• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+

ノイマイヤーのブログ一覧

2016年07月30日 イイね!

2014年式NX200t/感想文~追補版~

2014年式NX200t/感想文~追補版~本文は過去の試乗レポートの追補版扱いである。ご厚意でNX200tバージョンLに試乗させていただき、思いっきり走らせていただいたので記録する。
前編/後編と併せてお読みいただければ幸い。

今回試乗したグレードは走行5万kmの2000ターボのAWD、最上級グレードのバージョンL(税抜き479.6万円)。
トヨタ初のダウンサイジングターボだが、1800kgという
車重を考えると活発に走るかどうかは非常に興味深い。
今回は合計8時間以上運転する機会に恵まれた。

●ワインディング編
三河地方の3ケタ国道をNX200tで走った。
一般的な市街地ではさほど取り回しに苦労しないが、
今回乗り入れた3桁国道では道幅が狭く、
車線内のライン取りに余り自由度がない。

ドライブセレクターをノーマルモードにしていても
力不足を感じるシーンはほぼない。
さらにスポーツモードを選択すると
アクセルに対するツキはグッとよくなる。
しばらくスポーツモードで運転したが、
分かりやすさを押し付けるような部分がなく、
程々にしてあるのが丁度良い。

常用域のコーナリングも車重を感じさせない
クイックな身のこなしに感じる。

そこで思いっきりフルスロットルで加速させると、
すぐにビッグトルクが開放される。
AWDであるためか、先回試乗したときのように
トルクステアを感じることはなく、
やはりこのクルマにはAWDの方が良いと感じた。
(主流派はFFだが・・・)

コーナリングも追い込まなければ、
大きさと重さを感じさせないように味付けしてある。
一度、追い込んでしまいズルズルと前輪が逃げていくような
シーンがあり車重を感じてしまった。

パドルシフトを駆使して6速ATをシフトさせるのだが、
ワインディングを走るようなシーンでは随分と
レスポンスが悪く感じてしまう。
4→3→2とシフトダウン操作をする際に、
引いた瞬間に変速せず、操作後に力を抜いた瞬間ようやく
ギアが変わる様なレスポンスの悪さが気になった。

市街地でパドルシフトを使う人はそう居ないだろうが、
ワインディングの下り坂などで活用する人は居そうに思う。
ステアリング操作をしている手を離さずに変速できる良さはあるが、
ワンテンポ遅れて変速されてしまっては運転のリズムが狂い残念に思う。
変速の速さはDCTに負けているのではないだろうか。
旧式のATを使っていることは個人的に好感を持っているが、
レスポンスは更なる改善に期待したい。

NXは車幅が1845mmもあり、メーカーが言うほどコンパクトではなく
日本ではむしろ大柄な方に感じられる。
小径ステアリングと相まって操縦性はキビキビとしているが、
道幅の狭い日本のワインディング路のライン内を
自由なライン取りで走る為には少々大きすぎる印象だった。
欧州の田舎道のようなコースならその良さが発揮されることだろう。

●高速ツーリング編
とある日、日帰り出張でNX200tを運転するチャンスがあった。
行き先は250km先の隣県某市。
高速道路で片道3時間程度の運転が必要だ。

慣れた会社付近の道路から高速道路へ。
晴れた平日の高速道路はゆったりと流れていた。
NX200tはノーマルモードのまま加速車線で十分以上の加速を見せた。
持ち主は「遅い」とのことだが、元々ハイパワーカーに乗っていたような
人には物足りなく感じるかもしれないが、ステップアップでコンパクトカーから
NXに乗り換えるような層には十分な加速と考える。
もちろん、高級車なので我慢を強いる動力性能ではないことは確か。
しかし、速さだけなら助手席にチョロっ戸載せてもらった
イヴォークの方が刺激的に感じた。
イヴォークはサスもガチガチで相当個性的な乗り味なので
普通の人ならNXの動力性能でまず文句は出ないだろう。
(この手のクルマで走り好きな人ならきっとマカンを選ぶのではないか)

