レクサスISオーナーの
パンチケさんのセカンドカー(サードカー?)、のゼストの入庫です。
こちらのゼストの助手席には介護用「電動リフトアップシート」が装備されていますが、今回はシート未格納時のエラー音が常に鳴ってシステムが全く動かないという症状。
特殊な装備で私にとっても初めてのチャレンジでしたが、オーナーのパンチケさんには「挑戦した結果うちの手に負えない可能性もありますが、その場合は工賃は頂きませんので」と、イトウデンキでお預かりしてる時間が無駄になってしまうかも、との了解を頂いての施工開始となりました。
シート横のカバーを外すと見えるシステム用の自己診断用の青いカプラ、ここにショートピンを差し込むとビープ音が鳴り、その鳴り方で大まかな故障個所が分かる様になっています。
長・短のビープ音でエラー番号を教えてくれる仕組みですが、どうやら格納動作が終わった事を検知するスイッチ不良の可能性大。
さて、故障の見当がついてからが大変。電動シートが格納しきっている状態ではスイッチ交換が出来ないので手動での展開を試みます。主要機構を残してシート部分や周辺カバーを取り外し、、
その後メカのロック機構を外したりSST(特殊工具)を使ってモーターを手動で回したり、レールを外したりして何とかシートを展開に成功。
製造メーカーさんに何度も電話を掛けて必要なデータを貰いながら少しずつ作業を進め、この状態になるまで5時間くらい掛かりました。。。でも慣れたらかなり早く作業が進みそうです。
通常はシートを前後に動かして作業し易い隙間を確保しながら各パーツを外していきますが今回のリフトアップシートは前後にスライドしない為、Bピラーの内貼りすら取り外すのが難しく、何かと大変でした。。。
取り寄せた作業要項は約20ページ。
ちなみにこれが緊急用SST。故障時に走行に支障が出る様な電動オープンカーなんかにはいざという時に手動で屋根を展開/格納する為の工具が搭載されている事が多いですね。
シートを展開出来たらそれまでの苦悩が嘘の様に各パーツへのアクセスが楽になります。
こちらは今回交換する「回転リミットスイッチ」と「回転ロックリミットスイッチ」 、ついでにリクライニング用のグリップも再利用出来ない可能性を考え取り寄せしておきました。交換に手間の掛かる似た様な箇所の部品は同時に交換しておいた方が結果的にオーナーの負担が少なく済みます。
部品代はスイッチ2個で約8,000円、グリップカバーは250円ほど。
交換後、動作テストを何度も何度も繰り返し。初めの施工だったのと予想以上に時間が掛かったのもあり、動いた時の感動も大きかったです。。
シートが動かない時は取り外しに時間の掛かったシートベルトのアンカーボルトの締め付けも動作途中で止めると隙間が大きく空いてこんなに作業し易くなります。。。
お預かり中に何故か何度もバッテリーが上がるので疑問に思いチェックしてみると、運悪く入庫中にバッテリーの寿命が来た様でした。新車から既に5年間経過していたそうです。(電解液が黒くなっています。)

いつもお声掛けて頂きありがとうございます。御期待に沿えて良かったです(^_^)
明日は祝日の為、定休日となります。
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Posted at
2012/11/22 23:30:14