
プレリュードでS13シルビアを思い出す。
シルビアの中でも大好きなデザインのこの2台。ジュニアZとCR-Xと同じく出来ることなら2台揃えて眺めていたい。
まず全体のプロポーションに注目して欲しい。
それからキャビンのカタチ、ピラーの太さや傾きに注目して欲しい。
そしてドア断面に走るエッジ。これらは2台が同じクルマに見えるポイント。
S13は初代をよく研究しているのが一目瞭然。
安定して美しく見える初代は明らかにイタリアンデザイン。細かい造形はしないでクルマの骨格で美しさを追究する手法。S13にもそれは引き継がれている。以前書いたジュリアZとCR-Xの関係と全く同じ。
うねうね面を捻ったりわけのわからない化粧部品で飾らなくとも魅力的なデザインが出来ることを証明している。またこうして2台並べてみても双方の魅力が減じることがないことも注意して欲しい。
S13のフェンダーにホイールアーチがないのにも注目。面構成は違うけれどND型ロードスターと造形のベクトルは同じ。S13が今でもあまり古く見えないヒミツの一つ。宣伝文句のアートフォースはS13のデザインを上手く象徴していたように思う。この宣伝文句の言うアートフォースとは時代を超えても輝きを失わないチカラのこと。それは初代シルビアの造形を勉強して普遍的な美しさをきちんと押さえて造形したから謳えたことがこうして並べてみると良くわかる。見れば見るほど過去を踏まえて新しさを加えつつ古くならない傑作に見えてくる。911が空冷から水冷に変わったときよりイメージの継承という点で遥かにデザインとして上手い。
ハナシは飛躍してしまうが今の時代にシルビアをデザインするなら初代とS13から学ぶことが鉄則。その上でアプローチはND型ロードスターと同じ。小型後輪駆動車の理想的な骨格を押さえて造形はシンプルに。日産だ、マツダだ、という余計なチカラを抜いて単純な面構成で間違いなく傑作が産まれるだろう。こんなに素晴らしい埋もれた財産に日産が手をつけないなんて勿体なさすぎる。
Posted at 2017/01/02 13:29:47 | |
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