• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+
イイね!
2024年03月19日

2023年式MX-30 Rotary-EV感想文

2023年式MX-30 Rotary-EV感想文
レビュー情報
メーカー/モデル名 マツダ / MX-30 EVモデル ロータリーEV ナチュラル モノトーン (2023年)
乗車人数 5人
使用目的 その他
乗車形式 試乗
総合評価
おすすめ度
3
満足している点 1.ロマンあふれるREの復活
2.ブレーキのコントロール性
3.トータルの航続距離の長さ

なんと言ってもRE復活に注目してしまいがちだが、BEVにありがちな演出が控えめで乗りやすかったり、PHEVとして公称EVレンジが長めである点は良い。
不満な点 1.どうしても消せなかった起動時のNV現象
2.少々インパクトに欠けるボディの鮮度
3.ひいき目に見ても高過ぎる価格

期待値が大きい割にチャージモードの起動音はびっくりした。ノーマルモードならRE復活の感動である程度許容できる。商品としてみたときにMX-30にこの新システムを搭載するのは少しインパクトに欠けているが、密かに新システムの実績を積み上げようとする姿勢は正しい。今のままだと価格的に普及は難しいので実績を積んだ後は是非リーズナブルな価格で他のモデルに展開して欲しい。
総評 ●令和を走るマツダの精神的生命線
2023年11月、新型ロータリーE/G(以下RE)を搭載したMX-30 Rotary-EVの情報が自動車メディアを賑わし始めた。日常生活では家庭充電でBEVとして利用し、長距離の際にはコンパクトなREを発電機として利用しシリーズ式HEVとして走行する独自のPHEVシステムを開発した。

REを発電機に利用する技術は後述するが元々他社が先行し、マツダでも研究を続けていた。最終的には駆動用電池は107kmに留めつつ、新開発のREに50Lタンクと組み合わせることで航続距離を確保。普段の生活は電動走行が楽しめるよう家庭充電機能も付いた実用的なPHEVとなった。

●REを発電用エンジンとして再出発させる
2010年代に遡るとレンジエクステンダーEV(REEV)という概念が存在した。当時からEVは航続距離に課題があったが、下記条件を満たせばREEVと呼ばれてBEV同等のZEVと見なされた。

外部充電による走行距離が75mile(120.7km)以上であること。
補助動力装置(APU:Auxiliary Power Unit)による走行距離が外部充電による走行距離以下であること。
補助動力装置はバッテリーの電力が低下するまで作動してはならない。
極超低公害車(SULEV)とエバポ排出ゼロ基準に適合していること。


上記を満たさない場合はPHEVとして扱われる。BEVの航続距離が全く実用に値しないことを自白するかの様なREEVという概念だが、考えてみればZEVを名乗るためにわざわざPHEVよりも不便にするという妙なカテゴリーだ。補助動力に頼り過ぎるようだとZEVと呼べないということらしい。

REEVは2014年にはBMWがi3を発売し、中国でも国内向けに数モデルが世に出現した。i3は21.8kWhの電池を積みEVレンジは196km走行可能だ。BMW i3はレシプロE/G(647cc2気筒)を積み、9Lタンクで150km程度は走行できた。確かにBEVが持つ燃料切れの不安から解消されるメリットは大きかった。

ここにREの可能性を見い出したのが、かつてのNSUを吸収したAUDIだった。2011年にAUDIが試作車ながらレンジエクステンダーEVを発表しており、ジャーナリスト向け試乗会も実施されている。



A1 e-tronは254cc×1ローターで18KWを発揮し、5000rpm定常運転で発電機を回してバッテリに電力を供給することで、EVレンジ50kmをREによって250kmまで拡張するという。シングルローターというところもNSUチックで、AUDI自らNSUの技術を葬った割にイメージ戦略には利用する点がクレバーだ。

マツダはこれを見て「居ても立っても居られなくなった?」のか2013年にはデミオDEベースでRrフロアにREを置いた試作車を発表した。

幻のシャンテ用3A型を彷彿とさせる330cc×1ローターで22kWを発揮。元々JC08モードで200kmEV走行可能な実力を180km延長した。この時の燃料タンクは9Lとされていたので20km/Lという燃費性能だった事になる。

REEVの補助動力源としてRE新時代が来るのか・・・・と期待したがそこから10年待たされて
REEVではなく、PHEV「e-SKYAKTIV R-EV」としてようやく実用化の日を迎えた。

●REを残すために身を隠した11年間
マツダが決死の覚悟で1967年に実用化したREは、バブル崩壊による経営危機やフォード傘下時代を乗り越えた。REはマツダのDNAであり魂でありご神体でマツダの個性・技術開発の象徴の一つと言えた。2012年にRX-8が生産中止になってもレネシス以降の次世代REの研究は行われており「16X」なるREの存在が知られていたが、世に出ること無くお蔵入りになった。

NSUがAUDIに吸収され、トヨタや日産、スズキやヤンマーがREを諦め、REを進化させることが出来るのは世界でマツダだけだったのに、その進歩が止まってしまったのだ。