238ps/4800-5600rpm、350Nm/1650-4000という
スペックを持った8AR-FTS型エンジンは
「レクサスモーター」と呼ばれた2GR系エンジンの置き換えとして開発された。
同じP/Fの先代RAV4の北米向けには2GR-FEが搭載されており、
大トルクを愛する北米のコンシューマーレポートでも高評価を獲得していた。
やろうと思えばNX350も出来たであろうが、燃費戦略を考えると
NXは燃費が良いことが至上命題である。
すなわち、北米でタンドラやセコイアという燃費の悪い利益率の高い車種を
販売する為にはNX200t(300hも)をたくさん販売しないと、
メーカー平均としての燃費が悪くなり、罰金を払うハメになる。
魅力的なサウンドや滑らかなフィーリングに目をつぶってでも
V6をL4ターボに置き換える必要性があった。

道幅が広い高速道路はNX200tにとって最も心地よく走れるシーンではないだろうか。
100km/h、1800rpmで走行している限りギアは6速でロックアップされて
比較的食いつき良くトルクの恩恵を受けられた。
更にSUVのパッケージングを活かした視界の高さの恩恵で疲れにくい。

トラックを追い越す際も少しアクセルを深く踏み込んでやれば、
グッとトルクが立ち上がりトラックを抜き去ることが出来る。

敢えてECOモードも試したが、こちらは90km/hダンゴ状態でないと
高速道路では使いたくないモードであった。

ターボの加速が気持ちよく、ついターボを聞かせたくなるのだが、
このような乗り方ではリッター10km/L+αといった燃費になってしまう。
力はあってもガソリンをたくさん燃やして力を出している関係上、
高速燃費といえどもカタログ値に届かなかった。
(ちなみに燃費履歴を確認したところ普段使いで10km/L前後)

ちなみに、ペースを上げるとフードがブルブルと
振動する場面があり少しレクサスらしくない一面もあった。

炎天下の高速道路を3時間運転したが、室内は快適。
とくにシートベンチレーションシステムが装備されているので
本革シートでも蒸れる事無く快適そのものである。
タッチパッドのインターフェースは非常に慣れるのに時間がかかる。
操作できないことは無いがもう少し工夫が必要か。

半日ほど出張で業務を終えた後、再びNXのステアリングを握った。
今回は給油をしたので頑張って燃費測定にチャレンジした。
燃費といってもECOモードに頼る事無くNORMALモードで
エアコンを25度に設定し、100km/hを上限に一気に走破した。
前方が90km/h程度で停滞している場合は追い越しも行ったが、
加速自体は高級車的な穏やかな運転に徹した。
復路も250kmほど走行したが、燃費は16.0km/Lであった。
これだけ車重のあるターボ車でカタログ値(12.4km/L)を超える燃費は
立派と言っても良いのではないだろうか。
熱効率36%は伊達ではないということか。
良好な燃費をたたき出しながら、
決して我慢を強いるようなフィーリングではなく、
パカパカアクセルを開けないようにだけ注意しながら
リラックスして走行できた。

最悪、カタログ値しか出せなくても12.4km/L×50L
(給油警告ランプが点くまでの量)=620kmは走れそうだ。

ちなみに、ハイブリッド版の300hと同じパワートレーンの
ハリアーハイブリッドの実用燃費が15km/L程度なので
高速走行主体の使い方なら200tが300hを超える可能性も高い。
(EVモードで電池が満タンから走り続けると
20km/Lをたたき出すが、その後すぐエンジンがかかり燃費は悪化する)

●まとめ
レクサスNX200tをディーラーでは試乗しにくいような
条件下でまとまった時間運転する機会に恵まれた。

ワインディング路は車幅の問題さえクリアできれば、
SUVらしからぬ切れ味の鋭いドライブを楽しめるだろう。

高速では6速ATががっちりとロックアップしながら、
エンジンにトルクを出させるため、非力さを感じるシーンはほぼなく、
ストレスなく走行することができる。
日本の道路環境下では最も高速道路が楽しいのではないだろうか。
メーカーはコンパクトというが実際は日本で扱えるギリギリのサイズ感だ。
室内は広々というよりは若干タイトなイメージも持っており、
大きなSUVからの乗換えでは不満が出るかもしれないが、
コンパクトプレミアムからの乗換えなら満足できるだろう

