り、いや、それ以上の絶景が目の前に広がります。
(14時半。コンデジTX-7のパノラマ撮影のデータが残ってました。そしてデジイチの写真データ吹き飛んだのは、ここまでです)


例のガイドブックに掲載されていたのは同じ立ち位置から普通の広角で写した写真だったので、実際にここに来るまでは、「つづら折れのグラウンドロードを抜ける峠道」ぐらいに思ってました。(上の写真で言うと右半分ぐらいの写真)



ここは現場に立ってみないと何もかもわからないスケールだと思います。




標高1650mぐらいあるらしいのですが、風が(強く)涼しくて気持ち良いです。(ちなみに、私一人しかいません)








道中もそうでしたが、いろいろな植物が花を咲かせていて目を楽しませてくれます。


山頂からの景色を10分ほど楽しんでから下り始めます。








そして、下り道。

あれ? なんで、こんな立派な道を見落としたんだろう?











不思議に思いつつも、植物を観察しながら下ります。











多肉植物以外にもいろいろあって興味深いです。











立派な登山道は駐車場までちゃんと続いてるみたいですね。











石の上でひなたぼっこしていたトカゲ君。



そして、Die Topの看板付近まで戻ってきて、ようやく自分がどこで道を間違えたかわかりました。







もう、最初っから間違ってたみたいです。

写真は登り始めてすぐのところですが、右に一度下に降りて奥へ続くのが登山道、そして、私は泥の付いた岩の踏み跡を頼りに左上の尾根筋を登ってしまったのでした。

(たぶん、そういう人が多いんだと思います)

どおりで先行して登っていた誰ともすれ違わなかったわけです。







まぁ、人気の峠道と言っても、南アフリカではこんなレベルです。

ちょっとタイミングがズレればすぐに自分一人だけの世界になります。






反対側に下る前に、これまで走ってきたエリアを目に焼き付けます。







それでは下りますよ~!








下りも急なので、スピードが出すぎないように気をつけます。











先ほどのDie Topを振り返ったところです。











畑地帯が眼下に広がっています。











なんか、初夏の北アルプスを車で走っている気分です。











さらに下ると秋吉台みたいなエリアに。

なんとお得な!


途中で白人の若い子が運転する四駆が猛スピードで駆け上がっていくのとストレートですれ違ったのですが、昨日のカルー国立公園手前の峠道でもそうでしたが、そういう人も極希に居るみたいなので、ここを通過する方は気をつけてください。(ほとんどの人はノロノロ運転ですが)







さて、楽しい気分でスワルトバーグパスを下ってきたわけですが、ここからまっすぐR62号線に向かうのも面白くなかったので、つい、山脈に沿って西に延びる脇道に入ってしまいました。






お~、予想以上に快適な道!

これは選んで正解!







なんかヨーロッパの風景みたいです。

ダチョウも放牧されてますね。








ありゃ、グラウンドロードになちゃいましたか。

世の中、そう甘くはないみたいです。








牧場だと思っていたエリアにスプリングボックが居ます。

食肉用に飼ってるのか、野生なのか、私設保護区か・・・・











グレータークドゥ(雄)にオリックスも居ました。











まるで北欧の絵はがきみたいな景色ですが、実はけっこう暑かったりします。

景色と体感温度のギャップが何とも言えない複雑な感想を心に生じさせます。


明確な境界線があるわけではないのですが、カルー国立公園がある広大なエリアがグレートカルーと呼ばれているエリアで、そしてスワルトバーグの南一帯のエリアをリトルカルー(アフリカーンス語ではクラインカルー)と呼ぶのだそうです。

というわけで、国立公園とは関係なく、まだカルー地帯に居ます。







そう言えば、まだ宿をどこにするか決めてなかったのでした。

一応候補はあって、ここ最近の「国立公園キャンプ生活」が大いに気に入り、ちょうど按配の良い場所にあったボンテボック国立公園をターゲットにしております。

カルー国立公園やカラハリTFPがそうであったように、レセプションは遅くとも19時ごろに閉まるはずなので、残りの距離を考えるとそろそろ急がねばならなくなってきました。








こんな道もそれはそれで楽しいのですが、ちょっとペースが出ないですね。









右のブルドーザーと左のアロエを見比べて欲しいのですが、信じられないぐらいでかいアロエです。(上に花のついた茎が伸びてるんですよ。5m近くあるんじゃないでしょうか?)








いや~、どこまでも続きますね~、グラウンドロードが。










お! あれは・・・









ちょいと拡大。

あの黒い動物は・・・











ダチョウの子ども達でした。(ちょっと別角度の写真です)










そして、これが超巨大なアロエ。

見上げる高さです。









ちょうどタイミングよくR62号線にエスケープするルートが出現したので、これ幸いとそちら(左)に曲がります。









いかにも川沿いという感じの渓谷を南下していきます。











レッドストーンヒルというエリアを通過したのですが、文字通り赤くてでかい石がごろごろ転がっていました。











B&B(宿泊施設)なんかもあって、ちょっとした観光地のようです。

ただ単に抜け道で利用しただけなので、得した気分です。









ようやくN1号線にお勧めと看板が出ていたR62号線に到着しました。










プライベートゲームリザーブ(私設動物保護区)の土地販売の看板が出てました。

一区画1000~2000万円ぐらいみたいですね。


さきほど見た草食動物は、こういったプライベートゲームリザーブの一つだったのかもしれません。











カリッツドープ(Calitzdorp)の街を通過。











街の向こう側に峠道が見えてきました。











R62号線の看板、なかなかお洒落なデザインです。








いまにも分解しそうな車。

ノロノロ走っていたので、途中で追い抜かしました。











Huis River Passに入りました。











Huis Riverが作り出した渓谷はとてもすばらしい景色です。











いやぁ~、R62号線、恐れ入りました!











リトルカルーエリアも楽しいですね~。











南アフリカでラッパ(クラクション)禁止のマークを見ると、ブブセラ禁止に見えてしまいます。


しかし、前の車もボロボロですね~。











ラディスミス(Ladismith)の街ですが、相当立派な街です。











R62号線は街の真ん中で左に曲がっているのですが、気づかず通り過ぎてしまったので、Uターンして戻って右折します。











ちょうど交差点にエンゲンのスタンドがあったので食料調達のために立ち寄ります。(17時)











そして、またもやペッパーステーキミートパイは売り切れ。。。










レジの若い女の子、基本無表情ながらも売っているものの中で一番人気のミートパイ(チキンパイ)を教えてくれ、一番形が良さそうなやつを選んでくれました。

手の平に小銭を全部乗せて渡すいつものやり方で、ちゃんとお金を取ってくれました。(水とセットで23ランド、290円)





早速食べてみました。



間違いないです、ミートパイはペッパーステーキ一択でオッケーです。(ラディスミス クレインカルー(Ladismith Kleinkaroo)エリア)

(って、同じ台詞を以前もつぶやいた気がします)


というか、このチキンパイ、チキンと言うよりは臭いシーチキンみたいな味なのですが大丈夫なのでしょうか?

