ケントのロッカーアームジオメトリーについてアレコレ考えとります。
オールドスクールな話題になりますが、OHVエンジンのバルブを動かすロッカーアームのバルブステムやプッシュロッドとの関係で自ずと位置が決まると言われとります。
一番いい関係が、バルブステムを抉らずに押す位置でロッカーシャフトの高さ位置がバルブストロークの中間(ミドルポイント)にセットできればよかろうと言われております。
が・・・
ケントエンジンでアレコレチェックしたのですがミドルポイントなんて考慮に入っていない様相なんですねえ。位置関係をチェックしたのですが、どちらかと言うと、バルブ閉のステム高さにシャフトセンターが来ている。
ポンチ絵に書いてみるとこんな感じ。
ロッカーのレバー比はおおよそ1.52で、244カムのリフトからバルブは11.8mmぐらい開く計算。でロッカーの位置を全閉、中間、全開と置いてみた。
ロッカーアームの先端は開くに従って内側(キャブ側)に入り込んでくる。
なのでバルブステムと接するポイントがロッカー先端チップの同じところであれば右側に引っ張り込まれる様になるので、ちょいと面白くないわけであります。
チップ上でどのくらい接するポイントが動くのか?
光明丹で見てみると、右上がバルブ閉で左下が全開の時に接するおおよそな所。
ステム頭に対して結構滑っていると言えば滑っておりますねえ。
で、あれこれ見ていたら・・・・
面白いことに気がつきましたよ。
チップ面のスライド量は5mmくらいあるのですが、ステム頭で見ると2~3mmのようです。(ポンチ絵黄色三角)
スラストは働くけれどチップ先端のランウド形状によって、まあステムの真ん中ぐらいは押す様に出来ている様です。
説明
赤線がミドルポイントにロッカーシャフトをセットした動き。
青線がバルブ閉の高いところにセットした動きで左右のズレは大きいのだけれど
アーム先端のチップにラウンドした靴を履かせるとずれは小さくなる。
そしてバルブ開きはじめの大きな荷重を垂直に受ける様にした。
多分フォードのトリックはこれだと思うな。(でもローラーのほうが良いけどねえ)
Posted at 2023/10/26 16:37:21 | |
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