かなり久ぶりのブログ更新となるので,書き方自体を思い出しながらとなります。
本来は,石油ファンヒーターを2台購入したレビュー的な記事を予定しており,写真も纏めるところまでしてあるのですが,なかなか気が乗らずに年末から放置している状況です。
そんな中,今回はオーディオネタと言う事で,こちらは昔はしょっちゅう書いていたネタなのですが,一時期から全く触れてもいませんでした。
本業に注力していたと言うのもあったのですが,生録からのマスタリングのマネごとをしているうちに国内のCD媒体の音を聴くこと自体が嫌になり,海外版(主に米国)などを漁っていたのですが,最近の録音はまぁ似たり寄ったりで全く面白くない。 クラシック等ならまだ救いはあるのでしょうが,日常聴くジャンルではないので,それは別と考えます。
そんな中,音楽を聴くならYouTubeで流れているMV以外のスタジオライブ系や,ライヴ配信物は気持ちよく聴ける事に気付き,YouTubeのデスクトップオーディオで満足している状況です。
これも,日本のMV系は最悪で,なんでこんな音作りにしてしまうのかと悲しく思ってしまいます。 曲やボーカルが良くとも,録音とマスタリングでボロボロにされている感が凄く,仕方なくライヴ物を再生しています。
国内物でもなぜかライヴとなると割と自然な音作りになっている事が多く,まぁまぁ聴ける物が多い印象です。
ハイレゾならそんな事は無いのではないかと,一時期はハイレゾ音源を購入して試した事もあったのですが,結果は宇宙を漂うようなフワフワした音源か,ドンドンサラサラと,ドンシャリが駄目ならエコーをかけてサラサラさせておけばいいと言った音源が殆どで,これも全く聴く気にならずやめました。
全体的に,エネルギ感や中域はどこに行った。 ボーカルはどこ? 音楽とは? と言った内容のソースばかりなのは本当に残念です。
決して楽曲が悪い訳では無いのです。
その辺りの不満と不信を解決してくれるような動画をYouTubeで見つけ,納得しましたので,参考までに貼っておきます。
VIDEO
YouTubeでは各国色々な音楽を聴き,その考え方の違いや音楽性の違い等を確認する事が出来た事は大きな成果であると思います。
米国のソースは,ウィー・アー・ザ・ワールド はさすがの録音と思いますが,最近のオーディションで優勝者や,超有名アーティストの録音はイマイチと言ったところで,日本ほど酷くはないレベルに思えます。
そんな中,中国の大手衛星局で放送されている音楽番組がYouTubeの公式chとして多くアップされているのを発見し,視聴してみると画質はすこぶる良いし,音もビックリするくらい良いのです。
先入観から,音に興味などないと思っていた国だけに,これは驚きでした。
個人レベルでも声質も歌も上手い人が多い事が分かり,子供の歌オーディション番組が人気になりすぎて中止になったという事態。 この,子供だけの歌のオーディション番組が非常にクオリティが高く,日本でも出来ないものかと思ったものです。 (その時の国内はカラオケ自動採点番組絶世期)
近年は国内でも審査員を入れ,一般投票も受け付けるようなオーディション番組が出てきましたが,まだまだレベルが低すぎると感じます。 (カラオケ感が抜けない)
前置きが長くなりすぎたので,この辺で本題に入ろうと思います。
先でも少し触れましたが,近年はオーディオに全く触れていなかった訳ではなく,むしろ大きな進歩があったと言っても過言では有りません。
それは,ライヴ音源を生録できる環境に恵まれた為,当時安くなっていたポータブルのPCMレコーダ(TASCAM DR-60D)を購入し,手持ちの AKG C4000 とでライヴ(PA)の生録を毎週のように行っていました。
たまにイベントで中学校の吹奏楽を録音できる機会もあり,オーディオのソースは完全にこちらにシフトしていました。
生録の場合,現地で聴いているので,帰宅後も同じ音が出れば良いと言う分かりやすい指標がある事と,SPは Victor S-3000 Monitor ですので,システムは問題ないと言う前提でセッティングを進める事が出来ました。
勿論,マトモな業務用マイクで録音しているので,録音した状態そのままで再生すると全く面白くない,籠もったナローな音が出ます。(業務用のマイクの殆どは後処理が出来るように特性がフラットに近い為)
そこで,何に出力するかによりますが,マスタリング作業が必要になります。
当時はYouTubeにアップすることが許可されていましたので,それに向けてと,ついでにハイレゾ音源も制作していました。