全体的にしょっぱくて、生地も固く、この旅で食べた食事の中でダントツワーストワンの味でした。








木陰に古いカローラに黒人の家族。

私の中に植え付けられた典型的な南アフリカの景色です。(これでエンジン冷やすためにボンネットが開いていたらパーフェクトでした)


ちなみに、白人家族が木陰で休んでる場合は、車がでっかい四駆に変わり、ビールっ腹のお父さんがボンネットの代わりに自身が上半身裸で佇んでいるパターンが多いです。











バリィデート(Barrydate)の街です。

この道を走ったわけではないですが、あまりに印象的な景色だったので助手席越しに記録。











街を越えてすぐにR324号線方面へ左折。











再び峠道(Tradouws pass)を越えるのですが、どうやら山脈のかなり凹んだ鞍部を通過するみたいです。

スワルトバーグパスのような景色を期待していただけに、ちょっと残念な気分。











なんか注意書き看板が出てるなぁと思って、わざわざ減速して確認したら、「ヒヒに餌やり禁止」の看板でした。

こんな「まじめ風な看板」でそんなメッセージを出さないで欲しいと内心で突っ込みをいれつつ、再び加速します。









300番台ですけど舗装されてますね!









お! こちらもなかなかいいですね!


今日走った道のレベルが高すぎたので、すっかり感動ラインが引き上げられてしまっていますが、これは素晴らしい景色です!











大分日が傾いてしまってまったのが実に残念。










舗装路なので景色を安心して景色を見てられるのがポイント高いです。













この道も川沿いの渓谷に沿って走っているみたいです。










峠の頂上を通過します。標高351mだそうです。











展望台でしばし休憩。(18時)

ここはランゲバーグ・ウース イーストマウンテンキャッチメントエリア(Langeberg-Oos/East Mountain Catchment Area)と呼ぶのだそうです。









ちょっと写真ではわかりにくいですが、チョロチョロと水が落ちてくる滝がありました。










谷筋に沿って下界方向を見下ろします。

では、ぼちぼち行きますか!









峠の南側はなだらかな丘陵地帯になってますね。

リトルカルーの中心地から景色が一変しました。









北海道の美瑛みたいな景色です。









スーアールブラーク(Suurbraak)という小さな街を通過。

街は小さくても木陰の様子は変わりません。











人が道を自由に歩いているのも同じ。









幹線道路のN2号線に出ました。










こちらもさすがの交通量です。











スウェレンダム(Swellendam)の街の手前でボンテボック国立公園(Bontebok National Park)に続く道に入ります。









ゲートを18時35分に通過。(夏の時期は19時まで開いているようでした)

私の旅の場合、「しまったぁ~、18時半で閉門だったぁ!」というパターンが非常に多いのですが、本日は出来すぎなぐらいスムーズかつパーフェクトです。
(途中、ゆっくり見たい景色も多少すっとばしたかいがありました)









国立公園に入りましたが、普通の野っ原に見えます。

一応「希少種のボンテボックを保護している場所」という最低限の基礎知識はあったのですが、それ以外に何があるのかは実は知りません。

私としては安全かつ快適にキャンプが出来ればそれで良しと思っていたわけです。

いかにもマイナーそうな国立公園ですし、ボンテボックという言葉の響きもあって人気もなく、予約無しでも余裕で泊まれるだろうという思惑もありました。









受付に行くと白人のお姉さんが対応にあたってくれました。

売店もあったので、朝食用の食べ物を探したのですが売ってないとのことだったので、牛乳をカウンターに置きつつ、受付手続きを行います。

彼女がキャンプサイトの説明をするときに、

「テントを張る場所は特に決まってないので、好きな番号のところに張っていただいてかまいません」

と、説明したので、


「もしかして、今日泊まるのは私一人ですか?」


と、質問したら、


「いえいえ、たくさんの人が泊まってますよ」


と、予想外の答えが返ってきました。


ボンテボック国立公園、人気があるんだ・・・


ちなみに料金はテン場の使用料金(電源付き)と国立公園の入場料含めて230ランド、(2900円)でした。


お姉さんが簡単に国立公園についてレクチャーしてくれたので、いったい何匹のボンテボックが居るのか聞いてみたところ、170匹前後とのことでした。

毛皮目的の乱獲で一時わずか17頭まで減少した後保護され、3000頭まで回復したとのことですが、この国立公園のキャパシティでは200頭が限界なのだとか。







受付も済んだので、暗くならないうちにキャンプサイトに向かいます。








お! あれは!!








いきなりボンテボック(Damaliscusdorcas phillipsi)の親子発見です。(ボンテボックを保護している国立公園ですから、当然と言えば当然ですが、こんなにあっさりと出会えるとは思ってませんでした)

ボンテボックだということは、レセプションに剥製が飾ってあったので、見てすぐにわかりました。








マウントしようとしたり(2枚上の写真)、互いの生殖器の臭いをかぎながらぐるぐる回っていたので、発情期かどうか確認しているのか、求愛のダンスをしていたのでしょうか?


ゆっくり観察していたかったのですが、それは明日の朝することにして、ひとまずキャンプサイトに向かいます。








いよいよ日が沈みます。











野原の中にちょっとした森が見えてきました。

キャンプ場はあの中にあるみたいです。


中に入ってみると、お姉さんが言うとおり、ほぼ満杯ぐらいの勢いでサイトが埋まってます。








空いてる場所をなんとか見つけて、すぐにテントを張りました。


周囲を見渡すとほとんどがファミリー連れです。ケープタウンから割と近い国立公園として人気があるんですね~。

そう言えばジョンさんも「南アフリカは休暇が多い」って言っていたので、休みの日は国立公園でキャンプをするのが定番の過ごし方なのかもしれません。
(ホテルに泊まるよりは圧倒的に安い上に安全ですし)







早速洗面所に行き、ドレッシングで汚したズボンを短パンに履き替えてから洗濯します。
(専用の洗濯板状のシンクがあり、助かりました。ちなみに昨日泊まったカルー国立公園にはコインランドリーもありました)