ここ10年ほどのマツダは皆が知るとおり、E/Gと車体を含めて一括企画することで存在感を示してきた。ロードスターを残し続けてスポーツカーへの愛も失わなかったが、REに対しては冷淡と言える程の態度を対外的に示し続けてきたのだ。2012年にRX-8を生産中止とした後、挙げ句の果てには2018年にはRE開発部隊を解散させたと報道されるに至った。これはRX-9?への過度な期待をかわして実質的なREの存続を図るために地下に潜っていた期間だったのだと私は思う。

仮に2015年頃にスカイアクティブR!800cc×2ローターターボで350psだ!燃費はRX-8同等の9.5km/L!的な「ぼくのかんがえた最強のREスポーツ」が仮に発売されたとしたら一体どうなっていただろうか。

台数を稼ぐには北米への輸出が必要だが企業間平均燃費の縛りや世界的な原油高など、厳しい環境の中で規制値は右肩上がりに厳しくなる。発売した瞬間だけギリギリ適合しているような「その場限りのREスポーツ」では些細な規制強化につまずいてしまい、再びそそくさと市場から退散することになりかねない。多少の環境変化に負けずにREが継続的に存続できる技術が得られるまで身を隠す方が得策だ。

●まとめ~上手にREを復活させてくれた~
MX-30 ROTARY-EVの魅力と人々の興味は新しいPHEVシステム、その中のREが大部分を占めていることはほぼ断定しても問題ないだろう。そしてそのREの中身は経営効率や業界内勢力の拡大などのそろばん勘定による合理的判断では無い。



この技術はオワコンと化した自動車業界の中で車に興味の無い層へのアピールよりも、自動車にロマンを抱いている希少なファン層に向けたアピールが強い。更に、マツダ社内の従業員の士気を上げる為のちょっとした投資でもある。いや、福利厚生とでも言うべきかも知れない。MX-30 ROTARY-EVに触れ、乗ってみてこの車の主成分は相変わらずロマンだと思った。ドラマチックかつエモーショナルなRE復活劇のアウトプットが意外なほどチルなMX-30の追加バリエーションに結実したのが面白い。

MX-30は2020年にマツダ初の電動車として発売されたが、主流とは敢えて外れた道を行く「分かりにくい」モデルだった。MX-30の全体的にチルなキャラクターに濃厚なエモーショナルE/GであるREを内包した「e-SKYAKTIV R-EV」が加わることで全体のバランスがとれ、MX-30という車種が完成したように私は感じた。

RE復活に対して負の影響を及ぼしかねない偏狭なマニア層を遠ざけるのには最適のアッパーボデーともいえる。強すぎるマニアの期待の声というのはブランド的メリットの反面、商品を殺してしまう劇薬でもあるからだ。

そんなMX-30を見ているとフロントマスクやルーフにルーチェロータリークーペの面影を感じた。考えてみればスペシャルティな横置きFFのREという部分でも共通している。



MX-30 ROTARY-EVは2024年現在は納得できるEVレンジ(107km)と決して燃費が優れているとは言えないREを使って800kmを超える航続距離を手に入れ、パーソナルカーとしては不満の出ない使い勝手も持っているから、買った人が実用上困らないようになっている点は評価できる。このモデルで徐々に経験を積んで今後の展開にも期待したい。

パーソナルカーとしては意外なほど脱エモーショナルで、BEVらしいお約束演出が無いものの違和感が無く、燃費が悪すぎて致命的な拒絶反応を受ける事は無いSUVライクスペシャルティとしてはそれなりの説得力がある。しかし、純粋な道具としての機能は粗削りに感じられる面もあり、3★である。

マツダにはREの炎を再び消さないように「安全運転」で育ててほしい。REスポーツ待望論者も、この変化球を毛嫌いせずに「マツダへのふるさと納税」の様な気持ちで選択肢に入れることは、ひいてはREスポーツ復活の応援をしていると言うことに繋がるだろう。



コアなRE愛好家以外は、BEVの航続距離に満足出来ないシングルorカップルのファーストカー、或いは非常時給電に便利な発電機能付きセカンドカー需要では選択肢に入ればいいのだが。
項目別評価
デザイン
☆☆☆☆☆ 3
今更ながらMX-30のデザインを簡単に振り返っておくと、「Human Modern」をデザインコンセプトとしたシンプルなエクステリアと開放感のあるインテリアが特徴。

MXの名が示すとおりスペシャルティカー的な立ち位置であり、フロントマスクもシグネチャーウイングを採用せずスッキリした表情を見せている。



エクステリアの最大の特徴はフリースタイルドアによる観音開きのドア構造である。実際に3ドア車で生活している私の実感からも、サイドドアが大きすぎると乗降時のスペースが狭苦しく窮屈だったり、シートベルトアンカーが遠い、或いは後席に子供を乗せる際に難儀するというシーンがある。MX-30はRX-8譲りのフリースタイルドアを駆使すればドア全長が短くなることで乗降時のドア開口角度が稼げ、後席へのアクセス性は飛躍的に向上する。RX-8と比べればシートベルトのラップアウターがドアに内蔵されることですっきり感が改善されている。フリースタイルドアを採用することで短い全長でもクオーターピラーをクーペライクに前傾させることができる事もデザイン上は大きなメリットだ。

