
今年のゴールデンウイークは、
三陸の被災地へ行ってきました。
さっそくドライブ日記にいきます。
ブログにしては超長いので、
目次を設けますね。
@@目次@@
@三陸に行きたいと思ったわけ
@5月3日 朝6時出発
@11:40 南三陸町志津川 新潟から320km
@13:00 気仙沼 街中に大きな貨物船
@14:30 陸前高田市
@15:30 黒崎仙峡温泉
@17:00 大船渡市と道の駅「さんりく」
@18:30 今夜の宿は釜石のビジネスホテル
@AM4:00 釜石は大雨 クルマも水没の危機に!
@AM6:00 宮古市 三陸よさらば
@帰りは盛岡・秋田経由 角館温泉「花葉館」
@今回のドライブ経費
@ 三陸に行きたいと思ったわけ @
今年のゴールデンウイークは、4連休。
そのうち、3・4日でお泊りドライブへ行くことにした。
どこへ行こうかと考えていたが、
やっぱり東北へ行こうと思った。
東日本大震災から1年。
被災地も少しは落ち着いたに違いない。
日本中の人が東北へ行き、
じゃんじゃんお買い物をすれば、
少しでも復興の手助けになるかもしれない。
私も行きたいと思った。
とりあえず、最近は温泉に行くのにはまっているので
三陸で日帰り温泉を探してみた。
意外と三陸には温泉がなかったが、
ようやく陸前高田市に、日帰り温泉を見つけた。
今も元気に営業中とのことで、ここに決定。
@ 5月3日 朝6時出発。 @
睡眠不足で、3時間も寝ていないので、途中で眠くなるかもしれない。
今日は高速は混みそうなので、下道で行く。
7:00 国道113で山形県入り
8:20 国道113で宮城県入り
9:30 白石市から国道4号。
10:15 仙台東部道路へ。
震災の影響で相変わらずデコボコな高速道路。
これで仙台の都市部を快適に通過。
10:45 三陸自動車道へ。
ここは初めて通る道。
片側1車線で制限速度も低い。
桃生津山インターで降りると、国道45号線に合流。
国道45号線は、三陸を縦断する国道で、三陸の大動脈となる国道だ。
もちろん津波の被害をもろに受け、あちこちで崩れたり、
橋が崩壊したりしている。
これからずーっとお世話になることになる国道。よろしくね。
@ 11:40 南三陸町志津川 新潟から320km @
30分ほど走ると、いきなり海岸端に出る。
そして、南三陸町の志津川に到着。
ここはものすごい津波が押し寄せ、街がまるごとなくなっている。
国道45号を走っているだけで、どうしてもこういう光景が
目に飛び込んでくる。
クルマを停め、自分の目で眺めてみると、やっぱり驚かざるを得ない。
呆然としてしまう。
国道の橋は崩落して、仮設の橋となっている。ガタガタと渡る。
近くには鉄骨だけになった防災庁舎があり、たくさんの人が集まっていた。
アパートの屋上には、クルマ(日産シーマ)が乗っているのが印象に残る。
とりあえずプレハブの仮設セブンイレブンがあったので寄ってみた。
駐車場は満杯でほとんどが県外ナンバー。
おそらくは復興支援、もしくは観光で訪れたのだろう。
広さや品揃えは通常の店舗と同じ。
トイレは外にあり、仮設トイレとなっている。
私は飲み物とお菓子をnanacoで購入。
さらに国道45号を北上していこう。
@ 13:00 気仙沼 街中に大きな貨物船 @
約1時間走ると、気仙沼に到着。
ここは、3年前のGWに来たことがある。
3年前と同じように、市内をグルグルと回ってみた。
気仙沼駅はなんともなく、その時寄った駅前のお土産屋もそのまま。
しかし、海に近づくと景色は一変して、被災地となる。
鹿折地区には、あまりにも有名な、街に乗り上げている大きな貨物船がある。
海からはけっこう離れているのに、こんな大きな船が
デーンと鎮座しているのは、すごい。驚く。
この船は撤去せずモニュメントとして残す話も出たらしい。
1年経ってもまだ残っているから、ほんとに残すのかな?