ついでに、エティハド航空でもらった快眠キットに入っていた靴下(1日使ったやつ)を雑巾代わりにして、Getzのすべてのドアの内側の砂を落とします。








というのも、Getzのシーリングの甘さはi20の比じゃないぐらい酷くて、2日間の走行でご覧の通りドアノブから砂が吹き出してしまう始末です。

ドアとボディの間にもあっという間に大量の砂が入り込んでしまい、ドアを開け閉めする度に砂が舞い上がり、それが運悪く風上側だったりすると、すべて車内に入り込んできます。

車内にはデジイチやノートPC、チャイパッドなどを転がしているので、こればっかりはなんとかしないと、と思っていたのでした。


すべてのドアの内側と車内を(グラウンドロードの国立公園まっただ中で)一生懸命掃除しているのが相当奇妙に映ったらしく、隣にテントを張っていた白人ファミリーのお父さんが笑いながら、


「次は僕の車も掃除してくれるかな?」


と、でかい四駆を指さしながら声をかけてきました。


気の利いた返しをとっさに出来ず、思わず「ノー」と笑いながら返事をしたら、肩をすくめるジェスチャーで返されました。








そうこうしているうちに日が暮れてきたので、先にシャワーを浴びてから夕飯の準備を始めます。(20時半)




アルコールランプの扱いもすっかり慣れました。




このキャンプ場も川に近い場所にあるからか蚊が飛んでるみたいなので、蚊取り線香を焚きながらいつもの夕飯メニュー(スパゲッティ+缶詰+錠剤+プロテイン)を頂きます。


マイナーな国立公園で一人寂しくテントを張るぐらいのつもりでいましたが、むしろ周囲の家族連れが賑やかな感じで、ナミビアスワコップムンドの街中にあったキャンプ場を思い出しました。


電灯はテントからちょっと離れた各サイトの入り口のところにあって、虫を集めてくれるぐらいしか役に立っていなかったので消そうと思ったのですが、どこにスイッチがあるかわらかず消せずじまいでした。(他も皆つきっぱなしでした)

カルー国立公園みたいに自動消灯かとも思ったのですが、朝まで付いていた気がします。









今日が最後のテント泊ですが、96%ウォッカを半分ぐらい使用しました。
(旅を始めた最初の頃、強風の中で対策もせずに使って大量に消費したせいです。普通はこんなに使用しないはずです)


寝る前にトイレに行ったら、いままで便秘気味だったのが一転して下痢気味に変わりました。

カルー国立公園で水道水を使って歯磨きをしたのが原因なのか、今日食べた臭いがしたチキンパイが原因なのか・・・

まぁ、酷くはないのでどうってことは無いのですが。


さて、明日はいよいよスタート地点のケープタウンに戻ります。




長いと思っていた旅ですが、走ってみればあっという間。
もう、終わるのかと思うと一抹の寂しさが・・・


さて、星も綺麗に見えてますし、最後まで晴れるといいなぁ。


では、おやすみなさい。







1月8日(金) 12日目




2時頃目が覚めたのでテントから顔だけ出して空を見上げてみると、満天の星空だったので、ひとまず安心して眠りに就きます。




4時45分に目覚ましをセットしていたのですが、なぜか5時に目が覚めました。

振り切ったか、一度起きて二度寝したみたいです。



周りは寝静まっているので、静かにテントを畳んで車に放り込み、エンジンをかけてキャンプ場を出ます。






3時間前までは快晴だったのに、完全に曇天になってます。









これがマクロな大気の動きによる曇天なのか、偏西風の影響による朝靄なのかによって今日の天気は180度逆になりますが、気温が急激に下がっていることと、水平方向もガスってるように見えますし、雲の高さも低い感じがするので、朝靄なんだろうと推測しました。



では、セルフ・ゲームドライブコースを走ってみますか!







まずはおなじみのレッドハーテビーストが登場します。ボンテボック以外にもいろいろ居るんだとわかりました。









この国立公園は至近距離で見られるのが良いですね。
(カルー国立公園でもたくさん出会いましたが、ちょっと遠かったので)








急な上り坂はには、こんな感じでゴムタイルが敷いてある親切設計です。









どの国立公園よりちゃんとデザインされた「宝の地図」のようなマップを頼りに、時速20kmぐらいでノロノロと進んでいきます。

ボールペンで書かれている字は昨日レセプションのお姉さんが説明しながら書き込んだ文字です。








(これが朝霧だったとして)何時ぐらいに晴れるんですかね~?

早く晴れ渡ってもらいたい物です。







一部ですが舗装区間もあるみたいです。




そう言えば酵母パン、飽きたと言っておいてなんですが、もう一個ぐらい持って来ておけばよかったなぁ~。
昨日レセプションの売店で食べ物が手に入らなかったので、何も食べるものがありません。









スイミングエリア、というか水を湛えた川がありました。

海パンを持って来てないので論外ではありますが、こんな小雨パラつく寒い朝に川に入りたいとは1ミリも思いませんでした。


(気温が急上昇した後の午後の時間帯で海パン持ってたら泳いだかもしれませんが)








お、ようやくボンテボック発見です。(すでにコースの3/4走ってます)









こちらはボンテボックの子どもでしょうか。









親の方もサイズ的にはスプリングボックぐらいで、比較的小さなレイヨウです。








親子でツーショット。

ボンテボックはここでしか見られないだろうと思い、しばらく観察して目に焼き付けておきました。








ある程度まとまった数の個体が居たのですが、道路から離れていたのが残念。









どこでも必ず登場するダチョウのハーレム。









お! スタインボック(Raphiceruscampestris)は初めて見ました。









1時間ぐらいかけて、ノロノロと一周回り切りました。
では、そろそろスタート地点でもあり、ゴール地点でもあるケープタウンに向けて出発するとしますか!









まずはN2号線に戻ります。









あ! ロードスターだ!

今回の全行程を通じて見かけた最初で最後のロードスターです。









国立公園側のスウェレンダム(Swellendam)の街にガソリンと朝食を手に入れるために立ち寄ります。









南アフリカでは古い車がたくさん走っていましたが、あそこまで古いと趣味ですね。(ちゃんと動いてましたよ)

ガソリンは420km走行で320ランド(4000円)でした。何リットル入れたか記録していなかったのですが、相場から逆算すると燃費はリッター12kmぐらい。峠を越えてきたからか、がた落ちしてます。


このペースだと、再びお金が足らなくなることが確定したのでキオスクのATMで引き落とそうとすると、なぜかエラーになりました。

まさか、キャッシング枠を使い切ったということでも無いでしょうし、どこかのATMでスキミングされて不正利用されて止められたとか・・・・、ちょっと不安になりましたが、海外で引き落とせないことはよくあることなので、他で試してから対応を決めることにします。

(ちなみにここ数年海外旅行でメインカードをATMで使えなかった理由は、ただ単にキャッシング枠が最初から設定して無かったというお粗末なオチでした)


さて、朝食はペッパーステーキミートパイで、、、、って、またもや売り切れ。






仕方なしにおばちゃんお勧めのソーセージーロールとジュースを20ランド(250円)で買って食べたわけですが、食事はペッパーステーキ一択で間違いないです! (8時)




う~ん、しょっぱい・・・・



スウェレンダム(Swellendam)の街にやたらとレストランや宿があったのですが、観光地なのでしょうか?

