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2013年12月21日 イイね!

2013年式ハリアー感想文 前編



これぞ日本専用車だ

●クロスオーバーSUVのパイオニア
元祖クロスオーバーSUVのハリアーが国内でFMC。
月間目標販売台数2500台のところ、
2万台ものバックオーダーを抱えているらしい。
価格帯の高いモデルにしては珍しいヒット作となった。





初代(1997~2003)、2代目(2003~2013)と共に
北米が主戦場のセダン、カムリのP/Fを応用して作られ、
海外ではLEXUS RXの名で販売された。

ハリアーは見た目は車高が高いSUVに見えるのだが、
SUVとしての性能は、例えばトヨタの従来型SUVモデルである
ハイラックスサーフやランドクルーザープラドと比べると、
若干心もとない4WD性能しか与えられていなかった。

登場当初は、カッコだけと馬鹿にされたものだが、
リアルワールドで急斜面や泥濘地を走ることが
できる性能を一年の間でどれだけ使う機会があるのだろうか?

ハリアーは、いわゆるターゲット層がキャンプ場やスキー場などの
レジャー使用に不満を抱かない程度のオフロード性能を担保させ、
残りはスタイリングや装備品、乗降性や軽量化、NV性能の強化に注力した。

トヨタの読みが大当たりし、
SUVの力強さとプレミアムカーの優雅さを兼ね備えたハリアーは
国内でもヒット。輸出市場においても人気を博した。
世界中のプレミアムブランドがハリアーを模倣し、
ジャーマン3はおろかポルシェやボルボまでこの試乗に参入してきた。

日本メーカーは欧州メーカーの猿真似と言われることが多い中で
プレミアムクロスオーバーSUVは間違いなく日本発祥のカテゴリーだ。



2008年に発売された三代目RXは専用の立派なボディサイズを誇る。
これは世界中で競争が厳しくなっており、
国際サイズに合わせる必要性があるからだ。
主戦場のアメリカ人は体格がよくゆったりした車を好む。

大型化した3代目RXは米国のプレミアムクロスオーバーSUVの
トップモデルの座を守り続けている。
カムリベースのRXがQ5、Q7にも、
或いはX5でもMクラスにも負けないセールスを
誇っているというのは少し驚く方がいるかもしれない。

一方で、国内に目を向けると、
ハリアーはRXに置きかわらずに二代目のまま残置され、
2012年に生産中止後も2013年まで在庫車が販売された。

●日本で見られたハリアー現象
特に2代目ハリアーは当時のLSのイメージを引きついだ
高級セダン的なスタイリングが見事にユーザーの心を掴んだ他、
途中で追加されたハイブリッドは燃費よりも、
暴力的な加速を重視した独特のキャラクターが
更にハリアーにしかない独自の世界観を生み出すことに成功している。

2009年には国内でも三代目RXが導入され、
ハリアーの顧客はRXに流れるものと概ね予想されていた。
3.5LのV6とHV、後には廉価版の2.7L直4まで追加されたが、
ハリアーの人気は衰えなかった。

ハリアーはバリエーションを2400直4に絞り、廉価版のみであっても売れ続けた。
これが、トヨタが国内向けに3代目ハリアーを開発しようとしたきっかけではないかと推測する。

私が社会人になった2010年近辺、新入社員はこぞってハリアーを購入した。
同じ事業部だったH川君、I君、独身寮で隣の部屋だったS君も新車購入して乗り回していた。
更に、親がハリアーファンで通産二台目のハリアーを買ったために、
旧いほうをお下がりでもらったという同期もいた。
他にも社員寮の駐車場はハリアーだらけで自分のカローラGTはかなり浮いてしまった。

更に、会社の先輩も少なくとも3人はハリアーに乗っていた。
結婚してチャイルドシートを取り付けてファミリーカーにしている先輩もいたし、
夫婦二人でハイブリッドに乗っていた先輩も居た。
もう一人は独身で白のハリアー240Gだった。

男性を意識させるゴツいSUVスタイルだが、
ソフトで洗練された高級セダンのようなデザインや装備品。
そしてボディサイズや高級感の割りに、
249万円~という割安な価格設定(当時は値引きも多かった)。
ナビをつけてコミコミ280万円くらいで乗れたので、
あまりクルマにコダワリのない人からすれば相当に魅力的な商品であった。
(当時、ハリアーと同等に見える本格4WDのランドクルーザープラドは
本体価格が300万円を超えていたのだ)

かくいう私自身も、何回も二代目ハリアーを運転する機会があった。
何だかんだで走らせると、高級セダンと比較すると走りっぷりは不満が残った。
高速安定性も当時自分が乗っていたヴィッツ・ユーロスポーツと比べても
足のバタつきを感じたし、ダイナミック性能も車高の高さから不満が残った。
シャープな見た目とは裏腹に、比較的スローで鈍い乗り味を持っていた。



ところが、内装の仕上げが本当に秀逸だった
インパネはソフトパッドで各部の仕上げも安っぽさは皆無。
センターコンソールの蓋がボタン操作で開くのだが、
この開き方はまさにレクサスレベル。
こういう部分は本当に高級車そのものの品質を実現しており、
クルマにうるさい方である私も「うーん、走らなければ素晴らしい」と思えた。



