2010年02月17日
中古車販売の話。
昨日、ウチに旧車を購入して納車されたばかりのお客さんが嬉々としてやってきました。
聞くと、埼玉の旧車のお店で買って陸送してもらったのだと。
外装はキレイに塗装されているし、エンジンもタペット音も静か。
「良いクルマ買ったね~!」
なんてしばし談笑。
で、その子が帰ってからしばらくして、電話が鳴る。
「あの、今、ガソリンスタンドに居るんですけど、ガソリン入れたらダバダバ漏れてるんですけど~。(泣)」
さっきまで喜んで走っていたのに、1時間もしないウチに修理入庫。
内装をバラして見てみると、燃料タンクのドコかに穴が開いているみたいで、トランクルームのフロアはビタビタになっている。
おそらく、その販売店は燃料を入れるとビタビタに漏れる事を知った上で、ガソリン少なめで納車したのだと推測。
この手のクルマ屋は何を言っても無駄だろうと思いつつ、
「とりあえずケンカにならないように、修理代貰えないか聞いてみたら?」と提案。
彼が電話してみると、
「担当が居ないので判らない、けど、現状販売なので(クレーム不可)」とバッサリ。
う~ん、思った通りだ。
本人はさっきまでの嬉しそうな顔はどこへやら、地面にヘタりこんで意気消沈してる。
「現状販売」ってそこまでオールマイティーな言葉なのでしょうか?
利益乗っけて販売したのに、その商品に対しての一切のリスクを負わない、って事ですよね?
そんな商売できたら良いなぁ~。
ボクは中古車販売が好きじゃありません。
儲ける為には、「安く仕入れて、高く売る」が基本ですが、
通常のルートで安く仕入れるクルマにマトモなのがあるワケありません。
安く仕入れられる独自のルートを構築出来ていれば商売として成り立つのかもしれませんが、業者オークションには相場が確立されていて、ウマ味はほとんど残っていない、と思っています。
(薄利多売なら勝機はあるかな・・・)
だから、事故車を無事故車にして販売したり、申告しなくてはいけない問題をお客さんに申告せずに販売する業者が未だに多く存在するのです。
ネットで「他県にも陸送して販売しますよ!」という業者にはこのテのが多い。
ボクは、後々のトラブルが嫌なので、問題のあるトコロは全部言ってしまうし、納車前に修理が必要な部位は修理して加算請求するので、結果的にちっとも安くない。(笑)
なので、信頼関係が成り立っていて、ボクの説明を理解してくれる人の依頼はお受けしていますが、基本的に「中古車販売やっています!」とは表明していません。
だって、塗装したり、エンジン組んだりしてるほうが、楽しいし。(本音)
少し話が逸れましたが、「現状販売」という言葉を盾にクレームを受け付けない中古車販売店が成り立つ、というこの世の不条理さを感じたので日記に書いた次第です。
Posted at 2010/02/17 13:02:05 | |
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