そして観光客がたくさんいる。観光バスもいる。
みんなが船を眺めている。
もちろん私もその一員なのであるが、
やはりここに来て、実際に自分の目で眺めて実感すると、
津波の威力を感じさせるのも本当だ。
気仙沼には、いくつかの復興商店街があり、寄りたかったが、
クルマから降りるのも面倒になるほどのものすごい豪雨だったので
やめた。
@ 14:30 陸前高田市 @
気仙沼から30分ほどで陸前高田市。
3年前には、ここの高田の松原で、クルマの写真を撮ったり、
三脚で自分撮りをしたりした、思い出深い場所。
しかし、この陸前高田市は、おそらくは津波の被害が一番大きい都市だ。
市の中心部がまるごと更地になっているそうだ。
まずは、入口の気仙大橋が崩落しているので、仮設の橋をガタガタ渡る。
この橋を渡っていると、右側に、かの有名な奇跡の一本松が見える。
ここは、ぜひ行かなくてはならない。
橋から最初の信号を右に曲がると、奇跡の一本松へ行けるのだが、
「一般者 進入禁止」の大きな看板がある。
最大の目的地、奇跡の一本松。
進入禁止を無視して、進入させてください。
砂利道で、水溜りだらけのガタガタの仮設道路を進むと、
奇跡の一本松に到着。
やっぱり私だけでなく、他県ナンバーのクルマが数台いる。
今回のドライブでは、あまり写真を撮っていない。
被害のすさまじい被災地の写真を撮る気にはあまりなれないから。
しかし、ここは、復興の象徴でもある奇跡の一本松。
写真を撮影した。
こうしている間にも、次々とクルマがやってくる。
みんな進入禁止の看板を無視してやってくるわけだ。
ここは、やはり一般に開放した方がいいのではないだろうか?
→ 奇跡の一本松
という看板を設けて、一本松の前では、売店を設置するのだ。
松原の松を使ったお守りとか、売れそうだと思う。
次は、陸前高田の中心部へ行ってみた。
ここにはJRの駅があり、まわりには市役所、デパート、
消防署、銀行、博物館などがあり、そして住宅街が広がっていたはず・・・
しかし、周囲の光景は目を疑うばかり。
鉄筋コンクリートの市役所やデパートなどを残して、
まったくの更地になっている。
JR陸前高田駅も、いったいどこだったの??
市役所と「MAIYA」というデパートの建物は原型をとどめているものの、
屋上部分を残して、1・2・3・4階部分は破壊されて空洞になっている。
それ以外の住宅地や商店街は、全部破壊されて何もない。
私は実感するために、豪雨の中、傘をさして、クルマから降りた。
全身が震えるような、なんともいえない気分になった。
やはり陸前高田市は、実際に来て実感した方がいいと思った。
TV映像で見るのと、実際に自分の目で見るのとではまったく違う。
被災地を前に観光気分で写真撮影するのは、さすがにどうかと思うけど、
ここへ来て、自分の目で確かめるのは、とても大事だ。
そして、ここでも被災地見学のクルマはたくさん見かける。
陸前高田市役所前では、観光バスまで停まっている。
とにかく衝撃的な風景・・・
心も衝撃を受けたが・・・
これから、陸前高田市の温泉へ行かなければならない。
@ 15:30 黒崎仙峡温泉 @
黒崎仙峡温泉は、市街地からクルマで30分ほど。
広田半島の先端にある。
ロケーションがとても素晴らしい。
雄大な太平洋をバックに横に長い和風の建物が建っている。
海の近くではあるが、高台の崖上にあるので津波は来なかったという。
料金はタオルなしで、500円。
さっそく大浴場へ。
先客は、約7名ほど。
内湯のみで露天風呂はないものの、横に細長い大浴槽がある。
大きなガラス窓に面していて、太平洋を望むことが出来る。
入ってみると、温度がちょうどよくて、大変気持ちいい。
無色透明のお湯で、注ぎ口の源泉を口に含んでみると、
少ししょっぱく、苦味もあり、とても温泉っぽいお湯である。