インテリアはフローティングコンソールやヘリテージを感じさせるコルク風素材の採用、さらにリサイクル材を内装材に採用するなど形状的に個性を主張せずにスペシャルティを表現している。センタークラスターのフル液晶パネルがちょっとだけハイテク感を主張しているがそれ以外は比較的大人しい印象だ。



MX-30 ROTARY-EVとしては専用のブラック内装やアルミホイール、エンブレム、など差別化も最小限に留まる。数あるユニットバリエーションの一つ扱いくらいの方が自然体で良い様に思えるが、商売的には専用差別化加飾しまくって特別感を出さなくて良かったのか。既にデビューから3年以上が経過して鮮度不足の感も否めない。

他社事例ではPHVのためにベースのHVと比べて全長を伸ばしてデザイン的な差別化に注力するなどしていたが、経営的な体力が無いとこういう商売的なスキンチェンジは難しい。マツダの場合は元々売れていなくて希少なMX-30というのが、マジョリティから知られていないという意味では逆に好材料だったかも知れない。
走行性能
☆☆☆☆☆ 4
MX-30のマイルドハイブリッドには既に試乗したことがある。短時間ながらスッキリした車だなという印象とマツダの電動化技術「e-SKYACTIV(イー・スカイアクティブ)」をすべてのMX-30に搭載しますとアピールしていた割にマイルドハイブリッドは淡泊で有り難みが無いなと感じていた。(それでも車体の減価償却的には台数が出やすい分だけ設定しておいて良かったと思う)

今回デビューしたMX-30 ROTARY-EVも外から見た感覚は差別化も希薄なのだが、起動スイッチを押すとE/Gがかからない点がマイルドハイブリッドとは異なっている。



営業マンが準備してくれた試乗車はソウルレッドの2トーンで内装は「ナチュラルモノトーン」だ。

CX-60で広く知られることとなった独特のシフトを操作すると、スーッと車体が滑り始めた。ここ1、2年でBEVによく乗る様になったが、それらと同じようにスムースで電動車ならではのレスポンスが味わえるところまでは月並みなBEVと同じ(=期待通り)である。キャブ車の様に鋭いレスポンスを味わうことが出来て意のままの走りに近づける。

ただ、そこから先の反応が独特でアクセルを強めに踏み込んだとき、加速度は強まるのだが、一般BEVで期待する「アホみたいな加速」はしない。
「BEVってクリーンでパワフルで快適なんでしょう?」というイメージを持つ人からすると肩透かしを食らうほどである。踏み込めばリニアに加速し、加速後に定常に移行するとピタッと加速度が止む。アクセルオフすると適度な減速度が得られる。

モーターは125kW(170ps)/9000rpm、260Nm/0-4481rpmというガソリン車でも充分パワフルなスペックを持っている。確かに1780kgという車重を考えると、「アホみたいな加速」を披露するには不足気味かも知れないが、あんなものは演出の一つなので他に魅力があれば良いのではないか。急加速が楽しめるBEVゆえに運転中に気分が悪くなった人を私は知っている。

50km/h程度で市街地を走らせているが、乗り心地に堅さは無く、E/Gノイズは皆無だしロードノイズも控えめで突出した無音では無いとしてもこの部分はBEVに求められる静粛性を持っている。

中でも特に褒めたいのはブレーキタッチである。実にコントロールがし易く、停止前の抜きが容易に出来る。訊けばCX-30デビュー時以来の踏力コントロール指向のブレーキだとのことだが、普段の運転でもブレーキ時にうまく抜こうと思ってもGが残ってしまうことがある私でもスムースに停車させられる。

MX-30のBEV走行は意外なほど無味無臭である。演出的要素に目もくれずに感性重視の味付けはBEVのお約束に囚われない逆張りが大好きなマツダらしい味付けだった。

・・・だがちょっと待って欲しい。この車には11年ぶりに復活したREが積まれているのだ。試乗開始から一切起動しないのですっかり忘れていた。MX-30 ROTARY-EVが積む新しい8C型REは今のマツダの持てる技術が全て織り込まれたALL NEWのREである。

例えば13Bとの違いで言えば、サイドハウジングが鋳鉄製からAL製となっている。硬度が鋳鉄に劣るため耐摩耗性の確保が必要になる。そこで航空宇宙産業で用いられる特殊なコーティング方法HVOF溶射を自動車用大物部品として世界で初めて採用した。



HVOF溶射(High Velocity Oxygen Fuel)とは酸素と一緒に可燃ガスをノズル内で燃焼させて圧力を高めて高速火炎を発生させてサーメット材(金属加工工具で使われるほどの硬度の高い人工材料)粒子をマッハ2(秒速700m)でAL基材に吹き付けて皮膜を形成する工法である。

ノズルを塗装スプレーガンの様に動かしてREハウジングに吹き付けていくと被覆材がAL基材に突き刺さり、強固な皮膜が形成されるという。この加工条件もやり過ぎ(=コスト高)を慎み、性能を満足出来る条件を求めている。突然HVOF溶射という見慣れない技術にフォーカスしたが、単純にALを採用して軽量化したという目に見える結果を得るためには目立たない技術開発(=HVOF溶射)を地道に積み重ねる必要があった事を忘れてはならない。