蛇足だが、合コンなどに行くと「ハリアーに乗っている」
と言えば女の子からのウケが非常によかった事も良く覚えている。
(間違ってもカローラと言ってはいけないし、ヴィッツと言ってはNGだった。
 ちなみに、シトロエンと言うと女の子はポカンとする・・・・笑)

トヨタ自身が今回のハリアーのフルモデルチェンジに際してコメントしているように
ハリアーと言う車は、トヨタ車の中でも比較的若い男性が購入する比率が高いらしい。
高い車は要らない、という嫌消費の30歳以下の男性の中でもハリアーは
魅力的に移る商品だというのだ。

●日本人のためのハリアー
正統派の血統を持つRXは大きくなりすぎ、あまりにも高価(415万円~)のため、
私たちのような30歳前後の男性は手が届かない存在になってしまった。



一方でハリアー後継として北米向けRAV4(ロングホイールベース)をベースに
背面タイヤを廃止し、化粧直ししたヴァンガードはそこそこのセールスを記録するも、
セダン感覚を持っているとは言いがたく、ハリアーの後継とはなれなかった。

ハリアー現象とも言える人気を引き継ぐべく、
国内専用車として生まれ変わった三代目ハリアーは
プラットフォームから見直された。
初代から一貫してカムリ系のプラットフォームを採用していたが、
三代目ではRAV4系のプラットフォームに変更された。
これにより、ホイールベースが55mm縮小され、
全長も15mm、全幅も10mm縮小された。

これでも小さくはないサイズだが、
例えばヴァンガードやCR-V、CX-5と比べても
サイズ的には変わらず、
SUVとして日本でも受け入れられるボディサイズにとどめた。

日本国内向けモデルとしてプラットフォームを変更した
カローラアクシオ/フィールダーがあるが、
ハリアーも一般的に見れば格下のプラットフォームになり、
都落ち感を感じる向きもあるだろう。

ただ、正統なプレミアムクロスオーバーSUVの座はRXが守っており、
トヨタとしては正当性を重んじる人にはRXをがある。
三代目ハリアーは一層ハリアーらしさを求める向きをターゲットにしている。
そのターゲット層に対して、
商品として魅力的なモデルを作ればプラットフォームなどは問題にならないと私は考える。

ハリアーの開発責任者が語るハリアーらしさを引用すると、

「我々はこのクルマが持つハリアーらしさを“ハリアーネス”と呼んでいます。
歴代モデルの“ハリアーネス”をまとめると、
革新、先進、高級、お買い得という4点です。
先進的で高級感もありながら、
ちょっと背伸びをすれば手が届く値段で若者にも乗ってもらいたい。
そんな思いでハリアーをさらなる次元に進化させることを狙い、
新型を高級、進化、新規をキーワードに開発しています。

・・・とのこと。

●エクステリアの確認

実車をショールームで確認した。
エクステリアは、若い男性が履きそうな
先のとんがった革靴のような印象。
総じて伸びやかで「威張れる感じ」のフロントマスク。

オーバーハングがかなり長く、
スタイリングのために多くの寸法を割り当てている印象だ。
車体の四隅はグッとえぐられていて、シャープでスピード感がある。
従来のハリアーとは異なる印象になっているのは、
三代目と従来型でフロントエンドを
かっこよく見せる見せ方を変えている事が理由だ。

従来型のハリアーは側面から見た時に
アプローチアングルを大きくとっていた。
従来までのハリアーは輸出先の法規に合わせるために、
アプローチアングルを大きくとる必要性があった。






ところが、三代目は日本専用。海外の法規に合わせる必要はない。
バンパー下端を下げて開口を確保して冷却性能を維持し、
空力性能も向上させ、ついでにオーバーハングを平面視方向に
大胆に削った結果、アクリルのラジエーターグリルの採用も可能となり、
先進感と高級感のあるFrマスクを目指したらしい。

また、今までのハリアーと異なり、
ヘッドライトがかなり細い釣り目になっているが、
最近のトヨタのトレンドからすると涼しい表情が高級車らしさなのかもしれない。
ヘッドライトはLEDロービームが全グレードに標準装備されている。
ポジションランプもクラウンに通ずるようなLEDの導光タイプになっていて高級感がある。
ヘッドライトはなかなかコストがかかっている印象を受けた。

フロントグリルは一般的な開口がふさがれて
つるんとしたアクリルになっている。
昔の人間である私はつい往年のレビンや
タウンエースを思い出してしまった。
近年ではスズキのソリオや先代フィット・ハイブリッドなど
大衆モデルが採用している表現手法で、高級モデルの採用例は少ない。

ディーラーオプションで従来風のメッキグリルがあり、
安定感のある落ち着いた高級感があって良いが、
確かに先進感は感じないのが正直なところだ。

この手のグリルで難しいのは、
表面を滑らかに整形することだと個人的に思う。
かつてのハチロクなどは表面の裏にリブを走らせて
剛性と強度を確保していたが、ハリアーのそれはリブが見当たらない。
透明な表面の裏には凹凸のインナーがあるだけで、
機械的に繋がっていないので、
表面だけで強度を確保しなければならない。
試しに親指で押して見たが、まぁ一般的なグリルレベル。
車両中央部は特に浮いてしまいがちな部分だと思われるが、
部品メーカーが頑張ったのだろうか?