大挙して街に押しかけて宿泊し、ボンテボック観に行くってわけでも無いでしょうし。


帰国後に調べてみたら、すぐにわかりました。

西側諸国から見た南アフリカ史によると、スウェレンダムは16世紀にはコイコイ族との取引の場所として活用され、1743年に南アフリカでは3番目に行政地区であると正式に宣言された街で、東インド会社(オランダ)による統治時代の(ケープタウン側から歩いて)東端の拠点として、地元のコーサ人との国境(貿易拠点)、そして探検家達の中継拠点として機能していたようです。その後地元民が蜂起してスウェレンダム共和国を建国、直後にイギリスがケープタウンを占領してイギリス統治下に置かれ商業地域として発展、現在は農業都市として発展と、めまぐるしく移り変わった歴史を伝える建造物が数多く残る観光地として栄えているのだそうです。国立公園もボンテボック国立公園以外に2つあり、動植物も豊富でハイキングコースもよりどりみどりなんだとWikipediaに書いてありました








さて、ケープタウンに向かうわけですが、その前に「アフリカ大陸最南端」アガラス岬に立ち寄ることにしました。

元々行くことを計画していたわけでもないですし、「どうしても最南端に立ちたい!」というわけでもなかったのですが、昨日の夜、テントの中でチャイパッドを眺めながら距離を測ってみたら、ボンテボック国立公園からアガラス岬まで100km強と、それほど遠回りせずに行けそうだったので、ついでだから立ち寄ってみようと気軽に決めたのでした。








まずは日本で計画を立てていたときから目をつけていた農道に入ります。
(最南端に行くことよりも、この道を走ることの方がメインの目的だったりします)








予想通り徐々に晴れてきたのですが、もうちょっとスピードを上げてもらえないですかね?








昨日もちらちらと見えていましたが、この辺りは丘陵畑・牧場地帯で北海道の美瑛とかヨーロッパっぽい景色が広がるエリアなのです。









しかし、せっかくの景色も晴れてくれないと威力を発揮できません。

(できれば綿雲も欲しい)







石が落ちているのかと思ったら、道路横断中の亀でした。









恩返し目的で道路脇に運んで差し上げました。

(この農道、たま~に車が走ってるんですよ)

写真の構図は手前から「恐怖の廃タイヤ」、「個人的に恩を売ったと思っている亀」、そして「すぐに車内が砂だらけになるGetz」の順番です。(写真では深い意図が伝わらないカットなので文章で書いてみました)







しかし、なかなか晴れないですね~。









おっと、少し晴れ間が・・・


本当はこういう景色が見られる予定だったわけです。
(日本に居るときにGoogleMapで見つけたカットです)








しかし、この広大なスケール感はさすがですね~。











空は晴れ渡りませんが、なんだかんだと景色を楽しみながら走っております。









羊は警戒心が強いので、近寄らせてくれないです。

私がカメラを向けただけで、この注目され具合です。









ようやく、少しずつ晴れ間の面積が増えてきました。









あと1時間早くこんな空になってくれてたらなぁ~。









馬も居ました。









だんだん思い描いていた感じの景色になってきました。









ありとあらゆる種類の家畜が放牧されています。









う~ん、素晴らしい眺め!

少しずつ気温が上がってきたのですが、窓全開走行で気分爽快です。









ハゴロモツル(Grus paradisea

この辺りではちらほら見かけました。




そして、再び道路横断中の亀を発見、早速亀のまん前で車を止めます。



さきほどと同じように写真を撮ろうと車から降りて前方に歩いて行ったら、まったく想像していなかった猛スピードで亀が走り始めたので、慌てて捕まえて、今一度車の前に戻っていただきます。







(私にとっては)めでたくツーショット撮影。



撮影後はもちろん恩を売るために道端に戻しておきました。




つづく


Posted at 2011/03/07 21:01:15 | コメント(9) | トラックバック(0) | 日記
2011年03月06日 イイね!

南アフリカ&ナミビアドライブ (12)  バンバイクスフレイ → カルー国立公園




(1月6日 その2)




Getzの燃料計は大分エンプティーマークに近づいてきていて、この後どのぐらい走ることができるのか検討もつきません。


「今、南に向かっているんですが、次のガソリンスタンドってどこですか?」


「カナーボン(Carnarvon)の街にある」


「カナーボン、、、ここから何キロですか?」


「80kmだ」



う~む。。。

乗用車は運転手がエンプティだと認識してから100kmぐらいは走れるように設計されているのが普通ですが、その常識がGetzにも通用するのかどうか・・・


まぁ、最悪ガス欠になっても死ぬわけじゃないですから、迷わず行くしかないですね。


「カナーボンのガソリンスタンドは今から行っても営業してますかね?」


「大丈夫だ。あちらはここよりも大きな街だし、24時間営業のスタンドがあるよ」


「カナーボンまではダートロードが続くのですか?」


と、質問してみたのですが、ダートロードが和製英語で通じない様子。


「砂とか石とかの道で、こう、覆われてなくて、、、」


と、さらに説明してみたところ、


「グラウンドロード?。そう、カナーボンまでグラウンドロードだよ。道の状態はとてもラフだ。」


とのこと。

まぁ、舗装されていることを期待しつつも予想はしていたので、そこまでショックではありませんでしたが。


そして、小さな声で


「ナインダラー」


と、値段を言うので、内心やっぱり1リットルは入ったんだと思いつつ10ランド紙幣を取り出し、


「お釣りはチップね」


と、手渡すと、控えめな動きで腰の辺りで親指を立ててくれたのがちょっと可笑しかったです。まぁ、おじさんもガソリンを売ることができなくて申し訳なかったのでしょう。










とにもかくにも、カナーボンに向けて出発進行!(16時15分)


ガソリン、持ちますように!