また、レシプロで言うところのロングストローク化に相当する偏心量アップも果たした。初の直噴化、燃焼の急速化など燃費向上のための研究の成果が遺憾なく発揮されている。レギュラーガソリン仕様ながら圧縮比は11.9を達成し、ノッキング対策として燃料の揮発による冷却を利用する直噴式を採用した。このような要素だけを並べれば、現行のレシプロエンジンの当たり前技術を持ってきただけの様に思えるが、例えば燃焼室が平べったく冷却損失的に不利な性質に対してロングストローク化し、それによってアペックスシールの周速度が上がるのでシール性を確保する為にアペックスシール自体の諸元も見直した。



アペックスシールの改良はローターのトロコイド面への摩耗対策に貢献したが、シール面にもメッキが施されている。今回は従来の半分以下(3時間)で処理が終わる高速メッキ工法を開発した。製造時の省エネに寄与するだけで無く、REとしてもオイル潤滑油量を減らすことにも成功した。

従来の1.3倍に大型化したローターの精度管理も厳しくすることで後加工で削る必要を無くして軽量化する事を目指した。ローターはダグタイル鋳鉄(別名、球状黒鉛鋳鉄とも呼ばれ、鋳鉄としては強度が高い)によって作られている。複雑な形状はシェルモールド法という高精度な中子を使った鋳造技術で実現されている。シェルモールド法は1955年、マツダがいち早く実用化した技術でもある。こうした技術を使って高精度にローターを作っても、鋳鉄内の黒鉛の偏在などで重量アンバランスが生じているのが実情だ。大型化したローターを従来度同じ作り方で製造すると、アンバランス量が増えて加工時間が延びるだけでなく、余肉による重量増加を招く。13Bと同じ最小板厚2mmに納めて残りは素材バラツキの低減と加工前のローターの精度をあげることで、量産性をあげて低コスト化を実現した。

排気量アップと言う誰でも分かる変更を工業的に実現するためには、ここでも基礎となる技術の進化が必要になる。特にマツダの場合RE製造設備は1970年代から変わっていないものもあるらしい。何でもかんでも湯水の様にお金を使って全く新しい設備を一から作る様な投資は許されないはずだ。レシプロより厳しい制約の中でコツコツと生産技術を磨くというのは「ロマン」なくして実現できない。

完成した8C型REは、従来のREとは異なりパワーを捨てて燃費を取りに行ったとしても、類似する直2E/Gや直3E/Gと較べて出力・トルク共に同排気量換算すれば優れた特性を持つ。シリーズハイブリッド用の発電用E/Gとしては、ハイパワーに越したことはない。



過去のREスポーツによる個性鮮やかな体験も相まって懐かしい先輩にお会いする様な感覚でREの起動を今か今かと心待ちにしてBEV走行を続けていた。

(乗り心地項へ続く)
乗り心地
☆☆☆☆☆ 4
(走行性能の続き)

―MX-30 ROTARY-EVはPHEVで試乗車には充分な充電がされており、(仮に火力発電による電気だったとしても)クリーンな電気による走りをアピールするには相応しい状況であった。

MX-30 ROTARY-EVには3つの運転モードがある。

1)ノーマルモード
充電量が充分ならEV走行し、充電量が減ると(45%目安)REによって発電する

2)チャージモード
ユーザー任意のSOC(80%~20%)を切るまではEV走行し、そこからはREによって発電させて任意のSOCを維持する。

3)EVモード
バッテリの電力のみで走行するが、急加速時など出力が必要なときはRE発電しモーターに電力を供給する。


どれも実はREは黒子の様に徹しながら、あくまでもBEVの運転感覚を維持する。

私が試乗する限りREは動こうとせず、試乗車は折り返し地点を迎えた。

「あのぉ、REって起動させることは出来るんですか?」

私は恐縮しつつ営業マンに尋ねた。

「できますよ」

と営業マンはシフト横のトグルスイッチを操作した。

「いま充電量は70%ですが、でチャージモードにして発電目標を100%にしてやれば発電し続けます」と言ってマツダコネクトのSOC目標を100%に設定すると令和のREが目を覚ました。

「ブーーーーーーーーーーーーーーーーーン(AA略)」

私はハッとした。人生の中でREを運転した時間は合計でも5時間に満たないのだが、その中のどの記憶ともマッチしない低めのE/G音とブルブルした感触が私に伝わってきた。

言うなればスマホ、いやフードコートで注文したときに渡されるアレだ。



ステアリングにも伝わる振動と低いE/Gノイズは「モーターの様な回転」と称されたREのイメージとは決定的に異なっていた。

1ローターREはおにぎり型ローターが回転するのでローター1回転当り3回の爆発がある。レシプロで言うクランクシャフトに相当するエキセントリックシャフト(出力軸)では歯車で減速されて1回転当り1回の爆発となる。これがレシプロ4スト単気筒だとクランク2回転で1回爆発しており、REは2回転なら2回爆発となる。出力軸1回転当りの爆発回数が多いからパワフルなE/Gである理由とも言える。出力軸と爆発回数の単純な関係だけなら4スト2気筒E/Gと似た爆発回数となっているようで、ネットで読んだ試乗記で「対策難易度は2気筒レベル」とされた根拠はこの辺りにある様だ。

