
EK9型 ホンダ シビック タイプRの登場です。本日ご紹介致します車も私のガレージにいらっしゃったお客様のお車と言う事になりますが、今回は何と!リベンジマッチを含む、2本立ての構成になります。このお車のお客様は初回の計測の結果にご満足されなかったという事を受けて、その悔しさをバネに、エンジンのオーバーホールそして、徹底した諸元の見直しとチューニングを経て1年2か月後に再びエンジン出力試験に挑戦し最終的に結果にご満足をされたと言うハッピーストーリーになっています。
EK9型シビック タイプRは、1997年に本田技研工業から登場した初代モデルとなります。本田技研工業のタイプRシリーズは、メーカーとしてレーシングカーのテイストと圧倒的なドライビングプレジャーの獲得をめざしたファインチューニングモデルであり、NSX タイプR、インテグラ タイプRの成功に次ぎ、シビックにもタイプRの称号が与えられました。ベースとなったのは6代目シビックの3ドアハッチバック。ベースに対してスポーツ走行に耐え得る剛性を獲得しつつ車両トータルとしての徹底的な軽量化が施され、1トン少々の車重に専用チューニングが施されたサスペンションやブレーキが採用され、峠道やサーキットでの圧倒的なハンドリング性能を実現しています。
この車の最大の特徴は何と言っても専用設計のB16B型エンジンを搭載している点にあります。量産エンジンのB16A型をベースに徹底的にチューニングを施し、当時のホンダのお家芸であったVTECを装着し、排気量1595ccながらメーカー公表値として、16.3kgfm@7500rpmの最大トルク、185PS@8200rpmの最高出力を発揮します。排気量1リッターあたり116PSという驚異的なこの数値は当時の自然吸気エンジンとしては世界トップクラスであり、ホンダのエンジン技術の粋を集めた証でもあります。
今回対象のお車は1997年製、17.9万kmを走行した個体となります。お客様はこのお車を日常の足として使いつつもサーキット走行の方にも重きを置いていらっしゃいます。エンジンはノーマルですがそもそもにして、軽量インテークバルブ、手加工によるインテークポートにより吸気効率が高められており、高圧縮比ピストン、低フリクション技術などの高性能エンジンを構成する要素が十分に取り入れられています。その上で、今回のお車は、エキゾーストマニホールド、マフラーを社外製、吸気系をDC2型インテグラ タイプR 純正のものとし、データ書き換え可能なLINK製の汎用ECUでエンジンがマネージメントされています。
製造後25年以上の歳月が経ち、決して低走行とは言えないこの個体が一体どのようなエンジン性能を発揮するかがこのお客様の関心事項であり、今回の動画の見所となります。計測は初回のものと、それからオーバーホール兼、チューニングアップの作業を行った1年2か月後の仕様の2回を実施しており、今回もその模様を余すことなくご紹介しております。果たして初回はどのような結果で、2回目は更にどれだけの向上代が発生するか、HONDA VTECファンの方だけでなく、エンジンファンの方には絶対見て頂きたい熱い内容を盛り込んでおります。是非どうぞ最後まで、じっくりとご覧頂きたく思います。
Posted at 2025/11/03 20:52:50 | |
トラックバック(0) | クルマ