この透明な部分の上には高級車然としたフードモールが着いており、
高級車を暗示しつつも、クリアタイプのラジエーターグリルで
先進感を出したかったのではないか?と想像する。
その割りに、私個人としてはあまり好きになれなかった。

もっとインナー側で高級感を表現しないと厳しい。
例えばスモークメッキを入れて陰影を出したりしないと、
ただの黒いリブではのっぺりとした寂しい印象を持ってしまう。
表面も光に透かしてみると、反射が結構ウニャウニャしていて
苦労しているなぁという印象。

先進感を出すためにクリアタイプのラジエーターグリルを採用し、
フードモールで高級感を演出、までは良かったが
肝心のクリアタイプの品質感がちょっと不足気味なのが残念。
過度にならない程度の「おめでたい感」が欲しい。

更に、ゴールドに輝くセンターのハリアーマークも
初代や二代目と比べると角が取れて丸くなっている。
何だかみんなに触られすぎて角が丸くなったブロンズ像みたい。
ハリアーのとんがったイメージをエンブレムにも生かして欲しいのだが、
なにか難しい部分があったのだろうか?
例えば金一色ではなく黒塗装で縁取りをするなど
シャープさを残す演出法は他にもあったはず。

また、アクリル部のちょっとしたに冷却用の開口があいているが、
ここも大きく開きすぎていて子供の手が入りそうで危害性が心配だ。
見栄えの意味でもフードを開閉するための銀白色のケーブルが見えていて
配慮不足に感じる。(防犯性も不足しているような気がする)

個人的にFrグリル部分には課題が多いように感じる。
今後の改良に期待したい。


サイドビューは薄いアッパーボディーと分厚いロアーボディだが、
もう少しロアーボディを薄く見せる努力があっても良かった。
グリーンハウスの形状は紛れも無くハリアーと分かるものだ。
クオーターガラス後ろ端に小さな折れ線が入っているもの先代のデザインを踏襲している。

サイドビューのプロポーションは若干ちんちくりんと感じる。
ホイールベースが短くなったのにキャビンはそんなに小さくならず、
オーバーハングの長くが強調されてなってしまっている。
もう少し軽快感が出ればよかったが、写真で見るより実車で見たほうが違和感は少なく、
プロポーションの悪さは緩和されていた。

リアビューも従来のハリアーとは異なる細めのリアコンビランプを採用している。
ここにも導光タイプのLEDが採用されて高級感、先進感が表現されている。
若干、富士重工のクルマを思わせる部分が玉に瑕だがSUVとしては軽快感があるデザインだ。

ハリアーのエクステリアを考えると、押し出しの強いFrマスクが最も印象に残る。
ターゲットの若年男性もこの押し出しの強さは気に入るだろうと考えられる。
個人的にはアクリル製のFrグリルは今一歩の感覚があるが、
総じて見れば高級車に見える、ハリアーに見えるデザインだと感じた。
人間でたとえると、ちょっとホストっぽいギラギラした感じがあった。
(ターゲット層が明確で良いのではないかと思う。)

●インテリアの確認
運転席、後席に座ってみた。



インテリアは三代目ハリアーの中で最も頑張ったと思われる部分だ。
マルーンの内装色が復活。1980年代のハイソカーのようだが、
三代目ハリアーはインパネ、ドアトリム、センターコンソールなど
随所にマルーンのソフトパッドが採用されている。




「手仕事感」がキーワードだそうで、本革のバッグのように
厚い革を加工したかのようなデザイン。
ドアトリムのエンボスとか曲面の曲がり方はなかなか本物っぽくて気に入った。
まぁ、本物を知るエンスーな方からすると
「本革でもないくせに本革の様に見せるのはけしからん」
と激おこなのかも知れない。

しかし、ハリアーも大量生産品である以上はコストや耐候性も考えねばならない。
一般人の生活では合成皮革の製品はたくさん使っているし、
かにかまの様なコピー食品だってたくさん食べている。
ハリアーは比較的高級感を求める庶民が買う車である以上は、
本物感をイミテーションで表現しなければならないのは当たり前のことだ。

特に個人的に感銘を受けたのは指で押したときの底着き感が無く、
分厚いソフトパッドである点だ。
最近はソフトパッドが内装の高級化アイテムとしてもてはやされているが、
指で押したときの底付き感があるカムリのようなモデルもあり、気になっていた。
これが、レクサス車になるとたっぷりとしたソフトパッドのおかげで
底付き感は無く、「ここがトヨタとレクサスの違いなのだろうか」と勝手に理解していたが、
ハリアーのソフトパッドは紛れも無くレクサス級のたっぷりサイズ。
ひじを置いた際の感触も良かったので特に強調したい。

さて、本革風のインパネのデザインは比較的トラディショナルな高級感の表現だが、
センターコンソールはピアノブラックでまとめられ、
静電式のヒーターコントロールパネルが採用された。
これなんかは走行中に手探り操作しにくそうな代物だが、
顧客アピールにはかなりの効果がありそう。
「レクサスISと同じ方式なんですよ」と言われれば、一撃ノックアウト。