元データは24bit 48kHz or 96kHzで収録し,PC(AMD)で再生→光出力→VOSS PS-DM500→VOSSのイコライザ→Victor SEA-7070→Victor P-L10→Victorのミキサー→Victor AX-V8000→Victor S-3000Monitor (ミキサー出力から DR-60Dでマスター録音)と言う組み合わせが最後で有りました。
この際,決まっていたのはD/Aコンバータとして使用してるVOSS PS-DM500とSEA-7070とメインミキサーにメインSPである S-3000Monitorでした。
このシステムで色々試行錯誤した結果,イコライザ1段目にVOSS PS-G152Bを入れ,イコライザとミキサーの間にプリとしたVictor P-L10を入れる事で,音のバランスを取る事が出来ました。
次に困ったのが,ラインケーブルで,グライコを少し触っても音に変化が出ない事が多く,原因はラインケーブルであろうと,これは定番のベルデン・CANARE系やEXTONも試しましたが,結果は三菱電線の同軸ケーブル 5Cとなりました。
コネクタは,定番のNEUTRIKが良く,これでグライコを爪で少し触っただけでも音に変化を感じる事が出来る様になりました。
この時に分かった事は,ケーブルによってはグライコを触っても音に変化がほぼ起きないと言う事。 そのようなケーブルでは音楽を再生しても正確に応答しているとは到底思えません。
SPケーブルはラインケーブルほど気を使う必要はなさそうで,昔Victorが出していたベルデンの特殊ピッチで捻った物(SC-2003)を使用しました。
アンプは,最初はVOSS PA-A300をBTLで2台使用していたのですが,途中からはAX-V8000に入れ替え,より繊細なマスタリングが可能となりました。
SPのセッティングは,Victorスタジオでのインタビューでコンクリートブロックの詰み方の話が少し出ていた事と,その方のスタジオの隅に写っていたメインSPのコンクリートブロックの詰み方を真似た物を使用。 これが超絶妙で,少し組み替えると全く駄目。 視聴ポイントと高さが若干ずれるので,TAOCのインシュレータを後ろに一個入れ,前傾姿勢としていました。
向きは,紐で正三角形を作って向きもそれに合わせてセッティングしていたハズです。 最後にピンクノイズを流し,中央を微調整して完了としていました。
その後,どうしても付きまとう変な共振音を探るべく,手持ちのJBL製 Bluetoothスピーカから音を出し,部屋のあちこち持ち歩く事でその原因が面白い程に明らかになりました。
高域が全く出ず,モゴモゴした音は,SPのサイドに出来ていた壁との三角の隙間が原因であり,高域のキツさは部屋のメタルラックと地図のポスターや金属系の響く物が原因でした。
撤去すれば良い物は撤去し,空間的に籠もる箇所は吸音系の布団や座布団等で工夫。 よく言われる部屋の上四隅が問題無かったのは,土壁のお陰でしょう。
床は畳なので,この問題も有りませんでした。
蛍光灯器具のカバーが変な共振音を出していた事も有りました。
鳴らしていないSPは,その箱が低域を大きく吸収する性質があるので,絶対にメインSPの近くにSPを置かないようにします。
視聴ポイントの近くに鳴らしていないSPが有るのもかなり悪いです。
上記セッティングが完了した状態で生録をマスタリングし,再生すると現地で聴いているのと間違うかのように鳴ります。 (現地を知っていて,オーディオやっていない人にも聴いてもらいましたが,かなり驚いていました)
まるでその空間を切り取って持ってきたかのようなのです。
さて,その状態で録音し,他の機器で同じ音で鳴るかを確認とします。
これで全く鳴らないようであれば,システムに変なクセが付いている事になります。
まずは,当時のiPhone 5sと純正イヤホンで視聴。 これは世間的にもノーマルな位置づけで評価の高いものです。
続いて,手持ちのJBL製と他人のBOSE製 Bluetoothスピーカを環境を変えてテスト。 それ以外でも,カーステなど確認できる時は色々確認しましたが,音の細かさなどの違いは勿論あるものの,元々癖の強い機器(低域がブーストされている等)以外では全て思い通りの音で再生された事には驚きました。
中でも一番驚いたのは,BOSEの定番BluetoothSPであるBOSE SoundLink Miniがほぼ思い通りの音で鳴った事でした。
このSPは低域が籠もったようなイメージがあり,全く好きではなかったのですが,自身の録音を流すととんでもなく忠実に再生されるのです。 悪かったのはソースの方でした。
生録の方も現場でのルールが変更になり,YouTube等へのアップが禁止(撮影はOK)となったもあり,良い機会と全てやめてしまった為,このシステム構築も意味をなさなくなった為,ミキサー等を片付け,一応CDやPCの音源は再生できるレベルを残した状態が長く続きました。
