
昨年BSトゥエルビで放送された東宝特撮映画「空の大怪獣ラドン」を、再度鑑賞した。
この作品は「ゴジラ」公開から2年後の昭和30年代初期、わが国初の総天然色の怪獣映画として、「ゴジラ」以上の予算を投じて制作された。
ラドンは、翼竜のプテラノドンをモチーフとした空を飛ぶ怪獣である。
主演は後に「ウルトラQ」の主役や、「西部警察」でバーのマスターを演じられた佐原健二さん。

当時は20代の青年であった。後に幾つかの東宝特撮や、ゴジラシリーズにも出演された。
この映画の舞台は九州、熊本、福岡地区がメインである。最初事件の発端が起こるのは、阿蘇付近の炭鉱。
炭鉱の町で、古代の巨大昆虫「メガヌロン」が出現

そしてこのメガヌロンを捕食する巨大翼竜怪獣ラドンが出現する。
阿蘇山で自衛隊が出動する場面では、三菱ジープと思われるSUV車が登場。

もうこの頃からあったのか。もともと戦地用の車だから、あっても不思議はない。
航空自衛隊とラドンの空中戦のシーン。もうジェット機が普及している。

第2次大戦の頃にもうジェット機も完成していただろうが、実戦に投入されることはなかったであろう。
この空中戦の場面でのテーマ曲が、この数十年後の映画「ゴジラVSキングギドラ」にて、空自とギドラの空中戦のシーンでも使用された。
そしてラドンが福岡市に襲来。日本で東京の次に怪獣の襲撃を受けたのは、福岡だった。
地方では九州は特に怪獣映画の舞台になった事が多く、主要都市の中でも福岡は最も怪獣が多く襲来する街である。
(ラドン以降、ドゴラ、キングギドラ、スペースゴジラ、ガメラ、ギャオスが出現している。)
ラストは自衛隊の作戦でラドンを阿蘇山におびき出し、火山の火口に落として対峙したところで終了

後の昭和59年公開の「ゴジラ」のラストシーンは、これは踏襲したのだろうか。
ラストシーンは怪獣だとはいえ、ちょっと可哀そうな気もした。
この昭和30年代当時は、まさに日本の映画全盛期であろう。当時は様々な特撮怪獣映画、SF映画が制作、公開されていた。
その面白さは半世紀を経た今も、色あせていない。
またこの他の作品の放送も、是非お願いしたい。
Posted at 2020/05/29 17:13:43 | |
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特撮 | 日記