朝からずっと運転しっぱなしだったこともあり、
その疲れが取れていく感じがする。
こうやって温泉で快感に浸りながら、
太平洋を眺めていると、もうとっても贅沢な気分♪
それにしても、外は猛烈な暴風雨で、海は超大荒れ。
波が岩に当たって、崖の上にまで吹き上がっていて、すごい。
見ているみんなも、
「すごい波だねえ」って驚いているほど。
さて、お風呂上りは、大広間へ。
時間は午後4時半という中途半端な時間だったが、お腹が減っていたので、
ラーメンを注文。
食堂「さんきょう」のラーメンだから、「さんきょうラーメン」450円。
シンプルなしょうゆラーメンで、地元産わかめが入っていて、
磯の香りが素晴らしい。
私好みのあっさりラーメン。ついスープまで全部飲んでしまう。
いやあ、うまかった。
@ 17:00 大船渡市と道の駅「さんりく」 @
陸前高田市のすぐ隣は大船渡市。
ここも市街地は大変な被害を受けた地であるが、
高台の国道を通っていったので、よく分からなかった。
ここ大船渡では、ガソリンを入れることにした。
エネオスさかり店・満タン6426円なり。
大船渡から10km、道の駅「さんりく」へ行く。
ここで、三陸のおみやげをたくさん買う。
復興ステッカー、復興ストラップ、
岩手県銘菓「かもめのたまご」などなど。
中でも、陸前高田の松原の津波で流された松で作られたお守りは、
とても気に入ったので、今、自分の部屋に飾っている。
あと、夕食用に、舞茸おこわと、りんごのホットケーキも購入。
りんごのホットケーキは、店員さんが50円引いてくれた。
道の駅「さんりく」三陸ふるさと物産センターでのお買い物
計3773円なり。
@ 18:30 今夜の宿は釜石のビジネスホテル @
さて、そろそろ今夜の宿を探さないといけない。
今日はホテル・ルートインに泊まるつもりである。
しかし電話をかけたのだが、岩手県内にあるルートインはすべて満室だった。
さすがゴールデンウイーク。
ルートインは人気ホテルだからねえ。予約がとれないとは。
困ったなあ。
とりあえず、北上して進んで行くこととした。
夜になっても豪雨は続いている。
その中、国道45号をたんたんと走っていく。
40分後、釜石市に到着。
ホテルはないかなあと釜石の市街地をさまよう。
しかし釜石も津波の被害がひどく、中心部も津波にやられている。
夜なのに、電気が点いてない建物ばかりで、街が真っ暗である。
なんだか怖い。
しかし、真っ暗な街に、明るい界隈があった。
ビジネスホテルが2軒並んでいるのだ。
その1つであるホテル・サンルートへ行こうと駐車場へ行ったが、
駐車場が満車だったので停められず。
次に隣の「釜石ベイシティホテル」へ。
私はホテル前の道路に路上駐車し、フロントへ行った。
ほんとは電話をかけて予約するものなのだが、
電話番号が分からない。仕方がないのである。
「今日、シングルの部屋あいてますか?」
「はい、あいております」
ということで、クルマをホテルの駐車場に停め、チェックイン。
部屋に行って、とりあえずホッとした。
夕食は、道の駅「さんりく」で買った舞茸おこわとりんごのホットケーキ、
そして南三陸町のセブンイレブンで買ったぺヤング・ソースやきそば。
それを部屋で、岩手テレビを見ながら食べる。
まだ夜の9時だが、もう眠い。
ホテルの浴衣に着替えて、就寝。
電気はスタンドをつけっぱなし。テレビもつけっぱなし。
だって怖いんだもの。
窓から外は、津波の被害を受けて、真っ暗な市街地が見える。
怖くないはずがない。
@ AM4:00 釜石は大雨 クルマも水没の危機に! @
夜中はテレビ・ショッピングの音で何回も目が覚める。
「これを買えば、あなたもダイエットできます。
今なら、9980円。今すぐお電話を」
うるさいなあとテレビの音声を消して、もう一回寝る。
すると、今度は、ケイタイにメールが。
だれだ!こんな夜中に!