出発してすぐ、ヒッチハイク待ちの黒人のおじさんが大アピールしてきて、たしかにこの道は交通量が少なくて捕まえるの大変だろうなぁとは思ったのですが、やはりトラブルが怖くて、つい日本風に「ごめんなさい」と手のひらを顔の前に出して謝ったら、親指を立てて「いいよいいよ」という笑顔で返事が返ってきました。
それを見て、さらに申し訳なく思いつつ、アクセルを踏みます。








あれ、(ウチワ)サボテンだ。


って、どう考えてもこの手のサボテンって南北アメリカ大陸が原産って感じがするのですが、なぜここに生えているのでしょう?











お~、燕が次々に飛び立ちますよ!

延々と電線に停まっているので、私が走る前を数キロに渡ってつぎつぎと飛び立たせながら走っていきます。





あと、シャカイハタオリの巣もちらほら見かけました。











川が作り出した崖ですかね?

なかなか迫力があります。











こちらは道路脇の大きな水溜り。

水溜りがあるってことは、このエリアも少し雨が降ったのでしょうね。











道の状態は相変わらず「ラフ」です。











この区間で対向して走ってきた唯一の車は警察車両でした。











あ、サボテン畑。

やはり栽培していたわけですね。

Opuntia ficus-indica の実が食用になるのだそうです)











柵の内側に居た馬。お願いだから飛び出して来ないでね~。











オレンジの大地がいかにも乾燥地帯って感じです。











相変わらず片側の車線は走れない状態が続きます。


気温が高いからか、つむじ風に一度ぶつかってしまい、車が横に1mほど流されて焦りました。









交差点を右に。

どうやらガソリンは持ちそうです。









前の写真にも写ってましたが、変わった形の山が現れ始めました。









ようやくカナーボンの街に到着しました。(17時10分)

黒人の方専用の居住区があるあたり、たしかに立派な(白人の方々の住む)街のようです。











燃料計はまだ振り切ってはいないですが、次の街には絶対に行けないレベルです。











さすがに教会も立派です。











ガソリンスタンド発見!


早速、給油機の前に車を停めて、南米系のスタッフの方に


「レギュラー満タン!」


って、注文すると、


「うちはペトロール(ガソリン)は売って無いよ。ディーゼル専門だから」


という、これまた大予想外の返事。

しかし、給油機にはちゃんと「アンレーデッド」(レギュラー)って表示されてますし、英語でなんて確認していいのか瞬間的に思いつかず、口をパクパクさせていると、


「ペトロールはあっちのガソリンスタンドで入れられるよ」


と言いながら、ちょっと離れたところにあるガソリンスタンドの場所をジェスチャーで教えてくれました。


いやぁ~、びっくりしました。








先ほどの青空スタンドとは比べ物にならないぐらい立派なBPがありました。

黒人のお兄さんに「レギュラー満タン!」と、注文すると、


「今日は暑いからレギュラーは売れないよ」


という、恐れていた返事が帰ってくることも無く、無事に給油がスタートします。

やっとガソリンを入れられたという安堵感から、スタンドのお兄さんにこれまでの経緯をあれこれ説明したら、笑ってました。

ちなみに、お兄さんによると、ここ(カナーボン)からR63号線の区間は舗装路なのだとか。やった~!


ちょうどそこへ、中学生ぐらいの黒人の男の子が小さなポリタンクを持ってガソリンを買いに来たので、


「元気?」


と、声をかけると、


「うん。あなたは?」


と、英語の教科書どおりに逆に質問されたのですが、さすがに子どもに疲れた表情を見せるわけにもいかないので、


「ファイン センキュウ!」


と、これまた中学校のときに習ったとおりに答えておきました。

まぁ、日本男児代表ですしね。

トリップメーター読みで540km走って入れたガソリンが42リットル。リッター89ランドで374ランド(4700円)でした。


そろそろ夕飯の時間だったので、スタンドのキオスクに入ったら、実はそこは金物屋さんで、女性のおばさんにアフリカーンス語で話しかけられたのですが、英語で「食べるもの買いたいのですが」と伝えると、「スーパーは斜め向かいにあるわよ」と英語で教えてくれました。








というわけで、こちらが教えてもらった斜め向かいのスーパーです。











中はこんな感じです。

南アフリカを走り始めたばかりのころ(アルコール探し)のときにはかなり緊張していましたが、今となってはリラックスして店内を散策できます。









お~、ここにもありました、ミートパイコーナー。

写真に写っているおばさんに、念のためどれが一番人気か聞いてみたところ、


「ペッパーステーキディーンパイ」


とのこと。

昼に食べたものと微妙に名前が違うような気がしましたが、きっと同じ物だろうと思います。これを頼むと本日2食目になってしまいますが、尋ねておいて買わないのもなんですし、別に美味しいから2食ぐらい平気だったので、それを出してもらってレンジで温めてもらいました。

水と一緒にレジに持って行き24ランド(300円)払ってスーパーを出ます。









ちゃんと荷台に人が乗る専用の椅子があるんですね~。

って、違うか、ただの柵ですね。




では、出発しますか!(17時半)







隣町のロックストン(Loxton)まで60kmほどです。

ガソリンスタンドのお兄さんが言っていた通り、R63号線は舗装路です。やった~!











さっそく、ペッペーステーキディーンパイを頂きます。

やはり、味は同じでしたが、昼に食べた銀皿に乗っていたやつのほうが、味に高級感があって美味しかったです。










文字通り、あっという間にロックストンの街に到着。(18時10分)












えーっと、ボーフォートウエスト(Beaufort west)まで、71メートル? じゃなくてマイルか・・・・

1キロメートルは1.6マイルだから、、、、、110kmちょいですかね。

ボーフォートウエストの街が本日の目的地となるカルー国立公園の入り口なのですが、19時の受付時間にはどうやら間に合いそうもありません。

ただ、すでに宿泊料金は前払いしてあるので、メインゲートさえ開いていてくれれば、あとはどうにでもなりそうな気がします。




ロックストンの街は素通りして先に進みます。








イエース、グラウンドロード! (R381号線)

すでに朝から900kmぐらい走っていて、大分脳みそが疲れてきています。




まぁ、それにしても、荷台の皆さん、よく平気で座ってますね~。(砂煙からご推察の通り、けっこうスピード出してるんですよ)







だんだん上下の起伏が増えてきました。

チャイパッドで確認すると、この区間はけっこうカーブも多そうです。

ロードスターならいざ知らずGetzで走っているので、迷惑なことこの上無しです。











相変わらず忽然と登場する牧場正門。

このセンスは私には理解出来ません。











轍が深いので、スピンしないように慎重にレーンを選びます。











ここで、北ケープ州から西ケープ州に入りました。











おおおお、なんだ、この舗装路のようなグラウンドロードは!