試乗記ではターボかHVかの選択に悩みそうだと書いたが、
これは本当に悩ましいところだ。
燃費だけならHVがダントツ、というレベルなら分かるが、
NXの場合はシチュエーションによって優劣が逆転するシーンがある。
もし、NXを購入しようとする人が居るならば、
自分がどんな風に車を使うかイメージして上手にエンジンを選んで欲しい。

最後に、高級車を思いっきり運転させてくれた知人に感謝。
2016年07月26日 イイね!

2001年式 ハイエース スーパーカスタムLTD感想文

2001年式 ハイエース スーパーカスタムLTD感想文2021年12月「フルキャブ1BOX体験 追補版」から改題

先回のデリカのブログ公開直後に、
とある方のご厚意で最終型の
トヨタハイエーススーパーカスタムリミテッド(長い)に
プチ試乗させていただける運びになりましたので、
追補版を発行します。


●1BOX界のクラウン

デリカ発売の3年後、1989年に発売された4代目ハイエースはトヨタが個人ユースの多人数乗車用1BOXワゴンと商用仕様のバンを両立させるべく開発された最後のモデルである。今回試乗したモデルは1999年にマイナーチェンジが行われた1BOXワゴンの集大成とも呼べるモデルである。

本編でも触れたが、トヨタは貨客兼用のセミキャブ化にトライする為にハイエースワゴンの実質後継としてグランビアを発売、ハイエースバンの実質後継としてレジアスバンを発売したが、思わしい結果が得られず、アルファードと商用仕様に特化した5代目ハイエースにバトンタッチしている。

2002年にアルファードで世代交代するまではいち早くセミキャブ化を実現しつつ販売が好調だったキャラバン/ホーミーエルグランドに対抗する意味でもフルキャブ1BOXのハイエースは商品力強化を続けざるを得なかった苦しい事情もある。

集大成ともいえる最終型ハイエースに短時間ながら試乗できる機会があった。

1989年デビューのハイエースワゴンはより上級1BOXとしての性格を強めたモデルであり、ワゴンは全車フロアシフト、PKBはステッキ式からレバー式へ。更に動力性能向上を狙いガソリンエンジンはOHVの3Y系から新世代OHCのRZ系に維新された。

デリカの2.5Lに対抗する2.4Lガソリンエンジン仕様も追加されている。他にもワゴンへの4WDディーゼル追加などライバルや市場環境の動きに合わせた仕様展開を行っている。

プレスリリースに書かれた世界初の新機構は下記5点。
1.パワーイージーアクセスシステム
2.ジョイフルトークシステム
3.スーパースライドシート
4.電動スライドドア
5.トリプルムーンルーフ


2列目以降の乗員の利便性を向上させるアイテムばかりでいかにハイエースが多人数乗車での快適性を追及したモデルであるかが伺える。今回の試乗車はマイナーチェンジを経て最終モデルとなったフラッグシップモデルのスーパーカスタムLTD(2.4L)である。



外観は90年代後半のトヨタの高級車、特に100系マークIIに近いテイストでまとめられている。外観も1989年デビューの旧さを感じさせないように灯火類もマルチリフレクタータイプに一新されており、最上級1BOXの名に恥じない堂々としたものだ。バックドアガラスもウレタン接着剤による接着式を採用して凹凸のない現代的な見栄えとなっている。威圧感がありながらボディサイズは5No.枠ギリギリというのだから面白い。

そんなハイエースに乗り込むためにはフルキャブ式独特の「どっこいしょ」を伴うが、こればかりは仕方が無い。シートはいかにも高級な素材を駆使した密度の高い玉縁つき。当時はオールドファッションと言われながらも確実な高級感があった。ソフトパッドで覆われたクオリティの高いインパネが鎮座する。1989年から変わっていないのでインパネのデザインそのものは81マークIIのようなバイザータイプで、例えばスイッチ形状が170系コロナと良く似ていたりする。