理由は前置きの通りです。
このシステムは,生録や本当に良いライヴ音源は見事に鳴りますが,一般のCD(POP)は全くと言って良い程に鳴りません。 粗ばかり目立ち,聴く気にならないのです。
良い例では,YouTubeの音質は近年目まぐるしく良くなり,ヘッドホンやウッドコーンで聴いてもその圧縮ノイズはまず聞こえません。 気持ちよく聴くことが出来ます。
しかし,S-3000Monitorで再生するととんでもなくシュワシュワと圧縮ノイズが聞こえるのです。 勿論レンジの狭さもモロに出ます。
ですから,コンプレッサやリミッタで異常に圧縮されたCD音源は聞くに耐えない事態になるのです。
そんな事もあり,S-3000Monitorは一旦下ろし,代わりに信用はしているものの全く鳴らなかったVictor SX-100を置きました。
同軸好きとしては,マルチウェイよりシングルが落ち着くのです。
すると,前述したセッティングの大幅な見直しが効いたのか,今まで考えられない程に低域が出るのです。
少し話は前後しますが,実は部屋の仕様を大幅に見直したのはこのSPのせいなのです。
アルミコーンにアルニコマグネットでシングルと言う組み合わで,カスケードバスレフと言う点はS-3000Monitorに共通する点があるのです。
とにかくユニットがエネルギーを持っているので,あらゆる物を共振させます。
カスケードバスレフの特性なのか,低域は出ていてもほぼ部屋に吸われます。
低域が無くなると,トゥイーターかと思う程に高域のみになり,それもキンキンととても試聴に耐えません。
ただ,ヘッドホンのように間近で聴くとしっかり鳴っているのです。
この事からSPは悪くない,そもそもVictorはこれを使って SX-G1Limitedを作っていますから素質は良いハズですし,当時のメーカ試聴記事にもボーカルは素晴らしいとあります。
この事から,SX-100は信頼していました。 S-3000Monitorも鳴るまで相当苦労しましたが,SX-100はそれより遥かに上を行きます。 超ジャジャ馬です。
SX-100を鳴らすに辺り,アンプも違う物を当てようと色々試しますが,なかなか相性が合わないのです。
最終,AX-V1がとんでもなく良い結果となります。
電源には,Victor AA-NF15を全てに使用。
D/Aコンバータは前述の通りPM-D500を使用します。
CDPも色々試したのですが,XL-V1Aのみが音の厚みの点で郡を抜いて良いのでこれを選択。
ただ,ピックアップが弱いので最近は外周を読まない問題がある為,サブとしてXV-EXA10を採用。
サブにも色々検討したのですが,なぜかEXA10の読み取りが優秀なのです。(常に高速回転なのでうるさいのが玉に瑕)
最近では,基幹の電源VVFを日立住電製に引き換え,コンセント & プラグを東芝製から23年度製造のPanasonic製に交換しています。 (最近のPanasonic製は非常に良くなっている)
VVFに関してはエコ電線がPP被覆の為にオーディオでは人気ですが,聴き比べた結果はエコ電線は高域が伸びるような癖が見られたので,標準品を採用。
VVFのメーカでは,オーディオ界では昭和電線と日立住電が人気のようです。
マイナー電線メーカも最近は統合が多く,色々試している最中ですのでここは割愛します。 結構メーカによる差が大きいですが,富士と日立住電なら,圧倒的に日立住電でした。 変な癖が少ないです。
いずれにしても,オーディオはまず部屋とSPのセッティングを見直し,ソースを信頼のおける物にすることが近道と思われます。
Bluetoothスピーカの良い物(BOSE等)は下手なシステム組むより絶対バランスが良いです。
iPhoneも昔は音の標準として扱われましたが,最近のAirPods Proと聴くと,全く変わってしまったようで残念です。 昔の有線式は和紙振動板であった事からも,相当しっかりチューニングさていたのでしょう。
最後に,中国製造の高音質CDはビックリする程に良い録音です。
日本の昔の音とも違い,中域とボーカルが前面に立ち,それでいて音場と言うより,音像が凄い事になっています。
弦楽器の音が秀逸で,なにより音楽を奏でている事が良く分かります。
中国語が苦手な方は,テレサ・テンの日本語版も少し出ていますので,そちらをお勧めします。
YouTubeでも,C-POPは音の良い物が非常に多いです。 日本の楽曲のカバーも多いので,聴きやすいです。
日本の歌手も向こうで録音してもらえば良いのにと本気で思います。
日本の楽曲は非常に良い物が多いのに本当に勿体ない。