みなさん、こんにちは!自動車ライターの伊藤梓です。
待ちに待った春がやって参りましたね……そう、F1の春です!
放映権の関係で
「今年、F1は日本できちんと放送されるのだろうか」と開幕ギリギリまでやきもきした方も多かったと思いますが、ようやく
DAZNでも
フジテレビNEXTでも放送されることが決定しました!
これで安心してF1開幕を迎えられる🤍
ということで、先日公開された今年のマシンを中心に紹介したいと思います!
まずは、各チーム出揃ったカラーリングからチェックしていきましょう!
……うーーーん。思ったより変わり映えしませんでしたね(笑)。
そして、みなさん一目見て
「黒いマシンが多いな」と思ったのではないでしょうか?
昨年、大幅にマシンがアップデートされ、グランドエフェクトでダウンフォースを得るようになったことで、どのチームもマシンが上下に揺さぶられる“ポーパシング”に苦しみました。
年々マシンが肥大化し、重量もアップしているため、ドライバーから
「操縦性が落ちてきた」という指摘もあり、FIA(国際自動車連盟)としても車両重量を軽くする方向で検討しているそうですが、前述のポーパシングを抑えるためのパーツの追加などによって、車両の重量規定を守れないチームが続出。
これにより、FIAも重量規定をやや緩和したものの、その規定を守るのは厳しく、どのチームも軽量化のために塗装すらも剥がさなければクリアできなくなってきた、という訳です。
「みんな同じようなカラーリングでつまらない!」
と感じるかもしれませんが、「マシンのカラーリングの黒い面積が増えるほど、チームの涙ぐましい努力が詰まっているんだだなぁ🥲✨」とポジティブに捉えれば、少しレースを見る目が変わるかもしれません!
そして、気になるのは、カラーリングだけではなく、そのボディーワーク。
各チームの空力や冷却の考え方によって形が変わってくるので、細部の違いを見てみるのも面白いです。
昨年チャンピオンを飾ったレッドブルは、プレシーズンテストまで内緒のようですが、個人的にもっとも気になっているのは、メルセデス。
メルセデスは、2022年にグランドエフェクトカーになったことで、サイドポッドを極力小さくするような“ゼロポッド”の形状を採用しました。
しかし、これによって、他のチームよりもポーパシングに苦しみ、2021年まで圧倒的な強さを誇っていましたが、2022年のコンストラクターズのランキングでは3位に落ち込んでしまう結果に……。
2023年は再起をかけてどんなマシンで来るのかなと思っていましたが、なんと“ゼロポッド”コンセプトを受け継ぎ、さらにその形状はスリムになっていたんです!
他のチームのような形も検討したそうですが、一からやり直す方が技術的にも遅れてしまうだろうとの判断し、“ゼロポッド”を活かしながらアンダーフロアやサスペンションを進化させたとのこと。
代表のトト・ウォルフは「初戦から優勝争いに食い込んでいくのは難しいだろう」と考えているようですが、昨年の最終戦付近では
「メルセデスの戦闘力が戻ってきている!」と感じただけに、今年はレッドブル、フェラーリと共にバチバチの三つ巴を繰り広げてほしいところです🔥
そして、これは余談ですが……メルセデスのマシンは、ブラックに塗装されているわけではなく、前述した軽量化によって、カーボンボディが剥き出しになっているため、黒く見えています。
メルセデスのフォーミュラーカーといえば、銀色のボディが印象的な「シルバーアロー」として知られていますよね。
実は、その起源となったマシンは、元々はホワイトのボディカラーに塗られていたんです。それがレースの前日に、マシンの重量が規定よりも1kg重いことが判明。その1kgをクリアするために塗装を剥がし、重量規定を見事クリアして優勝を飾ったのです。
そこからメルセデスの「シルバーアロー」が定着していったわけですね。この話を聞いて、「まさに今のメルセデスと同じだ!」と感じませんか?
重量規定をクリアするために塗装を剥がし、真っ黒のボディになった……もしかしたらここから
「シルバーアロー」ではなく
「ブラックアロー」の伝説がスタートするのかもしれませんね!✨
マシンは公開されましたが、今年からかなりチームメンバーが入れ替わったので、その様子も気になるところ。
それはプレシーズンテストや初戦のバーレーンでのお楽しみですね!
アルファタウリの角田裕毅選手も今年から「フォーミュラE」チャンピオンの経験を持つニック・デ・フリース選手と組むことになるので、二人のコミュニケーションやライバル関係についてもチェックしていきたいところです!
今年も
私のYouTubeチャンネルで
F1の観戦配信をしますので、F1を友達と見ている感覚でわいわい視聴したい方はぜひいらしてください🤗
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伊藤梓(いとう・あずさ)
クルマ好きが高じて、グラフィックデザイナーからカーグラフィックの編集者へと転身。より幅広くクルマの魅力を伝えるため、2018年に独立してフリーランスに。
現在は、自動車ライターのほか、イラストレーターとしても活動中。ラジオパーソナリティを務めた経験を活かし、自動車関連の動画などにも出演している。
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伊藤梓のモタスポ調査隊 | 日記
Posted at
2023/03/02 13:01:08