西ケープ州、バンザーイ!!

(西ケープ州はケープタウンを擁する州です)











道の状態が良いのでカーブでもアップダウンでも何でも来い状態です。



川越え注意のサインなんかもたまに出たりするのですが、笑ってしまうぐらいスムーズに整地されています。








不思議な形の山がポツポツと見えてきました。

富士山のミニチュアみたいな山もあります。













「すっげ~~~!」 (と、車内で絶叫しました)

写真だとスケール感を伝えにくいのですが、奥までドカーンとこの景色が広がったときには感動ものでした。











この区間(R381号線)は変化に富んだ絶景が続きます。疲れた脳みそに良い刺激になりました。











お~、なんか柱状節理みたいな崖が見えてきました。











いやぁ~、これはすごいです!











さらに舗装路!やった~!











やってなかった~!

でも、景色はすご~い!











いや~、日が陰ってきちゃったのが誠に残念。











カルー国立公園の目の前まで来ているので、明日、時間の余裕があったらもう一度ここに走りに来ようと心に決めます。



この区間で対向して走ってきた若い白人男性が運転する四駆が道路の真ん中からなかなか自分の車線に戻らないまま猛スピードで突っ込んできて、内心ヒヤヒヤしました。
一歩間違えたら崖下転落なんですけどね~。







最後は舗装路になり、それと同時にボーフォートウェストの街並みが下界に広がりました。











この、右側に見えている高い台地がカルー国立公園だと思います。










その台地に今まさに太陽が沈もうとしています。










ここでN1号線に乗りました。

首都のヨハネスブルグとケープタウンを繋ぐ大動脈道路です。











ぬわ~、太陽が正面に、、、まぶし~~~。











ガソリンスタンドのキオスクに立ち寄り、明日の昼食を買っておくことにします。

(朝食は例のつぶれた酵母パンがまだ残ってます)










ハンバーガーをテイクアウェイで注文して、出来上がるのを待ちます。









この、なんとも言えない表情が気になって記録撮影。











彼女にせがまれてUFOキャッチャーをやらされるのは洋の東西を問わないんですね~。
頑張れ、南アフリカ男児。

きっと取れないと思いますけど。




私の前に注文していた男性が「ダンキー」と言いながら受け取っていたので、レジの黒人の女の子に、


「ありがとうは、ダンキーって言うんですか?」


と、確認すると、ちょっと笑いながら、


「ダンキィ↑って言うんですよ」


と、イントネーションが尻上がりだと教えてくれました。(関西弁の「おおきにー」のイメージ)



私のハンバーガーが出来たので、「ダンキィ↑」と言いながら受け取りキオスクを出ました。








ボーフォートウェストはけっこう立派な街でした。


さて、どこにカルー国立公園の入り口があるのでしょう?



チャイパッドに登録されているGooglemapを見ながら、この道だろうという国立公園の中に伸びていく道に入っていきます。







丘橋で線路を越えました。



そして、周りを歩いている人々(皆黒人の方)が、「なぜ君はこんなところを走ってるんだ?」という視線をこちらに投げかけてきます。










さらに奥に進むと、黒人の方の居住区の中に入り込んでしまいました。

一番ヤバイ空気を醸し出していた場所で写真は撮ってませんが、明らかに場違いな上、視線が突き刺さるようで、速やかに出ないとトラブルになりそうな雰囲気満点でした。









居住区の反対側に抜けて(偶然)N1号線に入り、国立公園内に伸びるもう一本の候補の道路に向かいます。











すっかり日が沈んでしまいました。

右側がカルー国立公園です。


取り締まりか検問をやっていたのですが、その手前でカルー国立公園の案内看板が出たので右折します。

入り口が見つかって、ほっと一安心。






ゲートのおじさんに予約の紙を見せて、中に入れてもらいます。(19時50分)



中に入るときに、「ライオンが居るから気をつけてね」と、言われたのですが、私が読んだガイドブック(地球の○○い方含む)には、そんなことは書かれていなかったので、遅い時間に到着したアジア人を軽くからかったんだろうと思いました。













国立公園の中に入ります。

日中であれば絶景が広がるであろうことが容易に想像できるシルエットです。











ゲートのおじさんに聞いたとおりに車を走らせつつ、念のため看板も確認しながら進みます。











ここがキャンプ場の入り口です。

お、自動ゲートですよ。

このときは気が付かなかったのですが、足元にワイヤーがたくさん張ってあって、触れると電流が流れるようになってます。




こちらのキャンプ場は一箇所ずつ木で囲われたスペースがあって、それぞれ車を入れてテントを張るだけのスペースがあります。加えて電灯と電源、それからキャンプファイヤー用のスペースと水場が完備されています。

ぱっと見たところ、どこのスペースもほぼ満杯で、開いてるスペースを見つけるために場内を一周回ってしまいました。

こんな時間に車を走らせているのは私ぐらいなものなので、かなり注目を浴びてしまいました。


一番奥のあたりにようやく開いてる場所を見つけて車を入れ、すぐにテントを張って夕食の準備にとりかかります。








蚊が飛んで来たので、早速蚊取り線香で対抗です。

蚊取り線香の香りに癒しの効果でもあるのか、煙に包まれていると妙な安心感があるのが自分でも可笑しかったです。



スパゲティ&缶詰&錠剤&プロテインをセットで頂き、シャワーを浴びて、ようやくほっと一息つきました。

21時になると、自動的に電灯が消えたので、どうやら消灯時間のようです。



空に雲が出ているのかと思ったら、またまた天の川でした。

カルー国立公園は晴天率の高さと空気の澄み具合から、天体観測適地としても有名なんだそうです。




テントに入って明日の計画をあれこれ考えていたら、テントをパラパラと叩く音がします。

先ほどまで快晴だったのに、雨でも降ってきたのかと思ったら、虫がテントにぶつかる音でした。

さらに耳を澄ますと、ネズミか何かの小動物がテントの周りを走り回っている音も聞こえます。


逆にそれ以外の音はまったく聞こえません。


本当に静かなキャンプ場です。


トイレやシャワーは清潔だし、静かだし、言うこと無しです。(値段が165ランド(2000円)と、ちょっとお高めなのが何ですが、だからこそキャンプ場は静かで安全なのでしょう)


さて、今日はいろいろあって疲れましたし、そろそろ寝るとしますか!


