FIAT500のリアアクスル右半分です。
手前左側にはアクスルがボルトじめされます。右側がブッシュ
サスの形式はH形のトーションビーム、まあ今時のFF車はほとんどこのタイプになっとります。
利点は何かと言いますと、外乱が入った時の操安性が良い事が挙げられるそうです。
キモは何か?
右側ブッシュを凝視してみてください。
ブッシュのボルト、サスの運動方向に対して直角になっとらんように見えませんか?
ということは、ブッシュが傾いてついとる。20~30°ぐらい傾いています。
両側のブッシュをイメージするとハの字についとるのですよ。
普段の動きに対してはブッシュのゴムが頑張って軸の傾きも吸収してスイングする感じになっている。で、コーナリングの時は・・・・
車体横方向に遠心力が働きサスユニットがブッシュの弾性で横に動く。
それも軸の方向に。
ということは左右ブッシュの傾いた軸を結んだ円弧みたいなラインに沿ってサスユニットは回転するように動こうとする形になるのだとか。この時の仮想回転中心はブッシュ軸から直角に引いた線の交点、サスユニットの後ろ側に出来、そこを中心としてユニットが微妙に回転する感じ。
で、回転外側の車輪にはトーインがつく。
車が右に曲がる時ではサスユニットはブッシュが右にずれ右回転で傾く。という感じで外側の左車輪にトーインがつくという感じ。
車の操縦安定性はフロントがトーアウト、リアがトーインと言われますが、トーションビーム的には外乱入力の反対側車輪がトーインになって頑張る形になるようです。
(って、右側の車輪は車体に対してはトーアウト?いやリジットのロールステアみたいなところかな?)
トーションビームの働きは何かって?
車輪の動きが左右で違う逆位相の場合のスタビ的な役割と、トーションビームのねじれ中心とブッシュを結ぶ仮想軸でスイングする仮想サスが出現しアライメントをコントロールするのだとか。仮想支持点位置を変えるため、トーションビームのセンター部を凸型にしてる例もあるとか。
ということで、Kinematics&Complianceな解析が大事になって来ているそうな。
話が難しくなって来ました。
Posted at 2024/01/25 16:29:46 | |
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