この音と振動が好ましいか?と問われると、正直に書くと余り聞き続けたくない。「1ロータREが元々持っていた音」とマツダは説明するが、マツダがこれまで送り出してきた2ローターREとは異質の初めて聞く様な音だった。マツダが世界で初めて実用化した「2ローター」は出力軸1回転当りの爆発回数が倍に増え、ローター回転のアンバランスも打ち消す様な配置にしてある。REが元々持っているトルク変動の小ささやコンパクトさ故の出力軸の短さによるねじり剛性の高さも高回転に向いており、それらが「RE=モーター感覚」の秘訣だったらしい。

信号で停止すると音はE/Gも止まって聞こえないが、再度発進すると「ブーーーーン」と音が聞こえる。

なんじゃこりゃと思ったのだが、これはあくまでもチャージモード。ユーザー設定の任意のSOCに回復させることを優先してREを動かしているので本来のMX-30 ROTARY-EVの実力では無いと判断した。

●仕切り直し
妻のデミオの6ヶ月点検でマツダディーラーに入庫した際にノーマルモードで試乗させていただいた。SOCは30%を指しており今回の狙い通りの状態に整っていた。

試乗は家族4人+営業マンの4人乗車という重い状態で走り始めた。出足の軽やかさはBEVならではのもので総重量2t弱の巨体で大したものである。乗り味としては前回と同じく演出的要素が控えめで、その代わりナチュラルな反応を返してくる心地よい乗り心地である。



SOCが30%を切りそうになったとき、メーター内のおにぎりマークが点灯した。「ブーーーーン」という音が聞こえるがボリュームは前回のチャージモードより2段階?小さい。音質は電気ドリルの様な音だが振動がステアリングに届く様なこともない。

何故かホッとするような気持ちになった。これならオーディオの音量次第では無害化できそうだ。

発進後35km/h程度まではREは起動せずガマンし、走行による騒音でREの作動音が紛れる。一般的なHEVはモーターで発進してE/Gが起動するとガッカリしてしまうのはモーター走行は静粛でドライバビリティが高く(今なお)新鮮味があるがゆえだ。

e-POWERはロードノイズが大きい場面を見計らってE/Gがかかるのでよく制御されている。THSは40km/h手前でE/Gが起動するのはe-POWERに似ているが、この時のE/G回転が高めなので気になる傾向がある。特にTHSは常に最大効率点で運転する為、起動直後に高めの回転数を維持するため感覚的に目立ちやすい。MX-30 ROTARY-EVは比較的駆動用バッテリ容量が大きいため、「ガッカリ起動」出現頻度が計算上少なくなる。

全く静かというわけには行かず、後席に座ると気づけるレベルでRE起動時のこもり音が聞こえてくる。起動したREの音色は悪いが絶対的な音量は小さいのでノーマルモードならクレーム級では無いと私は判断したが、夏の夜に聞こえる、冷蔵庫のコンプレッサー音の様なもので場合によっては気になると言うこともある。

実際はREが長く稼働するであろう長距離高速道路など、他の騒音に紛れるシーンでは更に目立たなくなるだろう。



よくよく考えたらMX-30 ROTARY-EVは最廉価以外はBOSEサウンドシステムが装備されている。このウーハーを使って逆位相コントロールして消すとか、心地よくなる様な補正の音を出すなど何かやれないだろうか。あの電気ドリルの様な音が消えてくれれば諸手を挙げてREの完全復活を喜べるのだが。

MX-30 ROTARY-EVの試乗体験は、きらびやかな演出よりも抑制的な実利(運転フィール)をとった開発陣の見識が楽しめた。動力性能に★をつけるなら4だ。REが復活したと言うだけでもありがたいのだが、MX-30としての地味ながら心地良い乗り味も高評価をつけたい。REの音質が良ければ5★をつけたくなるかも知れない。
積載性
☆☆☆☆☆ 3
2+αのためのチルなパーソナルカーMX-30。元々本格SUVの様な積載性や居住性を狙っていないが、普段デミオをファミリーカーに使っている我が家にとっては充分な使い勝手が確保されている。

運転席はSUVライクなアップライトな着座姿勢でマツダらしいレイアウト的こだわりも健在である。試乗のために後席にCRSをつけたが、想像よりも取付けやすい。観音開きドアはCRS搭載に邪魔にならず子供を抱っこしてフロアに膝を突きながら椅子に座らせるには理想的な動線が確保されていた。



MX-30と言えば観音開き=使いにくい的な意見を目にしがちだが、我が家の様な条件だと子供のドアの開け閉めを親が必ず行う(=ぶつけるから)ので決して欠点にはならない。(窓も開けない)

ただ、実際の駐車場では運転席のドアを開けてフリースタイルドアを開けるスペースが足りないシーンもありうる。その場合にFrドア開口だけで乗降させなければならない場合は難儀しそうではある。

ラゲージの荷室容量は366Lである。我が家のデミオ(280L)よりマシだが荷室が広いCX-30は430Lでマツダ3は334L。カローラスポーツが353L、カローラクロスが487L、キックスが423L、WR-Vが458L。特別広いわけでもないのだが充分実用的だ。普通のハッチバック車的な使い方なら充分だし、我が家ならこれで旅行に行ける。

