
名古屋のヤマザキマザック本社ビルにケン奥山デザインのK07が展示されているとのことで、昨日見に行ってきました。
ケン奥山って知ってます?
ピニンファリーナのデザインチーフを務めた凄い経歴の持ち主で、
「イタリア人以外でフェラーリをデザインした唯一の男」とも言われているとか。
詳しくは、wikiって下さい。(笑)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A5%A5%E5%B1%B1%E6%B8%85%E8%A1%8C
有名なトコではエンツォとか最近の599のデザインを手がけた事で有名ですよね。
ボクはどちらも好みではありませんが。
フェラーリと言えば458イタリアでしょう!!
まぁそんな話は置いといて、昨日のメインはK07。
いちデザイナーなはずのケン奥山氏が自動車メーカーになってしまおう!という壮大かつ無謀なプロジェクト。
以前、某大学とのデザインコラボレーション企画の際に、元自動車メーカーのデザイナーという先生とお話した際、あまりにもメカニズムへの理解度が低い事に驚きました。まぁ、カタチだけ追及するのがお仕事、と割り切ってしまえば、それでも仕事になるのかな?
ケン奥山氏がメカニズムへの理解が深いのか浅いのかは知りませんが、その一件以来、カーデザイナーという職業に対して1枚のフィルムを通してしか見れない(笑)ワタクシです。
あ、でもレーシングカーデザイナーは別ですよ。
レーシングカーはクルマ知ってないと仕事にならないですからね。
「どうだ!カッコいいだろ!」ってデザインしてもクルマが遅けりゃチームオーナーに蹴り上げられ、監督に怒鳴られ、ドライバーに冷たい視線を送られてしまう、だけですから。
レーシングカーというものは、速いとカッコ良く見えてくる、という乗り物ですから、カッコ良さは後付けです。オプション部品です。
またしても脇道に逸れました。
K07に戻ります。
画像はネットで拾ってきたK07の画像です。
(無断転載してすみません、だって展示場が撮影NGだったので)
以前からネットや雑誌では拝見していたので、
「実物はもっとカッコイイかも!」
と期待して行ったのですが、う~ん、いまいち。
だってエリーゼのカウルが付いてないクルマにしか見えないんだもん。
このクルマ、エリーゼのシャシーとエンジンを使って造られているのですが、エリーゼの呪縛から抜け出せていません。
ドアがアルミパネル化してガルウィングになってたり、フロントフードやリヤのフード、フェンダーがCFRP化して高品位な演出が施されているものの、やっぱり
エリーゼの途中(組み付け途中)
なんです。
思い切ってエンジンを縦置きにしてホイールベース伸ばしたり、サスアームを伸ばしてワイド化すれば違うクルマになったのかも?とも思いますが、ライトウェイトスポーツというカテゴライズの下では、エリーゼを超えるコンセプトは出てこなかったのか?予算が無かったのか?
やっぱりエリーゼの途中。
ロータスの偉大さを再確認する、という意外な土産を手にして帰ったのでありました。
自分がこれから造るクルマがこうやって酷評される、というのも予想しつつ、人が作ったクルマを言いたい放題するのってどうなんだろ?とか考えつつ筆が走る走る!(正確にはタイピングが進む進む、か)
もちろん、モノ造りの大変さは承知しておりますので、ああやってクルマを造ってジュネーブモーターショーまで漕ぎ着けたというエネルギーには敬意を表しますが、エリーゼをベースにクルマを造って1500万円というトンデモナイ価格設定で商売しようと言う部分に少しだけ(かなり)怒りを抱いてしまったので、筆が進んでしまった次第です。
さてこのクルマ、2008年に発表されて、2009年には99台を受注(2008年の受注枠22台は完売、とケン奥山氏はインタビューにて言っていた)したそうですが、ホントに売れたのでしょうか?
あまり売れたという話は聞こえないし、K07のウェブサイト上にも更新している様子が無いので、もしかしてこれは・・・・
企画倒れ??
う~ん、この世界にはよくあるハナシ。
だから意外でも何でもありません。
でも、世界的に著名なデザイナーを持ってしても企画倒れ、という事になれば、ボクが進めているM01の企画なんて吹いたら飛んで行きそうなハナシですから、心して作業を進めねばならぬ、と勝っても無いのに兜の緒を締め直した今日この頃です。
Posted at 2010/04/26 12:55:39 | |
トラックバック(0) | 日記