先日行った久々の築地。
人がごった返していて、もう歩くのも大変。
そんな中、人通りの多いメインの通りにある1件の刃物屋が目にとまりました。
そこには大変美しい刃物が所狭しと並べられていました。
そう言えば、妻の普段使っている包丁がもうガタガタだったから買って行ってやろう。
と、店の中に入ると、外人ばっかり。
その外人の何人かが包丁に名前を彫ってもらっていました。
よく見ると、みんなが持っているのは普段使いの包丁ではなく、まるで刀
それ、蛸引じゃん!!
さくの刺身そんなに切るんかい!!
確かに日本刀に似ていて格好は良いけど、、、、、
店の人もちゃんと説明してるのかな???
だいたい、そんなもん持って、あんたら帰れないと思うんだけど、、、、、、、
この店の包丁は見た目格好が良いのですが、ちょっと高すぎです。
外人相手のお土産価格で普段使いするような包丁も売っていませんでした。
もう少し歩いて、脇の道に入ると、また1件の包丁屋さんがありました。
そこは、普段使いの包丁がたくさん売っていて、価格もリーズナブル。
「東源正久」と言うお店でした。
「20センチ位の牛刀ありますか?」
と聞くと
「牛刀は今切らしてるけど、三徳なら丁度歯のついている良い物が有りますよ。」
「東源正久」
これで「あずま みなもとの まさひさ」と読むそうです。
大阪で刀鍛冶をしていて、出刃鍛冶に転じた時、次男が東京で開業したから「東源」だそうです。
「薄刃でそこそこ重さの有る三徳が良いんだけど、、、、、、、」
と聞くと
「お客さん、料理人? 何をメインでお切りになるんですか?」
と言われてしまいました。
妻へのプレゼントだと言う事を伝え、奥から3本程持ってきてもらった中から、
「三徳包丁 青紙1号」をお願いしました。
反りを見定める為に打った後、半年程寝かせて様子を見るそうで、その様な在庫には本刃付けは行っていないそうです。
この包丁は丁度本刃付けが終わっていた為、持ち帰る事が出来ました。
錆び難くする為に、表面には黒く加工が施されています。
何らかの金属粉を振って焼きいれているのか、黒錆びを付着させているのか、、、、、、、
良く分かりませんが、黒い部分は錆びませんが、刃が着いている所はすぐに錆びてしまうので、使い終わったらすぐ洗って拭いて乾かしておく必要があります。
手前は妻が20年近く愛用している牛刀です。
当初はこの倍程あったごつい包丁だったのですが、僕が凍ったままの肉をむりやり切ってしまって、大きく刃こぼれさせてしまったのでした。
購入したのは地元の刃物屋の「又兵衛」と言う所ですが、ここで包丁の修理をしてもらったのです。
修理と言うより、刃を一度すべて飛ばして、2/3程まで削って、また刃を付け直してもらった様な感じで、妻にも、又兵衛さんにも申し訳無かったな~と、、、、、、、
それ以来、包丁は大事に扱う様になり、後には自分用の包丁も又兵衛で購入しました。
一番上は今回購入した正久の三徳包丁、その下が又兵衛の20年近く使っている牛刀
その下2本は、15年程使っている私の魚をさばく時に使っている又兵衛の柳刃と出刃
一番下は江戸から6代続く野鍛冶 足助の広瀬重光の小出刃
これは釣りに行った時にその場で血抜きや腹をさばく為に購入した1本で、
もともとここは農耕用刃物を作っている鍛冶屋さんで、良いナタを探しに来たのですが、
この小出刃は衝動買いをした物なんです。
又兵衛の包丁は刃が硬い感じなのですが、正久の包丁は刃がちょっと柔らかい感じ。
切れ味はどちらも良いのですが、、、、そんな感じがします。
広瀬重光の包丁は、、、、、、、、、切ると言うより裂く感じかな~????
硬いんだけど、鋭い硬さでは無く、塊感の有る硬さです。
あくまでも切った時の感じでしか無いんですが、、、、、
妻は新しく仲間に加わった正久を毎日使って、その切れ味に満足している様です。
使い終わった後は、しっかり乾かして他の物と別の湿気の無い場所に置いてあり、
これからまた何十年も、我が家の為に働いてくれるでしょう。
切れなくなれば、僕が磨いでやります。
にほんブログ村
にほんブログ村
ブログ一覧 |
よもやま | 日記
Posted at
2015/03/06 11:00:34