デミオベースのREEVではRr荷室下に発電用REを積んでいた。しかしMX-30 ROTARY-EVは全てE/Gコンパートメントに押し込んだのでキャビンと荷室スペースにしわ寄せが言っていないのは喜ばしい。



レイアウト図を見ても一般的なガソリン車だと、トランスミッションやデフが納まる様なスペースに綺麗にREが納まっており元々の部品点数の少なさも相まってREだからこそ実現出来たレイアウトだ。

ここに直列2気筒の830ccは搭載できないだろう。他社の事例では直列3気筒E/Gを搭載するシリーズハイブリッド(e-POWER)はジェネレータ(発電機)と駆動用モータを並列に配置しているが、MX-30 ROTARY-EVではREの次にジェネレータ、その次に駆動用モータが直列で配置されていてギアボックスを噛まさなくて良い分スペース効率も良い。

これならMX-30よりも低いE/Gフードのモデルにも搭載可能で、既存の縦置き用P/Fにも載せ易いだろう。縦置きにするなら前後方向に余裕があるので、思い切ったショートオーバーハングでも簡単にマルチローター化が実現出来るはずだ。ユニットが小さいと言うことは汎用性があるのでMR的にリア車軸付近に搭載することも可能になるだろう。今のドライブシャフトが不等長なのでMR2の様に等長ドライブシャフトを奢ってやる必要が出てくるが、いっそ初代MR2の様にセンタートンネルに燃料タンクを置いて日本的なシリーズHEVのミッドシップスポーツも作れてしまうのでは?など夢が広がる可能性を秘めている。

燃費
☆☆☆☆☆ 3
本システムの発端となったRE(レンジエクステンダー)EVをモノにするためには、ある程度のEVレンジが必要だ。補助のためにE/Gを積んでもEVレンジ以下の燃料しか搭載できないからだ。せっかくのE/Gが勿体ないうえにパイオニアたるi3はモデルライフを終えている。税制的なメリット以外は特に見られないレンジエクステンダーEVは、日本や欧州ではもはやメリットにならないということだ。

もはやREEVを名乗らないので燃料タンクは思い切って50Lとした。万が一、REEVに戻りたいなら燃料タンクを減らしてそこに駆動用バッテリを積めば良い。

MX-30 ROTARY-EVの駆動用バッテリーは純BEV(35.5kWh)より身軽な17.8kWh(=CX-60_PHEV同等)とし、BEVとしてのEVレンジは256kmから107kmにダウンした。一方でREが発電に専念することで15.4km/L×50L=770km上乗せすることが出来る。トータルの航続距離は877kmなので航続距離は競合性のある数値を記録する。

EVは航続距離が短いというギャップを埋めるには航続距離を燃料タンクの増量で対応できるPHEVがいま最も現実的な解である。

総航続距離がカタログ値7割だったとしても満タンで約614km走行出来るというなら、急な用事で半径300km程度の距離圏の移動なら充分往復できる。

REEVとPHEV車の補助E/Gスペックや二次電池容量、航続距離を横並びしたが、MX-30はREEVと較べればEVレンジが短いが航続距離は大きく優れ、PHEVとしては総航続距離が短目だが、実用範囲内でEVレンジは長い。



燃費15.4km/Lという数値は、ICE全般としては褒められるものでは無いがREを知る人が見れば驚異的な低燃費だと驚くだろう。お蔵入りになったとされた16Xの技術が活かされているはずだ。

REはハイパワーな反面、燃費が悪いREはオイルショックを乗り越えたものの、基本的には「滑らかさ」「パワー」の見返りにガマンされ続けてきた。

REの燃費の悪さは、扁平な燃焼室の冷却損失や困難なシールによる圧縮抜けなど産まれながらに背負った弱点が付き纏っており、完全な克服は出来ていなかった。トロンボーン型可変吸気などがレース用では見られたものの、吸排気バルブを持たないことからVVTも採用できず、幅広い運転条件に最適な調整幅を持っておらず自動車の主動力源としては不向きとすら言われてきたREだが、今回はシリーズHVの発電機として活用することで活路を見いだそうとしている。

発電用と割切った場合、REはコンパクトなだけで無く高効率領域をうまく使って発電できる様に高回転ハイパワーな特性を活かして発電時の稼働時間を減らすことが出来る。8C型REの高効率領域は2300rpm~4500rpmのWOT(スロットル全開)近傍とされていてMX-30 ROTARY-EVはここで運転されている。

カタログ値はWLTCモードで15.4km/L(市街地11.1km/L 郊外:18.5km/L 高速:16.4km/L)とのことでハイブリッド車=燃費が良いという一般的な認識からはかけ離れた燃費である。

排気量830cc×RE係数=レシプロ1245cc相当のICE車と考えても、燃費が良いとはお世辞にも言えない。

実際の試乗記を幾つかチェックしてみても燃費性能は頑張った人で15km/L程度、普通に走ったとされる記録では12km/Lと現代の水準では悪い方に属する様な燃費性能に甘んじている。

マツダも示唆しているが、REは市街地の燃費が悪い。ストップ&ゴーの条件では発電専用REも起動停止を繰り返す。SOCが厳しくなると強めの発電を繰り返すことになるので一般ユーザーの普段使い=燃費的に不利な条件で走らせると言うことになる。