更に、室内イルミネーションがすごい。
走行中も車内を照らすイルミネーションが着いているクルマは他にもあるが、
サイドレジスターダイヤルやシフトゲートにもイルミネーションが装備されている。
グレードによってはスカッフプレートの社名ロゴが光る上、インパネロアや
ドアのインサイドハンドルまで光り出す。
こいつはもうルミナリエ、なばなの里を超えたハリナリエ、ハリアーの里である。
後付で車内イルミネーションに凝ってしまう若い男性はグッと来るに違いない。

シートも、ハリアーらしさを追求している。
最廉価グレード以外はD席パワーシートが標準で更にメイングレードは部分本革シートとなる。
ファブリックの部分は若干柄がエグく、もう少し落ち着いた上品さが欲しい気もする。
何だかホストっぽいのだ。
ただ、確かにゴージャスでおめでたい感じがするので、これも個性か。

Rrシートに座ってみた。
かなりスタイルを優先したドアの開口ラインで頭を打ちそうになるが、
まぁこれが実用上許される限界ラインか。

シートのサイズは小振りながらセンターアームレストがある。
床とヒップポイントの段差が小さいところが気になるが、
背もたれの角度は比較的起こすことができて良い。
こういうクルマは後席リクライニングはできても
少し起こし目のポジションにできないことが多いから意外だった。

ただし、いただけないのが、標準の背もたれ角度に合わせると、
Rrシートベルトが私の肩から離れてしまう。
こうなると万が一の衝突時に拘束が遅れて想定以上のダメージが加わる可能性がある。
恐らくスタイル優先でシートベルトのアンカーを置いてしまったことが
良くなかったのかも知れない。
或いは設計段階で背もたれを起こした位置を標準状態にしか可能性もある。
何にせよ、シートベルトが綺麗に装着できないというのは良くない。

まぁ、普通の人は後席に座ってシートベルトなんか締めないよ、
或いは高速道なんか乗らないから構わないよ、
と言うのかも知れないが、こういう部分こそ真面目に取り組んでこそ、
品質のトヨタだという気もしないではない。

他にも、専用デザインのメーターが用意されたり、
布巻きピラーガーニッシュが採用されたりと内装の高級感の追求は
なかなかすごいなと思った。

一点だけ残念なのは、標準仕様の木目プリントのトリムだ。
プリントの木目なのだが、かなり画質が粗く「いかにもフィルムを貼りました」
みたいなチャチさがある。どうせ印刷なんだから、
もっと解像度の高いパターンにしたらいいのに・・・と残念に思った。
本物である必要はないが、あくまでも本物を目指さないと・・・・。
割り切りすぎ。

●一番のお買い得グレード検討
ハリアーは20代~30代の独身男性が憧れるモデルである。
だからこそ、少しホストっぽい内外装で
若い男性が思い描くかっこいいクルマとなった。
ただ、価格は税込み272万円スタートと決して安くない。

確かにカーテンエアバッグ(アクアは4.2万円)やLEDヘッドランプが
全車装備装備(アクアは11.5万円のオプション)が充実しており、
確かに装備軸ではそれなりの価格がしても仕方ないと思える。

ただ、今回のハリアーはエンジンが2000ccのガソリンと2500ccのHVの二本立てになった。
いずれも従来モデルよりも排気量が小さくなっている。
ダウンサイジングと言いたげだが、燃費・税制的には有利だが、
スペック的には出力は-9ps、トルクは-2.8kgとなった。
新型の方がが40kgほど軽いとはいえ、トルクウェイトレシオでは不利だ。
特に新型はCVTなので加速感も間延びしており、走りっぷりは大いに心配している。
(ちなみに初代との比較なら三代目とトントンの勝負、1.3Lのヴィッツレベル)

考え方を変えると、ハリアーのターゲットである若年独身男性は
初めてクルマを買う人やコンパクトカーからの乗換えが主となるであろうから、
で本当に速い車に乗ったことが無い人が多いと思われる。
その意味では、装備さえ充実して、コンパクトカー同等の走りが可能であれば
それ以上の動力性能を求めていないとしても不思議ではない。
走りのために価格が上がり、税金が上がり、ガソリン代もかかるなら、
割り切って2Lと言うのも、よりお客様志向なのかも知れない。

HV車は先代の暴力的な加速から、実効率の高さを目指した2.5L直4HVとなった。
ベースのエンジンが直4となったことで低コスト化・低燃費化が図られている。
走りっぷりとしては、HVのスペックを見る限り不満が出ることはないだろう。
まだ試乗していないので、今後試乗して確かめてみたいと思う。

ハリアーも若年男性をターゲットにしつつ、実際の販売の中心は
40歳以上の中高年層となることはどのようなクルマとも共通だ。
中年男性は収入に余裕もあるためHVも視野に入るだろうが、
一方、若年の独身男性層にとってHVはスタート価格が361万円と、
かなり高額となるため、ガソリン車が販売の中心になるのではないかと思われる。

幸い、エンジンの違いによって外観が大きく異なることはなく、
ガソリン車を買ったとしても内外装でがっかりすることは無い点は、
廉価グレードを買う人には朗報だ。

最新情報によると、ハリアーは2万台の受注があり、
そのうち1.2万台がガソリン車なのだそうだ。
先代モデルは10年に亘り販売され、代替需要がかなり多そうなので
落ち着いてきてから、ターゲット層にどのように売れるかが非常に楽しみである。

