『Rovanperä drifts a Supra around Jyväskylä』
真夏の月曜の夜、ユヴァスキュラの闇を切り裂くようなエンジン音が響き渡った
街の通りを一つ隔てたウルホンカトゥ(Urhonkatu)の角では、トヨタ GR スープラが街から走り出てくる姿を見て、警官が微笑んでいた
単に「スープラが横を向いていた」と言うだけでは、その光景を表現しきれず、まさに「サイド・オン(真横)」の状態で、進行方向に対して90度、真横を向き、リアタイヤが激しく空転して白煙を上げ、タイヤを燃やし尽くすような走りを見せていたのだ
地元の英雄が、堂々と街に戻ってきた瞬間だった
ラリー・フィンランドの開催中、DirtFishがカッレ・ロバンペラに話を聞いた際、彼は近々予定されている興味深いプロジェクトについて語っていた
その結実した姿が、この「ドリーム・ラン(Dream Run)」だ
舞台は、WRC(世界ラリー選手権)のサーカスが街を去った翌日(正確には、大半のチームが去った後)、勝田貴元、ルーペ・コルホネン、ユハ・カンクネン、そしてハッリ・ロバンペラといった面々は、その後もしばらく現地に残っていた
街の中心部で、これから面白いことが始まろうとしていた
ロバンペラ Jrは、ケン・ブロックが「ジムカーナ」で伝説を築き上げ、マッド・マイクが世界中でドリフトを披露する姿を見て育ったのだが、二人はこの若きフィンランド人ドライバーに強い印象を与え、そして先月、彼にとって、その憧れのヒーローたちに敬意を表する機会が訪れたのだ
構想から1年以上を費やし、ユヴァスキュラ市の全面的なバックアップを受けて制作されたこの映像は、まさに地元出身のヒーローにとって「夢のドライブ」を実現するものとなった
「最初のアイデアは数年前に生まれました。そこから本格的な計画を練るまでに少し時間がかかりました。1年前にプロジェクトを本格的に始動させ、ゼロからの計画立案から完成まで、およそ1年を要しました。実際の撮影は3日間、昼夜を問わず行われました」と、ロバンペラはDirtFishに語った
「全体として、これは夢のようなプロジェクトです。だって、普段ならこんな場所で車を走らせたり、ドリフトしたりすることなんて絶対にできませんからね」
「これまで見てきたものや、自分が大好きな要素をすべて組み合わせようとしたんです。監督のニコ・ヒルヴィマキ(Niko Hirvimäki)も車好きで素晴らしいアイデアを持っていましたから、彼とも相談しながら構成を練り上げました」
「もちろん、ユヴァスキュラ(Jyväskylä)の街でドリフトするのは最高に気持ちが良かったです。選んだロケーションはどれも、ドリフト好きにとっては『夢の場所』と言えるようなところばかりでした。最初はすべての場所で許可が取れるか少し不安もありましたが、最終的には希望していたすべての場所を使えることになりました。道路を完全に封鎖して走れるというのは本当に素晴らしい体験でした。これを実現してくれた警察や関係者の皆さんには、心から感謝しています」
地元の道を走りながら「もしこの通りを自分たちだけで独占して走れたら、どんなに素晴らしいだろうか」と、誰もが一度はそんな想像をしたことがあるはずです
この映像はラウカ(Laukaa)とユヴァスキュラの間のエリアで撮影されました
その中には、フィンランド中部を走る主要幹線道路であるE63号線とE75号線を結ぶ「トゥールラ(Tourula)・ランプ」も含まれ、このランプ(接続路)は、美しいカーブと絶妙なカント(路面の傾斜)が特徴です
ロヴァンペラはこれまで、市販車、WRカー、Rally1カーなど様々なマシンでここを何百回と走ってきましたが、もちろん、2025年の「ラリー・フィンランド」で歴史的な勝利を飾った際にも、この道を通っています
しかし今回のような、ステアリングを左右のロック・トゥ・ロック(限界まで)まで切り込み、スープラを激しく踊らせながらの全開走行は初めてでした
驚いたことに、彼のお気に入りはそれではありませんでした
バーガーキングの店外でドーナツターンを決めることでしょうか? タイヤスモークの中から炎が噴き出し、真夜中の幻想的な光景の中でドラマチックな演出が加わるあのシーンのことです
いいえ、それも違います
「撮影の中で一番のお気に入りの場所を挙げるとしたら、間違いなくラウカア(Laukaa)にあるヤルヴィリンナンティエ(Järvilinnantie)ですね。起伏に富んだあの曲がりくねった道をスープラで走るのは最高でした」
夢にまで見た体験を、ついに現実のものとした彼。その感想は?
彼は一瞬言葉を切り、あの強烈な瞬間の数々を思い返している様で、笑顔でこう語り始めた
「完璧な映像作品に限りなく近い仕上がりだと言えるでしょう。もちろん、課題もありました。時間は極めて限られていましたし、撮影期間中はクルー全員にとって長く過酷な日々でしたから。あれほど短い時間で、やりたいことをすべて実現するのは大変でした・・・」
彼の笑みがさらに深まる
「でも、望んでいたことはほぼすべて達成できたと思います。本当に素晴らしい作品になりましたし、最終的な構成や完成した映像にはとても満足しています」
「それに、友人たち、そしてもちろんタカ(勝田貴元)やルーペ(Roope)が僕の車を何台かドライブしてくれたのも最高でした。撮影現場に友人を招き、チームのクルーや撮影スタッフ全員と一緒に楽しめたこの3日間は、素晴らしい思い出です。全員がこのプロジェクトを心から楽しみました」
しかし、誰よりもこの時間を楽しんでいたのはカッレ自身だった
2018年以来、ドリフトは彼の人生の大きな部分を占めており、天候が変わっても、彼はそれを理由に楽しみを損なうような事は無く、雨のせいでタイヤスモークは消えてしまったが、それはつまり、ステアリングをロック・トゥ・ロックまで切って走る時間をより長く楽しめることを意味していたのだ
「ドリフトっていうのは。タイムを競ったり、速さを追求したりする必要なく、ただクルマを走らせるためのひとつの方法なんだ。自分の感覚のままに走れるし、純粋にドライビングを楽しめる。ある種のアートのようなものだね」と、ロバンペラは語る
「大切なのは、自分の感覚に従って走ること。それに、ドライビングそのものが自分のスタイルや個性を表現するものでもある。クルマをどう操るかは、自分で選べるんだ」
「完成した映像を見るのが本当に楽しみだよ。これから何度か見返して、じっくり楽しむつもりさ」
そう思うのは君だけじゃないよ、カッレ、君だけじゃない
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現在は療養を終えて、新たなステージに進むべく、進路を手探りしている様な状態ですが、マシンを振り回すようにしてドライビングを楽しむ事だけは忘れていないようですね
記事を見ると、ドリフトを自分の感覚のままに走り、純粋にドライビングを楽しめるアートのようなものと語っている事から、もしかしたらD1 GPに挑戦すると言うのも選択肢に入っているのかも知れませんね
何はともあれ、ロヴァンペラの豪快なドライビングを再び見たいものですよね
Posted at 2026/09/11 16:55:30 | |
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