ところが、本革×ウッドのコンビステアリング、本革シフトノブやテロテロの木目調インパネG/Nによって世界観は90年代末期の高級セダンの雰囲気を出している。極めつけはオプティトロンメーターで、デジパネに変わる高級感の演出手法として初代セルシオで初めて搭載された技術だが、2001年当時は既にカローラにも横展開していた。



オーナー曰く、フロアシフトのコンソールのせいで足元が狭いとのことだが、確かに左足はコンソールに当たる場面もある。きっとコックピット的な包まれ感をセダン感覚と解釈していたのだろう。シートは前後のみ電動調整可能で更に電動チルトが採用されている。基本的な運転姿勢も従来車の52°から39°に寝かされることで出来るだけセダン的なドラポジを取らせようとしている。

インナーミラーをふと確認すると3列目が恐ろしく長い。室内長3.1mという冗談のような室内長の恩恵で3列目の乗員の顔がかなり小さく見える。マイクを開始で会話できるジョイフルトーク開発の必要性は理解できた。



ミラーは現代的な意匠にアップデートされて異曲率のミラーを組み合わせた横長のドアミラーになっているが、風切り音には不利だが電動リモコンフェンダーミラーの方が見易いだろう。

走り始めると2RZ-E型エンジンは低速から十分なトルクを与えてくれる。4ATは予想通りのルーズな食いつきだが、むしろそれがいい。市街地走行は実に快適でしかも、静粛性が高かった。乗り味もワゴン専用のリンク式コイルサスを採用し、当時としては相当に旧式のRrサスでありながら、角のない高級車然とした乗り味に驚いた。

オーナー曰く高速道路はやはり横風が苦手とのことだが、私が市街地で短時間乗った限りでは乗降性以外の点で全くネガを感じることはなかった。この豪華絢爛さを見せ付けられてしまうと1995年の厳しい経済状況下で開発されたグランビアでハイエースの後を継ぐのは相当にハードルが高かったことであろう。

●まとめ
貨客兼用だった最後のハイエースを運転する機会を与えていただいた。室内長3m超えの圧倒的なスペース効率と、可能な限りセダン然としたコックピットによりフルキャブ型としては末期においても一定の競争力を確保していたのは驚きだ。

商用を諦めることで日本のミニバンはファミリーカーとして重要な地位を占めることができたが、デリカに続いてフルキャブ最後の牙城であるハイエースワゴンに触れることで存分に集大成の完成度を味わうことが出来た。オーナーに感謝。

プロフィール

「@M-T-K さん マークIIと言えばレガリア!と答える世代です。なのでトラントは名前もそうですが装備も特別感があって良かったですよね。Bピラーガーニッシュとか黄色いフォグとか。」
何シテル?   08/11 20:51
ノイマイヤーと申します。 車に乗せると機嫌が良いと言われる赤ちゃんでした。 親と買い物に行く度にゲーセンでSEGAのアウトランをやらせろと駄々をこねる幼...
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2016/7 >>

     12
3456789
10111213141516
17181920212223
2425 26272829 30
31      

リンク・クリップ

ステアリングセンサーを自前で直しました 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2025/08/07 07:43:02
トヨタ博物館 歴代クラウン展示を観覧してみた・・・( ̄▽ ̄◎) 1/3 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2025/08/05 10:39:44
グリル取付クリップ作成(再) 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2025/07/26 22:48:25

愛車一覧

トヨタ カローラ トヨタ カローラ
1989年式(マイナーチェンジ直前) カローラGT。 ヤフオクで発見し、 不人気車ゆえに ...
トヨタ RAV4 L トヨタ RAV4 L
1996年式 標準グレード。 私が小学生だった1994年、RAV4が颯爽と登場した。私 ...
トヨタ プログレ トヨタ プログレ
2000年式 NC250。 長年、趣味の先輩達と車談義を重ねる中で定期的に「プログレは ...
シトロエン DS3 シトロエン DS3
2011年式 スポーツシック・エディションノアールII。 ラテン系ホットハッチ(プレミア ...
ヘルプ利用規約サイトマップ
© LY Corporation