私は、自分の所有するフェラーリ308GTSで30kgfmの最大トルク、300PSの最高出力を達成させることを目標にエンジンの改良を行っています。元々のノーマルの圧縮比が8.8と数世代前の低いスペックであることに着眼し、高圧縮比となる社外品のピストンに交換する事にしました。
先回、先々回の動画ではそのための手段としてエンジンを車両から降ろして、エンジンを全部分解する作業をご紹介致しました。その後で主要部品の加工作業を内燃機加工屋さんにお願いしていましたが、この度それらの部品の加工が終了し戻ってきました。次に行う作業はエンジン組み立て、と考えたくなりますが、その前に各機関部品の精密測定と調整という作業が必須になります。今回はその中でもオイルクリアランスの測定と調整という作業に主眼を当ててお話し致します。
このオイルクリアランスというのは最も重要なエンジンの寸法の一つで、爆発荷重を受けながら回転、摺動するエンジンの基幹部分の金属間には常にエンジンオイルが満たされ絶えず適正に潤滑される必要があります。この潤滑オイルが満たされる部分がオイルクリアランスであり、この設定を誤っていると潤滑不足、油圧低下などが発生し、最悪は部品同士の焼き付き、かじりが発生し。最終的にはエンジンブローに至ります。従いまして今回紹介致しますオイルクリアランスの計測と調整作業はエンジン組みバラし作業の中でも非常に重要な作業となってきます。
この動画の中では私のフェラーリ308のオイルクリアランス計測と調整作業をこの機会に紹介させて頂きますが、この作業は世の中のすべてのエンジンに対して共通の内容となりますので、フェラーリ308オーナーの方に限らず全てのエンジン好きな方に対してお届けしたい内容となります。特に今後エンジン組みバラし作業を予定されている方には是非ともご視聴頂きたい内容となります。
Posted at 2023/08/23 22:30:10 | |
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