●スギレンさんの秘蔵っ子
スギレンさんの3代目カリーナをレンタルするのはこれが3台目。
後期型1600GT-R、
後期型1800SG豪華マイロードを経験したのだが、
今回の
前期型1800ST-EFIは
スギレンさんが最も大切にしていると思われるカリーナだ。
スギレンさんのご両親がかつて
ファミリーカーとして愛用されていた同一グレード。
かなり酷い改造車を購入後、
オールペンしコツコツとオリジナル部品を使って
こだわりのレストアを実施した個体だ。
購入直後の悲惨さを考えると良くぞここまで!
と声が出てしまうような
渾身の一台なのである。
そんな貴重な車を
「借りませんか」と言って下さったのだが、
0.2ミリ秒ほど熟慮に熟慮を重ねた結果、「是非」と回答した。
●毎回惚れ惚れするスタイリング
ある晴れた休日、RAV4で待ち合わせ場所へ向かうと
見慣れたスギレンさんの愛車がそこにあった。

3代目カリーナは
定規で引いたような
シャープな直線で構成された80年代らしい
明るいキャラクターを持ったエクステリアデザインである。
三寸法は
4390mm×1650mm×1400mmである。
今も売られているカリーナの末裔の三寸法は
4590mm×1695mm×1475mm。
20センチも全長が違うとは思えないほど
3代目カリーナの方が堂々と見える。
フードは低く長い、キャビンは小ぶりだが
ベルトラインが低くルーミネスな印象だ。
そしてトランクも
欧州調のハイデッキで機能と空力性能を両立している。
CD値はセダンで0.41と私のRAV4よりも悪い位なのだが、
車幅の狭さと全高の低さが相まって
現代のセダンよりも投影面積が小さく
空気抵抗による抗力は少ないはずだ。
カウル部分に注目すると、
セミコンシールドワイパーの恩恵で
全体的なスッキリした印象がさらに強調されてシンプルで美しい。
確かにフードを持ち上げた影響でフェンダーからクオーターまでを
貫く水平基調のプレスラインに対して
Frドアのベルトラインの駆け上がりと
フードの斜面が気になってしまうが、
これは真横から見ない限り大きな問題とは言えない。

フロントマスクは70年代から継承した
重く、大きなウレタン衝撃吸収バンパーと
黒い樹脂製ラジエーターグリルの脇に
角目4灯式ヘッドライトが配置されている。
ただの角目4灯ではなく、LOとHIの間に
長方形の車幅灯が配置され
ワイドかつスポーティな意匠だ。
特徴を出しにくい規格サイズのヘッドライトを採用していながら、
車幅灯を挟むことでカリーナのフロントマスクは個性を放つ。
トヨタ車としては異例なほど光物による加飾が少ない。
「足のいいやつ」としてデビューしたカリーナは
硬派な男性的な味、
欧州的な味を売りにしており、
豪華でおめでたい感じを魅力とするカローラやコロナとも
上手く住み分けされていたのである。

サイドビューは前述の通り典型的な
ロングノーズショートデッキで
ベルトラインの低さが現代の車には無いプロポーションのよさを持つ。
スギレンさん曰く、もう少しRrオーバーハングが
長いほうが好みなのだそうだが、
私は今の比率でも相当なかっこよさだと思う。
恥ずかしい話だが
自分のカローラGTも自宅駐車場で眺めていたら
良いなぁとうっとりしてしまう瞬間があるが、
このカリーナST-EFIも眺めているだけで
ご飯を何杯もおかわりできそうなほどスタイリッシュだと思う。
このプロポーションを持つ車はもう現れないのでは無いか。
(トヨタのTNGA車両のベルトラインは下がってきているが、
歩行者保護性能ゆえにこのカリーナのレベルまで
フードを下げることは相当難しそう)

