容疑者の取調べの録音・録画を実施する、いわゆる取調べの可視化を全課程で施行するように、江田法相が検事総長に指示した。これに伴い、一部で施行されていた可視化が、事件によっては全課程で施行される。
http://www.asahi.com/national/update/0408/TKY201104080306.html?ref=goo
以前、冤罪事件に関して考えて数回書いたことがあるが、
http://blog.goo.ne.jp/toorisugari_seigi/s/%D1%CD%BA%E1
この取調べの可視化(録音、録画の実施)は、かなり以前から実施すべきだと言われてきていた。
諸外国では大抵実施されているが、わが国の警察、検察の取調べではプライバシーの保護という名目で実施されていない。この為密室での取調べにより被疑者に一方的な不利な状況にされ、事実が警察、検察の都合の良いように歪曲される傾向があった。これは冤罪の温床となっている。
日弁連では以前からこれを実施するべきだと訴えていた。
http://www.nichibenren.or.jp/ja/special_theme/investigation.html
冤罪の発生率は意外なほど高い。無実の人が犯罪者にさせられ、殺害されるという法治国家として絶対にあるまじき事態を防ぐためにも、これは絶対に実施すべきだ。
検察の取調べのみではなく、警察の取調べでも実施すべきだ。特に被疑者が初犯の場合、また確証が無い場合は尚更である。
今後全ての取調べでも実施されることを、願いたい。
可視化と同時に、当番弁護士制度の認知度向上、周知徹底も実施すべきだ。
誰でもあらぬ疑いをかけられたとき、即時に弁護士を呼べるようにする為に当番弁護士制度がある。各都道府県の当番弁護士センターへ連絡すれば、初回は無料で弁護士が来てくれる。
日弁連:
http://www.nichibenren.or.jp/
当番弁護士制度について:
http://www.nichibenren.or.jp/ja/legal_aid/on-duty_lawyer/index.html
これはとても重要な制度であるはずにもかかわらず、その存在を知らない人は多い。学校の授業などでもこれについて詳しく教えたり、もっと報道でこの制度を紹介するなど、その認知度をもっと向上させるべきだ。
逮捕した際に被疑者の希望の有無を問わず、無条件に弁護士をつけさせる。取調べの際は必ず弁護士を同席させる。これを義務化すべきだという意見があるが、概ね賛成である。
取調べの可視化、当番弁護士制度の認知度向上、周知徹底。これが実施され、冤罪の悲劇が起こらないことを、切に願いたい。
Posted at 2011/04/10 00:53:47 | |
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