
もてぎのJOY耐から帰ってきました。
疲れた~~~~~~~。
昨日までは「そんなに疲れてないよ」と思っていたのですが、
今朝からずぅ~~~んと頭と身体が重い。
やる気なし。
いかんいかんと思いつつも、ダメなまま1日を過ごしてしまいました。
軽いバーンナウトですね。
今日は早々に切り上げてお家でチビたちと遊んで明日に備えます。
さて、JOY耐レポートです。
今年で2回目のトランピオレビン号、エンジンをチューニング(ハイカム&ハイコンプ化)して、クロスミッションを組んで、もてぎに備えました。
デフも組み直したり、怪しい部分は総点検!万全の準備でレースに挑みました。
まぁ、86は旧車ですから、何が有るかわかりませんが。
今年はエンジンとミッション以外は完全に同じ仕様で持ち込んだ86でしたが、車検でつまづきました。
N1とN2の中間的な「レギュレーションのすき間」を狙ったこのクルマ、今年の車検員に言わせると「レギュレーション違反」という判断になるらしく、「去年もこのクルマ、車検通って走らせたんだけど!」と意見しても「ダメなもんはダメ~!」と議論の余地なし。
(実は初参戦の昨年、際どい部分もあったので、もてぎの事務局に何度も電話で仕様を確認してOKをもらった上で作った仕様なのです。)
半分キレながら指摘された部分をN1仕様に戻して、なんとか車検はクリア。
予選は、震災後の路面改修で全体的にタイムアップする中、我がトランピオレビンはなんと昨年よりも4秒も速い!
さすがエンジン回ってます。
ドライバーももてぎの習熟度が上がってきました!
よしよし!
今年はそこそこ上位からスタート出来るね。
と思っていたら、どうやらさっきの車検員にマークされちゃってたらしく、フロントのツライチホイールを「車枠からの突出」と指摘されて、予選タイム抹消。
ガーン!
これも昨年の車検は何事も無く通った仕様なんですけど・・・。
(車検の判定は毎年気分で変わるみたいなので気を付けないといけませんね)
で、決勝出走不可の危機に陥ったのですが、嘆願書を書いて、なんとか最後尾からのスタートが認められました。
(いや、でも、なんか悔しいぞ)
あまりにも悔しいので、決勝のシュミレーションを夜遅くまで繰り返して、目標の30位以上のゴール!を算出して、土曜日は溜飲を下げて眠りにつきました。
さぁ決勝!
朝からギラギラの太陽が容赦なくもてぎを照り付けます。
こりゃあ本物の耐久になるなぁ。
スタートドライバーはフヂエンのフォーミュラ部門の星、木下君。
耐久なのに常に全開アタックしてしまう困ったヤツですが、今後のSFJレースの為にスタートの緊張感に慣れてもらおう、とスタートドライバーに抜擢。
(実は朝に「スタート頼むね」と伝えたところ、心の準備が出来ていなかったらしく、泣きそうな顔になっていました(爆) 本人は「んなワケね~っすよ~」と認めませんが。)
で、重ね重ね「これは耐久だからね!」と全開アタックしないように念入りに念入りを重ね、コースへ送り出しました。
スタートしてみると、意外にも意外に冷静な走り!
割と速いペースでラップを重ね、順調に順位を上げている。
77位スタートでしたが、52位くらいまで上げたかな。
「おお、木下君良い感じじゃん!安心安心。」
とトイレに行って、ピットに帰ってみると、ハチロクがピットに入ってる!?
「何で?」
「ミッション、5速が抜けなくなった!」
「えええええ!」
んなアホな。
まだ1時間も経ってないよ。
話をしている時間はありません。
ソッコ~で交換します。
僕、奥村・大賀の3人がメインでマッハ5のミッション交換。
それでも30分~40分は止まってしまったかな?
コースに戻った時にはもちろん最後尾。(涙)
2スティント目は、本家本物の津々見さん!