リアは欧州的なハイデッキスタイルだが、
腰高な印象を持たせないのは
ベルトライン下を貫くプレスラインが効いているように思う。
現代の車よりも成型技術が未熟な時代のプロダクトだが、
現代の車よりも
明確にエッジの効いたプレスラインなのは、
恐らく工程数(=金型の数=投資額)が多いのだろう。
トランク容量は実質的に必要充分だが、
現代の目で見れば深さはもう少し欲しい。
長いトランクリッドの恩恵で床面積は充分だ。

開口は現代のようにバンパー上とは行かず、
ライセンスガーニッシュからになるのだが
当時のセダンとしては一般的である。
ところで過去に実施したスギレンさんの
レンタカー企画で運転した3代目カリーナは
いずれも後期型であったが、今回は前期型である。
視覚的な変化点として前期型はバンパーも黒く、
メッキ部品も少ないので素朴な印象だが、
カリーナとしては引き締まって見えて私は好きだ。
前期後期であまり大きな意匠変更を伴わなかったのは、
直線基調のスタイリングが好評だったのだろうと推測する。
そんな訳でレンタル期間中、車に見入ってしまい、
毎度乗り込むまでに少々時間がかかったのはここだけの話としたい。
●意外なほど快適なインテリア
インテリアも独特のな雰囲気を持っている。
特にスピードメーターはカリーナらしくスポーティな
専用デザインとなっている。

視認性に優れる大型のスピード/タコメーターに加えて
油圧計、燃料残量警告灯、ツイントリップメーターが備わり、
ロングツーリングに役立つ装備が備わっている。
警告灯もデジパネの装備もあるが、アナログメーターも
文字や警告灯が浮き出るように演出され
現代の目で見ても新鮮で目を引くような工夫が心憎い。
現代のオド/トリップ、燃費や外気温などの液晶表示を
組み込まないと気が済まない計器盤では
得られない見易さがある。

更に舵角がついても
視認性を損なわない2本スポークステアリング、
直線基調で車両感覚を掴み易いインパネなど
基本的には「スポーティ」がキーワードなのだが
操作しやすいダイヤル式ヒーターコントロールパネルや
ソフトなシートなど大衆車とは違う
小型乗用車としての
快適性も充分確保されている。

居住空間は現代の目で見れば狭いと判断されてしまいそうだが、
運転席でドラポジをとっても圧迫感を感じるようなことは無い。
ヒップポイントは低く、シートバックも寝かせ気味になるが、
充分なワークスペースが確保されている。
ただ、カップルディスタンスは車格を考えれば近いと感じるし、
後席も、身長170センチ以上の方なら
もう少し足元スペースがあればと感じるかもしれない。
このあたりの不満が解消されるのは以後のFFモデルということになるのだが、
例えばロングホイールベースを活かして膝前空間が充分に取れて
脚を組めるほどの広大なスペースを確保したカリーナの末裔は、
それはそれで価値があるのだが、
3代目カリーナのスタイリッシュさは何とも捨てがたい。
ピラーが細く、ベルトラインが低いので開放感があり
実際の寸法よりも圧迫感は感じない点が素晴らしい。
●イージーでストレスのないST-EFIらしい走り
スギレンさんはカリーナST-EFIに
雨の日は乗らないそうだ。
晴れた週末に乗って平日はボディカバーをかけられているが、
今回は
特別な許しを得て月曜日から通勤に使用した。
雨天にも遭遇したがスギレンさんのOKもあり、
ワイパーを作動させながらの運転もあった。
当然のことながら慎重に運転したが、
炊きたてのご飯を床に捨てて足で踏む位、
罰が当たりそうな感覚だった。
本当に1981年からタイムスリップしてきたような個体なのだ。