トヨタのハイブリッドTHSが凄いのはE/Gの最大効率点だけを使って走らせるので市街地の燃費が良いことだ。電動走行だけが燃費の秘訣ではない。

MX-30 ROTARY-EVの場合、ここをカバーするのがBEV走行である。苦手な市街地走行は駆動用バッテリの電力だけに頼って走らせる。普段の生活はEVモードで行い、遠出するときはシリーズハイブリッドとして利用する。旅行先で市街地走行するときはチャージモードで予めバッテリを充電しておいて再びEVモードで走行するとおそらくは燃費も納得できるレベルになるはずである。



想定ケースで燃費を机上計算してみたい。

ガソリン価格を160円/L、電気代を25.8円/kWhとして平日は往復15kmの通勤と、週末のレジャーで250km(EV走行は2回)走らせる。

つまり4週間(月間)走行距離は1300kmとなる。
(上記走行パターンは我が家のデミオの走行パターンに近い)

EVレンジとハイブリッド燃費は8掛けの各々85.6km、12.32km/Lとした。

このケースではトータルのエネルギー代を全てガソリン代に費やしたと仮定した「見なし燃費」が25.16km/Lであった。一切REを使わずBEV走行のみの見なし燃費は29.8km/Lであり、ガソリンを使うよりはBEV走行の方が経済的ではある。

REの元来持つ燃費に関する素性の悪さを克服することは難しい。同時代のレシプロ凌駕する燃費は困難なので、令和の現代において所有するのに苦にならない程度の燃費を確保できれば後は質感を高めていく方向以外にないだろう。

個人的には「我が家想定パターン」だと妻のデミオよりちょっと悪いかな?というレベルで遠出なんて殆どしない条件ならBEV運用でほぼ賄えて「見なし燃費」はもっと良くなる。

カタログ燃費15.4km/Lが巷のPHEVよりも悪すぎてスカイX的なガッカリ感と共に一般的な消費層から見向きもされない可能性があるが、実生活ベースで電卓を叩いてみれば意外と実燃費が悪くないことに気づけるはずだ。特に、REスポーツではどうしようも無かった燃費が、家庭でのプラグイン状況次第で燃費(≒エネルギーコスト)的に普通の車相当に近づけるのなら悪いばかりではない。

シリーズ式ハイブリッド車で業界をリードする日産も世代を追う毎にe-POWERを改良し、「あとは高速燃費だけ」と言うところまで近づきつつある。マツダも是非MX-30 ROTARY-EVの後続車種には更なる研究成果の折り込みとMX-30の年次改良をお願いしたい。

PHEVとしての評価は★3つ。過去のREを知る人にすれば★5個でもおかしくない。

価格
☆☆☆☆☆ 2
マツダオフィシャルサイト内にMX-30シリーズの価格レンジがまとまっていたので、下記画像にて引用した。



ざっくりと、マイルドハイブリッド(264.0万円~276.1万円)の200万円高である。しかもピュアBEVよりも値付けが安いのは、コストのかかるRE(吸排気系・燃料系・冷却系など含めて)よりも、駆動用電池を半分下ろしたことが効いているということか。

昨年乗ったハリアーPHEVの感想文を書く際にHEV→PHEV化コストを90万円程度と見積もったが、起点がマイルドハイブリッドなのでフルHEV化にトヨタヤリス(+35万円)を参考にして+30万円くらい加算したとしてもまだ割高である。元々実用性やコスパではなく、ロマンやストーリーをウリにした車なので商品としてはそれでいいのかも知れない。

ロータリーEVは3グレード構成だ。

エントリーグレードは自動ハイビームLEDヘッドライト、18インチアルミホイール、ウレタンステアリング、シルバー加飾インナーハンドル、運転席シートリフター付きマニュアルシートというシンプルさ。オプションとしてはAC1500W電源の設定がある。

423.5万円というスタート価格だが最廉価グレードではウレタンステアリングや加飾レス、1500W給電装置などが省かれており、補助金55万円込みで368.5万円(税抜き332万円)と言う金額ではちょっと割高に感じてしまう。広島県の公用車・或いはマツダ関連企業の社用車的なビジネスユース以外では物足りない。

一般的なユーザーなら「ナチュラルモノトーン」「モダンコンフィデンス」「インダストリアルクラシック」の3つのトリムラインが実質的スタートラインになる。

アダプティブハイビームやSTGヒーター、パワーシート(ヒーター付き)、AC1500W電源、アドバンスドキーなど追加装備による実用面の充実もさることながら内外装の加飾や、カラーバリエーションの自由度が拡がりスペシャルティとしての身だしなみが整ってくる。

ただ、最廉価との価格差は大きく、何とかREで利益を出そうという思惑も垣間見られるが、マツダという企業・REが存続するためには必要な値付けなのだろう。

特別仕様車エディションRは3トーン(6.6万円相当)、フロアマット(5.1万円相当)、専用スマートキー(1.6万円相当)、ヘッドレストエンボス柄
がセットで491.7万円である。

ベースの478.5万円から13.2万円高いが、上記価格差と専用品という差別化を考えるとボッタクリ感は無い。EVやマイルドハイブリッドと比べると差別化のための差別化を余り行わないロータリーEVなのでせめてもの差別化要素をかき集めたのがエディションRなのだろう。

