2022年式NDロードスターの走りで最も気になっていた点の一つ、KPC。
試乗の段階では990SもネイビートップもKPCの効果はわかりませんでした。
自分の車ではどうか?
結論から言うと、効果を感じることができました。ただし五感で感じたわけではなく、コーナーを曲がった後に作用していたことを結果的に実感した、といった感じです。
ところで、何を隠そう自分は当初、KPCは半信半疑でした。そんな微々たる変化は感じられないだろうと。もし感じられるようだったら、それは「余計な動き」として常にOFFにしたくなるだろうと。
この予想は半分当たりで半分間違いでした。
さて、効果を確かめるために990Sの試乗で走った海沿いのワインディングに車を持ち込みました。
道幅が狭く、キツいコーナーが多いため、地元では有名な走りのスポットです。
ここで、横滑り防止装置のON/OFFを比べてみると、ナント車の走る軌跡に明確な違いがありました。
少しオーバースピードでつっこみ、ステアリングだけで曲がろうとすると、KPC OFFではどうしても立ち上がりで車体が外側に出て行ってしまい、修正舵を要します。
出て行ってしまうと書きましたが、これは自分の予想通りの動きをしているにすぎません。「こんな走り方したらこうなるのは当然よなあ」と思うような走りをしているわけです。
一方KPC ONだと、同じような走りをしても車体が車線内に収まってくれます。まるで最初からそういった足回りの性能を持っている車であるかのように、ごく自然に走り抜けてしまいました。
この両者で、腰から伝わってくるフィーリングに違いがないところが不思議です。
あくまで、結果論として車体が車線内に収まっていたにすぎず、運転している時には電子制御が働いているなど微塵も感じられないのです。
2022年以降KPCが搭載されると聞いて、最初は否定的でした。
足回りのジオメトリで決まる走りの味を、わざわざ電子制御でごまかすのはロードスターとして如何なものかと。
しかし、KPCはたとえ作動しても体に感じるような動きの変化はなく、ごく自然に最初からそのようなジオメトリの足回りを持った車であるかのような動きをしたのです。
これには拍手喝采です!
もっともっとこの車のことを知りたくなりました。
Posted at 2022/07/10 20:53:21 | |
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