お買い得グレードを考えたとき、実利の面ではGRANDで十分な気がする。
これにナビでも取り付ければ十分にハリアーの世界を堪能できるはずなのだが、
アルミホイールが着かないのが、ハリアーとして考えた場合、締まらない。
カッコよさで選ぶ車ならカッコ良い仕様で買わないと意味が無いとも言える。
その意味でELEGANCEが主力グレードとなるだろう。
パワーシートもつき、室内イルミネーションもパワーアップするのでよりハリアーらしい。
ちなみにハイブリッドのELEGANCEモデルに寒冷地、
プリクラ、用品ナビ、アクセサリーコンセントを選ぶと402万円!
相当にぶっ飛んだ見積額です。少なくとも一般サラリーマンの私には予算オーバー。



もう少し現実的に考え直してガソリンFFのELEGANCEに
安ナビだけつけた状態では本体価格293万円。
恐らく乗り出し価格330万くらいになりそう。
それでも相当に高い気がするが、
ただのぼったくりかというと、なかなか力の入った部分もあり、
ターゲット層がローンを組んで買っちゃうかもなぁ、と思った。

国内専用車と言うと、ついつい中身スカスカの骨抜きグルマを想像してしまうところだが、
三代目ハリアーを見てみると、国内の税制やユーザー特性を見て作られていることが感じられた。
恐らく、乗った感じは高級車の走りとは遠いかもしれないが、少なくとも
「高級車の世界を垣間見られる内装を実現したんだ!」という主張を感じた。
まぁ、確かにスタート価格が税抜き259万円のクルマなのですべてを満たすことは不可能。
ハリアーの場合、明確な主張があっていいじゃないかと思う。
大人気車種のため、試乗車がなかなか見つからないのだが頑張って探して試乗したい。
Posted at 2013/12/21 17:21:58 | コメント(0) | トラックバック(0) | 感想文_トヨタ・レクサス | クルマ
2013年12月19日 イイね!

祝:5万キロ走破

祝:5万キロ走破DS3が本日、帰宅途中で5万km達成です。

ノントラブルで・・・・・は無いにせよ何とか走っています。
最近の悩みはワイパーゴム。
新品に変えたばっかりなのにひびが入っています。
長期在庫品だったのかな・・・・。
(直射日光が当たらないところなら大丈夫なはずなのですが)

もう純正ワイパーにするのやめようかな・・・・。

スタッドレスタイヤになり、おとなしく走るので燃費計で16.6km/Lとまぁまぁ良いです。

先月、縁石ヒットして真っ直ぐ走らなくなり入院し、
あと一歩でリアアクスルビーム交換と言うところまで行きましたが、
ぎりぎり回避しました!と言われ乗っていますが、
若干センターが狂ってます。

最初よりは改善したので気にしないようにしていますが、
修理代10万円コースだったのでもうちょっと微調整して欲しい気もする。

来年、初めての車検ですが計算上7.5万km行きそうですね。楽しみです。
Posted at 2013/12/19 23:34:42 | コメント(1) | トラックバック(0) | シトロエン | 日記
2013年12月08日 イイね!

2013年式カローラフィールダーHV感想文

2013年式カローラフィールダーHV感想文●ライト×ンの店内奥にある服

少し、旬を過ぎたがカローラフィールダーのハイブリッドに試乗した。

1997年にプリウスが発売されて以降16年間、ハイブリッド技術はトヨタのお家芸として世界に名を知らしめた。トヨタの繁栄に貢献した一台がカローラ。使い勝手がよく、時代の空気がよく読め、高い信頼性を誇った結果、世界中の顧客から愛されたモデルだ。

2013年8月、カローラにもハイブリッド仕様が追加されることとなった。16年経ってようやくハイブリッド化という時間を考えると少し長い気もした。

トヨタが何らかの新技術を頭出ししてからカローラに設定されるまでの期間をざっくり調べると、

DOHCエンジン 12年(1967年:2000GT→1979年:カローラGT)
連続可変バルブタイミング 5年(1995年:クラウン→2000年:カローラガソリン車)
パワーステアリング 12年(1967年:センチュリー→1979年:カローラ1800SE)
横滑り防止装置5年(1995年:クラウン→2000年:カローラLUXEL)
ゲート式シフト 11年(1989年:セルシオ→2000年:カローラLUXEL)
オプティトロンメーター 11年(1989年:セルシオ→2000年:カローラLUXEL)

・・・などなど。

一方、両挿しキー、曲面ガラス、連続ウェビングタイプシートベルト、VVT、スーパーストラットサスペンション、EPSなどの技術はカローラが頭出し車種であり、カローラは完全に技術から遅れた車ではない事は確かだ。(現行フィールダーはトヨタ初の樹脂バックドアを採用している)

現行型カローラは2012年に発売。5ナンバー枠で扱いやすいサイズを守るため、ヴィッツ系のBプラットフォームを利用して日本市場だけを向いて開発された。

この件に関しては過去にブログで触れているのでよろしければご覧頂きたい。

160系カローラ感想文
アクア見てきた感想文
アクア試乗感想文


あの時、書いたとおりカローラにアクアのシステムが移植されてカローラハイブリッドが誕生した。最大のトピックの燃費は33km/Lとプリウスを超える燃費。排気量が小さいことと車体が軽いことが勝因か。

