法外な車両価格のスーパーカーというビジネスは、厚利少売という性格上、ちょっとでも売れればばっちり回収できる半面、ちょっとでも売れないと全く儲からないという、ある意味アメリカンドリームなマーケットだそうで。
そんな夢見るガリンペイロ達の汗と涙と欲の塊は、このご時世にあってもまだまだ健在なようで、一般人たる我々の耳にはあまり入ってこないような際物が世界では次々生まれている模様であります。
なんとなく雨で暇なので、いくつか調べて紹介…暇な時にでも読んでみてください。
知ってたらごめんね(はぁと)
デンマーク ZENVO "ST-1"
コルベットZ06に載ってるGM製7リッターV8に、スーチャーとターボを噛ませて絞り出す馬力は1104ps、最高速は375km/hだとか。
なんか
LFAと35GTRを足してフェラーリで割ったようなデザインですが、いかにもスーパーです。
お値段は1億円ちょっとぐらいになるみたいです。
イギリス ARASHCARS "AF-10"
こちらもGM謹製7リッターV8を積み、ノーマル仕様で550ps、スーチャー版の"S"では800psオーバーとなっている模様。
デザインは
のっぺりしたエンツォみたいでアレですが、このスペックでお値段は3000万程度になる予定らしく、上のデンマークの奴に比べると相当お値打ち品っぽいですね!
アメリカ Ronn Motor Company "Scorpion"
おそらくNSXの3.5リッターV6に水素インジェクションをぶち込んだ
スーパーエコカーで、馬力はツインターボ版で400~500psほどのこと…値段は2000万前後とのこと…
テスラ・ロードスター2台分と考えると…高いんだか安いんだか。
イギリス Bristol "Fighter T"
英国純血種の生き残り、ブリストルが造ってるファイターという車のターボ版。
この限りなく古臭くダサい外見とは裏腹に、ブリストルチューンされたダッジ・バイパー用8リッターV10エンジンの馬力は1012ps、最高速はリミッターカット状態で430km/hという怪物。
お値段は8000万円弱、その他のブリストル車も含め、
販売ディーラーは世界でロンドンの本社1店のみ…
アストンマーチンやベントレー、TVRすら海外資本に堕ちた中、未だに純英国産の血統を守り続けている超ドメスティック度こそ、そのスペック以上に魅力なんでしょうな。
韓国 EPIQUE "GT-1"
韓国からも出てました。スーチャー付き800馬力以上のフォード製V8をミドに積むらしいです。
車重は1450kg、0-100km/hは3.1秒、最高速は370kh/h…とのことです。なんかこの国が云うと過大誇張されてるような気がしてならないのはまぁさておき。
前から見るデザインは、良い意味でちょいと前のルマンGTカーっぽいですが、悪く言うとまんま
マセラティのアレな気が…
排気音はよく言うと荒々しい直管サウンド、
悪く言うと族のアレ。
でもリアは平べったくてなかなか好き…3連LEDストップランプも良い感じ。
お値段は1億円ちょっとになる予定だとか。
インド DC "AVANTI"
インドからも出てました。フォード製240馬力の直4ターボで最高速240km/h…と、スペック的にはとてもスーパーと呼べる代物ではないですが、全幅1967、全高1213mmっていうサイズ的にはかなりスーパーだし、なによりコレが
インド製ってあたりがスーパーです。
お値段もなんと300万ルピー!と、一体いくらなのかよく分からない度もスーパー。
ロシア marussia "B2"
ロシアからも出てました。これ、凄いです。
エンジンは420馬力のコスワース製2.5リッターV6ほか数種類あり、車重1.1t、全幅2mと超絶スーパー。
なによりKTMの単車ような
エッジーデザインがスーパー。横からだけでなく、前からも後ろからもスーパーです。
ステルス機能すらありそうなルックスですが、そういう意味ではB2というよりはF117。
また、B2の他にB1というのもあるみたいです。お値段は1000万円ちょっとというから、日本でも売れるんじゃないか…
フランス Genty Automobile "AKYLONE"
エイキロン、と読むらしい名前がカッコイイ。4.8リッターV8ツインターボ、1000馬力オーバー、目標車重は1100kg。
価格や発売時期は不明なれど、総生産台数は15台とのことなので、欲しい人は早めに予約してね。
オランダ Savage "Rivale"
新興スーパーカーのお約束とも思えるコルベットZ06用7リッターV8を積んだ、オランダ製スーパーカー。
オランダといえば異色スーパーカー"スパイカー"が有名どころですが、コレはそれを更に超える
コンバーチブル+4シーター+4ガルウイングという異色っぷり。もはやトランスフォーム中のオートボット。
値段は未定なれど、モナコやルマン24時間でお披露目されたりと、売りだす気まんまんらしく、こちらも早めの予約を心がけたいですね(棒読み)
ていうか調べて思ったのですが…このテの新手スーパーカー、探すと腐るほど出てきます。
老舗の異色スーパーカーも、まだまだいるようです。世界は広いですね…。
でもそろそろ出掛けるので、今日はこの辺で。
と思ったけど、最後に1台。我らがマツダのスーパーカーを…
日本 Mazda "AZ-1"
90年代前半に発売された、マツダの超絶スーパー軽。ミドに積まれる64馬力のスズキ謹製0.6リッター直3DOHCターボ、車重700kg強、ハンドルのロック2ロックは2.2回転、そしてガルウイングという、二度と造られないであろうバブリー設計が魅力。
バブリー設計なのにバブルが終わりかけてたからほとんど売れなかった、のも今では魅力。
マツダスピード版、M2版、雨宮版、スズキのOEM版などなど、たくさんのお友達がいる。
乗った感想は、めちゃめちゃ狭く、そして低い。
まさにスーパーカー…。
不景気でなくとも実用車、大衆車が世の主流なのは当然なのですが、こういったスーパーでエキゾチックなクルマは、路上で見かけると何となくポッと幸せな気分に浸れたりして、これらからも我々の目を楽しませ続けてほしいものですね。
そして願わくば、コレを読んで下さった方々の中にこの手のクルマをお買い上げされた方がいましたら、ぜひとも乗せてくださいね。おわり。