と思ったら、釜石市のエリアメールだった。
「避難勧告
千鳥町地区で床上浸水が発生しております。この地区の方は直ちに避難。
避難場所は・・・・」
嫌な予感がして、窓から外を見ると・・・
ホテルの前の道路が川になってる!
幸いクルマは駐車場の2Fに停めたので大丈夫だろうけど、
このままでは駐車場からクルマが出せなくなるのでは?
私は急いで支度して、出発することにした。
まだ朝の4時ではあるけれど。
フロントに行き、チェックアウト。
すると若いフロントマン氏が言う。
「ホテルの前の道路は浸水してますよ。濡れてしまいますよ」
自動ドアを手で開けて(浸水するといけないので電源を切ってあるのだ)外に出ると、
ほんとに道路が浸水していた。まるで川。
駐車場にはこの道路を横切らないといけない。
また駐車場からクルマを出すにも、この道路を通らないといけない。
私は意を決して、ズボンをまくり、道路へ。
水の深さは、くるぶしの上程度。深さ20cmくらいだろうか。
このくらいなら、クルマ出せるかな。
靴と靴下がグショグショになり、ようやく駐車場へ。
駐車場の1Fに置いてあるクルマは、タイヤの部分が少し浸水している。
いやあ2Fに停めてよかった。
さっそく駐車場から、クルマを出そう。
水深20cmの道路にゆっくりゆっくりと進入。
そおっとそおっと走って、浸水道路を進んでいく。
そして無事、浸水部分を脱出した。
いやあ、ほっとした。
ほんと一時はどうしようかと思ったよ。
とりあえず、国道45号をまだまだ北上する。
@ AM6:00 宮古市 三陸よさらば @
靴はびしょびしょである。靴下は脱いだ。
つまり裸足で靴を履いて運転しているわけだ。
さすがに裸足で運転するわけにはいかないからね。
靴が乾くように、ACをつけ、足元にヒーターを当てる。
これで少しずつ乾いていった。
でもあの泥水の中を歩いた靴は、あまり気持ちのいいものではない。
国道45号は、大槌町、山田町、とこれまた被害のものすごい町を通過。
それにしても、この津波被害、
海の近くの町は必ず被害にあっている。
昨日の南三陸町からずーっとこんな感じである。
国道45号を走っていると、海が近づくと町が壊れ、
海を離れると、何事もなかったかのような景色・・・
というのを延々と繰り返してきた。
平行してJRも走っているが、こちらも被害がひどい。
三陸のJRは、もう壊滅的な被害である。
JRの復旧には1000億円以上かかるというが、実際に眺めると納得だ。
釜石から約1時間で、宮古に到着。
ここで三陸とおさらばする。
最後の記念に宮古港へ行った。
ここには道の駅「みやこ シートピアなあど」があったのだが、
津波被害で閉鎖されている。クルマも一台もいなかった。
@ 帰りは盛岡・秋田経由 角館温泉「花葉館」 @
帰りは、国道106号で盛岡へ。
盛岡からは国道46号で、秋田へ。
途中の角館では、角館温泉「花葉館」というのを見つけた。
国道沿いの看板に「日帰り入浴OK 400円」の文字。
朝、泥水をかぶった足がどうしても気持ち悪い。
これは寄らないわけにはいかない。
無色透明の身体に優しい温泉で、浴槽もかなり大きい。
清潔感も素晴らしい。
露天風呂もあって、大満足した。
偶然見つけた温泉だったが、とても良かった。
あとは、日本海沿いに新潟へ帰るだけ。
新潟までの距離は、290kmである。おしまい。
@@今回のドライブ 経費@@
走行距離・・・・・1018km (ほとんど下道)
平均燃費・・・・・16.6kml
燃料使用量・・・・・61.3リッター
ガソリン代・・・・・9317円
食事・おみやげ代・・・・・7264円
高速代・・・・・2500円くらい
ホテル代・・・・・6500円
今回のドライブ経費は、全部で2万5600円なり。