おやすみなさい(22時半)



1月7日(木) 11日目


2時ごろ目が覚めたので、軽くテントの周りを散歩してみます。


相変わらず満天の星空。リフタスフェルトとほぼ同じぐらい星が見えています。日本でこれだけの星を見ようと思ったら3000m級の山に登って一夜を過ごさないと無理だと思います。



たぶん、気温は20度前後なんだと思います。

さすがにちょっと寒いので、フリースを着てから再び横になります。







目が覚めたので時計を見たら4時45分。

空が明るくなりはじめていて、鳥も鳴き始めました。











良い場所で朝日を拝みたかったので、テントを畳んでキャンプ場を出発します。(5時半)

ここのキャンプ場は昨日の夜に到着し、早朝出発してしまったので、いったいどんな人たちが周りに居たのかさっぱりわからないままでした。









すでに太陽は昇りはじめていて、正面の山々に日が当たっているのですが、公園内部のゲートはまだ閉まっています。











仕方が無いので、一度レセプションの方へ移動します。


もちろんレセプションも閉まっていたので、その辺を散策しながら朝日が顔を出すのを待ちます。








5時45分、レセプション付近に太陽光が降り注ぎ始めました。朝日を浴びて納得したので、走行可能なエリア(距離は短いですが)を走ってみることにしました。



レセプションの自動ゲートを出るときに、猟銃を持った若い白人のレンジャーさんが歩いてくるのが見えたので、声をかけました。



「ここは危険な動物が居るんですか?」



「あぁ、ライオンとかバッファローが居るからね」



昨日の夜、ゲートで注意された話は本当だったようです。




ひとまずレセプションとメインゲートの間をゆっくり往復してみることにします。








あ、スプリングボックだ。

へぇ~、比較的大きな街の脇にある国立公園ですが、居るもんなんですね~。









昨日の夜にこの道を走ったときはかなり暗くなっていてシルエットぐらいしか見えなかったのですが、予想通りすばらしい景色だったのでした。




午前6時を回ったので先ほどのゲートのところに行くと、ちゃんと開いていたので先に進みます。







ゲート越えてすぐの所でクリップスプリンガー峠(KlipspringerPass)の「ビューポイント」とポートレッカーキ「周回ルート」(Potlekkertjie circulerroot)45kmという案内看板が出て居たのですが、まず最初に峠の「ビューポイント」を目指すことにします。








急坂を登って高度をぐんぐん稼いでいきます。(振り返ったところです)









お、対向してキャンピングカーが下りてきました。

どこかで寝泊りしていたのでしょうか? (この先にも宿泊施設はあるみたいです)



Getzの車幅間隔がまだ無いのと道幅が狭くて、すれ違いに難儀しました。







再び振り返って撮影。









ずーっと舗装路かと思っていたのですが、突然グランドロードになりました。










クリップスプリンガー峠に15分ほどで到着しました。

展望台みたいに特に何かあるわけでも無いのと、先に道が続いていたので、行ける所まで行ってみることにします。

(実は、この先の道が何であるか(周回路)は看板にちゃんと書いてあったのですが、このときはそれを読まずに先に進んでしまいました。下の2行がてっきりアフリカーンス語で書かれてると思い込んでいたんですよね~)









今日も朝から元気に酵母パン。

間違いなく飽きたのですが、幸いこれがラストの1個です。









峠から下るのかと思ったら、ずっと平らな台地が広がってるんですね~。

この国立公園は不思議な地形になってます。










お! あれは!!


(超望遠にレンズ交換)








レッドハーテビースト。









そして、ケープマウンテンゼブラです。(Equuszebra zebra












いやぁ、星と地層を楽しむ国立公園だとばっかり思ってましたが、けっこう動物がたくさん居るみたいです。










かなり気分が盛り上がってきました。











しかし、正面の山と言い、今走っている場所と言い、ここも不思議な場所です。









再びレッドハーテビーストの親子。











しかし、どこまでも道が続いてますね~。(周回路に乗っていることに気がついてないものでして)

チャイパッドにも国立公園内の道は登録されてませんし、まだレセプションに顔を出していないので案内図すら持ってないので、どこをどう走ってるのかさっぱりわかりません。









場所によっては舗装区間もありますが、長くは続きません。











写真を取り損ねてしまいましたが、ここで今まで見たことがない大型のレイヨウと出会いました。











お~、すご~い!

カルー国立公園は宿泊地として選んだだけだったので、こんな絶景に会えて得した気分です。





ところで、これ、もしかして周回してますかね?







ここの草食動物達はカラハリTFPのスプリングボックとかと違って、あまり近寄ることは出来ません。

この距離からもう少し先に車を進めると走って逃げてしまいます。










あ、さっき写真を取り損ねたレイヨウだ!

(グレータークドゥの雌  (Tragelaphusstrepsiceros))


しかし、よくあんな棘だらけの潅木の間を走り回れますね~。








道中一箇所だけこんな場所もありました。











再びケープヤマシマウマ。

シマウマというとサバンナというイメージがあったのですが、山に住むタイプも居るんですね。











ダチョウのハーレム。

ここでもゆっくりと逃げていくのでした。









再びレッドハーテビーストのファミリー。











お! なんかレストスペースがあるので入ってみることにします。









「ライオンとかサイがあなたを傷つけるかもしれないから、ピクニックは柵の中に入ってね~」

という物騒な看板が出てます。

動物園の逆バージョンですね。







柵の中に入ってはみたのですが、特に景色が良いわけでもないみたいです。











トイレだけお借りしてから、出発しました。








こちらは別のコースで、看板には(Nuweveld route (20km) and Afsaal loop(13km))と出て居たのですが、下に「四駆オンリー」と書かれていたので、そのまま直進します。

このあたりで、ようやく自分が全長45kmの周回ルートを走っているんだと確信しました。









ケープマウンテンゼブラ、本当にたくさん居ますね~。









こちらはオリックス。










そしてダチョウ。









道路横断中のリクガメの仲間。











どうやらここが彼のねぐらのようです。










見覚えのある景色になってきました。


どうやら、もうすぐ一周回りきるようです。







というわけで、ゲートのところに出てきました。(8時40分)

途中ですれ違ったのは最初のキャンピングカーと他2台、合計3台のみという、なんともまぁ静かな周回コースでした。









国立公園の入場料金をまだ支払っていなかったので、レセプションに顔を出します。


四角いメガネでショートヘアの黒人の方と、そうじゃない黒人のお姉さんが居たので、迷わずそうじゃ無い黒人のお姉さんのところに向かいます。

あいさつがてら「少しの時間で歩けてお勧めのトレイル(散歩コース)はどこか」尋ねてみると、「化石トレイル(Fossil Trail)」がお勧めとのこと。
何でも公園パンフレットの表面を飾っている恐竜の化石が見られるとのこと。