朝、鍵を開けてカリーナに乗り込む。
スギレンさんから支給された運転用手袋をはめ、
シートベルトを締めてイグニッションキーを捻る。
このとき、ちょっとしたコツが必要で、
セルモーターが動き始めたらアクセルを少しだけ煽って
補助をしてあげると調子よくかかるらしい。
最高出力105ps/5400rpm、最大トルク16.5kgm/3600rpm
を誇る3T-EU型エンジンが目を覚ましたら
ATセレクターをDレンジに入れる。
軽いガレージシフトショックを伴い、Rrが沈み込む。
PKBを解除してやればフワッと走り始める。
住宅地から県道に出るまではE/Gを暖機しながら
クルクルと大径のステアリングを回して徐行する。
油圧PSが装備されているが操作力は比較的重め。
最小回転半径5.0mとのことだが、
切れ角が大きく、車幅も狭い方なので
住宅地などの
狭い道路でも全く苦にならない。
現代の感覚なら軽自動車のようなものだ。
県道に出ると制限速度の50km/hまで加速する。
一般的な4速AT同様に水温が上昇するまでは3速までしか入らない。
2~3km走行すればOD(オーバードライブ)に入る。
3代目カリーナから
4速ATが採用され、
イージードライブに磨きがかかった。
まだ4速MTも一般的だった時代なので、
当時のユーザーには現代の多段ATのように
進歩的に映っていたかもしれない。
ただし、
ロックアップ無しの4速ATゆえに
アクセル操作に対して先にタコの針が動き、
トルコンの存在を感じながら車速が上がる。
感覚としては
主変速機はトルコンで、
4段の変速は副変速機のようなイメージだ。
ロックアップ付のATだと、
一定速度以上で定常走行すればすぐにロックアップする。
効率の面ではそれでよいのだが、
ロックアップ状態から再度加速しようとすると、
ロックアップ解除後に回転が上がる「まどろっこしさ」が付きまとう。
幸か不幸かロックアップそのものが無い
カリーナの4速ATは
ストレスフリーな走りである。
一般走行ならばDレンジのままなら
40km/h辺りからODに入って、
多少のアップダウンもODのまま走り続ける。
中低速トルクが豊かな3T-EU型エンジンと
4速ATは良いマッチングを見せる。

蛇足だがカリーナの4速ATはODをアピールする為か
4速にシフトアップした瞬間、
ぼんやりと
ODスイッチの文字が光る仕掛けが施されている。
夜間はハッキリと認識できるが、日中は全く分からない。
夜間、ODランプがぼんやり光っている時に
強めの加速をした瞬間、パッと消えたときに存在を思い出す程度だ。
さて、朝の通勤路は渋滞区間があるが、
ATゆえに快適で肉体疲労も少ない。
カーブが連続する農道を走らせるが、
ラックアンドピニオン式ステアリングの恩恵で
思いのほかシャープな切れ味でコーナーをクリアできた。
タイヤが鳴くほどのハイスピードコーナリングでなくとも、
運転の楽しさが味わえる正確なハンドリングである。
路面が荒れていても、
Frストラット/Rrセミトレーリングアーム式の
4独サスペンションは凹凸をいなして通過させてくれる。
さすがに魔法の絨毯の様、とまでは行かないが
角が丸められた乗り味は同乗者からクレームが出ることは無いだろう。
特に、タイヤが純正サイズの
165SR14という
今では中々お目にかかれないサイズの
細いタイヤなのだがサイドウォールの厚さも
快適な乗り心地性能に一役買っていると考えられる。
走行中、E/G音はうっすらとキャビンに侵入するが
それ以外の
ロードノイズがかなり小さいのも
この車の特徴と言える。
速度域が高まると今度はピラーからの風切り音が聞こえてくるが、
タイヤ起因のゴーという音は目立たないし、
荒れたアスファルト路面を走らせても不快な音が聞こえない。
素晴らしいタイヤを履いているのかと
改めて銘柄を確認すると、BS製のスニーカーであった。
特に静粛性を謳ったプレミアムタイヤでもないのに
こんなに静かなのは分厚いタイヤの恩恵と思われる。
ただし、ボディ剛性も低めなので、凹凸のある路面を通過すると、
こもり音はそれなりに発生していた。