さすがプロドライバー。安定したアベレージで周回をこなします。
今回、縁あって津々見さんと一緒にレースできたのは本当にいい経験になりました。
プロドライバーですから、クルマの運転が上手いのはモチロンですが、津々見さんがプロとして続けて来られたのはソレだけじゃなく、人としての魅力が溢れているからなんだな~、とつくづく感じました。
親子ほども年齢差がある僕らの中に入って、半日も経つと一緒にバカ話で盛り上がってしまうフランクさ。
そしてところどころで非常に含蓄の深いコメント。
う~~ん、凄い方だ。
尊敬します。
もし出来れば来年もご一緒したいです。
2スティント目の終わりで給油。
3スティント目は直樹。
今年は乗れてる直樹。
チームトップタイムも直樹が連発して、そして安定してる。
今年はなんだかエースの風格ですねぇ。
予選タイムに近いラップで走行し、順位もどんどん上がります。
よしよし。
3スティント目は約60分。
無事にこなして4スティント目の中村さんへ交代。
中村さんには、無理を言って、1時間半のロングをお願いしました。
燃費計算した結果、行ける!という僕の判断です。
しかし、梅雨明けしたての炎天下。
思いがけない事態に。
1時間と少し経過した段階で、サインガードでドライバーにサインを送り続けていた大賀が、ピットにいる僕のトコロへ駆け寄ってきて、
「中村さん、ちょっと様子がおかしいです。通過するとき、首を振っていました」
「そうか、この暑さじゃ車内は50度以上だろうな、厳しいかもしれないから予定変更して交代しよう!」
そして、ピットインして給油エリアに86が入って行きました。
僕は自転車で給油エリアへ走りました。
86のそばに付いているクルーの様子が変です。
「中村さんが・・・やばいです!」
運転席を覗き込むと、中村さん、紅潮して浅い呼吸を繰り返してる。
焦点も定まっていない。
ヤバイ、完全に熱中症や!
給油エリアでのドライバー交代は許されていないので、無理を承知でピットまでもう一度運転してもらいます。
僕はこの間にピットへダッシュして、他のクルーに、中村さんを受け入れる準備をするように指示しました。
きっと意識も朦朧とした状態だったろう中村さん、必死のドライブでピットまで無事にマシンを運んでくれました。
その精神力には感服します。
本当にお疲れ様です。
中村さんはそのままメディカルセンターへ。
そして5スティント目は再び津々見さん。
バタバタして異常な興奮状態になっている僕らをよそに、冷静にマシンに乗りこんでコースイン。
その様子を見ていて僕も少し落ち着きました。
さすが津々見さん。
6スティント目は、再び木下君。
この時点で5時間経過。
スパウェザーならぬもてぎウェザー。
さっきまで炎天下だったのに、どんどん暗くなって雷鳴が轟き、大粒の雨が降って来ました。
さすが「嵐を呼ぶ男」(笑)
それはもう物凄い大雨で、10秒も外に居たらシャワー浴びたような有り様に。
雷がスタンドの照明に落ちて、照明が点灯して
「おお、エコ発電や!」とか騒いでいるウチに
(たぶん落雷の衝撃でスイッチが入ったのでしょう)
赤旗でレース終了。
帰って来た86を見ると、窓の内側が曇って、視界不良というか、
ほぼ視界ゼロ。
木下君、よくこれで走ってたね。(汗)
雨の影響でクラッシュする車両が出る中、無事にピットまで運んでくれた木下君に感謝。
とまぁ、こんな感じで今年のJOY耐は本当に色々ありました。
結果74位で完走。
順位的には悔しいったらありゃしない!ですが、
2年連続の完走ですから、そこはヨシとします。
来年も参戦するつもりです。
が、今年は車検につまづいてレースを壊してしまった感もあるので、
N2ならN2に割り切って、トコトン追求したクルマに仕上げようかと考え始めています。
いちおう、僕もエンジニアとして経験も積んできて、86をさらに速くするアイデアもいくつかあるので、挑戦してみたいと思います。
最後に、
タイヤサポート頂いたTOYOタイヤ様
ブレーキパーツ供給頂いたDIXCEL様
各種サポート頂いたトランジットエンジニアリング様、
いろいろ段取り頂いた三栄書房 前田様、
ドライバー・クルーの皆さん、ありがとうございました。