思えば初代プリウスはコンパクトセダンとして産まれたので、カローラハイブリッドでようやくハイブリッドがコンパクトセダンの元に帰って来たとも言える。このカローラハイブリッドのステーションワゴン版、フィールダーに試乗した。

試乗車はW×Bという特別仕様車。ブラックにホワイトの差し色が入ったスタイリッシュ狙いの特別仕様車だ。先代からラインナップされているが、本革ステアリングに白ステッチが入っていたり、シートが部分本革になっていたり、少しリッチな見た目になっている部分が標準車と異なる。もっとも、最近加飾が上手になった欧州コンパクトモデルと比べると、チグハグな印象だがまずは材料は良いものを取り揃えたと言う印象。

ハイブリッドと分かる部分はグリルとエンブレム、計器盤程度で最小限である。(もはや特別に変更する必要性が無いところまできたらしい)荷室も家具などを買いに行くようなシチュエーションでなければ十分使用に足る容量。普通の人が普通に使うには不満が無い使用性だし、スタイリングも奇をてらったところが無い。Rrシートはバッテリーの影響で少し足元スペースが減らされているが、言われなければ気付かないレベル。

ハイブリッドらしい走りが楽しめるかどうか、試乗させてもらった。従来までのハイブリッド車と違い、システムスタートボタンが無い。一般的なキーを差し込んで起動させる。3代目プリウス以降、どんどん簡略化されていくTHSのモニターだが、カローラでは小型ながらカラー液晶のモニターが奢られた。タコメーターも付いており、走行中であってもエンジン停止に伴い回転数が0になったりもする。ゆっくり発進させるとモーターのみで発進することができる。そのままモーター走行をさせようとすると、40キロ付近でエンジンが始動。そこからはCVTフィーリングでエンジン回転数は全く関係なく速度が上がる。あんまりアクセル操作に応じて、という感覚はなくクルマ側が走りたいように走らせている印象はあまり心地よくない。

シャシー性能は少し不自然。ステアリングはなんだかざらついているし、操舵後にステアリングが直進に戻る動きが少なくてセルフアライメント性が劣る。(敢えてそうしているらしいが不自然なのでやめるべき)

ちなみに、ハイブリッドはスポット点数を50箇所追加するなどのアンダーボデーを強化しているそうで、特にEV走行時に目立ちやすい低速域の静粛性強化を狙ったようだ。比較したわけではないが確かに、静粛性は問題ないという印象を得た。乗り心地もベース比ではしっかり感がでており、かつてのカローラの乗り心地に近づいた。

強めの加速をさせると、エンジンの音が大きくなって加速するが、アクア同様にギリギリの加速感だ。例えば先日まで乗っていた1500ccのアレックスはもう少し力強く加速していたが、カローラハイブリッドはエコモードを解除して標準モードで走っても緩慢さが残る。

「違和感があるけど燃費が良いトヨタ式」と「自然な運転感覚だけど、燃費が悪いホンダ式」という捕らえ方を私はここ10年ほどしてきたが、昨今のアコードやFITを見ているとホンダは運転感覚も燃費も手に入れてしまったような気がしてならない。

初代、二代目プリウスまではその不自然さまでもが新時代を予見させて「商品性」であった。ところが大ヒットを記録して「フツーの車になった」三代目では
ブレーキング時の回生と油圧の切り替わり部分で一般ユーザーからクレームを浴びた。

既に高級車では違和感の少ないフィーリングを実現しつつあるのに、カローラハイブリッドはなぜ違和感を残すのか。HVとしてのカックンだけではない。ステアリングやサスペンションの感覚も、確実に悪化している。

ある性能を考えたとき、ある担当者は「安くなるから」と言う理由で「これくらいならお客さんにバレ無いだろう」と考えてレベルダウンさせる。そうすると、他の担当者も「じゃあ、ウチも・・・・どうせ分からないだろう」とレベルダウンを実行する。現に、Aという部分の有無でコスト的に有利になる引き換えに5%の性能悪化があったとして、その差はお客さんには分からないとする。しかし、それを二箇所三箇所で実行すると、いつの間にか、目に見えるレベル低下となり、私のような一般人にも分かるレベルになっている。(こういう話は、実際にどの業界でもあると思うのだ)

今ある法規、リソーセスなどの制約条件を考えるとどうにもこうにもならない、という担当者の叫びが聞こえて来そうだ。だからこそ、旗振り役は担当者にコストダウンや合理化をさせつつ、車自体のバランスを崩さないようにする必要があると思う。

カローラシリーズ自体の販売を引き上げたハイブリッドだが、確かに今までのカローラオーナーからすると魅力的な選択となった。コンサバな車に乗っている人も密かにHVを希望していたと言うことが販売の結果からもわかる。更に特に走行距離が多い法人ユースにも魅力は大きいだろう。