通勤に使っている限り、走りも充分、
乗り心地も良好で快適な車と言えそうだ。
ほとんどA/Cを使用して358kmほど走り、
燃料系の針が残り1/4となったところで給油した。
38.4L程給油したので、
9.3km/Lを記録した。
AT車の
10モード燃費が10.0km/Lなので達成率93%と中々の好成績だ。
昔の車のカタログ燃費はかなり正直という印象を持っているが、
カリーナもその印象を裏切らなかった。
●遠乗り試乗
片道160km程度の遠乗りを企てた。
E/Gを始動し、暖機しつつ自宅付近のインターチェンジへ向かった。
ETCゲートを潜り、ランプウェイから加速車線へ。
本線上の様子を伺いながら、右ウインカーを出しつつ
思い切って
キックダウン。
5000rpmを越えるあたりまで勇ましいサウンドを響かせながら
強く加速していくが、6000rpmまでは使わずにシフトアップしていく。
思えば3T-EU型エンジンは最大出力が5400rpmで発揮されるので
回すだけ無駄ということなのかもしれない。

制限速度にはすぐに達してクルージング回転域でゆったりと流す。
ロックアップ無しなので正確な回転数は不明だが、
80km/h時のE/G回転数は2000rpm近傍、
100km/h時は2500rpm近傍を指している。
高速道路ではロックアップが無くとも、
およそ一定の回転数を保つが、
追越し加速をかけるときにアクセルを踏み込むと、
若干のスリップ感を伴いながら加速体勢に入る。
普段の追越し加速ならODのままで充分に対応可能なので、
ロックアップ付ATよりもレスポンスに優れる。
高速道路の走行車線を流れに沿って走っていれば、
35年以上前に発売されたカリーナでも
充分な走りを見せる。
むしろ、ゆったりとした乗り心地のおかげで、
せせこましく飛ばして走ろうと思わせない。
NV性能としてはうなり音とピラーからの風切り音が聞こえるが、
ラジオの音量を上げてしまえは気にならないレベルであった。

途中、高速道路としては急な
6%の上り坂に差し掛かった。
ODのままではトルコンのスリップを以ってしても
100km/hを維持することが出来なくなる。
100km/hを維持する為には更にアクセルを踏み込んで
キックダウンを活用する必要がある。
3速3500rpmに回転が上がり速度を保つことが出来るが、
少しアクセルを緩めると再びシフトダウンして
ビジー感が出る。
このあたりに
当時のATの限界を垣間見た。
速度が80km/hであればODのまま2400rpm程度で上りきれるのだが、
少しでもアクセルを踏み増すと途端にキックダウンして3000rpm程に上がる。
3T-EU型エンジンのスペックがグロス105psだとネット90ps程度で換算される。
車重が1085kgなので、
現代の車ではカローラアクシオ1.3X(95ps/1050kg)に近い性能だ。
そう考えれば比較的な急な上り坂をすまし顔で上れなくても
まぁ諦めがつくというものだ。
ドライブの後半、名阪国道の
長い下り坂の区間に差し掛かった。
アクセルオフした程度のエンジンブレーキではほとんど用を成さず、
車速は斜度に比例して増加してゆく。
ODをカットしてエンジンブレーキを活用した。
今まで
カリーナST-EFIはゆったりとしたツーリングセダンという
印象であったが、速度域が高めの下り坂の急なカーブと言う状況では
少々細身のタイヤが不安になってくる。
実際はタイヤが鳴くそぶりも無く余裕を残しているのだが、
Rrスタビライザーが着いているとは言え、
ロールが大きくなり、
操舵に対する反応が鈍くなってくるので、
しっかり減速してからコーナーに侵入するセオリーを守ることが重要だ。
ST-EFIはFrにベンチレーテッドディスクを採用しているが、
こちらも現代の目で見れば
少し甘めの制動感と言わざると得ない。
ただし、踏力の調整がし易く名阪国道の下りでは扱い易かった。
このようなシーンであっても
15インチを履きこなしたGT-Rなら、
ハイレベルのコーナリングも自由自在かも知れないが、
ST-EFIはそこに目をつぶった代わりに
快適なクルージング性能が与えられているのだろう。
感心したのは高速道路で二時間ほど走らせても、
シートの出来が良く、お尻が痛くならなかったことだ。
カローラやRAV4は二時間も走らせれば腰とお尻が痛くなって
強制的に休憩を促してくるが、カリーナはドライバーが
お望みとあらば休憩無しで一気に距離を稼ぐことが出来た。
実際に私は大きな疲労感を感じる事無く、
渋滞込みで
3時間半のドライブを
ノンストップで走りきることが出来た。
燃費もカタログ値に対しては随分と良かった。
目的地に到着して燃料計残り3/4目盛りで給油すると、
190km走行で13.2L給油、
14.4km/L(A/C使用無し)
という好成績を残した。
帰路は意識的にA/Cを使用し、過酷な渋滞を抜けたが、
それでも10km/L程度は達成できた。
燃料タンクも60Lと大きく、
余裕を持って600km程度は連続走行できそうだ。
●まとめ
1週間に亘り、スギレンさんの宝物である
ST-EFIを貸していただき、敢えて普通に使用した。

