春ですねぇ。
コペンで屋根をしまって桜並木の下をドライブすると気持ちいいです。
オープンカー買ってよかった。
というわけで、初心者にシフトダウンを教えます。
教習所では、まともなシフトダウンは教わっていませんから、初心者はシフトダウンをすること自体が難しいと思っているかもしれません。
実際には、シフトダウンでエンストすることはまずありません。オーバーレブは可能性がありますが、一般道を初心者が走る速度であれば、1段づつ落としていくのであればオーバーレブはありえません。
恐怖の原因は、シフトダウン時のクラッチ操作かもしれません。回転を合わせずに繋ぐとショックがあって急にエンジンブレーキがかかるので、びっくりしてしまうのかもしてません。
しかし、シフトダウンではクラッチミートのショックがあってもエンストはしませんし、車が壊れることもありません。ですから、このショックに慣れる必要があります。
この恐怖を克服するだけで、簡単にシフトダウンという操作はできるようになります。
シフトダウンの難しさは、運転の流れの中で、どういうタイミングでシフトを落とすべきかを身につけることです。
MT車を運転する際には、常に適切なギアが選択されていなければいけません。高すぎるギアでクラッチ滑らせて無理やり低速で走らせたり、ノックセンサーが働くほどの低回転から加速しようとしたりすると車を傷めます。
教習所では、シフトダウンのことを「減速チェンジ」と呼んでいます。
これは誤解を招く呼び方だと思います。
シフトダウンは、加速のために行うのが本質です。車はある程度の速度があれば慣性でかなりの距離転がりますから、クラッチを切ってブレーキを踏めば十分減速できます。減速後の加速は、エンジンが速度に対して適当な回転数でなければならないので、シフトダウンしておかないと不可能となります。
シフトダウンは、減速後の加速のために行うのです。あと、ゆっくり走るために行うシフトダウンもありますが、惰性は加速度がマイナスですから、ゆっくり等速で走るのも減速後の加速度0の加速と考えてしまいましょう
。
運転中にシフトダウンが必要となる状況の例として以下が考えられます。
1.信号、一時停止、交差点の手前
2.カーブの手前
3.上り坂
4.下り坂
このとき、余裕を持ってシフトレバーに左手が置いてある状況になっていれば、あせらずにシフトダウンができます。
実は、シフトダウンで最も難しいのは、この余裕を持って左手がシフトレバーにあるために、先の状況を予測することです。
経験を積めば身につくことですが、知識として知っていると身につくのが早いかもしれません。
1.の場合には、停止するかそうでなくても微速になります。確実に停止することがわかっている場合には、止まってからローにいれるような運転をしても大丈夫ですが、信号は止まろうとしたら青になったりするので、そういう状況に対処できるよう、ほとんどの場合2速まで落とすことになります。たとえば、4速50Kmで走っていて前方に赤信号が見えたとき、通常の減速感覚にあわせて3速でのエンジンブレーキを使用して減速します。次に、停止線あたりで2速に落とすつもりでシフトレバーに手を伸ばしておいて、そのままシフトダウンせずに止まるか、信号が変わったら2速にして曲がるかは状況次第となります。
信号の手前に車が居る場合は、前方の車の動きを参考にして状況判断をします。
教習所では、半クラが基本らしいので、右足がブレーキにあるときのシフトチェンジは教えていないかもしれないので、やってはいけないと思い込んでいるかもしれません。もちろん、ギアの選択は速度によって決まるので、右足がブレーキでもシフトダウンはしてもよいですし、エンストはしません。
2.のカーブの手前でも同様です。カーブをどういう速度で曲がるかに応じてギアを選ぶことになるので、カーブの手前の減速段階でシフトレバーに手を置いて、車の速度にあわせてシフトダウンを行います。
峠を攻めるとか、サーキットとかでのシフト操作は初心者には教えてあげません。
3.の坂道は重要です。高速道路の渋滞原因の相当な部分を坂道での減速が占めているらしいくらいですから、平地から坂道に変わったところで速度を保つという運転はほとんどの人にはできないようです。
エンジンの回転数は速度とギアから決められてしまいます。エンジンの出力はアクセル開度で決まります。坂道に差し掛かると、速度を保つのにより多くの出力が必要とされますから、アクセルを開ける必要があります。平地では慣性もあるので高いギアで低い回転数でアクセルも開けずに走っていられたのが、上り坂だと坂を登る力が必要になり、エンジンの回転数が低すぎるとどんなに燃料を入れても十分な出力が得られない場合があります。
坂道に差し掛かったら、スピードメーターを見て、速度が落ちるようだったらアクセルを踏んで、それでも速度が足りなければシフトダウンして加速するようにしないといけません。そのためにはエンジンの様子が音からわかるようにならないといけません。
4.の下り坂はエンジンブレーキのためだけなので簡単です。坂にあわせてエンジンブレーキで減速しない最も低いギアを選べばよいです。このときギアが高いままだと坂によって加速してブレーキで減速することになり、ブレーキの負担が増えます。ギアが低すぎると後ろの人がつっかえて渋滞の原因になります。
これらのことを、実際の道路で同乗してシフトチェンジのタイミングを指示しながら練習させることで身につけていきます。
次は坂道発進
コメントなどぜひお願いします。
Posted at 2008/03/29 22:49:01 | |
トラックバック(0) |
初心者にMTの運転を教える | 日記