商品として見た場合、価格差はガソリンGとハイブリッドGを比較して40万円程度。装備の差は内装が革加飾つきになることとセンターコンソールがLUXELと共通になること、あとは計器盤が専用品になること程度だ。この価格差はつけにくいが、多めに5万円分と置く。

カローラハイブリッドの燃費は33km/Lでベース車の燃費は20km/L。e燃費には実際のユーザーが登録したフィールダーの実燃費が掲載されていた。HVが19.89km/L、ベースが16.09km/Lなので燃費差3.8km/L。(カタログ燃費達成率はHVが60%、ベースが82%と乖離している)

35万円の価格差は一般的な走行距離(年間1.2万km)、レギュラーガソリン150円/Lで計算してみると毎月の燃料費の価格差は1782円/月。350000円÷1782円/月=196.4ヶ月(16.4年→19.7万キロ使用)年間2.4万キロ走る私ですら8.2年かかる計算だ。

やはり、まだまだ損得でHVを購入するような時代ではなく、「HVの技術的な面白さやエコな雰囲気」に価値を見出す層に向けた商品と言えるだろう。

試乗したフィールダーのW×Bの場合は車両本体価格が税込み234万円!大昔のレビンGT-Zレベルじゃないか・・・・。

ライバルのフィットシャトルですら199万円であるのだからずば抜けて高い価格設定だ。確かに、色々と装備は付いているが割高感はどうにもぬぐえない。ガソリン車で良いなら2400ccのRAV4が買えてしまう(236万円)価格だ。

この価格設定を見ていると、全国のイオンに入っているライト×ンという服屋さんを思い出した。若者向けのちょっと洒落た服を売っているのだが、どれもこれも決して安くない。店内奥の高価格帯ゾーンは結構びっくりする値段の服が置いてある・・・・が、ちょっと足を伸ばして都会のパルコに行けば、同じような価格帯で遥かにお洒落な服が選べたという事実・・・・。カローラフィールダーのハイブリッド(特にW×B)はそういった商品だ。カローラハイブリッドは自らをJEANSだと言っているが、草なぎ君が買うレベルの高級ジーンズではなくてユニクロとかGAPのジーンズであって欲しい。

売れば売るほど赤字になる215万円の初代プリウスから16年。アクセサリーをてんこ盛りにした234万円のフィールダーでしっかり利益を出そうという作戦なのだろう。(商売としては正解だが、ワタシなら安いのを選ぶ)

例えば、4WDという技術はFFの25万円高である。しかし、本来は走れるか不安になる路面条件でも安心して走らせてくれる部分はベース車と明確な違いとメリットがあり、プラス25万円分の価値がある様に思う。

HVはどうだろうか?多少専用のアクセサリーが付いてボデー補強が入った程度で35万円の価格差。実燃費にして3.8km/Lしか燃費が向上しない技術というのはまだまだ一般市民が積極的に選ぶ理由にはなりえないのではないか?

事実、見積もりの際に営業マンは「HVを選ぶお客様は実燃費よりも、環境に良い事をしているという気持ち良さで選ばれます」との事。確かに少しばかり「エコでロハスなワタクシ」というのは気持ちが良いかも知れないが、そのために35万円支払うくらいなら慈善団体に寄付したほうが実効性がある。カタログ値を競う燃費競争もさることながら、実燃費をもっと向上させる方向の燃費競争、或いはせめて10万キロ位で元が取れるようにしていないと、HV最大のメリットである燃費のよさだけで一般人がHVを買う意義が見出せない様に思う。

このように実際の商品を前にすると、不満点が続出してしまったが、現代のような冷え切った状況で国内専用のモデルを開発し、魅力的なハイブリッドモデルを追加したトヨタの名も無きエンジニアたちの努力と忠誠心の賜物であることは理解できる。だからこそ、上層部で旗振りをする人は、自然な乗り味を実現していた時代のカローラに再び近づける努力をして欲しい。工数がないとか試験モードでは○だとか競合者並(ライバルがダメな場合はどうするのか)だとかそういうのはやめて欲しい。

手本とすべきカローラは過去にあるはずだ。カローラが提供していたのはコンパクトな車体の中に高い信頼性を持ち、充実した装備と流行遅れにならない程度に伝統的なスタイリングを纏っていた。それでいてそこそこの走りを両立したトヨタの良心ともいえるコンパクトセダン。

HVの設定は確かに今のお客さんが喜びそうな飛び道具だが、「高いけどHVを買ったほうがお得」と言えるようにしてこそトヨタの良心。もっといいクルマになれるはず。いつかそうなって欲しい。

最後に、批判的な感想文を書いてすみません。ボクもカローラオーナーの一人なのでご容赦いただきたい。
Posted at 2013/12/08 15:32:12 | コメント(3) | トラックバック(0) | 感想文_トヨタ・レクサス | クルマ
2013年12月07日 イイね!