チョイ乗り試乗ではなく、
共に暮してみるとST-EFIの良さが、
美味しい出汁のように滲み出てきた。
ヒエラルキー上、
ST-EFIの上にはGT系が鎮座しており、
トヨタが誇るツインカムエンジンの官能的なレスポンスや
引き上げられたシャシー性能によって
手に汗握るエキサイティングなドライビング体験が出来るはずだ。
(後期4A-GEUはその点最高だった)
だから、
短時間だけ試乗しただけでは
「やっぱGTの方が魅力的でST-EFIは一段落ちる」と
短絡的な結論を出してしまいそうだが、I
毎日の通勤や職場からの出張に加え、ロングツーリングでも
ドライバーを疲れさせないと言う美点がよく理解できた。
ST-EFIは手に汗握るスリルこそないが、
運転作業に対して思わぬ挙動が出たり、
不快な振動騒音に悩まされることが無い。
元々FRなのでフィーリングが素直で癖が無い。
車全体としても「壊れる/壊れない」という強度設計だけでなく、
フィーリングを重視した剛性設計も取り入れられた時期と見えて
車両としての完成度は現代の車にも引けをとらないと感じた。
各性能のバランスが良いので運転してもストレスを感じないから、
結果的に疲労が少ない「足のいいやつ」である。
ツーリングカーとしてもカリーナST-EFIはGTとは違った魅力を持っていた。
また、今回の3T-EU型エンジンと同じ公称排気量の
1S-U型エンジンを積んだ後期型にも乗ったが、
3T-EUが70年代のエンジン、1S-U型が80年代のエンジン
であると明確に感じられた。
それはアイドリングですら分かる差であり、後者の方が軽快で小気味良い。
スペック上は5psの差があれども、車重で50kg差があるので性能は同等といえる。
実排気量上は1S-U型の方が有利だが、当時の技術の進歩は早い。
開発年次10年の差で、高性能イメージの強い半球型燃焼室や
クロスフロー給排気を持ったEFI付のエンジンを
くさび形燃焼室のカウンターフロー給排気のキャブエンジンが凌ぐと言うのだ。
T型エンジンを積んだST-EFIには良くも悪くもエンジンの重さが感じられて
ありがたみを感じたが、一方のS型エンジンを積んだマイロードは軽快な先進性を感じた。
同じ車体であってもエンジンが違うだけで一気に1970年代っぽくなったり、
1980年代っぽくなるという面白さがある。
似たような話はデビュー直後の4A-GEU型エンジンや2ZZ-GE型エンジンが、
それまでのエンジンと較べて「上まで回るけど、回るだけ」と揶揄された現象に近い。
今回、スギレンさんは車検切れと同時にしばらく保管フェーズに入れる予定との事だが、
きっと2年後、ST-EFIを復活させてくれるはずだ。
このボディサイズでこれほどまでにカッコいいセダンが作れたという事実を、
ぜひとも後世に示し続けていただきたいものだ。
最後になるが、貴重な宝物を快く貸して頂いたスギレンさんに感謝。