断崖絶壁を歩くトレイルの写真があったので、そちらはどうか尋ねてみると、行って帰ってくるのに3~4時間かかるとのこと。(Pointer Trail)
さすがにそれだと予定時間をオーバーするので、ひとまず化石トレイルのスタート場所を確認してみると、このレセプションのすぐ横とのこと。

そんなところに化石が落ちてるんだと驚きつつ、国立公園の入場料金の支払いの話をすると、「それは、あちらでお支払いください」と四角いメガネでショートカットの女性のほうに案内されてしまいました。

3度目の正直と言うかなんと言うか、いたって普通の対応で入場手続きが完了。(100ランド 1250円)


四角いメガネでショートカットの黒人女性でも普通の対応をしてくれる方は居るみたいです。(当たり前)


売店が併設されていたので牛乳を買ってから出発します。







レセプションから車で1分。

化石トレイルの入り口に到着しました。











途中で食べる用のハンバーガーと超望遠レンズ(他にもレンズ2本に牛乳)を持って準備万端、いざ出発です。











ん? ゴンドワナ大陸?

そっか、化石ですからそんな時代の話になるわけですね。














カルー盆地の成り立ち。

なるほど、盆地に堆積した後、川の流れで削られて、あんな地形が出来たのですね!

カルー超層群と言って、その厚さは12km、さらにその上に厚さ1.4kmの玄武岩溶岩が被さっているのだとか。


しかも、カルーと呼ばれる地層エリアはこの国立公園周辺だけでなく、南アフリカ全域に広がっているんですな。(南アフリカの実に2/3がカルーだそうです)



いやぁ、為になります。



って、ちょっと待ってください。


これは、トレイルではなく、屋外(炎天下)博物館なのではないでしょうか?







気温も上がってきたので、まずは牛乳でも飲みましょう。(常温保存可能牛乳)









あのガラスケース、とても嫌な予感がします。









オ~ ノ~!  

見られる化石とはこのことだったか!


(レプリカですよね、きっと・・・)








まぁ、たしかに真上から写せばパンフレットの写真、そのまんまなわけですが・・・・


てっきり、化石がその辺に落ちてたり、道中の石にへばりついてるものだとばっかり思ってましたよ。








かなり予想と違うトレイルでしたが、一つ一つのパネルを見て、散策路脇の植物も堪能してから車に戻りました。(トレイルの全長400mだそうです)


まぁ、たしかに、すぐに行って帰って来れましたね。



もちろん途中でハンバーガーを口にすることもありませんでしたし、超望遠なんて邪魔物以外の何者でもなかったですよ。









車に戻ってハンバーガーをパクついたら、ドレッシングが思いっきりズボンにこぼれました。

とほほ。。。



しかも、だいぶん後で気がついたのですが、伸ばしっぱなしの無精髭がハンバーガーのゴマだらけになっていて、「さすらいの旅人感」を出したかった本人の思惑とは裏腹に、「お風呂が大っ嫌いな謎のアジア人」という感じになっておりました。。。







美しい花には棘があるって感じです。









では、そろそろカルー国立公園を出発するとしますか! (10時)









一度ボーフォートウエスト(Beaufort West)の街に戻ります。

店の前の日陰にたくさん人が座っているのが気になり撮影しております。







婦警さんが交差点の真ん中で手信号をしています。

手信号に慣れてないのと、「行け」と「止まれ」がめまぐるしく切り替わるので、通過するのに少し緊張しました。









やって来ましたR381号線。

昨日の夕方、感動しながらも「陽が当たっている時間にもう一度走りたいなぁ」と思っていた道路です。









う~ん、予想通り!

とてもすばらしい眺めです!!









柱状節理もご覧の通り。











「昼間に来て大正解!」と思いつつ、景色を眺めながら走っていきます。











山岳区間が終了し、地平線が広がるエリアまで出てきました。


感覚としては川に沿って台地に登って来た感じです。


帰国後調べてみたら、この台地自体標高1600mぐらいあって、先ほどカルー国立公園で見上げていた台地で高いところは標高1900mもあったみたいです。

厚さ1.4kmの玄武岩溶岩が覆いかぶさっている部分ということなのでしょうか。







昨日は急いでいたので気がつきませんでしたが、道路脇にいろいろ花が咲いてます。











当然のことながら、日本では見たことも無い種類ばかり。











カルーは過酷な乾燥地帯なのですが、それに適応した植物達です。











探してみると、いろいろな種類がありますね~。



って、切りがないので、再び来た道を戻りはじめます。










う~ん、すばらしい!








日本にこんな区間があったら有料観光道路になっちゃいそうです。











石などはスケールが分からないのでGetzと一緒に撮影。










グラウンドロードではありますが、本当にすばらしい道でした。











そうそう、登ってくるときは坂を上がりきったところのカーブで舗装路から突然グラウンドロードに切り替わって危ない場所があります。

私は昨日下りで走って知っていたので、警戒しながら進入して難なく通過したのですが、知らない人が時速100kmで突っ込んできたら、ここでパニックになると思います。



普通、「グラウンドロードに切り替わるよ」というサイン看板があるはずなのですが、、、









ありました!


誰かが意図的に倒したのか、倒れちゃったのかはわかりませんが、R381号線を駆け上がる人は気をつけてくださいね~。










絶景の中をボーフォートウエストへと下っていきます。











道中凧を一度も見かけなかったのですが、このサインで地元の人にも通じるんですかね?









昨日ハンバーガーを買うために立ち寄ったエンゲンに再び入り、ガソリンを満タンにしてもらいました。(280km走行 17.6リットル 152ランド(1900円) リッター 16km)
Getzはなかなか燃費が良いみたいです。 


別のスタッフさんが「タイヤに空気入れますか?」と聞いてくれたので、「是非!」とお願いし、運転席ドアに貼られていた表示に従い、高速走行用の220kPaにしてもらいました。

おかげでハンドルが少し軽くなりました。


さらに別のノリの良さそうな若い黒人の従業員が突然話しかけてきて、



「今回の旅はどこを回ったの~?」



と、質問してきたので、覚えている限りすべての地名を羅列して今日の予定も付け加えて答えたら、



「そりゃぁ~すごいコースだね! 疲れたでしょ。 頑張ってね~!」



と、腕をポンポンと叩かれました。



キオスクで冷えた水を購入してから出発です。(9ランド、110円)


しっかし、エンゲンの中にあったウインピーというレストラン、ほぼ満席で大人気でした。

(12時20分)





つづく




Posted at 2011/03/06 20:29:36 | コメント(12) | トラックバック(0) | 日記

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