サバンナRX-7 GT-Limited SpecialEdit.+マーチS+トゥデイG

●サバンナRX-7
用法・用量を守って正しくお使いください



だいとらさんのニューカー(だけど年式は旧い)RX-7。
来年当たり、更に有名になるはずの
このクルマに一足早く乗せていただいた。
白GT-Xの時はハイウェイ、西東京の山道を走らせていただいたが、
今回はグレード、色、屋根違いとなる。





運転してすぐに感じるのは切れ味の鋭さ。
手首を返すだけでコーナーをクリアしてしまう。
ステアリングは重いのだが、
そもそもステアリング操作量が少ないのでなんら問題が無い。

「手ごたえがあったほうがいい」と言って
不自然に重くする現代のEPSではなく、
地面と繋がっていて、少しの操作でたくさん舵が切れるから重い、
という理屈を伴う重さは心地よいものだ。
しかも、舵がよく利くといっても少々の変な操作で
どこかへ飛んでいってしまうようなシビアさはなく、
現代の目では分厚い60タイヤで適度な柔軟性も持つ。

アクセルを踏み込むと、シュイーンと加速する。
エンジン音はあくまでジェントルなのに
加速Gだけ感じるところもRE風なのか。
185psという現代のミニバンのエンジンにすら劣るスペックからは
想像もつかない綺麗な加速シーンだった。

低い着座位置、切れ味の鋭いハンドリング、ドラマチックな加速、
どれをとってもスポーツカーを感じさせる素晴らしい性能が現代に残されていた、

普段、スポーツカーのつもりでカローラGTに乗っているので、
RX-7を運転すると「おっとっと、これが本物か」と認識を戻すことができる。
コンパクトで運転もしやすく、かっこいい。
強いて言うならパッケージングの関係で足元が狭いくらいの弱点しか見つからない。
(燃費はまぁ皆それなりに覚悟すると思うので)

再びロータリーエンジンが生産中止されて1年が経ったが、
日本の至宝の一つとして
これからの世に残していかなければならないエンジンであると再確認できた。

●マーチS
ベーシックカーとはこういうことだ


続いて試乗したのはWAGON/GLさんの初代マーチS。
グレードとしては二番目に良いグレード。
運転席に座って感じるのは、その広さ。
もちろん、寸法的には狭いのだが、乗り込んでしまえば許容できる広さだ。
そもそもカップルディスタンスが広いので二名乗車でも気にならない。



ハンドリングは現代のコンパクトカーと比べると技術の差を感じるかもしれない。
現代のコンパクトカーはどの仕様を選んでも、
このマーチよりは太いタイヤを履き、車幅も十分にあり、
パワステも標準装備されているため、
何となくそれなりにキビキビと走ってしまうものだ。

対してマーチはコーナリング時にオーバースピードで進入すると
タイヤが負けてしまって曲がらず、一度だけ怖い思いをした。
特別飛ばしたつもりも無いが、確かに減速せずに進入したことは事実。

ステアリングもパワステが無いのでスローだったことも原因かもしれないが、
それはマーチが特別に性能が低いのではなく、
自動車学校で習ったとおり、カーブの手前ではブレーキを踏んで減速しょう、
という当たり前のマナーを要求しているだけだ。

ATであることと、上記のハンドリングによってマーチはのんびりと
周回コースを走らせることが一番キャラクターに合っていると感じられた。

https://minkara.carview.co.jp/userid/910951/blog/27134675/

過去にNo.19さんの5ドア4MTのモデルに試乗したことがあるが、
4MTであればそこそこ快活に走ってくれてATとMTとの
性能差がハッキリと感じられる時代であったということが分かる。
(更に脚が違っていたのでタイヤによるコーナリング性能の違いも感じられた)

1966年の初代サニーから16年後に日産が世に問うた初代マーチ。
ひたすらにベーシックだけど、軽とは違う内装クオリティや室内空間は魅力的だ。
そこから16年後の1998年はエンジンがDOHCになり、
安全装備が充実したくらいでメカニズム的にはそんなに変わらないことからも初代マーチのすごさ、
この時代のエネルギーを感じることが出来る。
そこから16年が経とうとしているが、更に進化のスピードが緩慢になってきている。
(次期マーチはEVとかHEVくらい進んでいてもおかしくなかったはず)

●トゥデイG
他の誰にも似ていないパーソナルカー



さらにベーシックカーらしさをついきゅうしているのが、トゥデイである。
マーチと比べると幅方向の余裕は無く、魅力的な異性で無い限り「近いな」と思う距離感。
現代の軽とリッターカーとの違いと同様、ハチマル時代の軽とリッターカーもここが異なる。




さらに走らせてみても、やはり一名乗車がメインの
パーソナルカーであるとしっかり認識できる。
だいとらさんのホンダマチックモデルと比べると
快活でさすがにMTと言える。

ただ、軽MT全体に言えることだが1速に入れるときに
同乗者の膝に当たってしまい
「あ、すいません」と毎回言う煩わしさに悩まされる(笑)。

ルノーが、後のコンパクトカーでスタイリングの手本とするほどの
魅力的なワンモーションフォルムは今見ても、トゥインゴ以外で似ている車が見当たらない。
当時のライバルと比べても、あまりにも生活感が無いシルエットをしており、
11年ぶりに軽にカムバックしたホンダの意気込みが感じられた。

この車はむしろ今回のコースではなく、
一寸旧い道幅が狭い住宅地を走らせると急に輝きだすだろう。

死芥博士の愛情により、美しいペイントを持つトゥデイは
この日、当然のように表彰されていた。
おめでとうございます。
Posted at 2013/12/07 20:01:12 | コメント(0) | トラックバック(0) | イベント | 日記

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