
先週の日曜日であるが、
マツダ・ディーラーにて
デミオ・ディーゼルの試乗ができた。
(今頃ではあるが・・・)
グレードは、たぶんXDツーリングかな。
お値段194万円なり。
ちなみに、デミオの詳しい試乗記は、
去年10月にデミオのガソリン13SツーリングLパッケージに
乗っているので、以下を参照。
https://minkara.carview.co.jp/userid/348232/blog/34320242/
今回の試乗記では、主に、ディーゼルエンジンの印象について述べる。
エンジンのスペックは、
排気量1500cc、直4ディーゼルターボで、
馬力は105ps/4000rpm、トルクは25.5kgm/1500~2500rpmとなっている。
ガソリンエンジンで例えると、馬力に関しては1500エンジン並み、
そしてトルクは、なんと2500エンジン並みである。
しかもその発生回転数が、1500~2500回転と低いのが特徴。
それはすなわち、アクセルを踏み込めば、低回転からでも
トルクがドーンと出てくることを意味する。
こんなエンジンを、車重わずか1130kgのデミオに搭載されているわけだから、
その加速力については、期待がすごく高まる。ドキドキワクワク♪
まずエンジンをかけて、アイドリング時の車外騒音を聞く。
うーむ、これは静かだ。
若干カラカラ音はするが、でもガソリンとはそんなに変わらない。
CX-5、アテンザ、アクセラ用の2200Dのアイドリングと比較すると
全然こちらの方が静かである。
さて実際に走り出してみよう。
まずは街中を、流れに乗ってゆったり走ってみる。
アクセルをゆるく踏んでいると、エンジンは2000回転付近でシフトアップしていくが、
そのときのエンジンサウンドは、静かでスムーズで、
まるでディーゼルとは信じられない。ガソリンエンジンだと言われても
信じてしまうだろう。
もちろん音質はディーゼルっぽいところも少しは感じる。
エンジンサウンドは低音気味で、ドロロー音も少しする。
でもディーゼルっぽいガラガラサウンドはほとんどない。
そこはなんとも素晴しい。
ちなみに2200Dの場合、1500Dと比較すると、
ディーゼルっぽいサウンドが若干であるが感じる。
ガラガラサウンドが少しだけあるのだ。
では、青信号からの加速で少しアクセルを深めに踏んでみよう。
すると周囲のクルマを置いてきぼりに出来るほどの加速をカンタンにやってのける。
しかもエンジンは3000回転くらいしか回っていない。
低回転からこの加速はやはりディーゼルならではのもの。
この余裕はなんとも素晴しい。コンパクトカーとは思えない余裕である。
排気量の大きな高級車にでも乗っているかのよう。
そしてアクセルを少し踏んだときのエンジンサウンドもまたいい。
エンジンサウンドは、低音が効いたスムーズで気持ちいいサウンドだ。
このサウンド、2200Dと似たような感じでもある。
ディーゼルなのにスポーツ心を感じる、そんなフィールのサウンド。
ガソリン1300の軽快なサウンドとも違う、独特のいい音だ。
さてさて、せっかくなのだから、アクセル全開(に近い)加速をしてみよう。
郊外の広い道路。青信号から、アクセルを床近くまで踏むこむ。
その加速力は、シートに身体が押されるような感じ。
そして知らぬ間に80kmに到達している。
この加速感は、CX-5・XDやアテンザ・XDにもひけをとらない。
ガソリン1300モデルだと、アクセルを踏み込むと、
エンジン回転が3000・4000・5000と上がるにつれて、
加速力が高まっていくのに対し、
1500ディーゼルは、アクセルを踏んだそのときから、グワーっとくる。
この時のエンジンサウンドもまた魅力的で、
ディーゼルなのに高回転まで回しても、気持ちいいエンジンサウンド。
もちろんガソリンの高回転型エンジンのようなハイトーンのサウンドではなく、
少し低音の伴った、でもスムーズで独特のサウンド。
というわけで、デミオ・ディーゼルは、加速力に相当余裕のあるクルマである。
街中では軽くアクセルを操作するだけで、スイスイ走れちゃうし、
少し踏み込めば、周囲のクルマを置いてきぼりに出来ちゃうし、
床まで踏み込めば、スポーツカーの領域まで行ってしまう。
もちろん高速道路も余裕しゃくしゃく。
山道のきつい上り坂でも、キックダウンせずともに余裕で上がっていくだろう。
そして、こんなに動力性能に余裕がありながら、
燃費がすごい良い。カタログ数値で26.4kml、しかも軽油だから
燃料代はすごく安くて済む。なんとも素晴しいことだ。
残念な点
残念な点は、スピードメーターがデジタルな点。
(デミオXDはアナログ。XDツーリングとXDツーリングLパッケージがデジタル)
デジタルメーターでは、デミオの加速力のすごさが分からない。
数字が変わっていくだけである。
アナログメーターなら、針が猛然と上がっていき、それですごい加速だ
というのが直感的に分かるのだが。
そもそもデジタルメーターはスピードが直感的に分からないという欠点がある。
まあ個人的な意見だが、嫌いなのであった。
もしデミオ・ディーゼルを買うのなら、こういう理由で、
XDにするか、XDツーリング、XDツーリングLパッケージにする場合は、
社外品のアナログスピードメーターをつけることになるだろう。
(まあ買わないけど)
アクセラ15Sと比較
デミオ・ディーゼルに乗った後に、愛車アクセラに戻ると、
「あれ、アクセラも意外と力強いな」と思った。
アクセラのSKYACTIV-G1500エンジンは、2000~3000回転くらいの
トルクが意外と太く、2速2000回転からの加速では、けっこうグッと来るし、
上り坂の高速道路でも、6速のままでOK。
そしてNAのガソリンエンジンらしく、トルクの出方がとても自然。
ディーゼル1500は、アクセルを踏んだ瞬間はターボラグがある。
ちょっとしてから、グワーっと加速が始まる。
ガソリン1500は、アクセルを踏んだ瞬間から、自然なトルクが発生する。
自分の思ったとおりの加速という点では、ガソリン1500の方がいい。
このあたりは、NAエンジンかターボエンジンの違い、ということだ。
私はNAエンジンの自然なフィールが好き。
そしてアクセラの15Sはこのあたりがとっても自然。ナチュラルフィールだ。
そしてデミオ・ディーゼルと比較して、アクセラの方が素晴しい点は、
エンジンサウンドである。
もちろんデミオ・ディーゼルは、ディーゼルエンジンとは思えないほどの
スポーティサウンドであるが、アクセラのSKYACTIV-G1500エンジンは
その上を行く。気持ちいいガソリンエンジンのサウンドだ。
アクセラ15Sは、普段使いの2000~3000回転くらいでも
独特のハイトーンなエンジンサウンドが聞こえてくるから、
街中でもいい気分になれる。
なんというか、このクラスでは贅沢な4-2-1排気管を採用しているからか、
共鳴しているかのような素敵なサウンドがするのだ。
クルマを降りても、印象的に耳に残るサウンド。
そして5000、6000回転まで回していくと、ディーゼルでは得られない
高回転の気持ちいいサウンドで車内は満たされる。
(このあたりは、演出過剰かなとも思うときがあるが、
それはBMアクセラの初期モデルがそうなようだ。
最新モデルではこのあたり若干マイルドになったという証言がある)
というわけで、加速力で勝負すれば、デミオ・ディーゼルの圧勝であるが、
加速フィール(自然で心地よい加速)ということで考えれば、アクセラ15Sの勝ち。
デミオ・ディーゼルとアクセラ15Sを比較したら、
アクセラ15Sのことがますます好きになった。