カタログを見ていたが、最近のマツダのカタログは非常に抑制的で語りたい事が山ほどあるはずの新開発E/Gのカタログでの扱いがサラッとしているのも特徴的だ。



見積もりを頂いた。エディションR(MOP設定なし)に用品で前後ドラレコ、ラゲージソフトトレイ、マッドフラップ、ナンバーフレーム、ドアハンドル保護シート、ボディコート、ETC2.0、ナビSDカードを選択し30.3万円分となり、最終的な車両代金は522万円。

ここに諸費用+延長保証(2.3万円)+メンテパック(14.1万円)が追加されて支払合計は546.6万円。



元々安い車では無いとは言えども、びっくりする様な価格になった。ここから補助金が貰えるので55万円差し引きすると491.6万円となり、私が住む愛知県なら更に20万円の補助金が出るので471.6万円まで価格差がある。いくら補助金額が大きいとは言え、400万円を軽く超える車であるので決して買いやすい価格の車ではないし、大多数の人達が検討リストに加えるとは思えない。

選ばれ者から選ばれる車、という感じである。
ブログ一覧 | クルマレビュー
Posted at 2024/03/20 00:37:28

イイね!0件



タグ

今、あなたにおすすめ

関連記事

儚き裏工作?
Nuk-P@RailStarさん

MX-30 EVの生産終了・・・。
クリューさん

『「悔しかった」マツダのロータリー ...
hata-tzmさん

マツダが国内BEV市場から一時?撤 ...
散らない枯葉さん

PHEVって面白い❗️平日はほぼほ ...
6ローター+さん

「どんだけ荒いんや⁉️」
N.mansellさん

この記事へのコメント

2024年3月21日 21:17
詳細レポート、ありがとうございます。

私的にMX-30は「令和のコスモAP」だと思ってますw
歴代コスモはどれも、マツダの最先端を行くクルマでしたし。

巷では高いだ燃費悪いだのといった話になってますが、ロータリーエンジンの正しい使い方と捉えます。
構成部品少なく、軽量コンパクト。加減速の少ない定速運転となれば、レンジエクステンダーやHVに向いています。また、エンジンブレーキが効きづらいというロータリーの弱点も、駆動力から切り離されていれば問題にならないですし。

走らせて違和感が少ないのは良さそうですね。
アクセルを少し踏んだだけで「アホみたいな加速」なんて、EV感の演出にしては危険過ぎます。自然なドラビリとは、経験・ノウハウ・入念な走り込みの積み重ねですよね。

次の電動+ロータリーはデミオ級でチャレンジしてほしいところ。期待が高まってしまいます。
コメントへの返答
2024年3月23日 23:08
コメント有り難うございます。

ああ、コスモAPですね!確かに運転席から助手席側を見た時に窓が3つ並んでる点がコスモAP的だなと感じてました。Frドア、CTRピラー部、QTRガラスという感じです。

REはまだまだ燃費が悪いのは事実ですが、そこで思考停止しちゃうとちょっと勿体ない感はあります。

MX-30とこのユニットの相性が良いとはそこまで思えませんが、エンコパがコンパクトで済むのでコンバージョンPHEVが多少は作りやすいのかなと。

走らせた自然さは素晴らしいです。BEVって富裕層の新しいオモチャ的な側面があるので演出的な加速性能の発揮は商品としては求められていたりするのですが、MX-30はその当りが硬派で筋が通ってます。ブレーキタッチ含めて素晴らしいと思います。

そして書かれているとおり、早くも次の展開が気になるのです。試乗のフィードバックを早急に集めて次が見たいと思います。

プロフィール

「お兄ちゃんの鉄分補給を行ったので帰ります。東名は交通量多いですね。帰宅してから風呂入れて寝かさないといけないのキツイなぁ。安全運転かつスピーディーに帰らねばならん。」
何シテル?   05/01 18:56
ノイマイヤーと申します。 車に乗せると機嫌が良いと言われる赤ちゃんでした。 親と買い物に行く度にゲーセンでSEGAのアウトランをやらせろと駄々をこねる幼...
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2025/5 >>

    123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

リンク・クリップ

スバル フォレスター Premium (再)試乗記 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2025/04/14 10:35:09
キャニオンゴールドさんのホンダ フィット 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2025/03/16 20:52:21
ロータリーエンジン じゃましないでね 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2025/03/02 08:18:40

愛車一覧

トヨタ カローラ トヨタ カローラ
1989年式(マイナーチェンジ直前) カローラGT。 ヤフオクで発見し、 不人気車ゆえに ...
トヨタ RAV4 L トヨタ RAV4 L
1996年式 標準グレード。 私が小学生だった1994年、RAV4が颯爽と登場した。私 ...
トヨタ プログレ トヨタ プログレ
2000年式 NC250。 長年、趣味の先輩達と車談義を重ねる中で定期的に「プログレは ...
シトロエン DS3 シトロエン DS3
2011年式 スポーツシック・エディションノアールII。 ラテン系ホットハッチ(プレミア ...
ヘルプ利用規約サイトマップ

あなたの愛車、今いくら?

複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!

あなたの愛車、今いくら?
メーカー
モデル
年式
走行距離(km)
© LY Corporation